高校の日本史は範囲が広く、覚える内容も多いため、「どうやって効率よく覚えればいいのか分からない…」と悩む人は多いはずです。
そこで本記事では、定期テストや大学入試に確実に役立つ、最新の日本史の覚え方を体系的に解説します。
単なる暗記に頼らず、「通史の全体像をつかむ」「語呂合わせや替え歌を活用する」「アウトプットで定着させる」など、専門家も推奨する黄金ルートで、あなたの日本史学習を劇的に変えましょう。
これを読めば、日本史が苦手だったあなたも自信を持ってテストや入試に臨めるようになります。
※なお、この記事は以下の記事も参考にしています。
合格した大学生が語る、地理・歴史・公民の効率のいい勉強法&暗記術(ベネッセ教育情報)
高校の日本史は範囲が広く、出題内容も細かい事実から大きな時代の流れまで多岐にわたります。「覚え方」が学習成果を大きく左右するのは、単に暗記量の問題だけではなく、効率・定着率・応用力に直結するからです。
入試や定期テストで求められるのは「知識の正確さ」だけでなく、「背景や関連を理解して、初見の問題にも対応できる力」です。そこで重要なのが、単なる暗記ではなく、全体像をつかんだうえでの体系的な記憶法です。
日本史を単発の年号や出来事だけで覚えると、似た事件や人物を混同しやすく、忘れやすいのが弱点です。
たとえば「1868年=明治維新」だけを覚えても、その前後に起きた戊辰戦争や五箇条の御誓文とのつながりが分からなければ、記述問題や資料問題で対応できません。
通史(全体の流れ)を把握すれば、各出来事が「なぜ起きたのか」「次に何が起きたのか」という因果関係とセットで記憶されるため、理解度と定着率が飛躍的に上がります。
(※参考:文部科学省「高等学校等における教科・科目の現状・課題)
効率的な日本史の覚え方には以下の3つの条件が欠かせません。
日本史を覚える最初のステップは、「ストーリーとして時代の流れを理解すること」です。
人間はバラバラの情報よりも、物語のように連続した情報の方が記憶に残りやすい性質があります。
例えば、日本史なら「鎌倉幕府が成立 → 元寇 → 鎌倉幕府の衰退 → 南北朝の分裂」というように、事件を因果関係でつなげて覚えます。
講義調で書かれた参考書は、出来事の背景やつながりを解説してくれるため、丸暗記よりも理解が深まります。
おすすめは「なぜと流れがわかる日本史」「石川晶康の日本史B講義の実況中継」など、語り口がやさしく、ストーリー性のある本です。
色分けされた図解年表や時代ごとのイラストは、視覚情報で記憶を助けます。
たとえば政治・文化・経済を色ごとに分けて表示すると、頭の中で整理しやすくなります。
「見て思い出す」記憶法は、写真・地図・年表を繰り返し見ることで威力を発揮します。
※日本史のおすすめ参考書について、詳しくは以下の記事で解説しています。
大学入試日本史のおすすめ参考書【高校生向け】
自作の歴史マップは、頭の中の知識を整理する最強ツールです。
これらを作る過程で、自分がまだ覚えていない部分や理解が浅い部分も自然に浮き彫りになります。
歴史の細かい年号や人物名は、そのまま覚えるのは難しく、すぐ忘れてしまいがちです。そこで「語呂合わせ」や「替え歌」、「セットで覚える」方法が効果的です。
楽しくリズミカルに覚えられ、記憶に残りやすいため、定期テストや入試対策に役立ちます。
歴史の暗記に役立つ語呂合わせは数多く存在します。例えば、
など、年号や人物名を覚えやすいリズムや言葉に変換したものです。こうした定番の語呂はネットや参考書で多数紹介されているので、まずは覚えやすいものを選びましょう。
※なお、以下の記事で語呂合わせを多数掲載しています。
【大学受験】日本史の年号一覧と覚えやすい語呂合わせ
既存の語呂だけでなく、自分で語呂や替え歌を作ることで、「なぜその語呂にしたのか」を考える過程が内容理解に繋がり、記憶がより強固になります。
たとえば、幕末の動乱期を覚えるために、自分で好きな歌のメロディーに当てはめて替え歌を作ると、単純暗記よりも楽しくて長く覚えられます。
この方法は自分の言葉で整理することにもつながり、思考力アップにも効果的です。
歴史は「単独の年号」ではなく、「時代背景・原因・結果などをセットで覚える」ことが重要です。
例えば、「織田信長」が登場した理由、その後の「本能寺の変」の意味、その後の「豊臣秀吉の台頭」をつなげて覚えると、点数の高い記述問題や論述問題でも強くなれます。
具体的なセット覚えのコツは以下の通りです。
語呂やセット覚えをさらに強化するために、視覚と聴覚を活用する学習法が有効です。情報を多角的にインプットすることで、脳が情報を定着しやすくなります。
語呂合わせや替え歌は、声に出して読む・歌うことで記憶に残りやすくなります。
リズムに乗せると脳が刺激され、単なる目視よりも記憶の効率がアップ。
特に「寝る前の音読」は記憶定着に効果的とされています。
パソコンやスマホのアプリで「ポップアップ年表」や「フラッシュカード」を作成すると、必要な時にピンポイントで繰り返し復習できます。
こうしたツールは記憶の「再現性」を高め、テスト直前の強い味方になります。
歴史の知識は「覚えただけ」では定着しにくく、アウトプット(使うこと)で初めて自分の力になります。ここからは、理解を深めながら知識を固めるための具体的な方法を紹介します。
※なお、以下の記事に古代から現代まで一問一答を多数掲載しています。
【日本史一問一答】古代から現代まで時代別に295問
ノートや紙に何も見ずに、学んだ歴史の内容を白紙に書き出してみましょう。
この作業は、自分の理解度や覚え漏れを自覚するのに最適です。できなかった部分は、再度復習して知識の穴を埋めましょう。
学んだことを友達や家族に説明すると、記憶がぐっと強固になります。
「なぜその事件が起こったのか」や「この人物の役割は何か」を言葉にして説明できれば、本当に理解できている証拠です。
この方法は「教えることで自分の弱点がわかる」メリットもあり、定期テストや入試対策に効果抜群です。
歴史用語の一問一答問題は暗記確認に便利ですが、「単に答えを覚えるだけ」だと使えない知識に終わることも。
そのため、一問一答に加えて、関連する背景知識や影響もセットで覚えるようにしましょう。
例えば、「一問:ペリー来航はいつか?」→「答え:1853年」+「背景:鎖国体制の崩壊に繋がり、明治維新の引き金の一つ」
こうしたセットでの覚え方は、応用問題や論述問題にも対応できます。
この段階的なアウトプットで、記憶は定着しやすくなり、入試の高得点も狙えます。
歴史は教科書や参考書だけで学ぶと単調になりがちで、飽きてしまうことも多いです。そこで、教科書を離れた多彩な学び方を取り入れることで、興味を持ち続けながら記憶の定着を促せます。
テレビや映画で歴史を扱った作品は、出来事の背景や人物の感情をビジュアルで体感できるため、記憶に強く残ります。
たとえばNHKの大河ドラマや歴史映画は、時代の流れや文化をリアルに感じられるので、教科書では分かりにくい「その時代の空気感」を理解しやすくなります。
また、ドラマの名セリフやシーンは語呂合わせのように記憶のフックになることも多いです。
文字だけの説明よりも、漫画やイラストは視覚的に情報を入れられるため、「記憶の定着率」が上がります。
代表的な歴史漫画(『キングダム』『日本の歴史』シリーズなど)を読むことで、登場人物の性格や事件の背景を具体的にイメージしやすくなります。
特に難しい政治制度や戦略もイラストで解説されたものは理解しやすく、頭の中で歴史を立体的に組み立てられます。
実際に歴史的な場所や博物館を訪れる体験は、五感を使った学習であり、非常に効果的です。
その場の雰囲気や展示品を目の当たりにすると、「歴史は過去の出来事だけでなく、今も自分たちの身近にあるもの」という実感がわき、学習意欲が高まります。
例えば、江戸時代の城を見学した後は、その時代の政治や生活のイメージがぐっと鮮明になります。
最新のテクノロジーを使った歴史学習も注目されています。
これらは教科書では得られない臨場感と興味を生み出し、記憶を強化する新しい学習ツールとして注目されています。
歴史学習を続けるには、自分に合った方法を体系化して「ルールブック」を作ることがおすすめです。
ここでは、学習の質を高めるためのポイントをチェックリストとモチベーション維持法、さらに専門家推薦のツールや参考書を紹介します。
これらは、やる気が下がったときでも再び立ち上がる力になります。
これらを上手に組み合わせて、自分だけの最強の歴史学習環境を作りましょう。
※なお、中学生向けの歴史の覚え方を以下の記事でくわしく解説しています。
中学生用|入試&テストで差がつく!歴史の“覚え方”完全ガイド
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