高校日本史では奈良時代に「乙巳の変」と「大化の改新」を習います。同時期・同年代に登場するため違いが分かりにくいですが、どちらも古代日本史で重要な転換点でした。
645年に起きた乙巳の変は、日本の政治体制に大きな転換点をもたらしました。そしてその後の大化の改新では、中央集権化に向けた改革が本格化します。
この点を理解しておくと、高校の日本史テストや共通テストなどで点を取りやすくなります。
そこで、本記事では、それぞれの基本情報や違いを詳しく解説し、高校日本史テスト対策として役立つ記述のコツや覚え方も紹介します。
645年に起きた乙巳の変は、蘇我氏の専制政治に対する反発が背景にあります。
豪族や貴族の不満が高まり、中大兄皇子や中臣鎌足が中心となり、蘇我入鹿を暗殺しました。
この政変は、日本の政治が天皇中心に向かうきっかけとなりました。
なお、蘇我氏は6世紀に物部氏と仏教論争をくりひろげ、丁未の変で勝利して独裁体制を築くようになりました。蘇我氏・物部氏の仏教論争については以下の記事で詳しく解説しています。
高校生向け!物部守屋と蘇我氏の仏教論争の背景を徹底解説|古墳時代の氏姓制度を学ぶ【日本史テスト対策】
蘇我入鹿の暗殺により蘇我本宗家が滅亡し、蘇我蝦夷も自害しました。この結果、天皇を中心とした政治体制の基盤が整い、中央集権化への道が開かれました。
この事件は、日本の歴史で初の本格的な政治改革の始まりと位置づけられています。
大化の改新は、645年から進められた一連の改革を指し、土地と人民を天皇のものとする公地公民制の導入や地方行政の再編が行われました。
これにより、豪族の権力を抑え、中央集権国家への基盤が整いました。
乙巳の変は蘇我入鹿の暗殺を中心とする「政変」、
大化の改新はその後の政治改革を指します。
乙巳の変がきっかけとなり、大化の改新が実現しました。この違いを理解することで、両者の関連性が明確になります。
乙巳の変と大化の改新それぞれの内容と結果を正確に説明することが求められます。
過去問では、乙巳の変や大化の改新の内容や公地公民制の意義が頻出しています。具体的な年号や改革内容を正確に記述できるよう、演習を重ねることが得点アップの鍵です。
なお、以下の記事で飛鳥時代の一問一答問題を掲載しています。
飛鳥時代の一問一答
また、飛鳥時代の出来事や人物一覧(飛鳥時代の天皇など)を以下の記事でくわしく解説しています。
飛鳥時代の出来事と人物を徹底解説|高校日本史テスト対策に役立つ年表とポイント
「むしごろし(645年)」で大化の改新を覚えるのが定番です。
また、「蘇我入鹿を倒して中央集権化の道を開いた」と関連付けて覚えると、その後の流れが理解しやすくなります。
なお、日本史で覚えるべき年号の語呂合わせを以下の記事でくわしく紹介しています。
【大学受験】日本史の年号一覧と覚えやすい語呂合わせ(日米修好通商条約、ポツダム宣言、満州事変など)
蘇我氏専制から乙巳の変、大化の改新までの流れを表や図にすることで、各事件の因果関係が明確になります。ビジュアルで整理すると記憶の定着が促進されます。
以下の参考書は図が多く、視覚的に理解したい人におすすめです。
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