中高一貫校の中学生で、社会のテスト勉強に困っている子は多いです。
学校で使っている教科書に載っていない内容も普通にテストに出てきますし、市販問題集は公立中学生向けなのでなかなかピッタリなのが見つからない。
ですが、テスト勉強をしっかりしておくためにも、あるいはコースアップを狙うためにも社会は高得点を取っておきたい科目です。
そこで、私立中高一貫の中学生向けにテスト対策でおすすめの社会の参考書と問題集を紹介し、テスト勉強のコツをお伝えします。
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中高一貫生におすすめの社会の参考書と問題集を紹介します。
まずおすすめなのが「自由自在」です。中学受験で使用された方もいらっしゃるのではないでしょうか。標準レベルから難関レベルまでカバーしている定番シリーズです。
このシリーズの良いところは「情報量が圧倒的に多い」という点です。中学生用は参考書と問題集に分かれており、合わせて900ページ以上あります。
学年別に冊子が分かれていないのも、中高一貫生にとって使いやすいポイントです。カリキュラム的に中2で習う予定のものが私立中だと中1の3学期などで出てきます。
テスト前になってあわてて次学年の問題集を買わずに済みます。
参考書↓
問題集↓
出版社:増進堂・受験研究社
特徴:
2021年新学習指導要領に対応し、より分かりやすく紙面構成を一新!
創業以来130年にわたり培った学習参考書作りの粋をこの一冊に凝縮しています。
中学3年間分の学習だけでなく高校への発展学習事項まで完全カバー。高校入試での頻出項目や、よりハイレベルな内容も丁寧に解説。自宅でも塾でも頼れる、まさに最強のパートナーです。〇何を学ぶ?各章トビラの導入マンガ
Amazonより引用
各章のイメージをつかみやすくする「ここからスタート! 」の導入マンガ。
どんな内容を習うのか、どんな背景があるかなど、授業に入る前に目を通そう!
〇豊富な図表や写真
文字だけでは伝わりにくい内容を理解しやすくするために、図表や写真・イラストを多く収めています。
オールカラーで分かりやすく、知識の定着を助けます!
〇記述力・思考力を伸ばす!
これからますます必要となる「記述力・思考力」を伸ばす問題を多数収録。解説も充実させています。
〇日常・教養とひもづいたコラムやトピック
「Episode」「入試Info」「High Class」「短文記述対策! 」といった豊富な脚注をご用意。
社会に興味・関心を持てる記述や高校入試に役立つ情報も、関連するする項目も多く掲載。
〇「LINE」で学べる! 自由自在先生が新たに登場
自由自在シリーズ各書籍の全ページをデータベース化。キーワードをスマホアプリで質問すると該当ページにジャンプ! 全く新しいサービスです。
つづいては、「最高水準問題集」シリーズです。こちらも難関校受験の定番です。
公立中学生向けの内容ですが、私立難関高を目指す人向けなので高校内容も一部含まれています。記述問題が多いのも特徴です。
網羅的な問題集ではなく、実践問題中心です。学校の教科書やプリントとセットで使うのがおすすめです。
国公立医学部に毎年2ケタ人数以上の合格者を輩出している中高一貫校なら、下記の「ハイレベル」のほうがおすすめです。
地理↓
歴史↓
公民↓
ハイレベル地理↓
ハイレベル歴史↓
出版社:文英堂
特徴:
実力をのばす2段階構成
各単元とも入試レベルの「標準問題」に加えて難しい「最高水準問題」の2段階構成になっており、確かな力を身につけることができます。■豊富な発展的内容
良問を厳選し、重要問題には「重要」マークを、とくに難しい問題には「難」マークをつけていますので、問題を解きながら出題の傾向とレベルをつかむことができます。■解答に役立つ情報を多数掲載
Amazonより引用
「標準問題」には学習内容の要点をまとめた「ガイド」を、「最高水準問題」には問題を解く糸口となる「解答の方針」を示しました。わからない問題に出合ったときも、自分で考えて解けるようにしています。
3冊目に紹介するのは「新中学問題集」シリーズです。個別指導塾で中学受験をされた方は、『新小学問題集 ステージⅠ/Ⅱ/Ⅲ』か『中学入試の攻略』という問題集をおそらく使われていると思います。
それと同じシリーズの中学生版です。
公立中学生向けですが難関高志望者向けなので、公立中の定期テストのレベルを越えた問題も多数出てきます。教科書に載っていない内容も一部掲載されています。
さらにこの問題集の良いところは、記述問題や思考力問題が豊富にあるという点です。
資料をみてその場で考えて解く問題も単元・時代ごとに載っており、私立中の定期テスト対策にも大いに役立ちます。
なお、地理、歴史は前半と後半で分かれています。
地理Ⅰ↓(世界の地理)
地理Ⅱ↓(日本の地理)
歴史Ⅰ↓(原始~安土桃山時代)
歴史Ⅱ↓(江戸時代~ラストまで)
公民↓(高校入試対策のページも多数含みます)
出版社:教育開発出版
高1向けの社会(地歴)の参考書です。高1では歴史と地理を広く・浅く学習するので、中高一貫中学生の勉強にも役立ちます。
資料を多めに掲載しており、カラーなので印象に残りやすいです。
地理↓
歴史↓
ちなみに、問題集編もあります。上記の参考書編だけで十分ですが、「予習もかねて勉強しておきたい!」という人には役立ちます。
地理問題集↓
歴史問題集↓
出版社:学研プラス
特徴:
■授業や教科書の理解をとことんサポート!
授業や教科書の内容をくわしく、ていねいに説明した参考書です。「定期テスト対策問題」を掲載しており、知識の確認だけでなく、テスト前に本番さながらのトレーニングをすることができます。基本の理解だけでなく、定着度のチェックや力だめしもしっかりできます。■オールカラー&図版・イラスト豊富で見やすい紙面!
重要な部分を色分けして強調したり、ポイントをまとめたりするなどの工夫がされているので、要点をしっかり効率よく勉強できます。文章の解説だけではわかりにくいところには、オールカラーの図解、イラスト、写真などを掲載し、理解をとことんサポートしています。■勉強のやり方もしっかりサポート!
Amazonより引用
巻頭特集の「よくわかる高校の勉強ガイド」では、高校3年間の勉強に欠かせない、大学入試を見すえた日々の勉強のコツや、勉強の悩みに関するQ&Aなどをわかりやすくまとめています。
私立の中高一貫校では、社会の勉強に苦労している子が少なくありません。
中学入試で社会の勉強をがんばっていた子ならともかく、社会が好きじゃなかった子やそもそも中学入試で社会を選択していなかった子にとっては覚えることが多く大変です。
私立中高一貫の社会のテストは、とにかく問題量が多いです。
問題プリントが公立中なら2~3枚で済みますが、私立なら5枚ほどあります。公立中の2倍です。
これだけの量になると、「これ何だったかな…?」とじっくり考えていると時間が足りなくなります。
問題量が多いというのは、言いかえれば「細かい内容も聞かれる」のです。
例えば歴史で、関ヶ原の戦いが何年に行われたか(1600年)を聞かれるのはもちろん、東軍の大将・西軍の大将を漢字で書かないといけなかったりもします。
公立中ではそこまでテストに出ないので、標準的な市販問題集では対応できません。
中高一貫の社会のテストは問題量が多いだけでなく、「なぜそうなったのか」という理解を問う問題も多いのが特徴です。
例えばある私立中学の定期テストで、下記のような問題が出ました。
「松平定信が政治担当者になり、寛政の改革を行った。…浮世絵にも変化が見られた。どのような変化か書きなさい。(記述問題)」
寛政の改革の影響で、浮世絵にどのような変化が見られたかを記述する問題です。ほとんどの中学生はそこまで暗記しませんし、こういう問題を掲載している問題集もほとんどないでしょう。
「寛政の改革の性格」を理解しておき、「そこから考えると浮世絵もこう変化したのではないか?」と論理的に結論を導くようにするほうが現実的です。
社会は暗記科目と言われますが、中高一貫の社会については「しっかり理解して」「考えて解く」ことが求められます。
社会に限りませんが、中高一貫の定期テストではよく高校範囲も習います。6年一貫なので「中学」「高校」という垣根を越えやすいのです。
「ついでにこれも知っておくほうが理解しやすい」と先生が判断すれば、高校内容であっても中学のテストに出てきます。
そのため、前述の地理総合や歴史総合の参考書や問題集を使ってテストに備えるという人もいます。
前述のように中高一貫の社会は難易度が高いです。その割に、テスト勉強で使える教材が学校のプリントくらいしかないこともしばしばです。
そこで、中高一貫校の社会の勉強方法について簡単に紹介します。
まず、授業前に教科書や配布プリントに目を通しておきましょう。暗記する必要はなく、単元のポイントや歴史の流れを軽く理解しておくだけで十分です。
テストでは理解していないと解けない問題も多数出てきます。頭づくりをした状態で授業に臨むとポイントが頭に入りやすくなり、理解を問う問題をかなり解きやすくなります。
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授業で理解したら、授業直後に問題演習でアウトプットをしましょう。記憶にまだあるうちに「思い出す」ようにしておくと、記憶に定着しやすくなります。
この段階ではまだ「覚えなおす」必要はありません。「思い出す(思い出そうとする)作業」が大切です。それをしておくだけでテスト前の勉強で覚えやすくなります。
中高一貫では先生が独自に問題を作成します。高校内容が入ってきたり、ときどきマニアックな内容もテストに出てきます。
教科書には書いていなくても、授業で配布されたプリントの端っこに手書きで書かれていることもあります。プリントをすみずみまで見て勉強しましょう。
特に「手書き箇所」は「後から付け足した」ものですから、テストに出る可能性が高いです。わざわざ付け足すということは、それだけ先生が「生徒に伝えたい」と思っているわけです。
テスト前にしっかり覚えておきましょう!
社会のテストには地図や資料がたくさん出てきます。定期テストの場合、教科書や資料集などに掲載されているものがよく使われます。
授業中に先生が資料について解説していたらその内容をメモしておき、テスト前には地図、資料をよくみて勉強しましょう。
前述のように中高一貫の社会は記述問題が多いです。記述問題はパターンが限られています。問題集で記述問題を解いているうちに、「これ、さっき解いた問題と似ている」と気づきます。
ここまでくれば、テストでも速く正確に解答できるようになります。
中高一貫の中学生向けにテスト対策でおすすめの社会の参考書と問題集を紹介し、テスト勉強のコツをお伝えしました。
歴史の流れを把握し、地図や資料も見ながら地理を勉強すると理解しやすく、暗記も進みやすくなります。
テストでは記述問題も多いので、『新中学問題集』や『最高水準問題集』など記述対策がしやすい問題集も紹介しています。
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