中学生向けに、理科の定期テスト対策用として「音の伝わり方(音の大小や高低、音の伝わる速さ)など)」を解説し、一問一答問題や音の計算問題を用意しました。
テストによく出るポイントもまとめているので、ぜひ定期テストで高得点をねらいましょう!
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音の伝わり方について解説します。
音は、物体が振動することで発生します。音が発生するとまわりの空気が振動し、その振動が波となって伝わっていきます。
音は空気中を伝わります。空気のないところ(=真空)では音は伝わりません。
音は空気中だけでなく、水などの液体や金属などの固体でも伝わります。
プールに潜っている状態で人に話しかけると声が聞こえますが、水中でも音が伝わるからです。
音が空気中を伝わる速さは「約340m/s(秒速340m)」です。気温などによっても変化します。
テストでは「音の速さ」を求める問題もよく出てきます。音の速さは以下の公式で求められます。
音の速さ(m/s)=音が伝わる距離(m)÷音が伝わる時間(s)
例えば1020m離れた場所で雷が鳴り、その雷の音が3秒後に伝わったとしたら以下の計算で音の速さを求めます。
1020m÷3s=340m/s
音は物質をとおしても伝わりますが、一般的に気体よりも液体や固体のほうが速く伝わります。
花火の音や雷鳴から音の速さや距離を求める問題がよく出てきますが、空気中なので「340m/ s」と指定されていることが多いです。
ですが、液体のほうが音は速く伝わるため、海底の深さを求める問題では「1500m/ s」のように指定されていることがよくあります。
問題文中の「音の速さを~とする」という指定を見落とさないよう気を付けましょう。
音の大きさは音源の揺れ幅(=振幅)で決まります。
音の高さは音源が1秒間に振動する回数(=振動数)で決まります。
また、音の振動数はHz(ヘルツ)で表します。100Hzなら、1秒間に100回振動しているという意味です。
弦をはじくと音が発生します。弦の音の大きさや高さは「弦をはじく強さ」「弦の太さ」「弦の長さ」「弦の張り方」の4つの条件で決まります。
(1)音は物体が( )することで発生する。( )に入る語を答えてください。
(2)振動して音を発生しているものを何といいますか。
(3)音源が振動すると、その振動が( )になって周りに伝わっていく。( )に入る語を答えてください。
(4)音は空気中を伝わります。水などの液体や金属などの固体では伝わりますか。
(5)以下の図のようにAの音さをたたいて音を鳴らすと、Bの音さも鳴りますか。
(6)以下の図のように、Aの音さとBの音さの間に板を置くと、Bの音さは板を置かない場合とくらべて変わりますか。
ア:変わらない イ:さらに大きくなる ウ:鳴りにくくなる
(7)音の速さは距離を何で割ると求められますか。
(8)1200m離れた場所で花火が打ち上げられました。それから4秒後に花火の音が聞こえたとき、伝わった音の速さは何m/ sですか。
(9)音の大きさは振動の揺れ幅で決まります。振動の揺れ幅を何といいますか。
(10)2つの音源を比較したとき、音が大きいのは振幅が大きいほうと小さいほうのどちらですか。
(11)以下の波形では、A、Bのどちらの音のほうが大きいですか。
(12)音の高さは音源が1秒間に振動する回数で決まります。1秒間に振動する回数を何といいますか。
(13)2つの音源を比較したとき、音が高いのは振動数の多いほうと少ないほうのどちらですか。
(14)以下の波形では、A、Bどちらのほうが音が高いですか。
(15)振動数を表す単位をアルファベットで書いてください。
(16)モノコードの弦をはじいて音を出す実験をします。弦を強くはじくと、音はどうなりますか。
(17)モノコードの弦の長さが長いほど音はどうなりますか。
(18)モノコードの弦を強くはるほど音はどうなりますか。
(19)モノコードで高い音を出すには、弦の長さを①(長く/短く)して、太さを②(太く/細く)して、③(強く/弱く)はります。①~③に当てはまるほうを選んでください。
(20)以下のア~エの波形のなかで、①もっとも大きくて高い音、②もっとも小さくて低い音をそれぞれ選んでください。
(1)振動
(2)音源
(3)波
(4)伝わる
(5)鳴る
(6)ウ(鳴りにくくなる)
(7)時間
(8)300m/ s ※1200m÷4秒=300m/ s
(9)振幅
(10)大きいほう
(11)B
(12)振動数
(13)多いほう
(14)A
(15)Hz
(16)大きくなる
(17)低くなる
(18)高くなる
(19)①短く、②細く、③強く
(20)①ア、②エ
(1)1700m離れた場所で花火が打ちあがるのを見えた5秒後に音が聞こえました。このとき、音の伝わる速さは何m/ sですか。
(2)いなずまが見えてから6秒後に音が聞こえました。音の伝わる速さが340m/ sのとき、いなずまから何m離れた地点にいますか。
(3)A君が1020m離れた地点にいるBさんに向かって大きな声で呼びかけました。音の伝わる速さが340m/ sのとき、A君の声は何秒後にBさんに届きますか。
(4)海面から海底に向かって音を出して測定機器で調べたところ、海底で反射した音が5.4秒後に返ってきました。この地点での海底の深さは何mですか。海水中の音の伝わる速さを1500m/ sとします。
(1)340m/ s
1700m÷5秒
(2)1920m
340m/ s×6秒
(3)3秒後
1020m÷3秒
(4)4050m
1500m×5.4秒÷2
※海面から海底を往復して5.4秒なので、片道はその半分の時間になります
理科は単元ごとに分かれているため、どうしても苦手単元が生まれやすいです。
覚えられない、計算問題が苦手など、人によって得意・不得意はさまざまです。
そこで、理科のテスト勉強をどうすれば良いかを簡潔に紹介します。
※関連記事:中学理科の勉強方法
まず、教科書や参考書を使って単元ごとにしっかり理解しましょう。
理科は1つの知識や解き方をいくつもの単元で使えるわけではありません。「前回のテストで高得点だったから今回のテストも大丈夫!」と思っていると失敗しがちです。
単元ごとにしっかり理解しておきましょう。
いくら理解を深めても、アウトプットしないと記憶には定着しづらいです。
単元を理解できたら、すぐに市販問題集や学校のワークを使って演習しましょう。
学校の授業を受けたらその日のうちに教科書を読みなおし、問題集で演習するのが理科で高得点を取るコツです。
問題を解いたらすぐに答え合わせをしましょう。
覚えきれていなかった用語や知識があれば、すぐ覚えなおし、その問題を解きなおします。
繰り返し正解することで記憶に定着しやすくなります。
理科は実験の問題がよく出てきます。単元ごとに代表的な実験がありますので、それぞれの実験で「目的」「手順」「結果」「考察」まで覚えておくと便利です。
テストではこの4つのいずれか(もしくはすべて)が問題になります。
覚えておくだけで正解できます。
80点以上を取りたい人は記述問題の演習もしましょう。
理科でよく出てくる記述問題も、前述のような実験問題です。ここでも、「目的」「手順」「結果」「考察」を覚えておくと正解しやすくなります。
記述問題では、問題と自身の解答がずれていないか確かめましょう。
原因を聞かれているのに結果を書いていると大きく減点されます。
問題の問われ方によって解答の文末の書き方は決まっています。
理科では特に「なぜ?」「何のため?」を聞く記述問題が多いです。
文末を「~(だ)から」「~(の)ため」とするのを忘れないようにしてください。
これだけで2-3点拾えます。
前述のように、理科は得意/不得意が単元ごとに分かれやすいです。
苦手単元は中3になって高校受験勉強をはじめると大きな障壁になります。
逆に、苦手単元を1つも残さずに中3を迎えられれば、受験対策でかなり有利になります。
学校の授業を受けて問題集を解き、「この単元難しいかも」と感じたら、すぐ苦手克服に乗り出しましょう。
いつもより復習の頻度を増やす、解説のくわしい参考書を併用するなどすれば克服しやすいです。
最後に、中学理科のおすすめの問題集・参考書を紹介します。
1冊目に紹介するのは「ひとつひとつわかりやすく。」のシリーズです。
この問題集は基礎的な内容に特化しています。
解説はイラスト多めで視覚的に分かりやすく、理科に苦手意識の強い人でもスムーズに勉強に入れます。
学年ごとに分かれているので、高校入試対策で必要な単元の入っているものだけ利用するのにも便利です。
演習問題は少ないので、学校のワークなどで補うと良いでしょう。
出版社:学研プラス
2冊目は「標準問題集」のシリーズです。
解説はややシンプルですが、問題の質の高さで定評があります。
しっかりと理解して解く問題が多く、着実にレベルアップできます。
丸暗記に頼ってなかなか点数が伸び悩んでいる人に特におすすめです。中1~中3まで学年ごとに分かれています。
出版社:受験研究社
3冊目は「自由自在」です。流行の浮き沈みの多い問題集のなかで、数十年前から一貫して人気のあるシリーズです。
解説が分かりやすく、問題量も豊富です。基礎から難問まで幅広い問題が掲載されているので、理科が苦手な人から難関高校志望者まで使えます。
出版社:受験研究社
最後に紹介するには「面白いほどわかる」のシリーズです。
教科書以上に解説がくわしく、たくさんの図版を使って臨場感ある解説で理解が深まります。
これ1冊で中学3年間を網羅しています。
出版社:KADOKAWA
いかがでしょうか。
中学理科の「音の伝わり方」について解説し、一問一答問題や音の速さの計算問題を用意しました。
音は振動で伝わり、振動数が多いと高い音になり、振動の揺れ幅(振幅)が多いと大きい音になります。
音の伝わる速さを求める問題は公式に当てはめると解きやすいです。
問題集などで繰り返し解いて練習しましょう!
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