「大学受験対策をするのに塾や予備校ってどれくらいお金がかかるんだろう」
「塾や予備校に行かないと大学入試って合格しづらいのかな」
このような疑問をお持ちの高校生や保護者の方は多いのではないでしょうか。
いくつかの調査結果を総合すると、大学受験を希望している高校生の約4割は塾・予備校を利用しているようです。高校の学費を合わせると総額は決して小さくありません。
志望校合格に向けて塾や予備校は役立ちますが、ほかにも受験対策ができる学習手段はあります。
そこで、この記事では大学受験のための塾・予備校の料金と、塾・予備校以外の学習手段を紹介します。
※関連記事:予備校と塾の違い:部活と定期テスト・大学入試対策の両立にはどちらがいいか
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ベネッセの調査によると、塾・予備校に通っている高校生は全体の約25%でした。中学生の5-6割は塾に通っていますから、それと比べるとずいぶん少ないです。
ところが、大学受験をする生徒が多いと思われる偏差値55以上の高校の生徒に限定すると、塾・予備校を利用している人の割合は約4割にもなるそうです。
では、塾・予備校に一体どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
文部科学省の「令和3年度 子供の学習費調査の結果について」によると、塾・予備校にかかっている平均費用は年間で下記の表のとおりです。
公立高校 | 私立高校 | |
高校1年 | 12.9万円 | 18.1万円 |
高校2年 | 14.9万円 | 23.7万円 |
高校3年 | 23.3万円 | 32.5万円 |
平均 | 17.1万円 | 24.7万円 |
数字だけみると少なく感じるかもしれませんが、この金額は塾・予備校を利用していない人も含めた平均です。
通塾していない人も含めて年間20万円ほどです。塾・予備校に通っている人は高校生全体の25%程度です。
そこから、通塾している人の平均(実質的な平均年間費用)を考えると下記のようになります。
塾・予備校を利用している高校生は、週何日くらい通っているのでしょうか。
ベネッセの調査によれば、下記のとおりだったそうです。
週3日までの人が圧倒的に多く、8割以上になります。毎日通っている人も2.8%いましたが、授業以外に自習室の利用頻度が高いのでしょう。
※関連記事:【大学受験対策】塾はいつから通えばいいか
では高校に入るとどれくらいの費用がかかるのでしょうか。文部科学省の「令和3年度 子供の学習費調査の結果について」をもとに、公立高校・私立高校別にまとめました。
公立高校で必要な年間費用は下記の表のとおりです。
項目 | 費用 |
入学金等 | 16,143円 |
授業料 | 52,120円 |
修学旅行費等 | 19,556円 |
学校納付金等 | 32,805円 |
図書・学用品・実習材料費等 | 53,103円 |
教科外活動費 | 39,395円 |
通学関係費 | 91,169円 |
その他 | 4,970円 |
合計 | 309,261円 |
授業料の無償化などで、一番費用がかかるのが交通費(定期代など)となっています。
ただ、それでも年間30万円は必要なので塾・予備校の費用と合わせると年間100万円ほどになる計算です。
私立高校で必要な年間費用は下記の表のとおりです。
項目 | 費用 |
入学金等 | 71,844円 |
授業料 | 288,443円 |
修学旅行費等 | 26,549円 |
学校納付金等 | 115,808円 |
図書・学用品・実習材料費等 | 64,259円 |
教科外活動費 | 47,013円 |
通学関係費 | 129,155円 |
その他 | 7,291円 |
合計 | 750,362円 |
公立高校に比べてやはり費用がかかります。
公立高校の塾・予備校の費用が年間68万円で高校の学費が30万円。
私立高校の塾・予備校の費用が年間100万円で高校の学費が75万円。
ということは、予備校代と学費で公立高校は年間100万円、私立高校は年間175万円ほどかかっていることになります。
「塾・予備校」とひと口に言っても、大きく集団授業と個別授業に分かれています。それぞれの授業は下記のような違いがあります。
れぞれの授業形態が異なることから、費用の相場も異なります。
※関連記事:予備校と塾の違い:部活と定期テスト・大学入試対策の両立にはどちらがいいか
塾ナビの調査によれば、いくつかの予備校の入会金・授業料を合わせた年間費用は下記の通りだそうです。
国公立大学を目指すコースのほうが費用はかかるようですが、国公立大入試は科目数が多いからと思われます。
塾ナビの調査によれば、1対2の個別授業を受けると下記の表のようになります。
週1回 | 週2回 | 週3回 | |
月謝 | 18,500円 | 33,700円 | 47,600円 |
週1回→2回→3回と授業頻度が増えても、授業料は2倍→3倍になるわけではありません。受講回数を多くすると割安になります。
予備校の費用が年間50-60万円なのに比べて、個別塾で週2回受講すると年間40万円ほどです。これだけみると個別塾のほうが受講料をおさえられるように感じますが、個別塾は授業回数によって費用が大きく変化します。
週2回なら年間40万円ですが、週3回なら年間57万円です。
志望校と現在の学力のギャップが大きければそれだけ授業が必要ですから、費用も大きくなります。
また、個別授業の場合、学生だけでなくプロ講師が授業を担当している塾もあります。予備校で教えている講師がスケジュールの空いている日時に塾で個別指導を担当するケースです。
プロ講師の授業を受ける場合は学生講師の3倍程度の費用が必要になります。かなりの負担になりますが、それでも受験直前の20-30点アップのためや国語の読解対策など、プロ講師の指導力に期待して合格の可能性を高めるご家庭は多いです。
※関連記事:プロ家庭教師と学生の違い
集団授業も個別授業も、毎週のレギュラー授業以外に季節講習があります。春期講習・夏期講習・冬期講習です。
塾の窓口によれば集団塾では夏期講習が5~14万円で、個別塾では6~25万円だそうです。夏期講習1回で集団塾は10万円ほど、個別塾では15万円ほどかかるようです。
個別塾については塾によってかなり幅があります。私は個別塾業界に長くおり、複数の某大手個別指導塾に勤めていました。いずれの塾でも夏期講習の全国平均は5-6万円ほどでした。
大抵の個別塾では季節講習期間中もレギュラー授業があります。夏期講習は7-8月に行われるため、「平均15万円」というのは7-8月の2ヵ月分のレギュラー授業と夏期講習費を合わせた平均費用かと想像します。
いずれにしても、レギュラー授業と春・夏・冬の季節講習を合わせると下記の表のようになります。
レギュラー授業の年間費用 | 季節講習 | 合計年間費用 | |
集団授業 | 55万円 ※国公立大・私立大コースの平均 | 30万円 | 85万円 |
個別授業 | 50万円 ※週2回と3回の平均 | 20万円 | 70万円 |
塾探しをされるときは、「月々のレギュラー授業の費用」だけでなく「季節講習の平均的な費用」も説明会で聞いておくようにしましょう。
総務省の調査によれば、塾に通っている高校生の3人に2人は個別指導塾を利用しています。
高校生になるとある程度自学習ができるようになっています。分からない箇所をピンポイントに教われば、それ以外は自分で勉強して解決できるという人も多いです。
集団授業、個別授業のどちらが優れているということではありません。志望校とのギャップや高校生本人の学習習慣によって適切な受講スタイルを選択するようにしましょう。
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前述のように、高校生にもなるとある程度自分でも勉強を進められるようになっています。主体性の高い高校生なら塾・予備校に通わなくても自主学習中心に受験対策をすることも可能です。
ここでは、塾・予備校以外の大学受験対策の手段を4つお伝えします。
1つ目は「通信教育」です。
通信教育というと、小学生で学習習慣をつけるために利用するイメージの強い方もいるかもしれません。実際、小学生の通信教育利用率は学習塾の利用率を越えています(学研教育総合研究所「小学生の日常生活・学習・自由研究等に関する調査」より)。
ですが、Z会のように大学受験に強い通信教育もあります。Z会では志望大学別にAIの分析によって最短ルートで合格に導くプログラムが組まれており、東大・京大で年間合計2000名以上の合格者を輩出しています。
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自宅学習で1番の敵は「自分自身」ではないでしょうか。自宅にいると、ついスマホを触って気が付くと2時間も経っていたという人は多いです。
そんなときは自宅外に自習室を借りるのがおすすめです。
学校帰りにそのまま立ち寄って勉強し、家に帰ったら夕ご飯を食べて寝るだけという生活ができます。
月額1~2万円程度で使い放題なので、「自分のペースで勉強したい」という人におすすめです。
高校生向けの学習アプリで便利なものもたくさんあります。
例えばClearnoteなら月額300円でほかの高校生のノートを共有してもらえます。重要な箇所にはマーカーを引いたりもできるので、テスト勉強にも使えます。
「塾や予備校に通う時間がない」「近くに良い塾がない」「移動時間がもったいない」という人には自宅で受けられるオンライン授業がおすすめです。
個別授業も集団授業もオンラインで受けられますし、下記のようなメリットがあります。
「オンライン」というスタイルに抵抗を感じる人がまだまだ多いですが、講師とにこやかに活気あふれる質疑応答をしている生徒もたくさんいます。
かつて個別塾が登場した頃も、個別授業に違和感を持っていた人は多かったです。2015年ごろになってもお父様が個別授業に反対しているというご家庭はときどきありました。
ですが、現在では塾に通う高校生の3人に2人は個別授業を受けています。
オンライン授業も「食わず嫌い」をせず試してみれば非常に便利だと気づくはずです。まずは何社か(何回か)体験授業を受けてみて、慣れてから「自分に合うかどうか」を判断してみてはいかがでしょうか。
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塾・予備校にせよそれ以外の学習ツールを活用するにせよ、大事なのは「目的意識」です。
「平日は毎日5時間勉強する」と決めて勉強していても、5時間勉強することがゴールになってしまっていてはあまり学習効果を見込めません。
志望校の入試問題を確認しておき、
を明確にしておきましょう。
勉強はまず「量」が重要ですが、一定の勉強時間を確保できればそこからは「質」です。勉強の質を上げるには人からアドバイスを聞いたりしながら、「自分で工夫すること」が欠かせません。
志望校合格のための学習計画を立てたところ毎日20時間の勉強が必要だと分かった。という人もいます。もちろん毎日20時間も勉強できませんから、どうすれば毎日5時間でその20時間分の学習効果を得られるかを工夫する必要があります。
自分で対応できることはできる限り自分でやり遂げる。そのうえで、誰かの手を借りるほうが学習効果を高められると感じた科目や学習範囲に限って、塾・予備校やそのほかの学習ツールを活用する。
このように目的意識を持って主体的に勉強に取りくめば、きっと自分でも予想していなかったほどの勉強成果を出せるようになります。自分の努力や能力に自分で驚くような経験を、大学受験をとおして得てほしいと願っています。
※関連記事:【高校生】定期テストで90点以上を取れる勉強方法
大学入試での塾・予備校の料金や、塾なしでの大学受験対策の方法を紹介しました。
個別塾・集団塾/予備校によっても異なりますが、実質的に公立高校生で68万円、私立高校生で100万円ほどかかっています。
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