現代文は「センスの科目」と思われがちですが、参考書の選び方と使い方を間違えなければ、誰でも安定して得点できるようになります。
そこで本記事では、高校生向けに現代文参考書を偏差値別・目的別に分類し、失敗しない選び方と正しい使い方を解説します。
共通テスト対策から難関大二次試験まで対応できるよう、実際の入試傾向を踏まえた構成にしています。
※なお現代文の勉強法については、以下の記事で詳しく解説しています。
高校生向け|現代文の勉強法の完全ガイド【偏差値別・読解手順・おすすめ参考書】
現代文は「センス科目」「参考書はいらない」と思われがちですが、実際には参考書選びで成績が大きく左右される科目です。
にもかかわらず、多くの高校生が誤った選び方をしてしまい、「何冊やっても点数が伸びない」「勉強しているのに共通テストで安定しない」という状態に陥ります。
その原因はシンプルで、現代文という科目の特性を理解しないまま参考書を選んでいるからです。
以下では、特に失敗が多い3つのパターンを具体的に解説します。
現代文の参考書選びで最も多い失敗が、
「ランキング上位だから」「学校の先生に勧められたから」「SNSで話題だから」
といった理由だけで1冊を決めてしまうケースです。
確かに、有名な現代文参考書は内容自体が悪いわけではありません。
しかし問題は、その参考書が「今の自分」に合っているかどうかを確認せずに選んでしまう点にあります。
例えば、
このような状態では、
「解説を読んでも分からない → 現代文が嫌いになる → 勉強量が減る」
という悪循環に陥りがちです。
有名=万能ではない
これが、現代文の参考書選びでまず押さえるべき大前提です。
次に多い失敗が、自分の偏差値と参考書のレベルが合っていないことです。
現代文は特にこのミスマッチが起こりやすい科目です。
現代文の参考書は大きく分けると、
といったように、明確なレベル差があります。
しかし実際には、
といったケースが非常に多く見られます。
現代文は「量をこなせば伸びる」科目ではありません。
今のレベルで“理解できる解説”が書いてあるかどうかが、成績アップの分かれ道になります。
参考書選びの時点でレベルを間違えると、
どれだけ時間をかけても「読解力が積み上がらない」状態になってしまいます。
現代文の参考書選びで最も重要なのが、
「この1冊で全部どうにかしよう」と考えないことです。
現代文の勉強には、実は複数の目的があります。
これらは1冊ですべて同時に鍛えられるものではありません。
にもかかわらず、
といった使い方をしてしまうと、
「なんとなく読める気はするけど、点数に結びつかない」状態になります。
現代文は、
目的ごとに参考書(問題集)を使い分けることで初めて成果が出る科目です。
このあと紹介するレベル別・目的別の参考書選びを意識すれば、
無駄な買い物を減らし、最短距離で得点力を伸ばすことができます。
現代文の参考書選びで失敗しないためには、
「どの参考書が良いか」よりも先に、「現代文の勉強をどう分解するか」を理解する必要があります。
現代文の学習内容は、大きく分けると次の4つに整理できます。
これに対応して、現代文の参考書も4タイプに分けて考えると、
「今、何のためにこの1冊をやっているのか」が明確になります。
※なお現代文の勉強法については、以下の記事で詳しく解説しています。
高校生向け|現代文の勉強法の完全ガイド【偏差値別・読解手順・おすすめ参考書】
語彙・背景知識系の参考書は、現代文の土台を作る役割を担います。
現代文が読めない原因の多くは、
「文章構造が分からない」のではなく、
単語・言い回し・抽象概念が理解できていないことにあります。
例えば、
これらが曖昧なままだと、
どれだけ読解テクニックを学んでも内容が頭に入ってきません。
語彙力が乏しいと、そもそも論理構造をつかむのが難しくなります。
文部科学省の学習指導要領(国語)でも語彙の重要性が強調されており、これまで以上に語彙の量や理解の深さが求められています。
国語科の内容は,〔知識及び技能〕及び〔思考力,判断力,表現力等〕から構成している。
文部科学省『高等学校学習指導要領解説 国語編』より引用
・・・語彙は,全ての教科等における資質・能力の育成や学習の基盤となる言語能力の重要な要素である。
・・・今回の改訂では,語句の量を増すことと,語句についての理解を深めることの二つの内容で構成している。
語彙系参考書は地味ですが、
共通テスト〜難関大まで全レベルに効果がある必須分野です。
※なお、語彙力の伸ばし方について、以下の記事で詳しく解説しています。
【保存版】大学入試で差がつく語彙力の鍛え方|現役講師が教えるおすすめ問題集と学習法
読解プロセス理解系は、
「現代文をどう読めばいいか」を言語化してくれる参考書です。
現代文が得意な人は無意識にやっていることを、
といった形で、再現可能な手順として説明してくれます。
このタイプの参考書を使うことで、
へと意識が変わります。
特に、
「本文は読めた気がするのに、選択肢で迷う」
という高校生には必須のジャンルです。
設問・解法特化系の参考書は、
「どう読んだか」ではなく「どう答えるか」に特化しています。
現代文では、
など、設問ごとに求められる思考が違います。
本文が理解できていても、
といった理由で失点するケースは非常に多いです。
このタイプの参考書は、
「現代文は設問処理の科目でもある」ことを実感させてくれます。
実戦・演習系は、
本番形式で得点力を完成させるための参考書です。
ここまでの3タイプで、
を身につけた上で、
制限時間・問題量・形式に慣れるために使います。
特に共通テストでは、
といった実戦特有の能力が求められます。
演習系を早く使いすぎると「解くだけ」で終わってしまいますが、
正しい順番で使えば、得点を安定させる仕上げになります。
現代文の参考書で
「これ1冊で現代文は完璧!」
といった表現をよく見かけますが、実際にはおすすめできません。
なぜなら、
という問題が起こるからです。
現代文は積み上げ型の科目なので、
という使い方のほうが、結果的に早く伸びます。
参考書をタイプ別に使い分けると、
と役割が明確になります。
すると、
という好循環が生まれます。
現代文で伸び悩んでいる人ほど、
参考書の数ではなく、役割分担ができているかを見直すことが重要です。
現代文の参考書選びで最も重要なのは、「今の偏差値に合った役割の参考書を選ぶこと」です。
現代文は、いきなり難しい問題集を解いても伸びません。
ここでは、偏差値帯ごとに「やるべきこと」と「おすすめ参考書」を整理してお伝えします。
このレベルの最大の課題は、
「文章を最後まで意味を追いながら読めていない」ことです。
この状態では、問題演習を増やしても点数は上がりません。
最優先は「語彙」と「読解の型」を身につけることです。
『漢字・語彙が1冊でしっかり身につく本』
このレベルで最もコスパが高いのが、語彙・漢字をまとめて固められる1冊です。
おすすめ理由
使い方のポイント
☑ 現代文が苦手な人ほど、語彙学習が最短ルートになります。
「現代文の読み方がわからない」という人に最初の1冊としておすすめです。
特徴
ちぇく 読解プロセスの土台作りに最適です。
おすすめの使い方
× 偏差値60以上向けの問題集
× 解説が簡素な実戦演習系
❌×難関大過去問
理由は明確で、
「読めていない原因」が分からないまま演習だけ増えるからです。
この層は、
という段階です。
ここで必要なのは、「設問の解き方」を言語化することです。
『柳生好之の現代文 プラチナルール』
現代文を「技術」として学べる定番の1冊。
特徴
☑ 偏差値50台から60に乗せたい人に最適です。
☑ 段階的にレベルアップできるのが強みです。
ポイント
共通テストは令和7年度より実用的文章が加わりました。それまでの説明的文章や文学的文章と合わせて現代文だけで3種類の文章が出題されます。
大学入試センターが公表している共通テスト国語の出題方針でも情報の的確な選択や語彙の重要性について以下のように評価方針が定められています。
より多様な文章を扱うことで,言葉による記録,要約,説明,論述,話合い等の言語活動を重視して,目的や場面に応じて必要な情報と情報の関係を的確に理解する力や,様々な文章の内容を把握したり,適切に解釈したりする力等も含め多様な資質・能力を評価できるようにする。
大学入試共通センター「令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テストの 出題教科・科目の問題作成方針に関する検討の方向性について」より引用
このレベルでは、
「抽象度の高い文章」「記述・論述」への対応力が合否を分けます。
☑ 論理展開を追う力を徹底的に鍛える段階です。
このレベルのポイント
現代文の参考書選びで失敗しないコツは、
「偏差値 × 目的」で役割を分けることです。
この考え方を守るだけで、現代文は安定して伸びます。
現代文の成績が伸びない原因の多くは、
「自分の目的に合わない参考書ルートを選んでいること」です。
そこで、目的別に以下の3ルートを用意しました。
自分の状況に一番近いものを選んでください。
じっくり積み上げる長期ルートです。
焦らず「読める力」を作ることを最優先にします。
目標は
✔ 文章の内容が正確に分かる
✔ 設問で大きく外さない
60〜70点台を安定させる力を作ります。
☑ 参考書を増やすより「1冊をやり切る」ことが重要
共通テストは
「長文を正確に速く読む力」+「選択肢処理」が命。
そのため、最短ルートで対策します。
7〜8割を安定して取ることが目標です。
☑ 「共通テストに出ない勉強」を減らすのがコツ
読解力+答案作成力が必要なため、
ある程度の時間をかけて仕上げます。
合否を分けるレベルの力を身につけます。
☑ 共通テストだけの勉強では対応できません
途中でルートを切り替えることもOKです。
現代文の参考書選びで一番大切なのは、
「自分は何ができていないのか」を正しく知ることです。
現代文が苦手な原因は、大きく分けて次の4つに分類できます。
目的とズレた参考書を選ぶと、
何冊やっても点数は上がりません。
現代文は、語彙が分からない=文章が読めない科目です。
この状態で読解問題を解いても、
「勘」で解く練習になってしまいます。
良い語彙参考書の条件は次の3つです。
☑ 語彙が固まると、現代文は一気に安定します。
このタイプの人は、
「本文の読み方」ではなく「設問の処理」ができていません。
現代文の設問には、実は決まったパターンがあります。
設問対策の参考書は、
を言語化してくれるものです。
☑ 現代文は「読む力」より「選ぶ力」で点が決まります。
多くの人は「文章力」が足りないと思いがちですが、
実際は違います。
原因はこの3つです。
良い記述参考書は、
ものです。
例:
☑ 記述は「型」を覚える科目です。
つまり、
「深い読解」より「処理能力」が問われます。
マーク式と記述式では、
求められる力がまったく違うからです。
| 形式 | 求められる力 |
|---|---|
| マーク式 | 正確な判断・処理スピード |
| 記述式 | 要素整理・文章化 |
同じ参考書で対策すると、
という中途半端な状態になります。
☑ 目的別に分けることで、最短距離で点数が伸びます。
現代文は、
「何冊やったか」ではなく「1冊をどう使ったか」で点数が決まる科目です。
実際、成績が伸びる生徒ほど
という共通点があります。
ここでは、1冊の参考書を3周で仕上げる正しい使い方を解説します。
1周目で一番やってはいけないのは、
「正解したかどうか」だけを見ることです。
1周目の役割は、
ことです。
特に意識してほしいポイントは、
☑ 「ふーん」で終わらせず、説明できるかを意識するのがコツです。
2周目から、現代文は一気に伸び始めます。
理由はシンプルで、
「解説を読んで分かったつもり」から
「自分で同じ考え方ができるか」に変わるからです。
このとき、
は、不正解と同じ扱いにします。
☑ 2周目は「点数」より「考え方の正確さ」を重視しましょう。
これでは意味がありません。
3周目は、
「自分がつまずいたところだけを潰す」復習専用周回です。
特に、
を口に出して説明できるかが重要です。
☑ ここまでできると、初見問題でも対応できる力がつきます。
現代文のミスは、
など、毎回似たパターンで起こります。
誤答ノートは、
自分専用の弱点データベースです。
例:
指示語を本文に戻らず、雰囲気で選んだ
長文は不要です。
「次に同じミスをしないための一言」が書ければOK。
最後に、参考書をやっただけで終わらせないためのチェックです。
1つでも×があれば、
まだその問題は「身についていない」状態です。
この使い方ができれば、
どんな参考書でも「点が伸びる教材」に変わります。
現代文は、
参考書だけでも、勉強法だけでも伸びにくい科目です。
この2つを同時に回すことで、初めて得点力になります。
※国語全体の勉強法について、以下の記事で詳しく解説しています。
高校 国語 勉強法|現代文・古文・漢文の入試対策を偏差値別に解説【苦手克服〜難関大】
※現代文の読み方や勉強法について、以下の記事で詳しく解説しています。
高校生向け|現代文の勉強法の完全ガイド【偏差値別・読解手順・おすすめ参考書】
多くの高校生は、
という状態に陥ります。
勉強法記事を併用することで、
といった思考の型を先に知ったうえで、
参考書の問題に取り組めます。
☑ これをやると、
参考書が「説明書付き教材」に変わります。
現代文は、
という特徴があります。
そのため、
毎日30分を積み重ねる方が圧倒的に伸びます。
① 前回の復習(5分)
② 新しい問題(15分)
③ 解説チェック(10分)
☑ 「今日は1題だけ」でOK。
量より質と継続を重視しましょう。
これでは、
「やっている感」だけが残ります。
現代文の参考書は、
役割が違えば並行OKです。
☑ 同じ役割の参考書は1冊ずつが鉄則です。
このやり方ができれば、
現代文は「安定して点が取れる科目」になります。
結論:2〜3冊で十分です。
内訳の目安は、
逆に、
5冊以上やっている人ほど点数が伸びていないことが多いです。
現代文は「冊数」ではなく、
1冊を何回・どう使ったかがすべてです。
基本は学校教材 → 足りない部分を市販で補うが正解です。
学校教材は、
というメリットがあります。
ただし、
と感じる場合は、
市販参考書で「読み方・解き方」を補うのが効果的です。
「理由があるならOK」「なんとなくならNG」です。
変えてよい例:
変えない方がよい例:
現代文は2周目以降で伸びる科目なので、
1周目だけで判断するのは危険です。
語彙+マーク式演習まででOKです。
具体的には、
記述対策や難関私大レベルの深い読解は、
共通テストのみなら必須ではありません。
必要ありません。
点数が高い人は、
というルールを守っているだけです。
才能より
やり方と慣れが9割です。
それは普通です。
1周目は「分からない」が前提です。
大切なのは、
ことです。
2周目で
「あ、こういうことか」と分かるようになります。
毎日5〜30分でOKなので、やった方がいいです。
理由は、
からです。
週1でまとめてやるより、
短時間×毎日が効果的です。
2周目以降からでOKです。
最初から時間を気にすると、
雑に読むクセがつきます。
目的があれば有効、なんとなくはNGです。
「とりあえず全部線を引く」は
逆効果です。
目安は、
1〜2か月で手応えが出始めます。
「全然伸びない」と感じる時期こそ、
実は一番力がたまっています。
戦えます。今は苦手でも、対策すれば伸びるからです。
現代文は、
科目です。
正しい参考書選びと使い方ができれば、
安定した得点源になります。
この条件を満たす1冊を、
繰り返し使うことが一番の近道です。
これができれば、
現代文は「運ゲー」ではなくなります。
現代文は、
やり方が分かれば必ず伸びる科目です。
この記事でお伝えしたやり方を駆使して現代文を得点科目に変え、第一志望校の合格を目指しましょう!
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