日本史は覚える量がとても多いため、日本史選択の高校生のなかには苦手にしている人が多いです。
ですが、日本史は適切な参考書でコツコツ勉強すれば「確実に得点源になってくれる科目」です。
そこで、高校生向けに大学受験日本史のおすすめ参考書を紹介します。
※関連記事:日本史一問一答
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日本史の参考書
大学受験の日本史は、出題内容が多岐にわたります。
人名や年号を覚えるのはもちろん、歴史の流れを理解して歴史上の出来事や人物の因果関係を把握する必要があります。
ここでは、出題内容に分けて参考書をおすすめします。
※関連記事:日本史の勉強法
日本史の流れが分かる参考書
日本史を勉強するにあたって、歴史の流れの理解が欠かせません。
日本史の流れが分かりやすい参考書3冊と、使いやすい問題集を1冊紹介します。
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『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本 改訂版』
1冊目は日本史参考書の定番、「金谷の日本史」です。古代~近現代まで3冊と文化史1冊の合計4冊に分けて解説してくれています。
内容はオーソドックスで、教科書をさらにくわしく解説してくれています。
すべてじっくり読むというより、問題集で問題を解きつつ因果関係が分かりにくいときに参考書として使う人も多いです。
特に、共通テストを受ける人は『文化史』だけでも読んでおくと役立ちます。
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】 原始・古代史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業)
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】 中世・近世史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業)
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】 近現代史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業)
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】文化史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業シリーズ)
出版社:ナガセ
『一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書』
通常の大学入試問題集・参考書はちょっと苦手かも…という人におすすめなのがこちらの1冊です。
日本史の流れをストーリー仕立てで解説してくれる教科書です。イラストも豊富で、1つのストーリーにまとめてくれているので、楽しく読めます。「歴史の流れが苦手」という人にぴったりです。
一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた
出版社:SBクリエイティブ
『時代と流れで覚える! 日本史B用語』
大学受験対策を「早く」「確実に」「効率よく」進めたいという人におすすめなのがこちらの1冊です。
用語の暗記・演習をしながら日本史の流れを理解できます。
左ページで用語の解説がされており、右ページに同じ範囲を穴埋め形式にした文章が載っています。左ページで軽く覚え、右ページを繰り返し読んでスラスラと答えを埋められる(口頭で言える)ようになればかなり歴史の流れが頭に入っています。
時代と流れで覚える! 日本史B用語
出版社:文英堂
『日本史B一問一答【必修版】【完全版】』
流れを理解できるようになったら、問題演習をして記憶に定着させる必要があります。
この問題集はそんなときに便利です。
「必修版」と「完全版」に分かれており、現在の学力や志望校のレベルに合わせて選べます。
日本史B一問一答【必修版】 (東進ブックス 大学受験 一問一答シリーズ)
日本史一問一答【完全版】2nd edition (東進ブックス 大学受験 一問一答シリーズ)
出版社:ナガセ
日本史文化史の参考書
文化史の問題が共通テストはもちろん、私大入試や定期テストによく出てきます。
そこで、文化史の勉強がしやすい参考書を3冊紹介します。
『30日完成 スピードマスター日本文化史問題集』
1冊目は、「安定の山川出版」です。タイトルどおり、30日間という短期間で文化史を一気に勉強できる問題集です。
文化史の重要事項(人物名、作品名、時代など)が網羅されており、分かりやすく表で示してくれています。
ひととおり覚えたら確認問題でアウトプットができます。
時代別に掲載されているので、定期テスト対策にも使えます。
30日完成 スピードマスター日本文化史問題集
出版社:山川出版社
『共通テスト日本史〔文化史〕』
文化史の問題には図やイラストが出てきます。図をみて何の作品なのかを考えたり、どの時代の作家なのかを考えます。
この参考書は図版やイラストが豊富に載っており、くわしい解説と一緒に「理解しながら」インプットできます。
共通テスト日本史〔文化史〕 (赤本ポケットシリーズ)
出版社:教学社
『攻略日本史 テーマ・文化史 整理と入試実戦』
3冊目はZ会の参考書です。MARCHや関関同立以上をめざす受験生なら解いておきたいレベルの問題です。
解説が簡潔かつ適切なので、ある程度歴史の流れを把握し、それなりに暗記が進んでから取り組むと非常に重宝します。
攻略日本史 テーマ・文化史 整理と入試実戦
出版社:Z会
日本史論述の参考書
つづいて、難関国公立大学や難関私大を目指す人向けの論述対策の参考書を紹介します。
※関連記事:日本史の論述問題
『スタートアップ日本史論述問題集-日本史探究のために-』
こちらの参考書は、日本史探求の論述対策をこれからはじめる人におすすめです。
日本史探求の教科書に合わせて、「なぜ~?」という問いから解答を考えるようにできています。
歴史の流れを再理解しながら論述対策ができます。
入試対策だけでなく、定期テスト対策にもおすすめです。
スタートアップ日本史論述問題集-日本史探究のために- (駿台受験シリーズ)
出版社:駿台文庫
『日本史論述問題集』
山川の教科書をベースに勉強したい人におすすめです。教科書に沿ってつくられています。
ただし、難易度は教科書を越えており、教科書に書かれている内容からしっかり分析・理解しなおせる問題ばかりです。
東大をはじめとした難関大受験者向けです。
日本史論述問題集
出版社:山川出版社
『“考える”日本史論述―「覚える」から「理解する」へ』
こちらもハイレベルな問題ぞろいで、難関大受験者向けです。
論述問題の解答の型を覚えて、考えて解答を書けるようにするための問題集です。全部で50問と少なめなので、短期間で2-3周できます。
解説がちょっと難解で、普通の参考書の解説に物足りない人(もっとするどく解説してほしい人)に合うでしょう。
“考える”日本史論述: 「覚える」から「理解する」へ (河合塾シリーズ)
出版社:河合出版
日本史探求の参考書
最後に日本史探求専用の参考書を紹介します。
日本史の参考書は「日本史探求」と往年の「日本史B」が両方とも受験対策に使われがちです。ですが、日本史探求は日本史Bよりも「なぜ?」に焦点を当てており、論述対策・テーマ別演習の要素が強めです。
ここでは、日本史探求の対策ができる参考書を紹介します。
『よくわかる高校日本史探究』
学研が出版している「標準レベルまで」の参考書です。教科書よりも解説がくわしく、日本史探求に苦手意識を持っている人も理解しやすいです。
定期テスト対策用の問題ページもあり、定期テスト対策、中堅レベルまでに大学入試対策に便利です。
よくわかる高校日本史探究 (MY BEST)
出版社:Gakken
『大学入試 全レベル問題集 日本史(日本史探究)新装新版』
こちらは、大学入試対策で定番シリーズの「レベル別問題集」です。基礎レベル(教科書レベル)から難関国公立大学レベルまで全部で5段階に分かれています。
レベル別に分かれているので、現在の実力に合うレベルからはじめて志望校のレベルまで段階的に対策できます。
日本史に苦手意識のない高校生なら「2 共通テストレベル」からはじめてみるのがおすすめです。共通テストレベルと表紙に書かれていますが、共通テストで4-5割くらい取れそうな実力の人向けです。
中学の歴史から苦手…という人には「1 基礎レベル」がおすすめです。
大学入試 全レベル問題集 日本史(日本史探究) 1 基礎レベル 新装新版
大学入試 全レベル問題集 日本史(歴史総合、日本史探究) 2 共通テストレベル 三訂版
大学入試 全レベル問題集 日本史(日本史探究) 3 私大標準レベル 新装新版
大学入試 全レベル問題集 日本史(日本史探究) 4 私大上位・最難関レベル 新装新版
大学入試 全レベル問題集 日本史(日本史探究) 5 国公立大レベル 新装新版
出版社:旺文社
大学受験日本史の参考書の選び方
大学受験対策用の日本史参考書はたくさんあります。
本当に自分に必要な、役立つ参考書を選ぶ基準をお伝えします。
通史を勉強できるものを選ぶ
まず、通史を学べるものを選びましょう。古代から現代まで網羅されているもので勉強すると歴史の流れを理解しやすくなります。
日本史は暗記科目ともいわれますが、「暗記すれば解ける科目」ではなく「暗記しないと解けない科目」です。
通史を解説している参考書を使って、理解をともなった対策をしましょう。
問題演習を豊富にできるものを選ぶ
通史の勉強には、問題演習をたくさんできる問題集を併用しましょう。
いくら分かりやすい解説を読んでも、思い出す機会が少ないと頭に残りません。アウトプットが多めの問題集を使って、記憶に残る勉強をしましょう。
志望校の入試レベルや出題傾向に合うものを選ぶ
日本史の参考書は教科書レベルから難関大レベルまでいくつかのレベルに分かれています。志望校のレベルや出題傾向に合うものを選びましょう。
例えば共通テストで8割を狙うなら共通テスト対策の問題集のなかでも難易度の高いものを選ぶと点を取りやすくなります。
また、東大をはじめとした難関大では二次試験で日本史の論述が出ます。共通テスト対策だけでは論述対策はかなり不十分なので、専用の論述対策ができる参考書を使いましょう。
※関連記事:共通テスト日本史の参考書
日本史の覚え方
日本史を勉強する際にさけて通れないのが「暗記」です。
日本史の効果的な覚え方を3つ紹介します。
用語をストーリーで覚える
大学受験の日本史は「~は何ですか?」といった「用語の意味」を問う問題は出てきません。むしろ、「Aが起こった影響で、BとCのどちらになりましたか?」という、背景を問う問題のほうが出てきます。
歴史用語や人物名はその単語だけ覚えるのではなく、「Aが起こったからBになり、Cが左遷された」といった「ストーリー」で覚えるようにしましょう。
年号と一緒に覚える
日本史は「タテの流れ」が重要です。
「まずAが起こり、次にBになり、Cという影響があってDに至る。」
こうしたタテの流れを把握するには、年号と一緒に覚えるのがおすすめです。
天皇や権力者と一緒に覚える
時代ごとに天皇や時の権力者を覚えると、歴史の流れが分かりやすくなり、ほかの用語も覚えやすくなります。
日本史では「天皇」が重要な立ち位置にいます。古代から中世にいたるまで天皇は時代の中心か、時代の転換に大きく関わっています。
※関連記事:日本史で覚えるべき天皇
まとめ
いかがでしょうか。
高校生向けに大学受験日本史のおすすめ参考書を紹介しました。
通史を学べる参考書や問題集、文化史の参考書、論述対策の参考書、日本史探求の参考書と、目的別に分けて紹介しています。図版が多いものや志望校の難易度や出題傾向に合うものを選びましょう。
また、日本史探求では論述の勉強を一緒に進めると、歴史の流れや関係性が分かりやすくなります。
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