「英検®準2級の一次試験合格通知が来た!二次試験まで1か月どう対策すればいい?」
「一次試験の対策はしてきたが、二次試験の対策はイチから。合格ラインを越えるために効率よく対策したい」
「入試が近いから今回は確実に合格を取っておきたい」
こういったご希望をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
一次試験から二次試験までは1か月しかありません。一次試験の結果を閲覧してからだと約2週間です。対策期間としてはとても短いです。
せっかく一次試験に受かった方にとっては、二次試験こそ本番という気持ちになります。
※関連記事:英検®準2級のレベルと一次試験対策(リーディング・ライティング・リスニング)の仕方を徹底解説!
そこで、短期間の対策でも受かるように、
を紹介します。
はじめて準2級の二次試験を受ける人もリベンジ受検の人も、事前の準備を万端にしておきましょう!
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アメリカ名門大学編入ならU-LABO!準2級は一次試験でリーディング・ライティング・リスニングがあり、二次試験でスピーキングがあります。
日本英語検定協会によると、準2級二次試験の出題内容は下記画像のようになっています。
■面接(6分):面接委員1人と受験者1人 | ||
形式・課題 | 形式・課題の詳細 | 問題数 |
音読 | 50語程度のパッセージを読む。 | 1 |
パッセージについての質問 | 音読したパッセージの内容についての質問に答える。 | 1 |
イラストについての質問 | ①イラスト中の人物の行動を描写する。 ②イラスト中の人物の状況を描写する。 | 2 |
受験者自身の意見など | ①カードトピックに関連した内容についての質問に答える。 ②日常生活の身近な事柄についての質問に答える。 (カードのトピックに直接関連しない内容も含む) | 2 |
面接は面接官と1:1で行われます。下記の内容を英語で聞かれ、英語で答えます。
この流れや質問数(6つ)は3級の二次試験と同じです。
スピーキングの流れを会話例・ポイントと一緒に説明します(日本英語検定協会に準じて作成)。
係員の指示に従い、面接室に入ります。
入室したら、面接委員に対して挨拶をしましょう。
〈会話例〉
面接委員から「面接カード」を渡すよう指示されます。
指示されたら渡しましょう。
〈会話例〉
面接委員の指示に従い、着席します。
〈会話例〉
面接委員が受験者の氏名とこれから受験する級の確認をします。その後、簡単な挨拶をします。
〈会話例〉
面接委員からパッセージ(文章)とイラストが印刷された「問題カード」が手渡されます。
〈会話例〉
パッセージ(文章)を黙読するように指示されます。黙読時間は20秒間です。
〈会話例〉
〈1~6のポイント〉
黙読後、面接委員から音読するように指示があります。指示されたら英語のタイトルから読みあげてください(音読してください)。
〈会話例〉
〈ポイント〉
音読の後、面接委員が5つ質問しますので、英語で答えてください。
質問はNo. 1からNo. 5まで5つあります。「問題カード」のパッセージ(文章)やイラストに関する質問はNo. 1~No. 3まであり、「問題カード」を見て答えてもかまいません。
〈会話例〉
〈ポイント〉
No.3のイラストの状況を説明する質問の後、面接委員から「問題カード」を裏返すように指示されます。これ以降は、「問題カード」を見ずに答えます。
〈会話例〉
〈No. 4会話例〉
〈No. 5会話例〉
No. 5は1つの質問に回答してから、重ねて質問されます。
面接委員:Have you ever been to a foreign country?(外国に行ったことはありますか?)
受験者:Yes.(はい)
――面接委員:Tell me more.(詳しく教えてください。)
――受験者:I’d been to America.(アメリカに行ったことがあります。)
受験者:No. (いいえ。)
――面接委員:What country would you like to visit?(どの国に行ってみたいですか?)
――受験者:I’d like to go to Mongolia.(モンゴルに行ってみたいです。)
試験が終了したら、必ず「問題カード」を面接委員に返してから、退室してください。
〈会話例〉
――(退室時に)受験者:Thank you very much. Goodbye.(ありがとうございました。さようなら。)
前項ではスピーキングの流れとポイントを説明しました。
準2級の二次試験は何点取れば合格になるのでしょうか。
まず、二次試験の配点は下記の表のようになります。
形式 | 配点 |
カード音読 | 5 |
No.1 (パッセージについての質問) | 5 |
No.2、No.3 (イラストについての質問) | 10 |
No.4、No.5 (受検者についての質問) | 10 |
態度 (アティテュード) | 3 |
合計 | 33 |
カードの音読、No. 1~No. 5まですべて5点ずつです。
すべてを通して「態度(アティテュード)」という項目が評価に入ります。これは、「積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度」を評価する項目です。
といった内容です。
この「態度」の配点は3/33点しかありませんが、二次試験で合格点を取るコツにつながる重要なポイントです。
問題カードをみながら「態度」の項目を活かした具体的な対策方法を説明します。
最初に問題カードを20秒間黙読します。黙読の間にしておくことが2つあります。
サンプルをみるほうがわかりやすいので、こちらのPDF(日本英語検定協会HP)を開きながらご覧ください。
黙読では下記の2点をしておきましょう。
サンプル問題の文章は下記のような意味です。
まずこの文章の意味を理解するようにしましょう。つづいて、音読しやすくするための準備をします。
英文を読む場合、意味のまとまりごとに区切って読むと聞き手が聞きやすくなります。
サンプルの文章を下記のように区切ってみましょう。大体3~5語ずつにまとめます。
These days, / recycling is becoming common / in people’s daily lives. / Most towns and cities collect / cans and plastic bottles for recycling. / Many families use products / made from recycled paper, / and in this way, / they try to make environment better. / It is becoming more important / to take care of the environment.
音読は下記の3つのポイントに注意しましょう。
日本語は英語にくらべて早口な言語と言われています(Jeffrey Kluger; Slow Down! Why Some Languages Sound So Fast(Time, 2011/09/08)より)。
特に英語に慣れてくると「上手に話そう」という意識が働いて、さらに早口になってしまいます。
早口になると口があまり開かず、発音が聞き取りにくくなります。
ここで、「態度(アティテュード)」を意識するようにしましょう。
「ゆっくり、はっきり」発音するようにします。これでかなり話しやすくなり、文法や単語の間違いも減らせます。
英語スピーチで1分間に100-120語が良いと言われています。スピーキングのテストですからもう少しゆっくりにして、1分間に100語のスピードで読みましょう。
サンプル問題の例だと、タイトルで2秒、本文で30秒前後使って音読するとちょうどいい速さになります。
また、一生懸命になるあまり、問題カードに前のめりの姿勢になると「態度(アティテュード)」がプラスになりません。
「目の前の面接委員の存在を気にかけてますよ」というアピールのため、顔を軽くあげるほうがいいです。
イスの背もたれに寄りかかりましょう。これだけで顔が面接委員のほうを軽く向いている状態になります。
No. 1の質問例と回答例は下記のとおりです。
質問内容について、「再生紙を使っている製品を使う」と問題カードに書かれています。その箇所をそのまま読み上げれば大丈夫です。
黙読のときに「パッセ―ジの意味」を把握するようにしておくと、No. 1は「ボーナス問題」になります。
ここでも、「態度(アティテュード)」を意識しておきましょう。
「ゆっくり、はっきり」です。そのほうが言い間違いが少なくなります。
No. 2、No. 3はイラストについて聞かれます。
準2級ではイラストが2枚です。
No. 2はイラストAについて、
No. 3はイラストBについての質問になります。
質問例と回答例は下記のとおりです。
イラストについての問題で、「説明してください(tell)」という質問が多いです。「誰が」「何をしているか」を回答します。
このパートはイラストをみながら回答して大丈夫です。イラストAをみてましょう。
説明内容があいまいだと減点されます。主語・動詞・目的語を明確にしましょう。
下記の『』に注目してください。
「『男性』が『ケース(box)』を『トラック』に『積んで(put)』いる」
「『女性』が『花』を『植えて』いる」
「『女性』が『犬』を『散歩』させている」
「『男性』が『壁』を『塗って』いる」
「『少年』が『自転車』に『乗って』いる」
という内容を英語で伝えるようにしましょう。
「自転車に乗る」「壁を塗る」などの英語がパッと出てこない場合もあります。
日常生活のいろいろな動きを英語で表現する練習をしておくと、「No. 2」で点数の取りこぼしを減らせます。
つづいて、イラストBをご覧ください。
No. 2の質問につづき、No. 3でも「~の状況を説明してください(describe)」という質問です。
「誰が」「何をしているか」「なぜか」の3点を伝えるようにしましょう。
「『女の子』が『飲み物(ジュース)』を『買おう』としているが『買えない』。『自転車がたくさん止められている』から。」
イラストAよりも複雑な状況になっています。
など、大人の言い方をしようとすると間違いが起こりやすくなります。
「10歳の子ども」になったつもりで説明しましょう。「自転車がたくさんある」で大丈夫です。
「たくさん」なので、「a lot of」や「many」です。
回答に時間制限はありません。イラストをみながら落ち着いて、「ゆっくり、はっきり」発音しましょう。
No. 4、No. 5は受検者自身について聞かれます。受検者の回答に対してさらに1回質問が来ます。
質問例と回答例は下記のとおりです。
「ペットボトルの将来的な利用可能性」という、日常生活についての「意見」を求められています。
3級に比べて回答内容はやや難易度があがりますが、使う単語や表現は簡単なものにしましょう。
ここでも、「10歳の子ども」になったつもりで簡単な中学英語だけで回答します。
例えば、解答例では下記のように回答しています。
People can carry drinks easily in plastic bottles. More kinds of drinks will be sold in these bottles.
(ペットボトルは持ち運びやすい。ほとんどの飲み物がペットボトルで売られるようになるだろう。)
使われている文法はcanという助動詞や未来形のwill、moreという比較級です。これらはすべて中学2年生までの習う文法です。
準2級の英語力は「高校2年生程度」とされていますが、解答に使う英語は「中学2年生までに習う単語・文法」で十分なのです。このほうが間違いにくくなります。
ハイレベルな英語力よりむしろ、
「大人の日本語」→「子どもの日本語」に変換する能力のほうが重要です。
また、回答は自分の本当の意見である必要はありません。言いやすいことを回答すれば大丈夫です。
黙ってしまうのはNGです。
例えば、上記の例のように「No. 5」では「あなたは日常的に新聞を読みますか?」と聞かれています。
「廃品回収に出すのが面倒だから読んでいない」のでそう答えようとして、「廃品回収」がわからないとします。
ほかの言いやすい内容に変えるようにしましょう。
「新聞読むよ。スポーツとか、経済とかのニュース読むの楽しいよね。」
(I usually read a newspaper. It’s fun to read news about sports and economy.)
「廃品回収」をがんばって説明するよりもこの英文のほうが間違う確率が低いです。
本当のことを言おうとすると回答の選択肢がせばまりますが、これくらい気軽に答えるようにすると普段どおりの実力を出しやすくなります。
困ったときの裏技をお伝えします。
あまり多用しないほうがいいですが、試験中に2回までは十分許容範囲内です。
知っている単語だけで何と言っていいかわからないときは、
と言っておきましょう。日本語の「ええと…」というのと同じです。
これで2-3秒は大丈夫です。その間に言い方を考えるか、言う内容を変えるようにしましょう。
こんなときには、下記の言い方が便利です。
おすすめは「Could you say that again?」のほうです。
Pardonはちょっと固い言い方ですし、すぐに言い終えてしまうのであまり時間稼ぎにもなりません。「Could you~?」のほうで覚えておくと便利です。
なお、日本英語検定協会のHPでは、二次試験の様子をアニメでみられるようにしています。
1度は見ておくと良いですよ。
英検®準2級の二次試験対策で便利なアプリを1つ紹介します。
面接などの出題形式に対応しているだけでなく、自分の発音を採点してくれるのでスピーキングの練習もできます。
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準2級の試験が終われば、次の2級に向けて準備しましょう。
英検®2級は中学入試・高校入試・大学入試すべてで利用できます。入試利用の武器として極めて有効です。
入試利用の概要を説明します。
中学受験では英検®をはじめとした英語資格を入試に利用できます。
利用方法は下記の3パターンです。
中学入試では英検®5級から利用できます。ですが、5級ではまだまだ武器として弱いです。
小学生なので、準2級以上(高校中級程度)を所持している子がそもそも非常に少ないです。
なかでも2級はトップクラスです。
英語教育に力を入れている学校はもちろん、難関校の英語入試も余裕を持って解けます。
中学入試で英語利用をお考えの方は、志望校の英語利用状況を募集要項から確認しておきましょう。
※関連記事:
英語利用できる東京の私立中学
英語利用できる神奈川、埼玉、千葉の私立中学
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英検®2級は高校卒業程度です。高校入試では英語科目を満点扱いされるなど、かなり優遇されます。
具体的には3点であります。
高校入試ですから、ライバルは中学3年生です。
中3の2人に1人は英検®3級レベルの英語力があると評価されていますが(文部科学省「令和3年度公立中学校における英語教育実施状況調査」)、準2級以上の子は少ないです。
ましてや、2級は珍しいです。
中学2年生までに2級を取得していれば、
3年生になったときは英語の入試勉強に回す時間を数学などほかの科目に回すことも可能です。
英検®2級を取得しておくと、英語だけでなくほかの科目も含めて高校入試を有利に持っていけます。
※関連記事:高校受験で使える英検®優遇措置
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大学受験でも英検®2級は有効です。具体的には、
の2点です。
・国立大学62校(京都大学・一橋大学・九州大学など)
・公立大学40校(国際教養大学や大阪公立大学など)
・私立大学379校(早稲田大学、上智大学など)
といった全国480大学以上で英語利用できます(日本英語検定協会より)。
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アメリカ名門大学編入ならU-LABO!高1、高2のうちに各大学HPでチェックしておきましょう。
※関連記事:大学受験の英検®優遇制度について徹底解説!絶対に損をしないそのお得な制度とは?
英検®準2級は高校2年生程度の英語力が必要とされています。ただし、それは一次試験の場合です。
二次試験のスピーキングテストでは中学英語を上手に使えるほうが有利です。
「当日の流れ」と「何を聞かれるか・どう答えればいいか」を知って対策しておけば、安定して合格点を越えられるようになります。
記事内では、二次試験対策に必要なものを「すべて」お伝えしました。しっかり準備して、試験当日に実力を発揮できるようにしておきましょう。
※関連記事:英検®2級の一次試験の対策方法はこちら
※関連記事:英検®2級の二次試験の対策方法はこちら
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