中学や高校のテストでは、前置詞の後ろの単語を書きかえたり並び替えをする問題がよく出てきます。
前置詞の基本ルールを知っておけば正解しやすいパターンの問題です。
そこで、中学生・高校生向けに前置詞の後ろにくる単語の品詞について解説し、よく出るパターンの問題の解き方を解説します。
前置詞の使い方をマスターして、テストで高得点をねらいましょう!
※関連記事:【英語の前置詞一覧】前置詞の意味と覚え方
前置詞とは、at、in、beforeなどの単語です。前置詞の後ろには名詞・代名詞・動名詞か、whatなどではじまる名詞節のいずれかがきます。
それぞれのパターンを例文と一緒に説明します。
まず、前置詞の後ろに名詞や代名詞がくるパターンを説明します。
(例文)I go to school by bus with him.
(私は彼と一緒にバスで学校に通っています。)
この例文では、toとbyとwithという3つの前置詞が使われています。それぞれの後ろの単語をみると、
toの後ろはschoolという名詞
byの後ろはbusという名詞
withの後ろはhimという代名詞です。
このように、原則として前置詞の後ろには名詞か代名詞が置かれます。これは「覚えておくと得する前置詞の一番の基本ルール」です。
つづいて、前置詞の後ろに動名詞がくるパターンを説明します。動名詞とは「動詞を名詞化した単語」です。
先ほど説明した「前置詞の後ろに名詞か代名詞がくるルール」を動詞に適用しているケースです。
(例文)I go to school after having breakfast.
(私は朝食を食べた後に学校に行っています。)
例文では、toとafterという2つの前置詞が使われています。Toの後ろは基本ルールどおり名詞であるschoolです。Afterも前置詞なので、後ろは名詞か代名詞が基本です。
ですが、「have(食べる)」という動詞を使いたい場合もあります。そこで、動詞にingをつけて動名詞にしています。
「前置詞の後ろは名詞じゃないとダメだから、動詞を名詞にかえました」という形です。
前置詞の後ろに関係代名詞など複数の単語を並べて、名詞節をおく場合もあります。
節というのは、「いくつかの単語がまとまった意味のかたまり」のことです。よく使うのがwhatで、「what he says」で「彼が言うこと」という意味のかたまりになります。1つ1つの単語の品詞に関わらず、ひとまとまりで名詞のような扱いをします。
これも、「前置詞の後ろは名詞か代名詞」という基本ルールに則っています。
(例文)I’m listening to what he is saying.
(私が彼の言っている内容を聞いています。)
この例文では前置詞toの後ろに関係代名詞のwhatがきて、what he is sayingで「彼の言っている内容」という意味になります。
この場合、前置詞の後ろにwhat he is sayingという「名詞節(関係代名詞+主語+動詞)」を置いています。
前置詞+関係代名詞の文のつくり方については以下の記事で解説しています。
前置詞+関係代名詞の解説と練習問題
ここまで説明してきた内容は定期テストや入試でもよく問われます。早く慣れられるように、練習問題を用意しました。
以下の英文の空欄に入る単語を選択肢から選んでください。
①彼女はテニスが得意です。
She is good at( ).
【play/ to play/ playing】
②私たちは勉強につかれています。
We are tired of( ).
【study/ to study/ studying】
③これが、私があなたに話した本です。
This is the book about( )I told you.
【that/ what/ and】
④私たちはその映画について話をしました。
We talked( )the movie.
【in/ about/ with】
⑤彼らは飛ぶのをこわがっている。
They are afraid of( ).
【fly/ to fly/ flying】
①playing
前置詞atの後ろは動名詞になります。動詞playにingをつけて、playingです。
②studying
前置詞ofの後ろは動名詞になります。動詞studyにingをつけて、studyingです。
③what
「関係代名詞what+主語I+動詞told」で名詞節になっています。
④about
~についてという意味の前置詞はaboutです。
⑤flying
前置詞ofの後ろは動名詞になります。動詞flyにingをつけて、flyingです。
日本文の意味になるように【】の語を並び替えてください。不要な語が1語あります。
①私は読書に興味があります。
【reading/ read/ in/ I/ interested/ books/ am】.
②彼女らはバスを待っています。
【bus/ for/ on/ they/ the/ waiting】.
③彼が教師をしている学校は有名校です。
【famous/ for/ at/ which/ teaches/ school/ he/ is】.
①I am interested in reading books.
前置詞の後ろは名詞か動名詞がきます。不要な語はreadです。
また、be interested in~で「~に興味がある」という意味です。
②They are waiting for the bus.
wait for~で「~を待つ」という意味です。不要な語はonです。
もしonを使う場合、「on the bus」にして「バスのなかで待っている」という意味にする必要があります。
乗り物では前置詞at、on、inのどれを使えばいいかを以下の記事で解説しています。
前置詞の使い分け:時間・場所・乗り物でのin・on・atの使い分け、fromとofの違いや使い分け
③The school at which he teaches is famous./ The school which he teaches at is famous.
これは関係代名詞を使って2つの文を1つの文につなげています。一気に英文をつくるのは難しい問題です。
動詞のteachに三人称単数のsがついているので、まず「he teaches」というパーツをつくります。
次に、「he teaches」を使って「彼らが教師をしている学校」という箇所を英文にします。「he teaches at the school」となります。
後は関係代名詞whichをつかって一つの文につなげます。
famousとforがあるので「be famous for~」=「~で有名」のイディオムを知っている人はそれを使いたくなるかもしれません。forが不要語になります。
「前置詞+関係代名詞」の順になる英文は、その成り立ちを理解したうえで繰り返し問題を解いて慣れておきましょう。
※関連記事:前置詞+関係代名詞の解説と練習問題
最後に、中学英文法を練習するのにおすすめの問題集を紹介します。いずれもAmazonのリンクをつけているので、リンク先で購入できます。
こちらの問題集は文法の形や使い方をパターン演習で身に付けるものです。
「選択問題→並び替え問題→英作問題」と段階的にレベルアップできるような問題構成です。問題の難易度は基本から標準(公立中学校の定期テストレベル)までです。
中1用~中3用まで学年別に分かれており、定期テストの勉強と並行して進めると使いやすいです。
定期テスト70点くらいまでが目標の人におすすめです。
出版社:文英堂
こちらも中学英文法を学年別にまとめているシリーズです。
参考書と問題集に分かれており、セットで使うと使いやすいです。あるいは学校のワークで分からないところを「参考書」で確認するという使い方も便利です。
基本レベルからやや難しいレベルまで網羅されており、定期テストで60-80点くらいを目指す人におすすめです。
出版社:学研
最後に紹介するのは最高水準問題集です。難関私立・国立高校志望者向けの問題集で、学校の定期テストよりハイレベルな問題が掲載されています。
基本は分かっている中学生が間違いやすい問題が多数載っているので、定期テストで安定して90点台を取りたい人におすすめです。
出版社:文英堂
いかがでしょうか。
中学生・高校生向けに前置詞の後ろにくる単語の品詞について解説し、よく出るパターンの問題の解き方を解説しました。
前置詞の後ろにくるのは「名詞か代名詞」、「動名詞」、「関係代名詞を含む名詞節」のいずれかがほとんどです。前置詞の後ろは名詞になるという基本ルールを覚えておくとテストで正解できる問題がグンと増えます。
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