受動態の進行形は、英語を学ぶ中学生や高校生にとって少し難しく感じるかもしれませんが、使いこなせると非常に便利な文法です。
この記事では、受動態の進行形の作り方や使い方を、わかりやすい解説と例文を使って丁寧に説明します。最後には無料の練習問題もつけているので、学んだ知識を実践的に確認することができます。
受動態や進行形の基本も合わせて解説しているので、この機会に受動態・進行形・受動態の進行形をマスターしましょう!
受動態(受け身)とは、何かの動作をうける側が主語になる文のことです。
以下の形で、「~される/~された」という意味になります。
be動詞+過去分詞形
受動態をつかう例文を2つ紹介します。
【例文】
①A new house is being built.(新しい家が建築中です。)
②The window was broken.(その窓が壊されました。)
例文①では主語が「a new house」(新しい家)です。主語が単数なのでbe動詞はisになります。動詞は「build」(建てる)で、過去分詞の「built」を使います。
同様に、例文②では主語が「the window」(その窓)で、時制が過去なのでwasというbe動詞を使います。また、動詞は「break」(壊す)の過去分詞形である「broke」を使います。
※関連記事:be動詞am、is、areの使い分け
※関連記事:be動詞was、wereの使い分け
進行形とは、ある動作が進行中であることを表す文法です。以下の形を取り、「~している」「~していた」という意味になります。
be動詞+動詞のing形
進行形を使う例文を2つ紹介します。
【例文】
①I am reading a book.(私は今、本を読んでいます。)
②They were playing tennis then.(彼らはそのときテニスをしていました。)
例文①では主語が「I」(私)です。主語がIのときbe動詞はamを使います。動詞の「read」(読む)にingをつけて「reading」という形にします。
同様に、例文②では主語が「they」(彼ら/彼女ら)で、時制が過去なのでwereというbe動詞を使います。また、動詞の「play」(する)にingをつけて「playing」にします。
受動態の進行形は、前述の「受動態」と「進行形」を組み合わせた文法です。
受動態の進行形は以下の形になります。
「be動詞 + being + 過去分詞」
受動態の進行形は「~されている」「~されていた」という意味です。
受動態が「~される」で進行形が「~している」で、この2つを組み合わせた意味になります。
その動作を受けている人・ものが強調され、進行中の動作も示します。
【受動態の進行形(現在)】
English is being taught by the teacher.
(英語が先生によって教えられている)
ここで、「is being」の部分が「進行中の受け身」を示しています。つまり、何かがちょうど今行われているけど、それを受ける側に焦点が当たっています。
受動態の進行形の例文を3つ紹介します。
【例文①】
A new house is being built in my neighborhood.
(新しい家が私の近所で建てられています)
ここでは、主語が「a new house」(新しい家)で、その右に「being 」を置き、「build」の過去分詞形の「built」がきます。
A new house + being + buildの過去分詞形
動作を行う主体も書くときはbyを使います。
【例文②】
The homework is being done by the students right now.
(宿題が今、生徒たちによってされています。)
例文②では、主語が「the homework」、つづいてbeingを置き、「do」の過去分詞形の「done」がきます。
The homework + being + doの過去分詞形
by~:~によって
最後にもうひとつ例文を紹介します。
【例文③】
The cake is being baked by my mother.
(ケーキが私の母によって焼かれています)
例文③では、主語が「the cake」、そしてbeing、最後に「bake」(焼く)の過去分詞形「baked」がきます。
The cake + being + bakeの過去分詞形
受動態の進行形は3つのパーツを組み合わせるようにしてつくるのがポイントです。
1つ目:主語 + be動詞(主語に応じて変化)
2つ目:being(進行形の受動態で必須)
3つ目:過去分詞(動詞の3つ目の形:done, made, taughtなど)
be動詞はその文の主語と時制によって使い分けます。
主に以下の5つを使います。
これらのポイントを使いこなせば、進行中の受け身の文を簡単に作ることができます。
なお、受動態の完了形の作り方について、以下の記事でくわしく解説しています。
【英語】受動態の完了形の作り方:高校生が間違いやすい受動態のポイントも解説(練習問題つき)
以上のポイントを踏まえて、受動態の進行形の問題を解いて練習してみましょう。
(1)The car is being washed by John.
(車はジョンによって洗われています)
(2)She is eating lunch now.
(彼女は今ランチを食べています)
(3)The homework was done by the students.
(宿題は生徒たちによってやられました)
(4)The meeting is being held in the conference room.
(会議は会議室で開かれています)
(5)The teacher is explaining the problem.
(先生が問題を説明しています)
(6)The room is cleaned every day.
(その部屋は毎日掃除されます)
(7)They were playing soccer when it started to rain.
(雨が降り始めたとき、彼らはサッカーをしていました)
(8)The project is being completed by the team.
(プロジェクトはチームによって進められています)
(9)The book was read by Mary.
(その本はメアリーによって読まれました)
(10)We are watching a movie right now.
(私たちは今、映画を見ています)
(1)受動態の進行形
「is being + 過去分詞」なので受動態の進行形
(2)進行形
「is + 動詞のing形」なので進行形
(3)受動態
「was + 過去分詞」なので受動態
(4)受動態の進行形
「is being + 過去分詞」なので受動態の進行形
(5)進行形
「is + 動詞のing形」なので進行形
(6)受動態
「is + 過去分詞」なので受動態
(7)進行形
「were + 動詞のing形」なので進行形
(8)受動態の進行形
「is being + 過去分詞」なので受動態の進行形
(9)受動態
「was + 過去分詞」なので受動態
(10)進行形
「are + 動詞のing形」なので進行形
次の受動態の文を、受動態の進行形に書きかえてください。
(1)The house is painted by the workers.
(2)The report was written by the student.
(3)The movie is watched by millions of people.
(4)The cake was made by the chef.
(5)The email is sent by the manager.
(1)The house is being painted by the workers.
(2)The report was being written by the student.
(3)The movie is being watched by millions of people.
(4)The cake was being made by the chef.
(5)The email is being sent by the manager.
受動態の文を受動態の進行形に変えるには、「be動詞 + 過去分詞」を「be動詞 + being + 過去分詞」に変えます。
現在形の場合は「is being」、過去形の場合は「was being」を使います。
次の進行形の文を、受動態の進行形に書きかえてください。
(1)They are cleaning the park.
(2)The teacher is explaining the lesson.
(3)The workers are building a new school.
(4)He was repairing the car.
(5)She is decorating the room.
(1)The park is being cleaned by them.
(2)The lesson is being explained by the teacher.
(3)A new school is being built by the workers.
(4)The car was being repaired by him.
(5)The room is being decorated by her.
進行形の文を受動態の進行形に変えるには、まず進行形の動詞を受動態にし、「be動詞 + being + 過去分詞」を使います。
また、動作の主体は「by 〜」で表現します。
受動態での「by」の使い方については以下の記事で詳しく解説しています。
受動態(受け身)で「by」をつけるときとつけないときを例文を使って解説
受動態の進行形は、「ある動作が進行中であり、その動作を受けている側に焦点が当てられている表現」です。
この記事では、受動態の進行形の基本構造やその使い方を、例文を通じてくわしく説明しました。
動作が現在、過去、または未来のある時点で進行中であることを表す際に、この文法は非常に役立ちます。ぜひ無料の練習問題に取り組んで、実践的に理解を深めてください。
もっと練習問題を解きたい人には以下の問題集がおすすめです。
【参考】
rarejob.com
This website uses cookies.