「図形が苦手。特に立体図形は苦手意識が強い。」
「算数を得意にして中学受験で有利にしてあげたいけど、図形がイメージしづらいみたい」
中学受験を予定している小学生の保護者で、このようなお悩みを感じている方は多いのではないでしょうか。
「中学受験は算数次第」と言われます。算数だけで合否が決まるわけではないにしても、算数が得意な子がほかの科目も伸びやすく、入試で有利になるのは間違いないでしょう。
算数のなかでも、図形は頭のなかでイメージできないと相当苦労します。
そこで、中学受験生の保護者の方向けに、図形(特に立体図形)を得意にできるおすすめのパズル教材を紹介します。空間認識力や論理性をきたえられるものばかりです。
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Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法
中学受験の算数は、単なる計算能力だけでなく、「思考力」「判断力」「問題解決力」が求められます。中でも図形問題や規則性、速さ・割合などの単元は、頭の中でのイメージ操作や論理的な推理が欠かせません。
ここで注目されているのが「パズル学習」。遊びのように取り組める一方で、算数に必要な力を自然に鍛えられるため、全国の塾や家庭学習でも活用が進んでいます。
中学受験における「思考力」とは、以下のような力を指します。
例えば、文章題では「A地点からB地点までの移動」「水を容器に入れる問題」「立体の切断面」など、イメージ操作や論理展開が必要な問題が多数出題されます。これらは計算ドリルでは身につきにくく、パズルのような非定型問題が効果的とされています。
算数に苦手意識を持つ子どもの多くは、「できない」→「つまらない」→「やらない」という負のループに陥っています。これを断ち切るのに、ゲーム感覚で取り組めるパズルは非常に有効です。
このように、「楽しい」→「やる気が出る」→「考える力が育つ」という正のサイクルを生み出せるのがパズル学習の魅力です。
参考:朝日新聞 – 「図形はセンスが大事」は本当か そもそもセンスとは? 中学受験ではどこまで必要?
パズルを使った学習では、以下の5つの力がバランスよく養われます:
(参考:ベネッセ教育情報「パズルは指先を器用にするだけじゃない?! 記憶力ややる気も育てる幼児の知育玩具」)
→ どの手順で進めるか、条件を満たすかを考える「筋道立てた思考力」が自然に育ちます。
→ 「この形を回転させるとどうなる?」「重なったとき見える面は?」など、図形問題の基本感覚が身につきます。
→ 立体パズルやブロックパズルを通じて、頭の中で形を動かす力(空間把握能力)が育ちます。
→ 長時間飽きずに取り組む子も多く、自然と「集中して考え抜く習慣」がつきます。
→ 間違えても、次は別の方法を試してみる。この反復思考こそが受験本番に強い子を育てます。
教育心理学では、遊びを通して学ぶことを「プレイベースドラーニング(Play-Based Learning)」と呼びます。この手法では、子どもが自発的に関わり、興味関心を持って問題を解決するという点が重視されます。
つまり、パズルは「ただの遊び」ではなく、自立した学びへの入口として非常に優れた教材なのです。
以前一緒に塾で仕事をしていたある有名中学受験塾の講師は、「算数の応用問題で伸びる生徒は、幼少期にパズルやブロック遊びに夢中だったケースが多い」とよく語っていました。
共通点として挙げられるのは以下のような資質:
これらはドリルや反復演習では身につきにくく、パズルを通じて自然に身についた力だと分析されています。
中学受験の算数では、以下のような「思考型問題」が頻出しています:
これらは、算数パズルで頻繁に出てくるテーマと非常に似ています。
例えば、
このように、パズルで鍛えた力がそのまま入試問題の得点力に直結することが分かります。
はい、パズルは立派な学習の一環です。特に中学受験の算数で求められる「論理的思考力」や「図形認識力」、「柔軟な発想」は、パズルで養われる力と非常に近いものがあります。
文部科学省も、近年では「思考力・判断力・表現力」を重視した教育を推進しており、従来の詰め込み式の学習だけでは対応が難しい部分を、遊びの中でトレーニングできるのがパズルの強みです。
「遊んでるように見えて、しっかり脳を鍛えている」──それが、算数パズルが教育現場で注目されている理由です。
答えはNO。ただし、強力な補助ツールになります。
パズルだけで受験算数をカバーするのは難しいですが、以下のような場面では非常に効果を発揮します:
つまり、計算ドリルや過去問演習などの「基礎・実戦」教材に対し、パズルは「思考力の筋トレ」として位置づけると効果的です。
おすすめのタイミングは以下の3つです:
特に本格的な受験勉強が始まる前にパズル習慣を身につけておくことは、その後の学力の伸びにも大きく影響します。
ここからは、実際に中学受験生の家庭でも活用されている目的別パズル教材を紹介します。
中学受験対策を目的にしたパズル教材です。中学入試で頻出の「立体を切断した問題」の対策用です。
上記画像のような立体パネルとさまざまな形の平面パネルがついています。立体パネルに平面パネルを入れて「どのような形になるか」をイメージします。
つづいて、下記の画像のような問題を解きます。これも教材の一部です。
ご覧のように断面図の面積を求める問題や切断した立体図の体積を求める問題の対策ができます。
11問の「基礎問題」でさまざまな図形の面積や体積、表面積などを求める練習をします。つづいて、11問ある「練習問題」で入試問題に近いレベルの問題を解きます。
最後に過去の入試問題から厳選された「実践問題(8問)」で入試実践対策ができます。
難関受験塾で教えている解き方が解説に載っているので、日ごろの受験勉強と違和感なく並行して進められます。解説を何度聞いても(読んでも)分からなかった子が、すぐに分かるようになります。
受験対策として4年生からはじめるか、図形の苦手な5-6年生にもおすすめです。
これらの教材を使う際は、「教材の目的」「子どもの性格」「学習状況」に応じて使い分けるのがポイントです。さらに、保護者が一緒に取り組むことで、学習意欲や習慣づけが飛躍的に向上します。
中学受験に向けてパズルを効果的に活用するためには、「継続して学習に組み込む」ことが大切です。ただ遊ばせるだけでは意味がなく、目的を持った習慣化がカギになります。
パズルの良さは、短時間でも高い思考負荷をかけられる点にあります。朝学習や夕食後など、毎日の生活の中に「10分だけ考える時間」を設定することで、思考力を鍛えるルーティンになります。
ポイントは以下の3点です:
10分なら子どもも飽きずに継続でき、勉強のハードルも下がります。
パズルの効果を最大限に高めるには、「解いた後の振り返り」が重要です。
この振り返りを親子で会話しながら行うと、自分の考え方を言語化する力が育ちます。これは、記述式問題にも強くなるポイントです。
パズルは、失敗して当たり前の教材です。すぐに正解しなくても、「考えた経験そのもの」が価値になります。
「正解すること」ではなく、「考えること自体が楽しい」と思えるようになることが、算数好きを育てる最大のポイントです。
小学2年生の男の子は、塾のプリント学習を嫌がり勉強が進まない状態でした。そんな中、「賢くなるパズル」シリーズを1日1枚取り組む習慣を始めたところ、遊び感覚で思考力に自信がつき、算数そのものへの抵抗感が消えました。
結果的に、4年生から塾に通い始めたときには、応用問題への適応力が高く、トップクラスに入塾できたそうです。
共働き家庭の小学5年生の女の子。家庭学習の時間が限られる中、毎朝10分間だけ『パズル道場ミニ』を取り入れました。塾の算数では苦手だった「図形と規則性」が得意になり、模試で偏差値が約10ポイント上昇。
パズルで「できた経験」を積んだことが、勉強全体への自己肯定感アップにつながったと、保護者も語っています。
小学6年の男の子。図形問題が苦手で入試演習に苦労していましたが、『カタミノ』や『立体四目』など実際に手で動かすタイプのパズルを家庭で取り入れたことで、空間把握力が急成長。
最終的には図形分野が得点源となり、第一志望の難関中学に逆転合格しました。
「非認知能力」とは、忍耐力・好奇心・やり抜く力・自制心など、テストでは測れない力のことです。パズルは、まさにこの非認知能力を自然に楽しく伸ばす教材です。
特に中学受験では、試験時間内にあきらめず考え続ける力が合否を分けることもあり、こうした能力が重要視されています。
「やらされる勉強」から「自分からやりたい勉強」へ──この変化は、学力の土台を支える最も重要な要素です。
パズルは「面白い!」「もう1問やりたい!」という自発性を引き出す教材なので、受験期の勉強ストレスを軽減しながら、学びへの主体性を育ててくれます。
パズルの最大の魅力は、親子で一緒に楽しめることです。
家庭学習の“つらさ”を、“楽しい学びの時間”に変えるためにも、パズルは心強い味方になってくれるはずです。
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