小学生の多くは学校の宿題以外に家庭学習をしています。高学年になると塾に通いだす子が多くなりますが、低学年の間は通信教育(紙の教材、タブレット教材)を利用して家庭学習中心に実践されているご家庭もとても多いです。
通信教育は会社によって特徴がことなっていますが、いざ選ぶとなると費用以外の違いがわかりづらいですよね。
そこで、通信教育の大手5社を比較してみました。学習教材のレベルや日々の学習時間の目安も入れておりますので、ご家庭の教育方針によってお選びください。
この記事は下記の方向けです。
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通信教育の良さは、自宅でできる・家庭学習の一環として取り組めるという点です。
ご家庭のスケジュールや教育方針によって合うもの、合わないものがあります。大手5社の特徴をそれぞれ説明し、最後に5社をまとめて比較する表を載せています。
受講教科 | 国語・算数・理科・社会・英語・中学受験・プログラミング |
受講費用 | 月あたり3,180円(税込)~ ※12か月一括申し込みの場合 |
タブレット費用 | 6か月未満で退会の場合、9,900円(税込) ※時期によっては無料キャンペーンあり |
教材のレベル | 学年やコースに応じて学習内容が決まっている |
学習スタイル | 紙の教材か専用タブレットを選べる ※タブレットの場合でも追加費用なし |
学習ペースの目安 | 1科目15分。1日5分からでもOK! |
会員数 | 136万人 ※2021年4月時点の小学講座 |
その他 | 学期末に実力診断テストあり |
【進研ゼミ小学講座の利点】
【支払方法】
受講教科 | 国語・算数・理科・社会・英語・プログラミング |
受講費用 | 月あたり3,278円(税込)~ ※12か月一括申し込みの場合 |
タブレット費用 | 12か月以上の継続受講で一括10,978円(税込)か、 月々1,078円(税込)を選択 ※6か月未満の退会で32,802円(税込)の追加支払い ※12か月未満の退会で7,678円(税込)の追加支払い |
教材のレベル | 学校準拠。先取りもできる |
学習スタイル | 専用タブレット |
学習ペースの目安 | 1科目15~20分程度で月4回配信(1回の配信は5科目分) |
その他 | 子どもの学習状況にあわせて、最適な学習プログラムを生成してくれる |
【スマイルゼミの利点】
【支払方法】
受講教科 | 国語・算数・理科・社会・英語 |
受講費用 | 2,500円(税込)~ ※月々支払いの場合 ※2023年4月より2,900円(税込)~ |
教材のレベル | 比較的簡単(教科書と同じレベル) |
学習スタイル | 紙の教材 |
学習ペースの目安 | 1日5分~ |
その他 | 子育て相談サービスや、子育てアドバイスを受けられる |
【ポピーの利点】
【支払方法】
受講教科 | 国語・算数・理科・社会・英語 |
受講費用 | 【国算英3教科コース】 入会金11,000円(税込)と月額8,228円(税込)~ ※4か月継続コースの場合 【国算理社4教科コース】 入会金11,000円(税込)と月額8,228円(税込)~ ※4か月継続コースの場合 【国算理社英5教科コース】 入会金7,700円(税込)と月額10,428円(税込)~ ※4か月継続コースの場合 |
タブレット費用 | なし |
教材のレベル | 学習状況に応じてAIが最適なレベル・問題を提案 |
学習スタイル | 手持ちの端末(PC、タブレット)にインストール ※無線ならミドルクラス以上のLAN ルーター推奨 |
学習ペースの目安 | 毎日10分~ |
その他 | 学力診断テスト後に苦手単元の克服プログラムを提案してくれる ※小1~小3は小テスト |
【すららの利点】
【支払方法】
クレジットカード支払い(初回は2か月分)
受講教科 | 国語・算数・理科・社会・英語・プログラミング |
受講費用 | 【紙の教材の場合】 月あたり4,598円(税込)~ ※学年末まで一括払いの場合 【タブレットの場合】 月あたり3,344円(税込)~ ※学年末まで一括払いの場合 |
タブレット費用 | なし(手持ちのタブレットで受講 ※ペンタブレットを準備する必要あり |
教材のレベル | 標準~応用まで(コースによって最難関まで) |
学習スタイル | タブレットと紙の教材を選べる |
学習ペースの目安 | 1日15分~ |
その他 | 公立中高一貫対策コースや、最難関中学対策コースもある |
【Z会の利点】
【支払方法】
紹介した5社の特徴を表にまとめした。
ご家庭のご希望によって比較してみてください。
進研ゼミ | スマイルゼミ | ポピー | すらら | Z会 | |
楽しく学びたい! | 〇 | 〇 | ◎ | ◎ | △ |
教科書に合わせて学びたい! | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 | △ |
むずかしい問題にもチャレンジしたい! | 〇 | △ | △ | 〇 | ◎ |
安心して中学受験対策をしたい! | 〇 | △ | △ | 〇 | ◎ |
英検対策をしたい! | 〇 | 〇 | 〇 ※Kids Englishに要申込 | 〇 | 〇 ※Z会Asteriaに要申込 |
プログラミングもしたい! | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
費用でくらべたい! | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 | △ |
「書く」を大事にしたい! | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 | 〇 |
子どもが1人で勉強できるようにしたい! | 〇 | 〇 | △ | ◎ | 〇 |
紙かタブレットを選びたい! | 〇 | ― | ― | ― | 〇 |
小学校にあがると気になるのは、やはり「勉強」です。
学校の宿題以外にも勉強をさせておいたほうが安心ですよね。
塾に通わせるほど本格的に取り組むのはまだ早い、
家で勉強する習慣をつけるようにしたい。
そういうとき、通信教育は非常に重宝されています。
実は小学生にとても人気で、4人に1人は通信教育で家庭学習をしているという調査結果があります。
となっています。学習塾よりも通信教育を利用されているご家庭のほうが多いという結果です。
しかも、利用率が1~6年生まで一貫して20%以上あります。
小学校1年生ですでに27.5%です。
小学生の間に通信教育を利用する目的は何でしょうか。
下記のグラフは、全国の小学生の保護者の方に
「通信教育を利用したきっかけ」を調査した結果です。
家庭での学習習慣をつける、学校の授業の予習・復習をするという目的がほとんどで、合わせて80%を超えています。
小学生の間は「家で勉強するスタイル」を選ぶ方が多いことがわかります。
自宅学習をするのに、通信教育はなぜこれほど選ばれているのか確認していきます。
通信教育にはメリットが5つあります。それぞれ紹介します。
子どもが1人で解説を読んで理解できるようにわかりやすい言葉で説明したり、イラストを使ったりと、さまざまな工夫がされています。
やはり勉強はわかりやすいほうが楽しめますね。
ほとんどの通信教育は1か月あたり2,500円~5,000円くらいで受講できます。
このお値段で4教科+英語も受講できるところがほとんどです。
1年一括払いにするとさらに割安になる制度を各社がもうけていますし、ご家庭にやさしい学習手段ですね。
通信教育には、「紙の教材」と「タブレット学習」の2種類があります。
どちらの場合も「自宅で学習」できます。
移動しなくていいですし、自宅なら勉強している様子も見られます。
一石二鳥ですね。
勉強するときに、誰かに教わるわけではありません。
ですから「いつでも」「自分のタイミングで」受講できます。
など、ご家庭の都合にあわせて学習のタイミングを変えられます。
最近の通信教育は、1回15分から学習できるようにつくられています。
小学生は1度に長時間の集中がつづきにくいです。
「学習習慣をつける」という目的からしても、
1回15分という短時間から学習できるのは本当にありがたいですね。
もちろん、1-2時間つづけて学習しているお子さんもいます。
先述の調査結果をみると、
小学校低学年では学習塾よりも通信教育を利用している子のほうが多いです。
塾と比べてどのような点が良いのか、確認していきます。
小学校の低学年だと、自宅から離れた場所まで1人で行かせるのは不安ですよね。
塾だと親が送迎してあげないといけない場合は多いですが、通信教育だとその必要がありません。
親の都合をあれこれ変える必要がありませんし、
子どもの自立心を伸ばすのにも役立ちます。
塾での一斉授業だと、カリキュラムが決まっています。
「もうちょっと解説を聞きたいな」
「そこはもうわかっているから、次の内容を教えてほしいな」
と思っても、集団塾ではみんなと同じ内容の授業を聞かないといけません。
通信教育なら、もう1度解いてみたりどんどん先に進めたりもできます。
子どもが自由にカスタマイズできるように、
カリキュラムフリーにしている通信教育もあります。
学習塾だと1教科あたり月5,000円~10,000円ほど、
公文でも1教科あたり月7,150円か7,700円(お住まいの地域によります)かかります。
それにくらべて通信教育は月々2,500円~5,000円ほどで全教科受講できます。
圧倒的に安価ですね。
自宅で学習できるツールといえば、通信教育以外に市販教材もあります。
通信教育のメリットである「手頃な価格」「移動なし」という特徴は、市販教材も同様です。
市販教材に比べてほかにどのようなメリットがあるのでしょうか。
2つメリットがあります。
まず、ほとんどの通信教育には付録がついています。
添削に出したらもらえるもの、
定期的に送ってくれる情報冊子や本、
中学入学前など時期に応じて送ってくれる情報冊子などがあります。
自分で調べなくても、必要な情報をまとめたものを送ってきてくれるのでとても便利ですね。
市販の問題集は、どれを使うかを自分で選ばないといけません。
漢字、ことわざ、読解、計算、文章題、図形、パズルなど、たくさんあってどれから始めればいいか迷います。
通信教育はその時期に必要なものを選んで送ってきてくれるので、迷うことがありません。
さらにタブレット学習なら、
子どもの学習状況に応じて復習の必要がある問題を個別に提示してくます。
自宅で手軽にできる学習ツールといえば、スマホやタブレットのアプリもあります。
アプリには、
というメリットがあります。
アプリと比べて、通信教育にはほかにどのようなメリットがあるか見ていきます。
アプリの良さの1つは「ゲーミフィケーション」(ゲームの要素を取り入れて楽しく利用できる)です。
ただ、なかにはゲーム性が強く、子どもがゲームばかりしたがるようになってしまうものもあります。
その点、通信教育はゲーミフィケーションを取り入れていても、基本は学習ツールです。ゲーム性はあまり強くないので、安心です。
学習アプリの多くは無料で利用できます。ただし、ゲーム内に課金要素があるか、広告が表示されるものがほとんどです。
子どもへの影響を考えると、そうした要素がない通信教育は安心できます。
※学研などの出版社は市販ドリルと連携しているアプリを出している場合があります。それらは課金要素も広告表示もないものがあります
通信教育は家庭学習をするのにとても便利な学習ツールとお伝えしてきました。
では、家庭学習は学力アップに本当に関係しているのでしょうか。
下記の調査結果をご覧ください。
小学生を対象に、学習手段と成績との関係をベネッセが調査したものです。
成績に影響を与える学習手段としては、
「家庭学習時間が1番影響している」ということがわかったそうです。
おそらく重回帰分析をされた結果かと思います。
学習習慣をつけるにはポイントが5つあります。
それぞれ説明します。
「習慣」と呼ぶくらいですから、ときどきするようではいけません。
1週間のなかで半分以上の日数(4日以上)をするようにしましょう。
できれば平日は毎日、土日はご家庭のスケジュールに合わせて学習はお休みにするか、土日のどちらか1日だけでもいいですね。
勉強する時間やタイミングは毎回同じにすると早く習慣化しやすくなります。
など、時間やタイミングはご家庭によって異なります。
慣れるまでは一緒にしてあげるほうがいいですから、
保護者の方の都合の良い時間・タイミングがおすすめです。
毎回同じ場所で学習するようにしましょう。
「いつも同じ」という状況をつくると、習慣化は早くなります。
また、ある調査によると、
7割の人は自宅学習する場所はリビングです。
人が行動を習慣化するのにはかなりの日数がかかります。
しかも、ロンドン大学のPhillippa Lally博士らによる習慣化の研究で、難しい行動ほど習慣化に時間がかかることがわかっています。
大人を対象にして習慣化するまでかかった日数をはかったところ、下記のような結果だったそうです。
(みんちゃれブログ「習慣化の方法」より)
学習を習慣化するには1回あたりの学習時間を短くするほうがいいですね。
1回10分程度でも良いとされています。
※学習習慣をつけるための市販のドリルなどをこちらの記事で紹介しています。
学年別にわけています。
小学校1年生 ・ 小学校2年生
小学校3年生 ・ 小学校4年生
小学校5年生 ・ 小学校6年生
ダイエットやスポーツでもそうですが、
目指す目標があると習慣化は早くなりますよね。
子どもの学習習慣もそうです。
子どものほうが目標の存在意義は大きいかもしれません。
例えば、中学受験をする6年生は、受験しない6年生の3-4倍も毎日勉強しています。
「志望校に合格したい」という目標があるからです。
学習習慣をつけるときも、何か一緒に目標を立ててみるのがおすすめです。
というのは、そのなかでもわかりやすい目標です。
しかも、現在の学習状況から無理ない範囲を目指すことができます。
ぜひ、1度お子様と相談してみてください。
※英検®3級以上を所持している、中学入試・高校入試・大学入試で優遇される場合があります。
英検®優遇制度がある私立中学
→ 東京、東京以外の首都圏、関西圏
高校入試の英検®優遇制度
大学入試の英検®優遇制度
通信教育をはじめとして家庭学習のための学習ツールがとても充実してきています。
その結果、10数年ほどの間に小学生全般で家庭での学習時間が長くなっています。
15年の間に1.4倍ほどになっています。急激な伸び方をしています。
しかも、成績上位の子は家庭学習時間が116.4分もあり、
家庭学習時間が長いのほうが成績が良い傾向がみられているそうです。
(ベネッセ教育総合研究所「データで考える子どもの世界)
小学校3-4年生辺りから、子どもは自分を他者と比較する力が伸びてきます。
その結果、
「自分は思っていたより大したことない」
「自分より〇〇くん/さんのほうが優れている」
と感じて、自己肯定感が下がる傾向にあります。
早めに対策をしておきたいですね。
通信教育の大手5社を比較しました。それぞれ特徴がありますので、ご家庭の方針に合うものをお選びください。
ただし、お申込みされる前に体験授業を受けて、ネット環境をチェックしておきましょう。光回線のWi-Fiをお使いであれば問題なく接続できますが、モバイルルーターだと接続が不安定になる場合もあります。
また、マンション一棟インターネットの場合、土曜日の夜は接続が集中してつながりにくい傾向がありますので、ご家庭の学習スケジュールに応じてぜひお試しください。
「1人で勉強させるのはちょっとむずかしい」「早く苦手を克服させたい」という場合には塾がおすすめです。
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