中学生の皆さんは歴史の授業で戦国時代の年表を学ぶことってありますよね。
でも、ただ年表を覚えるだけではなくその活用法を知っていれば、定期テストでの高得点が狙えるんです!
そこで今回は、「戦国時代の年表でスコアアップ!」を目指して、効果的なテスト対策のマスタープランをご紹介します。
年表を使って戦国時代を得意にしてしまいましょう!
※関連記事:江戸時代の年表を使った勉強法
※Z会について下記記事でくわしく紹介しています。
【中学生向け】Z会タブレットコースの進め方:成績上位を取って難関校に合格する方法を解説
「戦国時代(せんごくじだい)」とは、日本の歴史の中で、たくさんの大名(だいみょう)が力をのばし、自分の国(領地)を広げようと、たがいに戦いをくり返していた時代のことです。
この時代は、人びとの生活も大きく変わり、鉄砲やキリスト教が伝わったり、有名な武将たち(織田信長・豊臣秀吉・徳川家康など)が出てきたりするなど、日本の歴史の大きな転換点となりました。
始まり:1467年(応仁の乱)から
終わり:1603年(江戸幕府ができた年)まで
「戦国(せんごく)」とは、文字通り「戦いの国」という意味です。
この時代、日本中で大名たちが国(領地)をとりあう戦いをしていたため、後の時代の人たちが「戦国時代」と名づけました。
中学校の歴史のテストでは、戦国時代を次の3つの視点で勉強しましょう。
※日本史の年号語呂合わせについて、以下の記事に多数掲載しています。
日本史の年号一覧と覚えやすい語呂合わせ(ただし、高校生向け)
応仁の乱 → 各地の大名が争う → 信長・秀吉・家康が登場 → 江戸幕府成立
年表をみるにあたって、戦国時代年表の基本的な知識を確認しましょう。
年表は時系列で歴史の出来事を整理したものですが、その中でも特に重要なポイントを見逃さないようにしましょう。
戦国時代の年表は、時代の流れや出来事を整理しています。これを理解することで、歴史の中で何が起こったのかを把握しやすくなります。
数字だけでなく、各出来事や人物には背景や関連情報があります。それらをしっかりと理解することで、年表を単なる数字の羅列ではなく、ストーリーとして捉えることができます。
年表を覚えるときには、ただ単に暗記するだけでなく、工夫してしてアプローチすることが大切です。
教科書などを見ながら年表中の出来事や人物名にメモを書き入れて、覚えるべき情報を追加しておきましょう。
この記事の後半にも戦国時代の年表と解説を載せています。
色分けやアイコンの使用など、視覚的な要素を取り入れることで記憶の定着が良くなります。
人物ごとに年表を作成すると知識を整理しやすくなります。
戦国時代なら、特に以下の2名が重要です。
重要な出来事や人物に関連するキーワードを考え、一緒に覚えることで、情報の整理がしやすくなります。
キーワードを使って各人物や各出来事の関連性を把握しましょう。
単なる暗記だけでなく、年表の背後にあるストーリーや意味を理解することで、テスト対策がより効果的になります。
年表に書かれた出来事がなぜ起こったのか、その背後にあるストーリーや背景を追求しましょう。これにより、単なる数字覚えだけでなく、歴史の意味を理解できます。
友だちや家族に年表中の出来事を話してみましょう。
アウトプットすると、読んでメモを取るだけでは気づかなかった関連性に気づきやすくなります。しかも、頭のなかが整理されるので記憶に定着しやすくなります。
「誰かに話すのは恥ずかしい」という人は、「誰かに話しているつもり」で頭のなかで説明してみるだけでも十分です!
テストが近づいてきたら問題集を使って勉強しましょう。
歴史の定期テストはパターン化されており、問題集を使っての勉強が非常に効果的です。
問題を解くときには、年表を頭に思い浮かべながら解きましょう。
問われている出来事の前後関係も思い出しながら解くことができ、知識の整理と定着を同時並行できます。
問題を解けるようになったら、解答を見ながらクイズ形式の問題を作ってみましょう。
例えば解答に「織田信長」と書いてあれば、「織田信長が今川義元を破ったのは何の戦い?」のように自分で問題を作ります。
年表を使って情報を整理して頭に入れておくと、問題だけでなく解答・解説もテスト勉強に使えて、学習効果を高められます。
学校のワーク以外に市販の問題集を1冊併用しましょう。
問題集が違うと問題の出され方も変わります。同じ範囲を別の切り口から問う問題で解きなれておくと、記憶の定着が良くなります。
1467年 | 京都で応仁の乱が起こる(~1477年) |
1493年 | 明応の政変が起こる (将軍・足利義材が追放される) |
1543年 | 種子島に鉄砲伝来 |
1549年 | キリスト教が日本に伝わる (フランシスコ・ザビエルが日本にやってくる) |
1560年 | 織田信長が桶狭間の戦いで今川義元に勝つ |
1568年 | ・織田信長が足利義昭を擁立して京都に入る ・足利義昭が将軍に就任する |
1570年 | ・織田と徳川連合軍が姉川の戦いで浅井と朝倉連合軍に勝つ ・石山本願寺と織田信長の戦いがはじまる |
1571年 | 織田信長が比叡山焼き討ちを行う |
1573年 | 織田信長が将軍・足利義昭を京都から追放する |
1575年 | 織田・徳川連合軍が長篠の戦いで武田軍に勝つ |
1582年 | ・織田信長が武田家をほろぼす ・織田信長が明智光秀に本能寺の変で暗殺される ・豊臣秀吉が太閤検地をはじめる |
1583年 | 豊臣秀吉が賤ヶ岳(しずがだけ)の戦いで柴田勝家に勝つ |
1584年 | 豊臣秀吉と徳川家康の間で小牧・長久手の戦いが行われる |
1586年 | 豊臣秀吉が太政大臣になる |
1588年 | 豊臣秀吉が刀狩りを行う |
1590年 | 豊臣秀吉が関東の北条氏に勝って全国統一を果たす |
1592年 | 文禄の役がはじまる |
1597年 | 慶長の役がはじまる |
1598年 | 豊臣秀吉が没する |
1600年 | 関ヶ原の戦いが起こる |
1603年 | 徳川家康が征夷大将軍に任命され、徳川幕府を開く |
1560年 | 桶狭間の戦い |
1568年 | 足利義昭を擁立して京都に入る |
1570年 | ・織田と徳川連合軍が姉川の戦いで浅井と朝倉連合軍に勝つ ・石山本願寺と織田信長の戦いがはじまる |
1571年 | 織田信長が比叡山焼き討ちを行う |
1573年 | 将軍・足利義昭を京都から追放する |
1575年 | 長篠の戦いで武田軍に勝つ |
1582年 | ・武田家をほろぼす ・明智光秀に本能寺の変で暗殺される |
1582年 | 明智光秀に戦いで勝つ |
1583年 | 賤ヶ岳(しずがだけ)の戦いで柴田勝家に勝つ |
1584年 | 徳川家康の間で小牧・長久手の戦いが行われる |
1586年 | 太政大臣になる(武家ではじめて) |
1588年 | 刀狩りを行う |
1590年 | 関東の北条氏に勝って全国統一を果たす |
1592年 | 文禄の役がはじまる |
1597年 | 慶長の役がはじまる |
1598年 | 豊臣秀吉が没する |
先ほどの年表をもとに、戦国時代の流れと定期テストに良く出るポイントを解説します。
戦国時代は1467年の応仁の乱から1603年の徳川幕府開幕までとされています。
諸説ありますが、室町時代の後半から安土桃山時代あたりまでとイメージしておきましょう。
戦国時代のスタートとされるのが、1467年に起こった「応仁の乱」です。
室町幕府内部での対立が激化して戦闘となり、京都は混乱に陥りました。この時期から各地の武将が力をつけ始め、戦国時代が始まりました。
応仁の乱や北条早雲以降、「身分が下の者が上の者を実力で倒す風潮」=「下剋上」が世の中に広まりました。
(↑この「下剋上」の意味が記述問題によく出ます)
室町時代の将軍であった足利義政が亡くなり、室町幕府はさらに混乱します。幕府の権威が低下し、各地の武将たちが自立し、独自の領土を持つようになりました。
この頃から下剋上で支配地域を広げる「戦国大名」が誕生しはじめます。
室町幕府から任命された守護の配下だった武将(守護代や地侍など)が軍事力をつけて守護をたおし、その地域を実力で支配します。これが戦国大名です。
なお、守護だった武将がそのまま実力をつけて地域を支配すると「守護大名」と呼ばれます。武田家や今川家などがその代表格です。
九州の種子島(たねがしま)に鉄砲が伝来します。
それまでの戦いは槍や弓矢が中心で、決着がつかない戦いも多かったのです。
鉄砲の威力はそれまでの武器よりはるかに強く、勝敗が早く決まるようになりました。
これにより、天下統一が早まったと言われています。
この年、フランシスコ・ザビエルが九州に上陸し、キリスト教の布教をはじめました。
当時のキリスト教布教はヨーロッパの国々との貿易とセットで行われており、キリスト教に改宗して外国の強力な武器を手に入れる大名(=キリシタン大名)も多数でました。
織田信長が足利義昭とともに京都に入ります。足利義昭は将軍に就任し、織田信長は将軍の権威も借りて全国の大名に対して有利な立場に立ちます。
ところが反信長勢力が結成されて(朝倉氏と浅井氏、石山本願寺など)、織田信長は苦境に立たされます。
のちに将軍・足利義昭も織田信長に対抗する勢力に味方するようになります。
反信長勢力である朝倉・浅井連合軍を織田・徳川連合軍が姉川の戦いで破ります。
この戦いで朝倉・浅井連合軍は力を失い、逆に織田信長は力を盛り返します。
織田信長は室町幕府の将軍であった足利義昭を京都から追放し、実権を完全に握りました。これにより、信長はその後も勢力を拡大していきます。
織田信長が本能寺で明智光秀に襲撃され、死亡する事件が起きました。これが本能寺の変であり、信長の死後、豊臣秀吉や徳川家康などが権力争いを始めます。
本能寺の変以降に台頭したのは豊臣秀吉です。
豊臣秀吉はライバルである柴田勝家を賤ヶ岳(しずがだけ)の戦いでたおし、天下統一の障壁をのぞきます。
この頃から太閤検地と刀狩りで兵農分離を進めます。
国内を統一した豊臣秀吉は、つづいて明国に攻め入ろうとします。その途上にある朝鮮に対して戦をしかけます。
1度は和平をしますが(文禄の役)、再度攻撃をします(慶長の役)。
この戦いは豊臣秀吉の死で終了します。
豊臣秀吉の死後、権力争いは激化し、最終的には徳川家康と石田三成の間で行われた関ヶ原の戦いが決定的な戦いとなり、徳川家康が勝利しました。
徳川家康は江戸幕府を開き、江戸時代が始まりました。これにより戦国時代は終わり、安定期へと移行していきます。
このように、戦国時代は様々な武将や戦いが絡み合い、時代の流れが大きく変化していく重要な時期でした。
戦国時代は、人物中心で学ぶことがとても重要です。なぜなら、入試やテストでは「誰が何をしたか?」という【人物とできごとのセット】がよく出るからです。
※Z会について以下の記事でくわしく紹介しています。
【中学生向け】Z会タブレットコースの進め方:成績上位を取って難関校に合格する方法を解説
尾張(愛知県)の戦国大名。だれよりも早く天下統一を目指し、新しい戦い方や考え方で戦国のルールを変えた人物です。
信長のあとをつぎ、農民から大名、関白へと出世した人物。日本をほぼ統一したが、天下は子孫には続かなかった。
豊臣秀吉の死後に勢力をのばし、天下を手に入れた人物。1603年に江戸幕府を開いて、戦国時代を終わらせたリーダー。
中学のテストや入試では、信長・秀吉・家康以外にも、有名な戦国武将が出題されます。ここでは代表的な人物をまとめます。
中学歴史で戦国時代を攻略するカギは、「人物」と「できごと」のセット学習です。
例えば:
これを意識することで、記述問題にも対応できる力がつきます。
※なお、定期テストに向けてもっと勉強したい人向けに、下記の記事で一問一答問題をたくさん解けます。
安土桃山時代の問題(一問一答、記述問題)
戦国時代は、中学歴史の中でもよく出る単元です。以下のポイントを押さえることで、定期テストも高校入試も得点しやすくなります。
テストで問われやすいのは、次の3つです。
分類 | 内容 | 解説 |
人物 | 織田信長 | 鉄砲の使用・楽市楽座・比叡山焼き討ち |
豊臣秀吉 | 刀狩・検地・朝鮮出兵 | |
徳川家康 | 関ヶ原の戦い・江戸幕府 | |
武田信玄・上杉謙信など | 地域ごとの有力大名、戦いのライバル | |
出来事 | 桶狭間の戦い | 信長が今川義元を破った戦い(1560年) |
長篠の戦い | 鉄砲を使って勝利した信長の戦い(1575年) | |
本能寺の変 | 明智光秀が信長を討った事件(1582年) | |
関ヶ原の戦い | 家康が天下を取った戦い(1600年) | |
用語 | 楽市楽座 | 商売の自由化政策 |
刀狩 | 百姓から武器を取り上げて一揆を防ぐための政策 | |
太閤検地 | 土地や収穫量を調査し、年貢を統一 |
※この表を使って「用語の説明練習」をしてみると、記述問題対策になります。
(例)「楽市楽座とは?」「刀狩の目的は?」
記述問題では、「人物+何をしたか+理由(または結果)」をセットで書けることが重要です。
Q. 織田信長が楽市楽座を行った理由を書きなさい。
→ A. 商人が自由に商売できるようにして、町を発展させるため。
Q. 豊臣秀吉が刀狩を行った理由を書きなさい。
→ A. 百姓が一揆を起こすのを防ぐため。
対策ポイント
歴史は「流れ」を理解することで記憶がスムーズになります。以下のつながりを押さえましょう。
時代 | ポイント |
---|---|
室町時代 | 守護大名から戦国大名へ。応仁の乱(1467年)で将軍の力が弱くなる。 |
戦国時代 | 各地の大名が力を持ち、戦いが続く。信長→秀吉→家康が台頭。 |
江戸時代 | 家康が江戸幕府を開き、戦国の戦乱が終わる。平和な時代へ。 |
※応仁の乱 → 戦国時代スタート → 関ヶ原の戦い → 江戸時代へ、という流れをしっかり覚えよう!
中学生向けに、戦国時代を含む日本の歴史全体をしっかり学べる、テスト勉強や高校入試対策におすすめの歴史問題集を3冊ご紹介します。
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以下の記事を読むことで、戦国時代だけでなく全体の流れがつかめます。定期テストや高校入試の総復習にもおすすめです。
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