漢書地理志は、日本が初めて歴史書に登場した重要な文献です。中学歴史で学ぶ基礎知識として押さえるべきポイントを、具体的な記述やテスト対策の視点からわかりやすく解説します。
一問一答やQ&Aも収録し、効率的な学習をサポートします。
「漢書地理志」は中国の歴史書『漢書』の一部で、紀元前後の中国前漢時代に編纂されました。著者は班固とされ、世界の地理、各地の風俗、文化、国々の関係を記録しています。
この中で倭(当時の日本)に関する記述が初めて登場しました。紀元前1世紀、日本では「弥生時代」でした。
「漢書地理志」には、倭が楽浪郡の海の中に位置し、100余りの小国に分かれていると記されています。これらの小国は互いに交流し、風俗や文化も異なるが、穏やかな性格を持つ人々であると記録されています。
樂浪海中有倭人,分為百餘國,以歲時來獻見云。
Wikisourceより引用
(楽浪海中に倭人有り、 分れて百余国を為し、 歳時をもつて来たりて献見すと云ふ。)
「漢書地理志」は、倭(日本)が初めて文献に記録された歴史的重要な資料です。これにより、日本が古代から中国と地理的に近く、交流や影響を受けていたことがわかります。
世界史的に見ても、日本の最古の記録として価値があります。
なお、この後も魏志倭人伝や後漢書東夷伝で倭国についての記載がつづきます。以下の記事で詳しく解説しています。
後漢書東夷伝とは?中学歴史テストに出る金印と魏志倭人伝との違い
中1歴史テスト対策|魏志倭人伝の重要ポイントをわかりやすく解説(漢書地理志や後漢書東夷伝との違い)
弥生時代の研究において「漢書地理志」は重要な資料です。当時の倭の政治的・文化的な特徴や、中国との交流の様子を具体的に知る手がかりとなります。
特に、国際関係の始まりを示す記録として位置づけられます。
「夫れ楽浪海中に倭人あり」というフレーズを暗記し、重要な記述を把握しましょう。
この文が意味する内容(倭が楽浪郡の近くに存在し、小国に分かれていたこと)を覚えておくと、テストで解答しやすくなります。
テストでは、「漢書地理志に初めて倭が記録された」「倭が100余りの小国に分かれている」といった内容が出題されます。
記述式では「楽浪海中に倭人あり」の意味を説明させる問題が頻出です(「倭が楽浪郡の近くに存在していた。」)。
なお、以下の記事で中学生向け・高校生向けに一問一答問題を用意しています。
【中1歴史の一問一答問題】日本の成り立ち:縄文時代、弥生時代、古墳時代の問題
日本史の一問一答(旧石器時代、縄文時代、弥生時代):遺跡の一覧、中国の歴史資料とその内容一覧
A: 漢書地理志は中国の歴史書『漢書』の一部で、紀元前後に編纂されました。倭(日本)に関する記述が初めて登場する文献です。
A: 弥生時代です。紀元前1世紀後ごろです。
A: 倭は楽浪郡の海中に位置し、100余りの小国に分かれていると記述されています。また、風俗が穏やかで、人々が平和的であるとも書かれています。
A: 「夫れ楽浪海中に倭人あり」が重要な記述です。これは倭(日本)の存在を初めて中国の文献が記録した部分です。
A: 楽浪郡は現在の朝鮮半島北部に位置していました。
A: 倭が文献に初めて記録された資料であり、弥生時代の国際的な位置づけや日本の古代史を学ぶうえで重要だからです。
A: 「楽浪海中に倭人あり」などの重要フレーズを暗記し、倭が楽浪郡付近に位置し、小国に分かれていたという内容を具体的に理解すると良いです。
A: 倭(日本)が初めて記録されたことで、中国と日本の古代の関係や当時の国際交流を知る手がかりを提供する資料だからです。
A: 「楽浪海中に倭人あり」の意味を問う記述問題や、倭が小国に分かれているという記録の背景を選択式で問う問題などが頻出です。
中学生の歴史テスト対策向けに、漢書地理志の重要ポイントをまとめました。
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