「英検®2級の一次試験合格通知が来た!二次試験まで1か月どう対策すればいい?」
「今年度中に英検®2級を取得したいから、次の二次試験で絶対合格を取りたい!」
英検®2級は入試利用を考えている方にとっては1つの目標です。
対策をしっかりしておきたいところですが、一次試験から二次試験までは1か月しかありません。一次試験の結果を閲覧してからだと約2週間です。
せっかく一次試験受かったのですから、二次試験もパスして準2級に合格しておきたいですね。
※関連記事:英検®2級の一次試験対策の仕方を徹底解説!
※関連記事:英検2級面接問題サンプル(スピーキング)と回答例
そこで、短期間の対策でも受かるように、
を紹介します。
はじめて2級の二次試験を受ける人もリベンジ受検の人も、事前の準備を万端にしておきましょう!
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2級は一次試験でリーディング・ライティング・リスニングがあり、二次試験でスピーキングがあります。
日本英語検定協会によると、2級二次試験の出題内容は下記画像のようになっています。
■面接(7分):面接委員1人と受験者1人 | ||
形式・課題 | 形式・課題詳細 | 問題数 |
音読 | 60語程度のパッセージを読む。 | 1 |
パッセージについての質問 | 音読したパッセージの内容についての質問に答える。 | 1 |
イラストについての質問 | 3コマのイラストの展開を説明する | 1 |
受験者自身の意見など | ある事象・意見について自分の意見などを述べる。 (カードのトピックに関連した内容) | 1 |
受験者自身の意見など | 日常生活の一般的な事柄に関する自分の意見などを述べる。 (カードのトピックに直接関連しない内容も含む) | 1 |
面接は面接官と1:1で行われます。下記の内容を英語で聞かれ、英語で答えます。
二次試験の流れは準2級までと同じですが、
問題数はこれまでより1つ減ります。
問題サンプルを参考にして、スピーキングの流れを、英会話例・ポイントと一緒に説明します(日本英語検定協会に準じて作成)。
※関連記事:【英検scbt】従来型英検との違いや申込・実施日程など:スピーキングはscbtのほうが有利な理由とは
係員の指示に従い、面接室に入ります。
入室したら、面接委員に対して挨拶をしましょう。
〈会話例〉
Hello.(こんにちは。)
Good morning./ Good afternoon.(おはようございます。/こんにちは。)
面接委員から「面接カード」を渡すよう指示されます。
指示されたら渡しましょう。
〈会話例〉
面接委員:Can I have your card, please?(カードを渡してください。)
受検者:Here, you are.(はい、どうぞ。)
面接委員の指示に従い、着席します。
〈会話例〉
面接委員:Please sit down./ Have a seat, please.(お座りください。)
受検者:Thank you.(ありがとう。)
面接委員が受検者の氏名とこれから受験する級の確認をします。その後、簡単な挨拶をします。
〈会話例〉
面接委員:May I have your name, please?(お名前を教えてください。)
受検者:My name is ~.(~です。)
面接委員:Mr./ Ms. ~, his is the Grade Pre-2 test, OK?(~さん、これは準2級のテストです。間違いないですね?)
受検者:OK./ Yes.(はい。)
面接委員:How are you?(調子はどうですか?)
受検者:Great. How about you?(良いですよ。あなたはいかがですか?)
面接委員からパッセージ(文章)と3コマのイラストが印刷された「問題カード」が手渡されます。
〈会話例〉
面接委員:This is your card. / Here’s your card(これがあなたのカードです。)
受検者:Thank you.(ありがとう。)
【6. パッセージの黙読(20秒)】
パッセージ(文章)を黙読するように指示されます。黙読時間は20秒間です。
〈会話例〉
面接委員:Please read the passage silently for 20 seconds.(20秒間,英文を声に出さずに読んでください。)
受検者:OK./ I understand.(わかりました。)
〈1~6のポイント〉
・面接委員の目を見て話す
・自分の緊張をほぐすことを1番に
※顔をあげて声を大きくすると緊張がほぐれやすいです
黙読後、面接委員から音読するように指示があります。指示されたら英語のタイトルから読みあげてください(音読してください)。
〈会話例〉
面接委員:Now, please read it aloud.(では,声に出して読んでください。)
受検者:(パッセージを音読する)
〈ポイント〉
・意味のまとまりを意識して読む
音読の後、面接委員がパッセージ(文章)について1つ質問しますので、英語で答えてください。
「問題カード」のパッセージ(文章)を見て答えてもかまいません。
〈会話例〉
面接委員:Now, I’ll ask you four questions. (では,あなたに質問を4つします。)
受検者:英語で解答(パッセージをみてもいい)
〈ポイント〉
・主語と動詞のある「文」で答える。「newspaper」のような単語の回答は減点です。
・質問を聞き取れなければ、、I beg your pardon./ Could you say that again?1(もう1度お願いします。)
・何度も聞き返すと、「聞き取れていない」と判断されてマイナス評価
・相手の目を見て答える
・ゆっくり、聞き取りやすい発音で、簡単な英語で答える
※むずかしい単語や文法を使ってもプラス評価にはなりません。「自分の意図が相手に伝わること」が1番大切です。
問題カードのイラストについての質問が1つされます。
面接委員からの質問の後、考える時間が20秒あります。
「問題カード」のイラストを見て答えてもかまいません。
・ゆっくり、聞き取りやすい発音で、簡単な英語で答える
No. 2のイラストの状況を説明する質問に回答した後、面接委員から「問題カード」を裏返すように指示されます。これ以降は、「問題カード」を見ずに答えます。
〈会話例〉
面接委員:Please turn over the card and put it down.(問題カードを裏返してください。)
受検者:OK. (はい。)(カードを裏返す)
【11. 受験者自身の意見などを問う質問】
〈No. 3会話例〉
面接委員:Some people say that parents today give too much freedom to their children. What do you think about that?
(最近の親は子どもに自由を与えすぎているという意見があります。あなたはどう思いますか?)
受検者:I agree. These days, parents are not strict enough. As a result, children’s manners are getting worse.
(賛成です。最近の親は子どもに十分厳しくありません。その結果、子どものマナーが悪くなっています。)
〈No. 4会話例〉
No. 4は1つの質問に回答してから、重ねて質問されます。
面接委員:Today many people buy secondhand goods such as used books and used clothing. Do you think more people will buy secondhand goods in the future?
(今日、たくさんの人が中古本や古着などの中古の商品を買います。あなたは将来もっと多くの人が中古品を買うと思いますか?)
受検者:Yes.(はい)
――面接委員:Why?(どうしてですか?)
――受検者:People can save money by buying used goods. Also, I think secondhand stores will sell more kinds of things.(中古品を買えばお金の節約になります。それに、中古品店はもっと多くの種類の商品を売るようになるだろうと思います。)
試験が終了したら、必ず「問題カード」を面接委員に返してから、退室してください。
〈会話例〉
面接委員:May I have your card back, please?(カードを返していただけますか?)
受検者:Here you are.(はい,どうぞ。)
――(退室時に)受検者:Thank you very much. Goodbye.(ありがとうございました。さようなら。)
前項ではスピーキングの流れとポイントを説明しました。
2級の二次試験は何点取れば合格になるのでしょうか。
2級の二次試験の合格ラインは7割です。二次試験の配点は下記の表のようになります。
形式 | 配点 |
カード音読 | 5 |
No.1 (パッセージについての質問) | 5 |
No.2 (イラストについての質問) | 10 |
No.3、No.4 (受検者についての質問) | 10 |
態度 (アティテュード) | 3 |
合計 | 33 |
No. 2(イラストについての質問)が10点で、ほかは5点ずつです。
すべてを通して「態度(アティテュード)」という項目が評価に入ります。これは、「積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度」を評価する項目です。
といった内容です。
この「態度」の配点は3/33点しかありませんが、二次試験で合格点を取るコツにつながる重要なポイントです。
問題カードをみながら「態度」の項目を活かした具体的な対策方法を説明します。
最初に問題カードを20秒間黙読します。黙読の間にしておくことが2つあります。
サンプルをみるほうがわかりやすいので、こちらのPDF(日本英語検定協会HP)を開きながらご覧ください。
ご覧のように、パッセ―ジ(文章)があり、その下にイラストが3コマ載っています。
まず、パッセージ(文章)を黙読します。黙読では下記の2点をしておきましょう。
まずこの文章の意味を理解するようにしましょう。つづいて、音読しやすくするための準備をします。
英文を読む場合、意味のまとまりごとに区切って読むと聞き手が聞きやすくなります。
サンプルの文章を下記のように区切ってみましょう。大体3~5語ずつにまとめます。
It can be troublesome / for parents with young children / to go shopping in crowded places. / For this reason, / more shopping centers have started / offering their customers that / provide these services. / In this way, / they do their shopping more easily. / Such services are more becoming available / even in places / such as theaters and hospitals.
こんな感じで、意味のまとまり(ひと呼吸入れると読みやすくなる箇所)で区切ります。
音読は下記の3つのポイントに注意しましょう。
日本語は英語にくらべて早口な言語と言われています(Jeffrey Kluger; Slow Down! Why Some Languages Sound So Fast(Time, 2011/09/08)より)。
特に英語に慣れてくると「上手に話そう」という意識が働いて、さらに早口になってしまいます。
早口になると口があまり開かず、発音が聞き取りにくくなります。
ここで、「態度(アティテュード)」を意識するようにしましょう。
「ゆっくり、はっきり」発音するようにします。これでかなり話しやすくなり、文法や単語の間違いも減らせます。
英語スピーチで1分間に100-120語が良いと言われています。スピーキングのテストですからもう少しゆっくりにして、1分間に100語のスピードで読みましょう。
サンプル問題の例だと、タイトルで2秒、本文で35秒前後使って音読するとちょうどいい速さになります。
また、一生懸命になるあまり、問題カードに前のめりの姿勢になると「態度(アティテュード)」がプラスになりません。
「目の前の面接委員の存在を気にかけてますよ」というアピールのため、顔を軽くあげるほうがいいです。
イスの背もたれに寄りかかりましょう。これだけで顔が面接委員のほうを軽く向いている状態になります。
No. 1の質問例と回答例は下記のとおりです。
問題カードのなかで、答えの箇所をそのまま読み上げれば大丈夫です。
黙読のときに「パッセ―ジの意味」を把握するようにしておくと、No. 1は「ボーナス問題」になります。
ここでも、「態度(アティテュード)」を意識しておきましょう。
「ゆっくり、はっきり」です。そのほうが言い間違いが少なくなります。
No. 2はイラストについて聞かれます。
2級では3コマでひとつづきのイラストが1枚出てきます。
こちらのPDF(日本英語検定協会HP)を開きながらご覧ください。
質問例と回答例は下記のとおりです。
説明内容があいまいだと減点されます。主語・動詞・目的語を明確にしましょう。
下記の『』に注目してください。
「『ササキさん』が『カバン』を『ロッカー』に『入れている』」
「『ササキさんの妻』は『夫と一緒に絵を見る』のを『楽しみにしている』」
という内容を英語で伝えるようにしましょう。
この説明にプラスして、「ササキさんの妻はササキさんの隣に立っている」と伝えても問題ありません。
説明が足りないのは避けたいところです。
「two hours later」のように、イラストに書いてある文も読み上げましょう。
また、むずかしい英語を使う必要はありません。例えば、
「ササキさんはうれしそうに赤ちゃんにおもちゃを買っているが、その一方でササキさんの妻は心配している」
のように、『その一方で』を言わなくても大丈夫です。接続詞はあったほうがわかりやすいですが、なくても点数に響きません。
「10歳の子ども」になったつもりで説明すると、間違いにくい英語になります。
回答に時間制限はありません。イラストをみながら落ち着いて、「ゆっくり、はっきり」発音しましょう。
ここでも「態度(アティテュード)」を意識すると不用意な減点を避けられます。
No. 3、No. 4は受検者自身について聞かれます。No. 4は受検者の回答に対してさらに1回質問が来ます。No. 3の質問例と回答例は下記のとおりです。
「I agree / I disagree.」からはじめるのが定型表現です。必ずどちらかを言うようにしてください。
上記の例には「I agree」を載せましたが、「I disagree(不賛成です)」でもどちらでも大丈夫です。
また、赤字の「These days」「As a result」は便利な表現です。使うほうがかっこいい言い方になりますし、受検者自身が回答しやすくなります。
準定型表現としておすすめです。つづいて、No. 4の質問例と回答例を見てみましょう。
Yes/ Noで回答すると、Why?と聞かれます。
理由を回答する際は、一次試験のライティングでそうだったように、「理由」と「その根拠」の2つを伝えると良いです。
赤字にした「also」や「for example」を使うと、「理由」と「根拠」の2文をつなぎやすくなります。
ここまで回答例をみて、使っている英語がとても簡単なものばかりなことに気づいたかもしれません。
2級の英語力は「高校卒業程度」とされていますが、回答例に使われている英語は「中学で習う単語・文法」です。
「むずかしい英語」を使う能力よりも、「正しい英語」を使う能力のほうが2級合格に必要です。
二次試験では、
「大人の日本語」→「子どもの日本語」に変換するようにしましょう。
また、回答は自分の本当の意見である必要はありません。言いやすい内容を回答すれば大丈夫です。
黙ってしまうのはNGです。
例えば、「No. 4」では「あなたは中古品がもっと売れるようになると思いますか?」と聞かれています。
「日本人はモノには使用者の魂が宿ると考えているから、それほど売れるようにならないだろう」と答えようとして、「魂が宿る」の表現方法がわからないとします。
ほかの言いやすい内容に変えるようにしましょう。
「新品のほうがきれいだから、みんなあまり買わないんじゃないか。」
(New goods are clean, so people will not buy a lot of secondhand goods.)
意見としてのグレードは下がるかもしれませんが、基本単語と基本文法だけで表現できます。
こちらのほうが無難です。
※関連記事:英検2級面接問題サンプル(スピーキング)と回答例
質問に対してどう答えていいか分からなくなるときもあります。考えるのに必死になって黙ってしまいがちですが、黙っている時間が長くなると減点されます。
10秒以上黙ってしまわないように気をつけましょう。
困ったときの裏技をお伝えします。
あまり多用しないほうがいいですが、試験中に2回までは使える方法です。
知っている単語だけで何と言っていいかわからないときは、
・Well…
・Let me see…
と言っておきましょう。日本語の「ええと…」というのと同じです。
これで2-3秒は大丈夫です。その間に言い方を考えるか、言う内容を変えるようにしましょう。
こんなときには、下記の言い方が便利です。
おすすめは「Could you say that again?」のほうです。
Pardonはちょっと固い言い方ですし、すぐに言い終えてしまうのであまり時間稼ぎにもなりません。
「Could you~?」のほうで覚えておくと便利です。
なお、日本英語検定協会のHPでは、二次試験の様子をアニメでみられるようにしています。1度は見ておくと良いですよ。↓↓
なお、二次試験の前にしっかり練習したい方は1:1のオンライン授業も便利です。
英検®2級の二次試験対策で便利なアプリを1つ紹介します。
面接などの出題形式に対応しているだけでなく、自分の発音を採点してくれるのでスピーキングの練習もできます。
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2級の試験が終われば、次の準1級に向けて準備しましょう。
英検®準1級は早慶レベルと言われており、中学入試・高校入試・大学入試すべてで利用できます。入試できわめて有効な武器になります。
入試利用の概要を説明します。
中学受験では英検®をはじめとした英語資格を入試に利用できます。
利用方法は下記の3パターンです。
中学入試では英検®5級から利用できます。ですが、5級ではまだまだ武器として弱いです。
準1級だとかなり有効です。小学生なので、準1級を所持している子がそもそも非常に少ないのです。
準1級は英語力だけでは取れません。日本語力もかなり要求されます。
そのため、加点も大きいです。
英語教育に力を入れている学校はもちろん、難関校の英語入試も余裕を持って解けます。
中学入試で英語利用をお考えの方は、志望校の英語利用状況を募集要項から確認しておきましょう。
※関連記事:
英語利用できる東京の私立中学
英語利用できる神奈川、埼玉、千葉の私立中学
英語利用できる関西の私立中学
準1級を持っていると、高校入試では英語科目を満点扱いされるなど、かなり優遇されます。
優遇内容は具体的には下記の3点です。
高校入試ですから、ライバルは中学3年生です。
中3の2人に1人は英検®3級レベルの英語力があると評価されていますが(文部科学省「令和3年度公立中学校における英語教育実施状況調査」)、2級以上の子はまだまだ決して多くありません。
ましてや、準1級はかなり珍しいです。国際学科に進学する子でもほとんどいません。
中学2年生までに準1級を取得していれば、
3年生になったときは英語の入試勉強に回す時間を数学などほかの科目に回すことも可能です。
英検®準1級を取得しておくと、英語だけでなくほかの科目も含めて高校入試を有利に持っていけます。
※関連記事:高校受験で使える英検®優遇措置
大学受験でも英検®準1級は大きな武器になります。具体的には、
の2点です。
・国立大学62校(京都大学・一橋大学・九州大学など)
・公立大学40校(国際教養大学や大阪公立大学など)
・私立大学379校(早稲田大学、上智大学など)
といった全国480大学以上で英語利用できます(日本英語検定協会より)。
高1、高2のうちに各大学HPでチェックしておきましょう。
※関連記事:大学受験の英検®優遇制度について徹底解説!絶対に損をしないそのお得な制度とは?
英検®2級は高校卒業程度の英語力が必要とされています。ただし、それは一次試験の場合です。
二次試験のスピーキングテストでは中学英語を上手に使えるほうが有利です。
「当日の流れ」と「何を聞かれるか・どう答えればいいか」を知って対策しておけば、安定して合格点を越えられるようになります。
記事内では、二次試験対策に必要なものを網羅的にお伝えしました。しっかり準備して、試験当日に実力を発揮できるようにしておきましょう。
※英検®2級の一次試験の対策方法はこちら
※英検2級面接問題サンプル(スピーキング)と回答例
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