小学校では三角形、四角形でたくさんの種類の図形が出てきます。面積を求める公式も一つ一つ覚える必要があるため、覚えきれないときもあります。
そこで、小学生向けに面積を求める公式と練習問題を用意しました。
中学受験でよく出る複雑な図形の面積の求め方も紹介しています。
※関連記事:【中学受験】平面図形・空間図形の解き方
※関連記事:中学受験図形の問題集
下記リンクは難関中学受験対策に強いZ会のHPです。3年生から受験対策を受けられます。リンク先で中学受験コースの案内を見れます。
Z会 中学受験コースの案内
※関連記事:Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法
正方形とは「4つの辺の長さが等しく、4つの角がすべて直角の四角形」です。
正方形の面積を求める公式は以下のとおりです。
正方形の面積=一辺×一辺
正方形の面積を求める問題に慣れるため、以下の問題を解いてみましょう。
(1)一辺の長さが5cmの正方形の面積を求めてください。
(2)一辺の長さが7cmの正方形の面積を求めてください。
(3)一辺の長さが2/3cmの正方形の面積を求めてください。
(4)面積が36cm2の正方形の一辺の長さを求めてください。
(5)一辺の長さが4cmの正方形がある。面積が25cm2になるようにするには、一辺の長さを何cm長くすればいいか。
(1)25cm2
(2)49cm2
(3)4/9cm2
(4)6cm
(5)1cm
(面積が25cm2の正方形は一辺5cm)
長方形とは「たてと横の長さが異なり、4つの角がすべて直角の四角形」です。
長方形の面積を求める公式は以下のとおりです。
長方形の面積=たて×横
長方形の面積を求める問題に慣れるため、以下の問題を解いてみましょう。
(1)たてが2cm、横が4cmの長方形の面積を求めてください。
(2)横が5cm、たてが3cmの長方形の面積を求めてください。
(3)たてが5cmで面積が20cm2の長方形がある。この長方形の横の長さを求めてください。
(4)たてが4cm、横が3cmの長方形がある。たてを2倍の長さにすると、この長方形の面積は何cm2になるか。
(5)たてが2m、横が40cmの長方形がある。この長方形の面積は何m2になるか。
(1)8cm2
(2)15cm2
(3)4cm
(20cm2÷5cm=4cm)
(4)24cm2
(4cm×2×3cm=24cm2)
(5)0.8m2
(40cm=0.4m。2m×0.4m=0.8m2)
平行四辺形とは「向かい合う2組の辺が平行な四角形」です。
平行四辺形の面積を求める公式は以下のとおりです。
平行四辺形の面積=底辺×高さ
平行四辺形の面積を求める問題に慣れるため、以下の問題を解いてみましょう。
(1)底辺が2cm、高さが4cmの平行四辺形の面積を求めてください。
(2)底辺が5cm、高さが2cmの平行四辺形の面積を求めてください。
(3)底辺が0.4m、高さが2mの平行四辺形の面積を求めてください。
(4)底辺が5cm、面積が30cm2の平行四辺形の高さは何cmですか。
(5)面積が20cm2の平行四辺形の底辺を2倍、高さを1/4倍にすると、面積はいくらになりますか。
(1)8cm2
(2)10cm2
(3)0.8m2
(4)6cm
(30cm2÷5cm=6cm)
(5)10cm2
(2×1/4×20cm2=10cm2)
ひし形とは「辺の長さがすべて等しい四角形」です。
ひし形の面積を求める公式は以下のとおりです。
ひし形の面積=対角線×対角線÷2
ひし形の面積を求める問題に慣れるため、以下の問題を解いてみましょう。
(1)対角線が4cm、6cmのひし形の面積を求めてください。
(2)対角線が10cm、4cmのひし形の面積を求めてください。
(3)対角線が2m、50cmのひし形の面積は何m2ですか。
(4)一方の対角線が4cmで面積が20cm2のひし形がある。もう一方の対角線の長さを求めてください。
(5)対角線が4cm、3cmのひし形がある。対角線をそれぞれ2倍にすると、面積はいくらになるか。
(1)12cm2
(2)20cm2
(3)0.5m2
(4)10cm
(20cm2÷4cm×2=10cm)
(5)24cm2
(4cm×2×3cm×2÷2=24cm2)
台形とは「1組の向かい合う辺が平行な四角形」です。
台形の面積を求める公式は以下のとおりです。
台形の面積=(上底+下底)×高さ÷2
台形の面積を求める問題に慣れるため、以下の問題を解いてみましょう。
(1)上底が4cm、下底が8cm、高さが5cmの台形の面積を求めてください。
(2)上底が5cm、下底が7cm、高さが2cmの台形の面積を求めてください。
(3)上底が60cm、下底が2m、高さが4mの台形の面積は何m2ですか。
(4)上底が10cm、下底が20cm、面積が120cm2の台形の高さが何cmですか。
(5)面積が100cm2の台形がある。この台形の上底の高さを2倍にすると面積はいくらになりますか。
(1)30cm2
(2)12cm2
(3)5.2m2
(0.6m+2m)×4m÷2
(4)8cm
(10cm+20cm)×□÷2=120cm2
(5)200cm2
三角形にはいくつもの種類があります。
正三角形、二等辺三角形、直角三角形、直角二等辺三角形
三角形はいくつも種類がありますが、面積を求める公式は同じです。
三角形の面積=底辺×高さ÷2
三角形の面積を求める問題に慣れるため、以下の問題を解いてみましょう。
(1)底辺が4cm、高さが6cmの三角形の面積を求めてください。
(2)底辺が2cm、高さが5cmの三角形の面積を求めてください。
(3)底辺が4cm、高さが6mの三角形の面積は何cm2になりますか。
(4)底辺が5cm、面積が10cm2の三角形の高さを求めてください。
(5)面積が20cm2の三角形について、底辺の長さを2倍、高さを4倍にすると面積はいくらになりますか。
(1)12cm2
(2)5cm2
(3)1200cm2
4cm×600cm
(4)4cm
10cm2÷5cm×2
(5)160cm2
20cm2×2×4
円とは「1つの点から同じ長さになるようにかいた丸い形」です。
また、直径、半径とは以下のとおりです。
円の面積を求める公式は以下のとおりです。
円の面積=半径×半径×3.14
円の面積を求める問題に慣れるため、以下の問題を解いてみましょう。
(1)半径2cmの円の面積を求めてください。
(2)半径6cmの円の面積を求めてください。
(3)直径8cmの円の面積を求めてください。
(4)直径14cmの円の面積を求めてください。
(5)面積が78.5cm2の円の半径を求めてください。
(1)12.56cm2
(2)113.04cm2
(3)50.24cm2
(4)153.86cm2
(5)5cm
□×□÷3.14=78.5cm2
おうぎ形とは「2つの半径と、半径に囲まれた弧からなる図形(円の一部分)」です。
おうぎ形の面積を求める公式は以下のとおりです。
おうぎ形の面積=半径×半径×3.14×中心角/360度
おうぎ形の面積を求める問題に慣れるため、以下の問題を解いてみましょう。
(1)半径4cmで中心角が180度のおうぎ形の面積はいくらになりますか。
(2)半径6cmで中心角が60度のおうぎ形の面積はいくらになりますか。
(3)直径12cmで中心角が120度のおうぎ形の面積はいくらになりますか。
(4)面積が113.04cm2で中心角が90度のおうぎ形の半径は何cmになりますか。
(5)面積が200.96cm2の円を4等分したときのおうぎ形の面積はいくらになりますか。
(1)25.12m2
(2)18.84cm2
(3)28.26cm2
(4)12cm
□×□×3.14×90度/360度=113.04cm2
(5)50.24cm2
200.96cm2÷4
ここまで紹介した図形の面積を求める公式を一覧にしました。
正方形 | 一辺×一辺 |
長方形 | たて×横 |
平行四辺形 | 底辺×高さ |
ひし形 | 対角線×対角線÷2 |
台形 | (上底+下底)×高さ÷2 |
三角形 | 底辺×高さ÷2 |
円 | 半径×半径×3.14 |
おうぎ形 | 半径×半径×3.14×中心角/360度 |
さらに、複雑な形の面積の求め方を紹介します。
算数の問題には前述のような問題以外に、複雑な形の面積を求める問題も出てきます。
正方形や長方形、正三角形のように名前のついた図形ではないため、解き方が分からず困ってしまう小学生も多いです。
複雑にみえる図形も、「長方形と直角三角形を組み合わせた図形」のように、よく知っているきれいな形の図形の組み合わせになっていることが多いです。
解き方が分からないときは、まず「きれいな形」に変えてみましょう。
まず、図形を分割してきれいな形にならないか試してみましょう。
例えば以下の図は、左側が長方形で、右側が直角三角形です。一度に面積を求めることはむずかしいです。
分割すると、以下の2つの図形になります。別々に面積を求めると解けます。
一部の図形を移動させると、きれいな形になることもよくあります。
以下の図形は勾玉のような形をしており、小学校で習う方法で面積を求めることはできません。
ですが、Aの箇所の出っ張った半円をBに移動させると、全体がきれいな半円になります。
このように、図形の一部を移動させて「きれいな形」にすると面積を求められる問題もたくさんあります。
求めたい部分の面積の求め方が分からなくても、「全体の面積」から「求めなくていい部分の面積」を引くと正解にたどりつける問題もあります。
たとえば、下記のような図で青くぬりつぶした部分の面積を求めるには、四角形から白塗りの円の面積を引きます。
形の異なる三角形でも、平行な2本の直線の間に底辺の等しい三角形があれば、それらの三角形の面積は同じです。底辺と高さが同じだからです。
この等積変形を使うと以下のような解き方が可能です。
2つの三角形の底辺を足すと長方形の横の長さと同じになっています。それらの三角形を横に寄せると、長方形のちょうど半分の面積になります。
最初の形のままだと2つの三角形それぞれの底辺の長さが分からないと面積を求められません。ですが、2つ目の図のように等積変形するとたてと横の長さだけで面積を求められます。
たて、横、高さ、底辺などの辺のうち一部の長さしか分からなくても、比を使って面積比を出すことができます。
例えば上記の問題では、2本の平行な直線に三角形が接しています。高さが同じなので、2つの三角形の比は底辺の長さの比と同じになります。
このように比を使って面積比を求めたり、面積を求めることも可能になります。
※関連記事:比の解き方
中学受験で図形を苦手にしている子や、小学校の図形問題を得意にしたい小学生向けに図形のおすすめ問題集を紹介します。
こちらは中堅校志望者向けの図形問題集です。
図形の各種の定理や公式から解説してくれており、図形が苦手で困っているという子におすすめです。
でる順もやはり便利です。入試頻出問題ばかりを集めて掲載してくれているので、とても効率よく入試対策ができます。
入試直前のチェック用としても役立ちます。
中堅校志望者におすすめです。
つづいては図形を基礎の基礎から解説してくれているドリルです。
1冊あたりは40-50ページととてもコンパクトですが、問題種類ごとに細かく冊子を分けているので、本当に基礎から反復練習したい範囲だけ選んで勉強できます。
基礎から入試レベルまで幅広い問題演習ができます。
解説が非常にくわしく、公式や定理の省略もありません。
最後に図形の勉強法を紹介します。
最初にすることは図形の性質や条件を「すべて覚えること」です。
算数とはいえ知識も必要です。
特に二等辺三角形や直角三角形の性質、三角形の合同・相似条件など、覚えていないと使えないものはしっかり覚えておきましょう。
最低でも、下記の性質や条件、公式を覚えておきましょう。
ひとまず10個例示しました。
これらを、図形をみたときにすらすら思い出せるまで繰り返し暗記しましょう。
問題文をみてわかることを「すべて」図形に書き入れましょう。
特に角度や辺の長さは、問題文に直接書いていなくても、計算すれば分かるものもすべて書き入れます。
正方形や長方形、正三角形や二等辺三角形なら辺の長さや角度がすぐに分かります。
これらも、問題文に何cm、何度と書かれていなくても図形に書き入れましょう。
辺の長さや角度だけでなく、比も書き入れます。
ただし、比は何cm、何度と言った絶対的な数字と区別するため、「①」「②」のような丸数字で書きましょう。
ここまでで、第1段階完了です。入試の図形問題でもこれだけで(1)が正解できる場合がよくあります。
数字を書き入れたら、合同や相似になっている三角形がないか探しましょう。
合同であれば対応する辺の長さや角度が同じですし、相似なら相似比も使えます。
特に相似比は応用問題では必須です。
平行な線の組み合わせがないかも探しましょう。
平行な線の組み合わせを見つけられると、同じ大きさの角度が分かります。
そこから合同や相似も見つけやすくなります。
図形の問題は、問題をみてすぐに解答までの道筋が分かることはマレです。
相似比を使うのかな?平行の性質を使うのかな?など、仮説を立てて試行錯誤を繰り返しましょう。
試行錯誤をする過程で、補助線を書いてみましょう。
応用問題は補助線がほど必須です。
1本補助線を引くだけで、合同な図形などを見つけやすくなります。
試行錯誤の過程で新たに合同や相似、平行な線などに気づくことがあります。
問題用紙をクルクル回してみると、「ここで使える!」と視覚的に気づきやすくなります。
問題文や図形をチェックしてみて、見つからなければクルクル回してみましょう。
図形が苦手な子の共通する特徴の1つに、「比が苦手」というものがあります。特に面積比の問題を苦手にしている子が多いです。
2つ三角形があり、
高さ(底辺の長さ)が同じで面積比が3:5なら、
その底辺の長さ(高さ)も3:5になります。
これは、比の基本を図形に活用した問題です。応用問題であっても、この方法をただ使っているにすぎません。
図形で比が出てくる問題が苦手な場合、苦手の原因は図形ではなく比にあります。図形問題を使って練習する前に、比の勉強をするほうがはやく苦手を克服できます。
特に比例式、連比、逆比の勉強をしておきましょう。それから図形問題の練習に入ると、とてもわかりやすくなります。
※関連記事:逆比、連比、比例式の解き方と問題
いかがでしょうか。
小学生向けに図形の面積を求める公式と、面積の求め方を紹介しました。
三角形や四角形の面積を求める基本レベルの練習問題40問を載せて、中学受験でよく出る複雑な図形の面積の求め方も説明しています。
面積を求め方が分からない問題でも、図形を移動・分割したり比を使うなどすれば面積を求められるようになります。
公式を正確に使えるようにして、応用問題も解けるようにしましょう。
下記リンクは難関中学受験対策に強いZ会のHPです。3年生から受験対策を受けられます。リンク先で中学受験コースの案内を見れます。
Z会 中学受験コースの案内
※関連記事:Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法
This website uses cookies.