「公立中高一貫に興味があるけど、うちの子に合うのかな」
このような疑問をお持ちの保護者の方は多いのではないでしょうか。
私立中のように6年一貫で、しかも費用が安いため公立中高一貫校は非常に人気があります。
ただ、もちろんすべての子に合うわけではありません。「中高一貫」ならではの特徴にそもそも合わないタイプの子もたくさんいます。
そこで、この記事では公立中高一貫校に向いている子の特徴、向いていない子の特徴を紹介します。「受検(受験)しようかな?」と迷っている保護者の方はぜひご参考ください!
※関連記事:公立中高一貫校に合格する子の特徴
公立中高一貫校に向いている子には3つの共通してみられる特徴があります。
1つ目は「リーダーシップ」です。
公立中高一貫校は「グローバルリーダーの育成」など、ほかの人を引っ張っていくリーダーシップの育成を教育方針にしているところが多いです。
この点が私立の中高一貫と異なっています。
友だちの意見を聞きつつ上手く誘導してあげているか、行事に積極的に参加してクラスを引っ張っているかなど、日ごろの子どもの様子をみてみましょう。
2つ目は「勉強以外にもがんばっていることがある」という特徴です。
絵が好き、動画作成が上手、スポーツ熱心など、勉強以外で積極的に行っている活動がある子は公立中高一貫校に合いやすいです。
高校受験がないため、中学3年間はのびのび過ごせます。勉強以外にも自分のやりたいことに向き合える時間がたくさんあります。自発性をみがき、物事への興味や幅広い経験を積むのに十分な時間です。
高校生になったときにその経験があると、卒業後の進路を真剣に考え、自分なりに自主的に取り組めるようになります。
3つ目は「好奇心が強いこと」です。
好奇心旺盛な子は「やってみたい」「挑戦したい」と、さまざまなことに興味を持って取り組みます。自分事として物事に関わるので、そこから得られる経験や知見が深くなり、勉強に興味を持ったときにも「どのように取り組めばいいか」を考えながら取り組めるようになります。
逆に、公立中高一貫校に向いていない子の特徴も紹介しておきます。
まず、楽なほう楽なほうへと逃げてしまう子は公立中高一貫校に向いていません。
前述のように「リーダーシップ」を求める学校が多く、スポーツ大会や海外短期派遣などの機会も多いです。
「これをやってみない?」と聞かれて「面倒だからイヤ」と反応してしまう子は、公立中高一貫校の環境には合わないでしょう。
公立中高一貫は自主性の高い子は向いているため、逆に自主性のうすい子は向いていません。
高校受験がないため、勉強のプレッシャーが弱いです。そのため、たくさん宿題を出され、強制の補習を毎日何コマも入れられないと勉強しない子だと勉強のサボり癖がついてしまいます。
こうした子は、高校に入って勉強が本格化していくと学校についていけなくなりがちです。
友だちとケンカしたり、いやがらせをされるなどの人間関係のトラブルに弱い子は、公立中高一貫では楽しく過ごせない可能性があります。
中高一貫は6年間同じ生徒と過ごします。特に公立中高一貫は私立の中高一貫に比べて生徒数が少ないため、クラス替えをしてもあまり顔ぶれが変わりません。
中2でモメた友だちが高3までずっと同じクラスになることもあります。
「クラスに誰それがいるから学校に行きたくない」という気持ちになってしまうタイプの子だと、トラブルが解消されてもズルズルとイヤな気持ちを引きずってしまいかねません。
公立中高一貫に向いている子の特徴、向いていない子の特徴を紹介しました。「物事に積極的な取り組める子」が公立中高一貫に向いています。
とはいえ、消極的なタイプの子はたくさんいます。自分の得意なことや興味のあることしかやりたがない子は多いです。
そうした子に積極性を持たせられる方法を紹介します。
まずは、子どもが興味を持っているものにたっぷり取り組ませてあげましょう。
絵を描くのが好き、読書が好き、生きものの観察が好き、電車が好き、ブロック遊びが好きなど、好きなものが何かひとつあると思います。それに取り組む時間をたくさん取るようにします。
子どもは興味のあるものから「自分の世界」を広げていきます。
電車が好きな子が電車の動く仕組みにも興味を持つようになり、プログラミングや工学系に興味が広がっていくケースもあります。
まずは、子どものうちに興味のあるものにじっくりたっぷり取り組む時間をもたせます。
自分の世界に没入するようになれば、少しずつ興味の範囲を広げていきます。
以下の3点のどれかひとつ、できそうなものを実施してみてください。
それぞれ説明します。
積極性が乏しい子は、自分ひとりの世界で完結してしまったり、動画をずっと見ているなど「インプット」ばかりになってしまいがちです。
その行動にアウトプットを少しだけプラスします。
絵を描くのが好きなら、自分の描いた絵にタイトルをつけて家族に説明してみる。
ブロックが好きなら、オリジナルの形を考えてつくってみる。
など、話す・行く・つくるといった動作が増える活動をしてみましょう。
いくら好きでも、ずっと同じものばかりだとそのうち飽きてきます。興味の幅を広げるためにも、同じ種類でほかのものを子どもに提示してみます。
例えば写真を撮るのが好きなら、レンズの仕組みについての本を一緒に読んでみる、一眼レフとスマホのスクショとの画像の違いを比べてみるなど。
同じ分野の別の切り口のものを見てみたり、同じ分野で別のものとの違いを比較したりします。「なぜこういう違いがあるんだろう?」と興味が広がっていきます。
人間には五感(「味覚」「聴覚」「嗅覚」「視覚」「触覚」)があります。五感の刺激を豊富に受けると脳が刺激され、物事をより多面的に捉える力を伸ばせます(お受験ナビより)。
物事を違う角度からも捉えられるようになるので、先ほどの「興味をずらして幅を広げる」ことにもつながります。
読書が好きなら新刊を買って紙のにおいをかいでみる(嗅覚)、本の読み聞かせ動画を聴いてみる(聴覚)など。
キノコの図鑑が好きならキノコ狩りに行ってみると、触覚・味覚の刺激を得られますし、一緒にキノコ狩りに行く大人たちと会話も生まれます。
興味のある分野はその子にとって強みです。強みはたくさんあっても良いですが、ひとつでも十分です。そのひとつを皮切りに興味を広げて積極的に世界に関わるようになっていきます。
最後に、子どもの興味を引き出すおすすめの図鑑を紹介します。
こちらは自宅でできる科学実験を33種類も紹介している図鑑です。材料も身近なあるものばかりで、すぐできる実験ばかりです。
定番の「ペットボトル空気砲」はもちろん、色水がじわじわと紙を伝ってコップからコップへと移動していく(色が変わっていく)様子は大人も楽しめます。
小学校低学年から高学年まで広く楽しめますが、中学受験をされる方は4年生までに楽しまれておくほうが良いです。
多くの受験塾では5年生で理科を本格的に勉強しはじめます。塩酸に水酸化ナトリウムを加える実験など、多くの実験が出てきます。
何をしたらどうなるのか、なぜそうなるのかを理解するには「何をしているのか」を頭の中で具体的に、正確にイメージする必要があります。
興味を持って科学実験をしたことのある子なら、色の変化の仕方や液体と液体を混ぜて個体が残る様子も、違和感なくイメージできます。
5-6年生の理科にそなえてまずは楽しく・興味を持って科学実験を楽しんでみましょう!
出版社:SBクリエイティブ
特徴:
親子で挑戦したくなる! きれいな実験、 おもしろい実験が集結】
私たちの身のまわりには、「科学で説明できる不思議な現象」が実はたくさんあります。材料とは似ても似つかない見た目のお菓子、コマーシャルで見かける謎のシーン、美しく恐ろしい自然の出来事、使いはじめると手放せない便利グッズ……。
そのそれぞれに、おもしろい実験のタネはひそんでいます。そこで本書では、「身近な道具や材料で」「ご家庭のキッチンやリビング、庭先で」できる実験を厳選して紹介。詳しい手順を掲載し、「どうしてそうなるのか」という秘密にも科学的に迫ります。
「おもしろそうでやってみたくなる」「写真を撮って見せたくなる」「自由研究で取り上げたらウケそう」といった実験を中心に取り上げました。子どもに読ませたい、大人も楽しみたい1冊です。
Amazonより引用
この図鑑はタイトルどおり、なんでも教えてくれるウィキペディアみたいなものです。
宇宙、乗り物、動植物、文化、スポーツ、歴史と、ありとあらゆる分野の写真・イラストが1万点も掲載されています。
見て楽しむだけでなく、本棚においておけば勉強中の辞書代わりにもなります。
出版社:河出書房新社
特徴:
この1冊ですべてがわかるスーパー図鑑。宇宙、乗り物、動植物、文化、スポーツ、歴史までカバーした総合図鑑。図版1万点。世界56万部売れ。8ページを追加し、全面改訂して新登場。
世界16カ国で刊行、累計56万部突破!
あらゆるテーマがギュッと詰まった、
世界で一番美しい百科図鑑!スミソニアン協会完全監修
Amazonより引用
10000点のカラー写真で162のテーマを解説
初めてみたとき、この図鑑は衝撃的でした。子ども向けにここまで細かく、しかも子どもに分かりやすく写真を載せながら解説してくれる天気・植物の図鑑は初めてでした。
積乱雲には25mプール1万杯の水が含まれているなど、「えっ!そんなに!?」という新鮮でわくわくする発見がたくさんあります。
そしてエルニーニョをしたり顔で解説してくれるわが子。
雲や植物の見つけ方などもやさしく解説してくれているので、低学年のお子様と一緒に読むと外出時に子どもが空を見て雲博士になってくれたりします。
天気↓
天気 第2弾↓
雲↓
植物↓
地理↓
出版社:KADOKAWA
特徴:
そうなんだ! みんな知らない空と雲と天気のふしぎ78
シリーズ累計40万部! 今、一番売れている天気の本!
雲、雨、雪、虹、台風、竜巻など空(気象)にまつわる、おもしろくてためになる知識をやさしく紹介。映画『天気の子』の気象監修者としても有名な荒木健太郎氏が、天気や気象にまつわるとっておきのネタを教えてくれます。積乱雲の自虐的ともいえる性質、虹は半円形ではないこと、雨滴のてっぺんはとがっていない……などなど、思わず「そうなんだ!」と思ってしまうようなトピックが盛りだくさん。子どもも大人も楽しく読むことができます。近年の豪雨、巨大台風、大雪にまつわる話題も豊富で、「天気・気象のなぜ?」が一気にわかります。
Amazonより引用
いかがでしょうか。
幼児や小学生の子どもをお持ちの保護者の方向けに、公立中高一貫校に向いている子の特徴と向いていない子の特徴を紹介しました。
勉強だけでなく学校行事や友だちとの関係でも積極的にリーダーシップを取り、好奇心旺盛な子が公立中高一貫校に向いています。
興味のあることを広げていくと、子どもの積極性は伸びていきます。
お子さまの性格もみながら、良い学習環境をみつけたいですね!
また、以下のリンクは難関公立中受検対策に強いZ会のHPです。
Z会 公立中高一貫校受検対策講座のご案内
※関連記事:Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法
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