中学受験で図形を苦手にしている子は多いです。
公式を当てはめれば解けるような基本問題は入試にはあまり出ず、応用レベルが中心になります。
ですが、算数は1問ずつの配点が大きいため、苦手分野での取りこぼしは避けたいところです。
そこで、図形が苦手な子や入試によく出る図形問題を解く力をつけたい子向けに、おすすめの図形問題集を紹介します。
問題集の選び方や図形の基礎知識のおさらい、図形問題の解き方のコツも説明しているので、問題集選びと合わせてぜひご参考ください。
※関連記事:【中学受験】平面図形・空間図形の解き方
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中学受験で図形を苦手にしている子や入試直前に図形の問題で点数アップしたい子向けのおすすめ問題集を紹介します。
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こちらは中堅校志望者向けの図形問題集です。
図形の各種の定理や公式から解説してくれており、図形が苦手で困っているという子におすすめです。
でる順もやはり便利です。入試頻出問題ばかりを集めて掲載してくれているので、とても効率よく入試対策ができます。
入試直前のチェック用としても役立ちます。
中堅校志望者におすすめです。
つづいては図形を基礎の基礎から解説してくれているドリルです。
1冊あたりは40-50ページととてもコンパクトですが、問題種類ごとに細かく冊子を分けているので、本当に基礎から反復練習したい範囲だけ選んで勉強できます。
基礎から入試レベルまで幅広い問題演習ができます。
解説が非常にくわしく、公式や定理の省略もありません。
チャート式など中高一貫用の教材で有名な数研出版の問題集です。
問題はやや少なめですが、解説がくわしいです。
標準レベルとハイレベルに分かれていますが、ハイレベルでも難関中学入試に少し物足りないくらいのレベルまでです。
タイトルどおり、解答にたどりつくまでの速さ・正確さを重視したつくりです。
基礎的なことはもう大丈夫で、解答のスピードアップをしつつ正確さを失いたくないときの対策に便利です。
基礎レベルから難関レベルまで、図形問題の解き方をコンパクトに学習できる問題集です。
図形の動き方をイメージしやすいような解説と演習が載っています。
かなりハイレベルまで載っており、難関中学志望の6年生や図形の実力をさらにアップさせたい5-6年生におすすめです。
図形の問題集をいくつか紹介しましたが、子どもによって合う問題集は異なります。
そこで、図形の問題集の選び方も紹介します。
まず大切なのは「子どもの学力に合っているものを選ぶこと」です。
図形の問題は応用レベルになりがちですが、図形が苦手な子にとっては一足飛びにレベルを引き上げられても苦痛です。
逆に、公式や基本定理を当てはめて解く問題をスラスラ解ける子は早く応用レベルの問題で演習をしたいです。
子どもの学力に応じて図形問題集を選びましょう。
図形のむずかしさのひとつは「図をイメージしづらいこと」です。
大手塾に通っていて図形が苦手になる理由として、教材の解説が文字ばかり、図が少なくイメージしづらいという点がよく言われます。
図形の問題集を選ぶときは、イメージしやすい描き方をしてくれているかどうかをチェックしておきましょう。
応用レベルの問題集になってくると、解説があっさりしているものも多いです。
解説をじっくり読んでも公式や定理が省略されていて、「なぜその解き方になるのか」が結局分からない問題もしばしば出てきます。
解説がくわしく、公式や定理を省略していないものを選ぶほうが勉強しやすいです。
前述の問題集で勉強をはじめる前に、図形の基礎知識をおさらいしておきましょう。
基礎的な内容を先に復習しておくと、問題集で勉強をはじめたときにとても学習が進みやすくなります。
まず、角度の基礎知識をおさらいします。
三角定規は二種類あります。二種類とも内角の角度が決まっているので、覚えておきましょう。
平行な2直線でつくる対頂角・同位角・錯角は同じ大きさです。
合同や相似、面積比などを求める問題でもよく使うので覚えておきましょう。
基本的な平面図形・立体図形の体積や面積の求め方をまとめました。
しっかり覚えておきましょう。
平面図形の種類 | 面積の求め方 |
三角形 | 底辺×高さ÷2 |
四角形 | たて×横 |
台形 | (上底+下底)×高さ÷2 |
ひし形 | 対角線×対角線 |
立体図形の種類 | 体積の求め方 | 表面積の求め方 |
柱体 | たて×よこ×高さ | 底面の周りの長さ×高さ+底面積×2 |
すい体 | たて×よこ×高さ÷3 | (展開図にして面の面積をすべて足す) |
円柱 | 底面積×高さ | 底面積×2+底面の円周×高さ |
円すい | 底面積×高さ÷3 | 側面のおうぎ形の面積 (母線×母線×3.14×中心角/360°) + 底面積(半径×半径×3.14) |
三角形の合同条件3つ、相似条件3つも覚えておきましょう。以下にまとめました。
比を使って解く図形の問題はとても多いです。
特によく使うのが以下の基本原則です。3つとも覚えておきましょう。
※関連記事:【中学受験】「比」の解き方:苦手克服のコツ
中学入試では、単純に公式を当てはめれば解けるような図形問題はほぼ出てきません。応用問題ばかりです。
応用問題と聞くと苦手意識を持ってしまうかもしれませんが、図形の応用問題は解き方のコツさえ分かれば、同じような解き方をする問題が多いです。
問題用紙に図形が描かれていることが多いです。大抵の問題では、そのままでは正解にたどりつけないようになっています。
補助線を引いて、図形の定理を使える箇所がないか探します。
よくあるのが、いびつな形の四角形に補助線を引いて高さか底辺の同じ三角形を2つつくるパターンです。
高さか底辺の同じ三角形が2つできると、前述の「図形と比の基本原則」が使えます。
また、このように解く問題では相似比もセットでよく使います。
円の切れ端のような図形や三角形の一部を切り分けられた図形の面積を求めるような問題では、切れ端を移動させて正多面体や円にすることができます。
すると、あとは公式を当てはめてすっきり解けます。
上記の方法とは逆に、1つのいびつな形の図形が出てきたら切り分けてみましょう。
正多面体や二等辺三角形、直角三角形をつくりだして解くことができます。
図形の問題は試行錯誤が大切です。
図形を見てすぐどこに補助線を引くか、どこを切断すれば良いかが分からない問題も多いです。
正多面体になるところはないか、二等辺三角形になるところはないかなど、解きやすい形になりそうな箇所を探しましょう。
立体図形でイメージしづらい場合はパズル教材もおすすめです。
以下のパズル教材は学研が作成した、中学受験生向けのものです。Amazonのリンクをつけているので、リンク先のAmazonで確認いただけます。
※関連記事:中学受験算数で図形を得意にできるおすすめパズル教材
中学入試で出てくる図形の問題は応用レベルが中心です。
すべて正解をねらいにいくより、重点的に対策する範囲を決めるほうが得点を取りやすくなります。
そのために、志望校の出題傾向と合格最低点の確認をしておきます。
入試は合格ラインを越えることが重要です。
合格最低点が6割であれば、6割以上の得点さえ取れれば残りは解き方が分からなくでも構わないわけです。
合格最低点を越えることを常にみすえて対策しましょう。
多くの中学校では毎年のように出題しているタイプの問題があります。
なかでも図形の問題は毎年似たようなタイプの問題が出されることが多いです。
そうした、志望校の入試で頻出の図形問題は「必ず正解できるように」対策しておきましょう。
図形の問題は捨て問=解かなくても良い問題もあります。
具体的には、大問のラスト1~2つの小問です。(1)や(2)までは正解をねらいにいくにしても、それ以降の小問はほとんどの受験生が正解できないような問題であることが多いです。
そうした問題は最初から捨てておき、計算問題や各大問の(1)(2)に時間を回すのも有効な対策方法のひとつです。
※関連記事:中学受験全落ちしたらどうなる?:全落ちしやすい子の特徴と全落ちを防ぐ方法を紹介
いかがでしょうか。
中学受験生向けに図形の問題集を紹介し、図形の問題集の選び方や図形の問題を解くコツを紹介しました。
図形は解くコツをつかめばある程度の得点を確実に見込める分野です。基礎的な公式や定理をおさらいし、問題集で入試によく出る問題を解きなれておきましょう。
また、フリーハンドで図形を描く練習をしておくと解きやすくなります。
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