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大学入試で非常に重要な小論文。正解が1つではないのでどう書けばいいか困っている人、多いのではないでしょうか。
小論文だけで合格を取れる大学も多く、合格を取れる小論文を書けるようになりたいですよね。
そこで、今回の記事では下記の4点について例文付きで解説します。
進学先の大学を決める大切な小論文入試。ライバルよりも1歩進んだ小論文を書いて、合格を勝ち取りましょう!
※関連記事:医歯薬・看護・保健学部の大学別小論文過去問
※関連記事:教育学部の大学別小論文過去問
大学進学を希望している高校生に必須となりつつある小論文。
大切な入試科目ですが、「小論文を書いたことがない」という人も多いはず。
まず小論文の基本的な書き方から押さえておきます。
小論文は「小さい論文」と書きます。論文のミニ版と捉えておくと分かりやすいです。
論文は読み手に意見を伝えるためのもので、小論文も同じ目的です。
小論文・作文はよく並列的に見聞きします。厳密に言うと別物です。
小論文入試なのに作文のように書いてしまうと、大きく減点されます。
※小論文と作文の違いを以下の記事で詳細に解説しています
小論文と作文の違い:文章の書き方や目的、構成の違いを例文つきで説明
両者の違いをまとめました。
小論文 | 作文 | |
書く目的 | 読み手に自分の意見を伝えるため。 (例)「小学生にスマートフォンを持たせるべきか」 | 読み手に自分の感情や経験・学びを伝えるため。 (例)「自分が小学生のときにスマートフォンを使って楽しかったこと」 |
書く内容 | 自分の意見の根拠、反対意見への反論。 (例)「持たせるべきと考える。なぜなら~。」 | 自分が感じたこと(うれしかった、悲しかった)、その後の心情や行動の変化。 (例)「友人との親密度が増してうれしかった。」 |
文学的表現 | なしでもいい (意見の説得力を増すための最低限はOK)。 (NG例)「まるで雲に乗っているかのような」 | 心情を効果的に伝えられるならOK。なしでもいい。 |
文体 | 「だ・である」で統一。 | 「だ・である」か「です・ます」のどちらかで統一。 |
作文は自分の感じたことを読み手に伝えるために書きます。
中学入試・高校入試なら、
「小学校/中学校で楽しかったことを書きなさい」のような問題が出ます。
ですが小論文入試では
「地域経済を活性化するために何ができるか、あなたの考えを1つ書きなさい」のように問われます。論理的に意見を書く必要があります。
「ディズニーランドに行って楽しかった」のようなことを書いてしまうと×です。
「小論文は意見」「作文は感想」
とわかったところで、1つ疑問が浮かぶ人も多いかもしれません。
「意見と感想ってどう違うの?」です。
感想は「好き・嫌い」といった感情で、意見は自分に感情に関係なく具体的な根拠をもとにしたものです。
例えば、「山登りは好き」と言えば感想で、
「山登りは健康に良い。なぜなら心拍数が高まるから」と言えば意見です。
好き嫌いは個人の感情ですから、ほかの人を納得させる必要はありません。
ほかの人に山登りを好きになってもらわなくて構いません。
ですが小論文で述べる意見はほかの人を納得させるためのものです。
読んだ人が納得するような書き方が求められます。
小論文には大きく4種類あります。
それぞれの特徴と出題されやすい学部・学科をまとめています。
タイプ | 特徴 | 出題頻度の高い学部・学科 |
テーマ型 | 数行程度の問題文に対して解答する。 | ・旧帝大などの難関大学 ・教育学部 ・スポーツ学科、音楽などの芸術系の学科 |
課題文読み取り型 | 1000-2000字程度の文章を読み、その内容について解答する。 | 経済学部、法学部、社会学部、国際学部、医療系学部など、ほぼすべての大学・学部・学科で頻出 |
資料読み取り型 | 文部科学省や総務省などが公表しているデータが提示され、それについて解答する。 | ・情報系学部はほぼ必出 ・医学部医学科 ※課題文読み取り型と一緒に出題されることも多い |
教科型 | 英・数・物・化・生の学力を問われる。課題文読み取り型で文章が英文というケースも多い。 | ・国際系学部はほぼ必出 ・医学部医学科 ・教育学部英語科 ・理工系学部 |
最も出題頻度の高いタイプは「課題文読み取り型」です。全国の小論文入試の7-8割ほどはこれです。
教科型や資料読み取り型とセットで出題されることもよくあります。
テーマ型は難易度が最も高く、専攻分野について問われます。興味を持って普段から考えたり調べたりしている人が断然有利です。
ほとんどの小論文入試では、字数制限が設けられています。大学や学部・学科によってもバラツキがあり、400-1000字がほとんどです。1000字以上になることは非常に少ないです。
字数指定の方法は下記の2パターンが多いです。
①「〇字以内で書きなさい」
→指定の字数を超えてはいけません。
②「〇字程度で書きなさい」
→指定の字数を超えても大丈夫です。
たまに、A4の解答用紙が配られて、
「〇行以内で書きなさい」と指定されるケースもあります。指定された行数内で書くようにしましょう。
前述のように小論文は「自分の意見を相手に伝えて説得する文章」です。説得力を増すために小論文では「理由(根拠)」や「反論」を書きます。
「私は~だと考える」だけで終わるよりも「なぜなら~だからだ」と理由・根拠があるほうが読み手は「そういうことか。確かに言うとおりかも」と納得できます。
また、自身の意見を主張するばかりだと一方的に我を張っているように見えます。
「~という意見もあるが、私は…だと考える。なぜなら~だからだ」と、自身の意見への「反論」も書き添えると、「様々な意見を勘案した結果、根拠を持ってこの意見を主張している」という印象になります。
小論文では段落分けも大切なポイントです。
段落は意味や内容のまとまりです。意味や内容を変えるときに段落分けをすると、読み手が読みやすくなります。
※関連記事:小論文段落分けのコツ
前述のように小論文は「自分の意見を書いた文章」です。読み手の心を揺さぶり感動させる必要はありません。美しい修辞表現は一切不要です。
読み手にわかりやすい書き方が決まっていて、その書き方に沿えば誰でも書けるようになります。
※関連記事:小論文の参考書:高校生向けに小論文の構成や書き出しが分かりやすいものをピックアップ
小論文は必ず「序論→本論→結論」の3部構成で書きます。
400字以上の小論文なら本論を2つにわけて、
「序論・本論①・本論②・結論」
の4部構成にします。
まず設問の主旨を把握し、主旨に合うように書きましょう。
構成を先に決めておけば、肉付けがしやすくなります。
【(例)設問】
小学生にスマートフォンを持たせるべきか。あなたの意見を書きなさい。
【(例)構成】
序論:小学生にスマートフォンを持たせるべき
↓
本論①:検索して疑問をすぐ解決できる
+
本論②:友人とのコミュニケーションに重要
↓
結論:従って、小学生にスマートフォンを持たせるべき
序論では、設問で問われている課題について自分の意見を書きます。
ただYea/Noを書くだけでなく、本論に書く内容も含めて2-3行で簡潔に書くのがポイントです。
書き手も書きやすくなりますし、読み手も頭の準備ができるので読みやすくなります。
※関連記事:小論文の書き出しのコツ
序論は「意見を明確に述べるパート」です。書き出しは下記のようにすると良いでしょう。
【(例)設問】
小学生にスマートフォンを持たせるべきか。あなたの意見を書きなさい。
【(例)序論(書き出し)】
スマートフォンは現代の日常生活や友人関係において欠かせないツールであるため、小学生にスマートフォンを持たせるべきと考える。
序論で書いた意見を裏付ける理由や根拠を2つ、本論に書きます。
設問で指定された字数が200字以内(程度)であれば、理由や根拠は1つだけ書きます。
本論の例文は以下のとおりです。
【(例)設問】
小学生にスマートフォンを持たせるべきか。あなたの意見を書きなさい。
【(例)本論】
小学生にスマートフォンを持たせるべきと考える理由は2つある。まず1つ目は、疑問に感じたことをすぐに自分で調べられるようにするためである。
・・・
2つ目は、小学生は学年が上がるにつれて友人とのつながりが重要になっていくからである。
本論には、反対の意見への反論を書きます。
反対意見は全否定せず「確かに/なるほど~。だが…」と書き、反対意見への配慮も見せておきます。
【(例)設問】
小学生にスマートフォンを持たせるべきか。あなたの意見を書きなさい。
【(例)本論->反論】
「私は、小学生にはスマートフォンを持たせるべきだと考える。その理由は2つある。
まず1つ目は、疑問に感じたことをすぐに自分で調べられるようにするためである。(反対意見)確かに、小学生にスマートフォンを持たせればゲームばかりするのではないかという不安もある。
(反論)だが、スマートフォンでゲームをしている大人も大勢いる。大人がゲームをしても批判されないのは、自分の行動を自分で管理する術を成長過程で学んだからである。
小学生にとって自己制御を学ぶ機会はとても大切である。スマートフォンを情報収集のための有用な道具として活用できるようになるには、早い段階からスマートフォンの利点と欠点の両方に慣れる必要がある。」
少し長くなりましたが、「ゲーム漬けになるのでは」という「反対意見」に対して、「大人もゲームするよね」と反論をしています。
反対意見を真っ向から突っぱねるのではなく、
「その意見も一理あるけど、私はこう考えています」
とやんわり否定します。
「確かに~」「だが…」という接続詞を置くと、スムーズな流れになります。
最後に、もう1度自分の意見を主張します。小論文をしっかり締めます。
序論と同じ内容・書き方になりますので、序論と本論がしっかり書けていれば結論はなくてもあまり問題はありません。
入試でよほど時間がないときは結論を省略し、序論と本論にこだわりましょう。
※関連記事:小論文の結論の書き方
結論の例文は以下のとおりです。
【(例)設問】
小学生にスマートフォンを持たせるべきか。あなたの意見を書きなさい。
【(例)結論】
それゆえ、私は小学生にスマートフォンを持たせるべきと考える。
小論文はできるだけシンプルな言い回しで書きましょう。
倒置法や比喩など、文学的文章でよく使う表現技法は不要です。
〇:雨が降れば傘をさす。
×:傘をさすことになる、雨が降っていれば。
×:滝のような雨が降っているので傘をさす。
前項では小論文の書き方・構成をお伝えしました。
入試小論文の目標は「合格」です。素晴らしい小論文を書けるようにならなくても大丈夫です。ただ、「これだけは絶対ダメ!」というものがいくつかあります。
3つ紹介しますので、自分で小論文を書くときにチェックしてみましょう。
まず、設問で問われている内容と序論・結論が一致しているか注意しましょう。最初のうちはここの不一致が多いです。
設問と序論があっているのに、序論と結論がずれているケースも起こりがちです。
これは相当痛いNGで、ずれかたが大きいとほとんど点数がつきません。
【(例)設問】
小学生にスマートフォンを持たせるべきか。あなたの意見を書きなさい。
【(NG例)序論】
小学生にはスマートフォンが大切だと考える。
解説:持たせるべきか、yesかnoかを設問で聞かれています。ところが序論では「大切だ」と答えています。
読み手からすると、「で、どっちなの?持たせるべきなの?持たせるべきでないの?」と感じます。曖昧な表現はNGです。
【(NG例)序論→結論】
つづいては、序論と結論がずれているケースです。
「小学生にスマートフォンを持たせるべきか」という設問に対して以下のように解答したとします。
〈序論〉
小学生にはスマートフォンを持たせるべきと考える。
〈結論〉
それゆえ、小学生にとってスマートフォンは有用である。
解説:序論と結論は同じ内容(意見)を書きます。ところが上記の例ではずれています。
序論では「持たせるべき」と書いているのに、
結論では「有用である」と書いています。日本語は同じ言葉の繰り返しを避けるという特徴があるため、知らず知らずのうちにやってしまいがちです。
序論と結論は「同じ言葉」を使っても大丈夫です。
設問と解答がずれないようにするコツをお伝えします。
構成を考える段階で序論と結論を先に決め、その根拠をメモするようにしましょう。
設問と解答がずれる大きな原因は、「本論の字数を稼ごうとした」からです。本論の内容を決めずに書き出すと、たいてい字数が不足します。
字数を稼ごうとあれこれ付け足すうちに、自分でも何を書こうとしているのかわからなくなってしまいます。
小学生のときの読書感想文でも同じような過ちをしてしまった経験が、誰にでも(私にも)あるでしょう。
これを避けるには、先に本論に書く予定の「意見の理由・根拠」を箇条書きにしておきます。簡潔でいいです。
【(例)設問】
小学生にスマートフォンを持たせるべきか。あなたの意見を書きなさい。
【(例)本論】
・気になったことをすぐ調べられる
・友人とのコミュニケーションの頻度が増えて親密度が増す
解説:上記のようなメモを残しておき、そのメモをみながら本論を書きます。箇条書きした内容に沿って書きますから、「字数を稼ぎたい場合」でも話があちらこちらへと飛んでいってしまいません。
ふくらませるのは、根拠の中身です。
といったふうに考えてみると、「理由・根拠」が設問や序論・結論とずれることなくふくらんでくれます。
先ほどの項でもお伝えしたように、小論文の練習をはじめてすぐの頃は「字数が足りない」というケースが起こりやすいです。
字数が不足しているか、指定字数をオーバーしていると0点になります。どれほど素晴らしい小論文を書いたとしても、採点者に読んでもらえません。
字数指定がある場合(大抵あります)、指定の9割以上の文字数で書くようにしましょう。
「〇字程度」であれば前後1割以内です。
「800字以内」と指定されたら、720字以内で書きます。
「800字程度」と指定されたら、720字以上~880字以内で書きます。
「〇字以上・以内」は〇字も含めますが、「〇字未満」だと〇字は含めません。
字数を稼ぐコツは2つあります。
【メモを作っておく】
解答を書き始めるまえに箇条書きのメモを書いておきましょう。先ほどの例のように、
序論・結論:スマートフォンを持たせるべき
本論:①気になったことをすぐ調べられる、②友人とのコミュニケーションの頻度が増えて親密度が増す
のような感じで十分です。自分用のメモですから、もっとくだけていてもいいです。
事前に内容を考えておくと、字数は半自動的に増えます。
【5W1H・メリット・将来性を考える】
「メモを書いたけど本論がスカスカになってしまう」という人は、「理由・根拠」を5W1Hで考えてみましょう。
①最初に、「when:いつ・どういうときか」と「where:どこで」を書きます。
(例)家に1人でいるとき
②次に、「who:誰が」と「what:何を」を書きます。
(例)小学生が、「卑弥呼はいつの時代だったか」を調べる。
③最後に、「why:なぜ」「how:どうやって」を書きます。
(例)学校で習った社会の復習のために、スマートフォンを使う。
④メリットもそえておきましょう。
(例)わからないことがあってもすぐに解決できる。
⑤将来性もそえておくと良いです。
(例)わからないことをまず自分で調べる習慣が身につくようになる。
これらすべてを書こうとすると、むしろ字数が指定範囲内に収まらなくなってきます。
「字数が足りない。どうしよう」が、
「字数が余っちゃう。どうしよう」という、うれしい悲鳴(?)に変わります。
字数がオーバーしそうなら、書かなくても意見の根拠に差しさわりがないものを省略します。
小論文は堅い「書き言葉」でないといけません。話し言葉になっていないか、慣れるまでは書いた後に必ず確認しましょう。
「だ・である」で統一するのはもちろん、「スマホ」などの略語もNGです。
ほかにも、「重複表現」「擬音語・擬態語」は避けましょう。よくあるNG例を以下の表にまとめています。
略語 | 重複表現 | 擬音語・擬態語 | |
NG例 | ・SMS →ソーシャルネットワーキングサービス ・ネット →インターネット ・アプリ →アプリケーション ・入試 →入学試験 ・バイト →アルバイト ・就活 →就職活動 ・国連 →国際連合 | ・過半数を超える ・頭痛が痛い ・すべてを一任する ・すべての全学生 ・違和感を感じる ・満足感を感じる ・まずはじめに ・約100名くらい ・約100名程度 | ・コツコツ ・ギリギリ ・イライラ ・ごろごろ ・わんわん ・ウロウロ ・ズキズキ ・わくわく |
小論文を書いたら、「略語」「重複」「擬音語・擬態語」がないか意識して見直しましょう。
小論文入試では「受験生の意見」を求められます。意見ですから、Yea/Noの場合や、「どう考えるか」というものが多いです。
Yes/Noの場合、設問の問いや課題文の筆者の意見に対してYes/Noどちらでも大丈夫です。合否には関係しません。設問にも「合否には関係ありません」と明示されています。
ただし、極端な意見は避けましょう。
「全人類は原始の生活に戻るべきだ。大学も不要。」
のような意見を書くと、書き方うんぬんの前に、「この受験生大丈夫かな…」と大学側が不安になります。
ここまで、小論文の書き方を解説してきました。
「小論文入試まであと3週間しかない!」というときにどうすればいいかをお伝えします。
残り3週間!となったら、とにかく小論文に集中しましょう。「ほかの勉強をしながら、~をしながら」というのはさすがに厳しいです。
一般入試での合格を第一にしていて小論文入試は「チャンスがあるなら」という程度なら、下記の勉強だけつづけておけば大丈夫です。
上記3つの勉強合計で、毎日2時間くらいで終わります。それ以外の勉強時間を小論文にあてましょう。
残り3週間の対策スケジュールをお伝えします。
まず志望校の過去問をみましょう。手元にない人は大学に請求するか、志望校大学の赤本を手に入れましょう。
5年分くらいまで入手しておくのがおすすめです。
の3つをチェックします。
次に、志望校の小論文のタイプやテーマに対応する参考書を2回読み、必要な知識をインプットします。
人文系・医療系など、テーマごとにネタ本もありますから、必ず読んでおきましょう。
背景を知っているだけでかなり書きやすくなります。
参考書を読んで「小論文の書き方」がわかったら、実際に書いてみましょう。
ここで「模範的な書き方・構成」を身につけます。下記の4つの手順を実行しましょう。
小論文を書いてみるわけですが、いきなり我流では書きません。
まずは、模範解答を書いた人の書き方を再現します。
「小論文を写す」のではなく、「小論文の構成メモを自分なりに再現する」のです。
まず模範解答を読みます。「序論・本論は何を書いているか」「本論の具体例は何か」を確認します。
次に、その内容を自分で書けるように、下記2つのメモを作成します。
このメモの内容で合っているかを、模範解答の解説と照らし合わせます。
最後に、メモを見ながら自分で小論文を書いてみます。模範解答を再現できるようにするのです。
この手順を繰り返して、模範解答のような構成や書き方(言葉遣い)を身につけます。
2週目はたくさん小論文を書きます。毎日2本以上は書きましょう。
この3つを繰り返します。
構成や言葉づかいに注意しましょう。1週目後半に取り組んだ「模範解答の再現」ができているかどうかをチェックしましょう。
また、添削ができたらそのテーマの背景知識をネットで調べておきましょう。
参考書に出てくるテーマは頻出テーマばかりです。背景知識を仕入れておくと、同系統のテーマが入試で出題されたときに非常に書きやすくなります。
の3点で検索すると、背景知識を構造的に仕入れられます。
3週目はいよいよ過去問です。過去5年分を2-3周しましょう。つまり、10-15回分は解きます。
1つ解き終えたら、2週目と同じく、ネット検索して背景知識を仕入れます。
國學院大學・神道文化学部のように、専用の本を2-3冊読んでおくほうがいい場合もあります。1週目に大学HPなどで調べて本を入手しておきましょう。
入試まではひたすら過去問演習と参考書を繰り返します。
これで入試までの3週間で20-30本くらいの小論文を書いて背景知識を調べたことになります。
ポイントは1週目後半の「模範解答の構成メモ再現」です。ここでしっかりと「小論文の書き方」を身につけておきましょう。
合格小論文を書けるようになる参考書3冊紹介します。AmazonのPRリンクをつけているので、リンク先でお得に購入いただけます。
推薦入試を受ける人は、
①『何を準備すればいいかわからない人のための 総合型選抜・学校推薦型選抜』
を読んで推薦のことを勉強し、
②『樋口裕一の小論文トレーニング―書かずに解ける新方式でいつでもどこでもパワーアップ』
を読んで小論文の書き方やポイントの知識を仕入れ、
③『2023年受験対策全国大学小論文入試出題内容5か年ダイジェスト』
を使って練習を繰り返しましょう。
一般入試での小論文利用を予定している人は、②→③がおすすめです。
最初に紹介するのは総合型選抜・学校推薦型選抜の解説からしてくれている小論文問題集です。
大学入試のシステムはコロコロ変わり、はじめて受ける人には分かりにくくなってきています。現在、推薦入試での大学入学者は全体の半数にも達しており、大学進学を希望する高校生にとって総合型選抜・学校推薦型選抜は不可欠な入試制度です。
この問題集を使って推薦入試に強くなりましょう!
出版社:KADOKAWA
特徴:
「自分にしか語れない何か」を見つければ、9割受かる。
5万人に支持された人気参考書『AO入試・推薦入試のオキテ55』がパワーアップ!
新しい総合型選抜・学校推薦型選抜にも対応!<内容紹介>
「ぶっちゃけ一般選抜に自信がなくて推薦に逃げただけなんで、志望理由が思いつきません(泣)」大丈夫。きっかけがないなら、未来の夢を語ればいい。
夢もないなら、いまから作ればいいだけだ。「部活も委員会もやってないんですけど……」
みんながみんな、ヒーローである必要はまったくない。
帰宅部生には帰宅部生なりの、「自分にしか語れない何か」があるはずだ。この本は、「優等生」ではない君のためにある。
「自分にはアピールするものがない。だから何を準備すればいいかわからない」と途方に暮れる君のためにある。なぜなら本当にアピールする価値のない人間など、いないからだ。
みんな「自分だけの価値」の掘り出し方を知らないだけなんだよ。学校の勉強で向き合ってきたのは、「教科書の中身」であって「自分自身の価値」ではなかったよね?
そのため、志望理由書を「優等生っぽく」飾り立てて、面接でボロが出る受験生があとを絶たない。せっかくの「自分の価値」を隠して、「他人のモノマネ」で不合格だなんて、ばかばかしいと思わないか?
だから僕はこの本を書いた。
まず、自分だけの価値を掘り出そう。
自分にしか語れない志望理由を書こう。そして、面接では自信の“オーラ”を出そう。
これで9割受かるから、推薦入試は面白い。
人生を変える55個のオキテを、君に教えよう。(はじめに より)
※本書は2012年に小社から刊行された『何を準備すればいいかわからない人のための AO入試・推薦入試のオキテ55』を再編集の上、改訂したものです。
KADOKAWAより引用
つづいては、小論文問題集の定番です。小論文の書き方のイロハを学べます。
小論文の種類ごとに書き方を説明してくれています。早めに読んでおき、小論文の書き方を知っておきましょう。
ただし、演習はあまりないので次に紹介する問題集を使って練習を重ねると良いです。
出版社:ブックマン社
特徴:
「小論文とは何か」に始まり、書き方のコツ、読解のツボ、鋭い反論・発想法まで、
入試小論文に必要な全エッセンスを60例題に凝縮。小論文の基本ルールから、論理力・発想力・構成力アップ、
ブックマン社より引用
小論文に必要なすべてをこの一冊に凝縮!
いつでもどこでもどんな人でもクイズ感覚のトレーニングで合格小論文が書ける!
AO入試対策にも最適!
小論文の書き方が分かれば、後は練習あるのみです。
こちらの問題集は全国の小論文過去問を集めており、「大量に」小論文の練習ができます。全国の一般入試小論文を中心に5年分掲載されています。
10回~15回ほど書けばかなり慣れてきてコツがつかめてきます。
出版社:旺文社
特徴:
一般選抜の小論文の出題傾向を知り、対策を立てるための過去問5か年ダイジェスト。
一般選抜で小論文を課す国公立大125大学と私立大42大学の入試問題を要約して収録。2022年から2018年まで並べて掲載しているので、この5年間の傾向がわかります。志望校の出題傾向とともに、同じ学部系統の他大学の問題もチェックできます(学部系統別インデックス付き)。制限時間・指定字数・配点・課題文の出典も掲載しています。
巻頭特集の「合格する小論文はこれだ!!小論文の書き方ガイド」では、例題でNG答案・OK答案を見ながら、小論文の書き方のポイントをおさえ、実際の入試問題でさらに細かく解説しています。
ほかにも、「学部系統別 小論文重要テーマ」「小論文キーワード100」「小論文でねらわれる!2022年ニュース・トピックス10」「小論文対策で読んでおきたい著者&著書」など、小論文対策記事も充実しています。
さらに、受験生応援企画として、「医・歯・薬・看護・医療系 2022年度 推薦型&総合型選抜出題内容ダイジェスト」も掲載。人気系統の学校推薦型&総合型選抜について小論文試験のほか学科試験についてもダイジェストで紹介しています。
旺文社より引用
最後に紹介するのは小論文を書くときに欠かせない「背景知識」を手に入れるための参考書です。
小論文は専攻学部・学科の専門内容について聞いてきます。
専門知識はそれほど必要ありませんが、「受験生自身の興味・関心」「その専門分野についての受験生の意見」を聞かれます。過去数年間で報道されていた内容を知らないと書けないようなものが中心です。
ネットニュースや新聞を数年分読み返すわけにもいきません。
そんなときに活躍するのがこの「完全ネタ本」シリーズです。小論文入試を受ける人には必須と言える参考書です。
専門分野ごとに分かれているので、受験する学部に合わせて「必ず」読んでおきましょう。
人文・教育系↓(文学部・教育学部全般)
社会科学系↓(社会学部、法学部、経済・経営、情報、国際)
医歯薬系↓
自然科学系↓(工学部、理学部、農学部、文理融合)
近年、大学入試制度の多様化が進んでいます。
共通テストで英語資格入試や記述問題が導入される議論がなされたり、小論文が推薦入試や一般入試で導入されています。
特に、小論文を入試に導入している大学は年々増加しています。
小論文を課す入試の多くは推薦入試です。
下記の表は、平成12年度入試から平成31年度入試までに一般入試と推薦入試の入学者の割合変化を表しています。
推薦入試での入学者は平成12年度から平成31年度で31.7%→36.8%に増加していることがわかります。
一般入試で合格を勝ち取る努力はもちろん大切ですが、一方で入試勉強は「合格すること」が目的です。
合格を勝ち取るための手段として小論文は非常に大きな科目になっているのです。
東京工業大学と東京医科歯科大学が統合するなど、大学の統合・再編が進んでいます。
この背景には、内閣官房の教育未来創造会議の提言による大学再編の工程表があります。
(我が国の未来をけん引する大学等と社会の在り方について(第一次提言)工程表)
大学内・大学間の動きが活発化しており、それに合わせて各大学の入試制度も毎年のように変わります。必ず、各大学のHPで最新の募集要項を確認して志望校を決めるようにしましょう。
小論文入試は合格枠が非常に多く、大学入試合格者の半数近くは小論文入試を経ています。
高3になると、英語や数学といった「普通の科目」の受験勉強や定期テスト対策で手一杯になる人がほとんどです。
高1や高2の早い段階から、月1-2回程度で良いので少しずつ小論文対策をはじめておきましょう。
※関連記事:【大学受験対策】塾はいつから通えばいいか
※関連記事:学校推薦型選抜とは:総合型選抜や指定校推薦との違い、推薦をもらうための方法
大学入試で小論文がますます利用されるようになっています。
大半の高校生は小論文を書いたことがなく、苦手意識の強い人もいます。
ですが小論文は書き方が決まっているため、ルールを身に付けて練習を重ねれば誰でも書けるようになります。
記事内では、小論文の基本から解説し、すぐ実践できる書き方を例文付きで紹介しています。小論文に集中して取り組めば最短3週間で合格に届く小論文を書けるようになります。
おすすめの参考書も活用して、ぜひ志望校合格を勝ち取ってください!
※関連記事:医歯薬・看護・保健学部の大学別小論文過去問
※関連記事:教育学部の大学別小論文過去問
※関連記事:指定校推薦とは?
【下記リンクは大学受験小論文の専門指導を受けられる予備校のPRです。ちょっとお高いですが、「短期間でなんとかしたい!」という方向けです。
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