「理科の計算問題が苦手」
「どの問題でどの公式を使えばいいかわからない」
このような悩みを抱えている中学生は多いように感じます。
理科は暗記科目と言われますが、最近では「覚えて・使って、解く問題」が増えています。一問一答で知識をもれなく覚えておくのはもちろん、実験・観察問題でよく出る計算問題も高得点を取れるかどうかの分かれ目になります。
そこで、中学理科の計算問題で出てくる公式を学年別・単元別にまとめ、練習問題を作成しました。
※関連記事:理科の一問一答問題
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スタディサプリENGLISH(新日常英会話コース)中1理科の範囲で、密度の計算はよく出てきます。「密度」という言葉がちょっとわかりにくいかもしれません。
密度は、「どれだけモノがぎゅっと詰まっているか」です。ざっくり説明すると下記のとおりです。
密度を求める公式は下記のとおりです。
密度(g/cm3)=物質の質量(g)/物質の体積(cm3)
地理で出てくる「人口密度」と考え方も計算方法も似ています。
(1)質量が10g、体積が5cm3の物質の密度は何g/cm3になるか。
(2)質量が8.4g、体積が2.8cm3の物質の密度を求めなさい。
(3)質量20gの物質を、20.0cm3の水が入ったメスシリンダーに入れたところ、メモリは25.0cm3になった。この物質の密度を求めなさい。
(4)質量24.8gの物質を、18.0cm3の水が入ったメスシリンダーに入れたところ、メモリは26.0cm3になった。この物質の密度を求めなさい。
(5)下記の表で、密度が一番大きい物質を答えなさい。
質量 | 体積 | |
物質A | 10g | 5.0cm3 |
物質B | 8g | 2.0cm3 |
物質C | 50g | 25.0cm3 |
(1)2g/cm3
10g÷5cm3
(2)3g/cm3
8.4g÷2.8cm3
(3)4g/cm3
体積:25.0cm3-20.0cm3=5.0cm3
密度:20g÷5.0cm3
(4)3.1g/cm3
体積:26.0cm3-18.0cm3=8.0cm3
密度:24.8g÷8.0cm3
(5)物質B
物質Aの密度:10g÷5.0cm3=2g/cm3
物質Bの密度:8g÷2.0cm3=4g/cm3
物質Cの密度:50g÷25.0cm3=2g/cm3
水溶液は中1で出てくる化学範囲で、苦手にする子がたくさんいます。溶質・溶媒・溶液といった日常生活で聞きなれない言葉が出てきます。ややこしく感じる人は
と覚えておきましょう。
濃度(%)=溶液の質量(g)/溶質の質量(g)×100
溶質の質量(g)=溶液の質量(g)×濃度(%)
(1)80gの水に食塩20gを入れて食塩水をつくった。この食塩水の濃度は何%か。
(2)200gの食塩水25%に食塩は何g溶けているか。
(3)下記の表は水の温度と100gの水に溶ける砂糖の質量との関係である。
水の温度(℃) | 20 | 80 |
100gの水に溶ける砂糖の質量(g) | 200 | 360 |
①20℃の水100gにできるだけ砂糖を溶かした。その砂糖水の温度を80℃まで上げるとさらに何gの砂糖を溶かすことができるか。
②80℃の水150gに500gの砂糖を溶かした後20℃まで砂糖水を冷やしたところ、結晶が出てきた。結晶は何gできたか。
③80℃の水200gに600gの砂糖を溶かした後20℃まで砂糖水を冷やし、水を100g加えた。このとき何gの砂糖が溶けのこるか。
(1)20%
食塩20g÷(水80g+食塩20g)×100
(2)40g
食塩水200g×0.2(濃度20%)
(3)
①160g
20℃で溶ける砂糖は200g
80℃で溶ける砂糖は360g
360g-200g=160g
②200g
80℃の水100gで溶ける砂糖は360g
→ 80℃の水150gなら溶ける砂糖は1.5倍の540gになるので、砂糖500gはすべて溶ける
20℃の水150gに溶ける砂糖は300g(200g×1.5)なので、
500g-300g=200g
③0g
80℃の水100gで溶ける砂糖は360g
→ 80℃の水200gなら溶ける砂糖は2倍の720gになるので、砂糖600gはすべて溶ける
20℃に冷やしてから水100gを足しているので、
水は合計300gになっている
→ 20℃の水300gに溶ける砂糖は600g(200g×3)なので、溶けのこりはない。
音が伝わるまでの時間や音源までの距離、音の速さを求める問題です。
遠くの打ち上げ花火と自身との距離を求める問題がよく出てきます。
※関連記事:音の計算問題と音の大小や高低の解説
下記の式で時間や距離を求められます。
(1)音の速さを340m/sとすると、1700m先の花火の音が聞こえてくるまで何秒かかるか。
(2)音の速さを340m/sとする。花火があがってから音が聞こえるまで2秒かかったとすると、花火は何m先で上がったことになるか。
(3)2240m先の花火の音が7秒後に聞こえたとすると、音が空気中を伝わる速さは何m/sか。
(4)自宅にいるとき、花火が上がるのが見えた。花火が開いたのが見えてから音が聞こえるまで4秒かかった。その後祖父母の家に移動して花火を見物した。祖父母の家では花火が開いてから音が聞こえるまで2.5秒かかった。花火までの距離は、自宅と祖父母の家だとどちらのほうが何m近いか。ただし、音の速さは340m/sとする。
(1)5秒
1700m÷340m/s
(2)680m
340m/s×2秒
(3)320m/s
2240m÷7秒
(4)祖父母の家のほうが510m近い
花火の音が聞こえるまでの時間:
自宅は4秒
祖父母宅は2.5秒
→ 祖父母宅のほうが1.5秒短い
音の速さは340m/sなので、
340m/s×1.5秒=510m
中1理科・地学分野の地震で計算問題がよく出てきます。公式というほどのものはなく、初期微動・主要動・震源が分かれば計算はむずかしくありません。
地震が発生すると、
まずP波によって初期微動が伝わり、
つづいてS波によって主要動が伝わります。
初期微動が伝わってから主要動が始まるまでの時間を「初期微動継続時間」といいます。
「速さ」の問題と解き方は同じで、地震の伝わる速さ・初期微動継続時間などの時間・震源やある地点までの距離を使って計算します。
(1)地震が発生し、17時15分20秒にP波が伝わり17時15分28秒にS波が伝わった。このとき、初期微動継続時間は何秒か。
(2)ある地震の記録が下記の表のとおりだったとする。資料の一部が欠けていた。
地点 | 震源からの距離 | 初期微動が始まった時刻 | 主要動が始まった時刻 |
A | 20km | 午前10時20分30秒 | 午前10時20分35秒 |
B | 40km | 午前10時20分35秒 | 午前10時20分秒 |
①B地点で主要動が始まった時刻は午前10時20分何秒か。
②震源から80kmの地点では、主要動が始まるのは午前何時何分何秒か。
③この地震が発生したのは午前何時何分何秒か。
(1)8秒
初期微動継続時間は「P波が伝わってからS波が伝わるまでの時間」なので、
17時15分28秒-17時15分20秒=8秒
(2)①午前10時20分45秒
20km地点で初期微動継続時間が5秒とわかる。
40km地点ならその2倍の10秒になる。午前10時20分35秒の10秒後に主要動が始まるので、10時20分45秒。
②午前10時21分5秒
主要動が始まるのは、
20km地点で午前10時20分35秒
40km地点で午前10時20分45秒。
→ 20km離れると主要動の開始が10秒遅くなることがわかる。
20km地点から80km地点まで60km離れているので、
3倍(60km÷20km)の30秒遅くなる。
③午前10時20分25秒
①より、P波は20km地点まで5秒で到達していることがわかる。
震源から20km離れたA地点に到達しているのが午前10時20分30秒なので、その5秒前に地震が発生していることになる。
化学変化は中2の理科で苦手な子の多い単元です。酸化と還元の実験はパターン化されているのですが、「気体と結びついて質量が大きくなる」という点がイメージしづらいかもしれません。固体や液体同様に気体にも重さがあります。
※関連記事:中学生が覚えておくべき元素記号の一覧:覚えやすい語呂合わせと練習問題付き
酸化と還元の範囲では、銅と酸素が結びついて酸化銅になるといった変化の仕方を扱います。このとき、銅の質量が12gで酸素の質量が3gとすると、酸化銅はその合計なので15gになります。
解き方はこのとおりシンプルですが、
永遠に「銅+酸素→酸化銅」のように結びついていく(いくらでも酸化銅の質量が増えていく)わけではありません。一定の量になったら、もう結びつかなくなります(酸化銅の質量は増えなくなります)。これがあるために表・グラフの読み取りがややこしくなってしまう子が多いです。
表・グラフを読み取って計算する問題を数多くこなせば早く慣れられます。しかも1度慣れれば表・グラフの読み取り問題は非常に解きやすくなります。
(1) 下記の表は、銅の粉末4.0gを何回か加熱して質量をはかったものです。
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | |
加熱後の質量 | 4.6g | 4.8g | 5.0g | 5.0g | 5.0g |
①加熱によって質量が一定の値から増えなくなったのは何回目の加熱のときからか。
②1回目の加熱で銅と結びついた酸素は何gか。
③結びついた銅の質量と酸素の質量の比を最も簡単な整数比で表しなさい。
(2)二酸化炭素で満たされた集気びんのなかでマグネシウムリボン9.0gを燃やしたところ、15.0gの白い粉末と、何gかわからない黒い粉末ができた。炭素と酸素の質量を3:8とするとき、以下の問題に答えてください。
①黒い粉末は何gできたか。
②白い粉末を20.0gつくるには何gのマグネシウムリボンが燃やせばいいか。
(1)①3回目
3回目~5回目まで加熱後の質量は5.0gから変わっていない。
②0.6g
4.0gの銅を加熱したら4.6gになっている。増加した分が酸素なので、
4.6g-4.0g=0.6g
③銅:酸素=4:1
4.0gの銅を加熱したところ、5.0gまで質量が増加している。
5.0g-4.0g=1.0gが酸素だとわかる。
(2)①2.25g
マグネシウムリボン9.0gを加熱したら15.0gになっている。増加した質量は酸素なので、酸素6.0gが結びついたとわかる。
また、黒い粉末は6.0gの酸素と結びついた炭素である。
炭素:酸素=3:8なので、下記のように比例式にして解く。
炭素:6.0g=3:8
炭素=18/8
炭素=2.25g
②12.0g
マグネシウムリボン9.0gに対して酸素6.0gが結びついて15.0gの酸化マグネシウム(白い粉末)ができているので、
マグネシウムリボン:酸化マグネシウム=9.0:15.0
=3:5だとわかる。
マグネシウムリボン:酸化マグネシウム20.0g=3:5
マグネシウムリボン=12.0g
中2物理分野の電流は、計算問題が定期テストでよく出題されます。高校入試にも頻出です。
覚えないといけない公式が他分野にくらべて多いので、覚えながら計算練習しましょう。
電圧をV、電流をI、抵抗をRとすると下記の公式が成り立ちます。
3つとも覚えておくか、どれか1つを覚えておいて残り2つを計算で求めるようにしましょう。
直流回路では下記の3点を覚えておきましょう。
複数の回路をつないだ交流回路では下記の3点を覚えておきましょう。
(問題)
下記の回路図について後の問題に答えてください。
(1)a点を流れる電流が2Aで、d点を流れる電流が1.2Aだった。このとき、b点、c点、e点、f点を流れる電流の大きさを求めてください。
(2)電源の電圧を4Vとしたとき、cd間、ef間の電圧はそれぞれ何Vになりますか。
(3)抵抗器Xと抵抗器Yの抵抗の大きさは何Ωになりますか。
(4)この回路全体の抵抗の大きさは何Ωになりますか。
(1)b点:2A、c点:1.2A、e点:0.8A、f点:0.8A
枝分かれした後の電流の和は、枝分かれする前の電流と等しい。
a点= c点+e点=d点+f点=b点
c点=d点
e点=f点
(2)cd間:4V、ef間:4V
各区間の電圧はすべて電源の電圧に等しい。
(3)抵抗器X:10/3Ω、抵抗器Y:5Ω
R=V/I(抵抗=電圧÷電流)
抵抗器X:4V÷1.2A
抵抗器Y:4V÷0.8A
(4)2Ω
回路全体の抵抗=回路全体の電圧÷回路全体の電流
4V÷2A
中2の気象の範囲で圧力の計算問題が出てきます。
圧力は、「どれだけの力が加わっているか」を表しています。
圧力は以下の公式で求められます。
1m2あたりに何N(ニュートン)働いているかを求めます。
(1)質量200gで1辺20cmの立方体がある。
①この立方体に働く重力はいくらか。
②面を下にしてスポンジに置いたとき、スポンジが受ける圧力はいくらか。
(2)下記の表のような物体Aと物体Bがある。
物体A | 物体B | |
質量(g) | 200 | 500 |
底面積(m2) | 40 | 200 |
①力の大きさはどちらの物体のほうが大きいか。
②圧力はどちらの物体のほうが大きいか。
③物体Aを2つ積み上げた時の圧力はいくらになるか。
(1)①2N
質量100gで1N
②50Pa
圧力(Pa)=面を垂直に押す力(N)÷力が働く面積(m2)
①より、「面を垂直に押す力」は2N
「力が働く面積(m2)」は0.2m×0.2m=0.04m2
→ 2N÷0.04m2=50Pa
(2)①物体B
質量の大きいほうが力の大きさも大きい
②物体A
物体Aの圧力:200g÷40m2=5Pa
物体Bの圧力:500g÷200m2=2.5Pa
(3)10Pa
物体A1つで5Paの圧力がある。2つなら5Pa+5Pa=10Pa。
気象の範囲で、湿度を求める計算問題も非常によく出てきます。
湿度は下記の公式で求められます。
湿度(%)=空気1m3中に含まれる水蒸気量(g/m3)÷その空気と同じ気温での飽和水蒸気量(g/m3)×100
長ったらしくなりますが、
「空気中に100まで水分を貯められるとして、今どれくらいの水分が空気中にあるのか」を表す数字が湿度です。
(問題)下記の表を用いて問題に答えてください。
気温(℃) | 飽和水蒸気量(g/m3) |
5 | 7 |
10 | 8 |
15 | 9.5 |
20 | 11.5 |
25 | 14 |
(1)現在の気温が20℃で1m3中の水蒸気量が8g/m3のとき、1m3中にあと何gの水蒸気を含むことができますか。
(2)現在の気温が10℃で1m3中の水蒸気量が6g/m3のとき、湿度は何%ですか。
(3)現在の気温が25℃で1m3中の水蒸気量が9.5g/m3のときの露点は何℃ですか。
(4)現在の気温が25℃で湿度が70%のとき、気温が5度に下がると空気1m3あたり何gの水滴が出てくるか。
(1)3.5g/m3
1m3中の水蒸気量が8g/m3で、20℃のときの飽和水蒸気量が11.5g/m3。
(2)75%
10℃のときの飽和水蒸気量が8g/m3で、現在6g/m3。
6÷8×100=75%
(3)15℃
飽和水蒸気量が9.5g/m3になったときが露点(水滴が出てくる温度)
(4)2.8g/m3
空気1m3あたりの現在の水蒸気量は
14×0.7=9.8g/m3
気温が5℃のときの飽和水蒸気量が7g/m3なので、
9.8-7=2.8g/m3
中3で運動が出てきます。記録タイマーで打点された用紙をみて解く問題が多く、算数の速さと同じ解き方をします。
運動の公式は下記のとおりです。「台車の動く平均の速さ」や「球による自由落下の平均の速さ」を求める問題が多いです。
速さ=移動した距離÷移動するのにかかった時間
(1)1秒間に50回打点する記録タイマーがあるとする。このタイマーは何秒に1回ずつ打点しているか。
(2)1/60秒ごとに打点する記録タイマーが20回打点するのにかかる時間は何秒か。
(3)斜面を下る台車の運動を、1秒間に50回打点する記録タイマーを使って記録した。
A点からB点まで4.5cm、A点からC点まで12cmのとき、以下の問いに答えてください。
①A点が打点されてからC点が打点されるまでの時間は何秒か。
②A点が打点されてからB点が打点されるまでの平均の速さは何cm/sか。
③B点が打点されてからC点が打点されるまでの平均の速さは何cm/sか。
④A点が打点されてからC点が打点されるまでの平均の速さは何cm/sか。
(1)1/50秒
50回打点するのに1秒なので、1÷50
(2)1/3秒
1/60秒で1回打点するので20回打点するには、
1/60×20
(3)①1/5秒
1秒間に50回打点するので、1回打点するのに1/50秒。
A点からC点まで10回打点しているので、
1/50×10
②45cm/s
A点からB点までの距離は4.5cmで時間は5/50秒=1/10秒。
4.5cm÷1/10秒
③75cm/s
B点からC点までの距離は12cm-4.5cm=7.5cmで、
時間は5/50秒=1/10秒。
7.5cm÷1/10秒
④60cm/s
A点からC点までの距離は12cmで時間は1/5秒。
12cm÷1/5秒
(別解)
A点からB点までが45cm/sで
B点からC点までが75cm/s。
(45+75)÷2=60cm/s。
筋肉食堂から宅食サービス開始!【筋肉食堂DELI】(問題)球が自由落下する様子を0.1秒ごとに発行するストロボスコープで記録した。
A点からB点までは5.0cm、B点からC点までは8.0cm、C点からD点までは14.0cmだった。
(1)球が落下しはじめてから0.2秒間の落下距離は何cmか。
(2)球が落下しはじめてから0.1秒後から0.3秒後までの落下距離は何cmか。
(3)球が落下しはじめてから0.3秒間の平均の速さは何cm/sか。
(1)13.0cm
落下しはじめてから0.2秒間でC点まで移動していることになる。
A点→B点が5.0cm
B点→C点が8.0cm
→ A点→C点は13.0cm
(2)22.0cm
落下しはじめてから0.1秒後はB点で、
落下しはじめてから0.3秒後はD点。
(3)90cm/s
落下しはじめてから0.3秒間で27.0cm(A点からC点までの距離)移動している。
27÷0.3=90
中3理科では物体の運動につづいて「仕事」が登場します。物体を押してその方向に動かしたら「仕事をした」ということになります。
物体を動かすとき、同じ力でも動かし方(持ち上げるのが、斜面に沿って引き上げるのかなど)によって物体の移動距離は変わります。それを仕事率(仕事の能率)と言います。
仕事の大きさを求めるには以下の計算をします。
仕事(J)=力の大きさ(N)×力の向きに移動した距離(m)
仕事率は以下の式で求められます。
仕事率(W)=仕事(J)÷かかった時間(s)
(1)水平な床の上に400gの木片を置き、手を使って一定の速さで50cm動かした。動かしている間の力の大きさをはかったところ、ばねばかりの目盛りは3Nだった。
①動いている木片にはたらく摩擦力の大きさは何Nか。
②木片を動かす手の仕事の大きさは何Nか。
(2)てこの一方に4kgの物体を置き、手を使って10秒かけて反対側を80cm押し下げて物体を50cm持ち上げた。100gの物体にはたらく重力の大きさを1Nとして、以下の問題に答えてください。
①てこの反対側を手で押し下げたときに行った仕事は何Jか。
②てこの反対側を手で押し下げたときに行った力は何Nか。
③てこの反対側を手で押し下げたときに行ったときの仕事率は何Wか。
(1)①3N
水平な面で物体を動かすときは、物体を動かす力と摩擦力は同じ
②1.5J
3N×0.5m
(2)①32J
100gの物体にはたらく力が1Nとしている。物体は4kgで80cm動いているので、
40N×0.8m
②40N
仕事(J)=力の大きさ(N)×力の向きに移動した距離(m)にxや数字を入れる。
32J=x×0.8m
x=32÷0.8
③3.2W
仕事率(W)=仕事(J)÷かかった時間(s)の式を使う。
W=32J÷10秒
働くあなたに簡単レシピでバランスごはんをお届け♪食材宅配のヨシケイ運動エネルギーを熱エネルギーに変換するときなどの変換効率を求める問題が中3理科で出てきます。
変換効率(%)=目的のエネルギー(J)÷もとのエネルギー(J)×100
(問題)
モーターに電流を流して10秒かけて300gのおもりを2m引き上げる実験を行った。モーターを電流計、電圧計につないだところ、電流計は2.0A、電圧計は1.0Vを示していた。100gの物体にはたらく重力の大きさを1Nとする。
①消費した電力量の大きさは何Jか。
②仕事量の大きさは何Jか。
③この実験でのエネルギー変換効率は何%か。
①20.0J
消費した電力の大きさは
2.0V×1.0A=2.0W
10秒間で消費した電力量の大きさは、
2.0W×10s=20.0J
②4.0J
100gの物体にはたらく重力が1Nなので、200gの物体なら2N。2m動かしているので、
2N×2m=4.0J
③20%
変換効率(%)=目的のエネルギー(J)÷もとのエネルギー(J)×100で求められる。
「目的のエネルギー」は物体を引き上げる力で4.0J、
「もとのエネルギー」は10秒間で消費した電力量の大きさで20.0J
4.0÷20.0×100=20%
理科の計算問題を苦手にしている中学生は多いです。なかには数学の計算は得意だけど理科の計算は苦手という子もいます。
実は、数学の計算問題と少しちがう勉強方法を取る必要があるのです。
まず、理科の計算問題にも公式(解き方)があります。公式を覚えずに解こうとしても、絶対無理ではありませんが、かなり大変です。
数学なら数字や文字を公式にそのまま当てはめれば解けます。理科では言葉で表現されている公式も多く、公式の意味をきちんと理解しないと問題文にあるどの数字を当てはめるかがわかりづらいです。
例えば、中1理科の水溶液の問題では、
「濃度(%)=溶液の質量(g)/溶質の質量(g)×100」
という式が出てきます。ところが実験問題では「溶液」「溶質」といった言葉が出てこず、代わりに「水」「食塩」などが出てきます。溶液/溶質が何を指すのかを理解していないと分数の分母と分子を逆にして計算してしまうこともあります。
公式を暗記できたらすぐに基本問題を繰り返し解いて慣れておきましょう。「10%の食塩水100gに食塩は何g含まれているか」といった、公式にそのまま当てはめれば解けるような問題です。
基本問題は公式を使えばすぐ解けるので、公式を使い慣れる練習としてうってつけです。
理科の計算問題が苦手になる理由の1つに、「あまり使わないから」というものが挙げられます。
数学なら方程式の計算はほぼ1年中使いますし、学年が上がっても使います。ところが理科の公式はその単元を習い終わるともう出てこなくなります。(次に出てくるのは実力テストや高校入試です。)
覚えだしたころにはもう使わなくなる…の繰り返しで、公式を忘れてしまうケースがよく見られます。
習ったときや長期休みのタイミングでしっかり定着するまで演習しておくほうがいいです。
公式を使い慣れたら、応用問題のパターンごとに解いてみましょう。
中学理科の計算問題は、問題パターンが1単元で2つずつくらいしかありません。パターンごとに演習すれば解き方を早くマスターできます。
特に定期テストではパターン化が顕著です。学校のワークの問題と条件が同じで数字だけが違う問題が定期テストに出てきやすいです。
ワークや市販問題集を解いてみて計算問題で間違えたら、同じ単元内で同じような問題を探してみましょう。1-2つはあるはずです。それをまた解いてみれば、解き方がかなり身につきます。
※関連記事:中学生理科の定期テスト勉強法:テストに出やすい問題
理科は「密度」「運動」などの単元ごとだけでなく、生物・地学・物理・化学の4分野にも分けられます。分野ごとに特徴や勉強方法が違っており、それが理科の苦手を生む一因にもなります。
分野別に演習をすると各分野の特徴をつかみやすくなり、苦手を生む原因を1つつぶせます。
また、実験・観察問題、計算問題、記述問題のように問題の種類別に演習ができる問題集もあります。自身の苦手タイプに合わせて演習問題を選んで対策するようにしましょう。
※関連記事:高校入試の理科によく出る記述問題
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また、最近ではオンライン家庭教師の優位性がかなり際立ってきています。
普段は塾や予備校で教えている指導者がプロ家庭教師として活躍しています。オンラインなので、移動圏外に住んでいる人がちょっと空いた時間に授業をしています。
トップクラスの実績を持つプロ講師に教われば、1人であれこれ工夫するより5倍10倍早く、的確にポイントを押さえた学習ができます。
特に社会はプロと学生で指導力に大きな差が表れる科目です。「暗記科目」だと思うと興味がわきにくいかもしれませんが、プロが教えると興味を持つようになって楽しく勉強できるようになることがよくあります。
※関連記事:プロ家庭教師と学生家庭教師の違い
理科の計算問題を得意にできるおすすめの問題集を5種類紹介します。どれも定番で、現在の学習状況に応じてお選びください。
※関連記事:中学受験算数のおすすめ問題集
1冊目は、くもん出版の「できた!」シリーズです。中1~中3で学年別に1分野・2分野の計6冊に分かれています。
書き込み式で、基礎的な問題から定期テストレベルまで演習を重ねられます。理科が苦手な中学生や理科を独学したい中学生におすすめです。
中1物理・化学はコチラ↓
中1生物・化学はコチラ↓
中2物理・化学はコチラ↓
中2生物・地学はコチラ↓
中3物理・化学はコチラ↓
中3生物・地学はコチラ↓
出版社:くもん出版
難易度:易~標準(★★☆)
特徴:
〔本書のねらい〕
基礎・基本が最初の一歩からよくわかるくもん独自のステップで,解きながら学ぶことができます。また,4択クイズアプリにより,テスト前にスマホで5教科の要点チェックができます。〔学習内容・特徴〕
くもん出版より引用
①基礎からのスモールステップと反復練習により,無理なく学習が進められます。
②細分化された学習単元ごとに学習することで,基礎力を確実に身につけます。
③要点を参照しながら取り組めるので,自学自習でスラスラと学習が進みます。
④発展的な問題も含んでいるので,高校入試対策の第1段階としてのベース作りができます。
⑤フルカラー化により,要点の箇所がよくわかり,また,資料や実験の様子などを正確に伝えることができるため,理解が深まります。
2冊目は「全国高校入試問題正解」シリーズの「分野別過去問」です。
その名のとおり分野別に分かれています。問題数が多く、ひととおり勉強した後に仕上げ・弱点補強に役立ちます。
出版社:旺文社
特徴:
21-23年の公立高校入試問題を厳選し、分野別に並べ替えた問題集。類似した問題が複数の都道府県で出題されていることが一目瞭然で、出題傾向・出題パターンがわかります。よく出題されている問題を数多くこなすことで、入試に即した対策をすることができます。
旺文社より引用
つづいては「自由自在」です。標準レベルから難関レベルまでカバーしている定番シリーズです。
このシリーズの良いところは「情報量が圧倒的に多い」という点です。中学生用は参考書と問題集に分かれており、合わせて800ページ以上あります。
学年別に冊子が分かれていないのも使いやすいポイントです。3年間ずっと使い続けることもできますが、気になった範囲だけ自由自在で対策している中学生も多いです。
必要を感じたときだけ使うなら、冊子が分かれていないとテスト前になってあわてて問題集を買わずに済みます。
参考書↓
問題集↓
出版社:増進堂・受験研究社
特徴:
2021年新学習指導要領に対応し、より分かりやすく紙面構成を一新!
創業以来130年にわたり培った学習参考書作りの粋をこの一冊に凝縮しています。
中学3年間分の学習だけでなく高校への発展学習事項まで完全カバー。高校入試での頻出項目や、よりハイレベルな内容も丁寧に解説。自宅でも塾でも頼れる、まさに最強のパートナーです。〇「何を学ぶ」?各章トビラの導入マンガ
Amazonより引用
各章のイメージをつかみやすくする「ここからスタート! 」の導入マンガ。
どんな内容を習うのか、どんな背景があるかなど、授業に入る前に目を通そう!
〇「記述力・思考力」を伸ばす!
これからますます必要となる「記述力・思考力」を伸ばす問題を多数収録。解説も充実させています。
〇「日常・教養」とひもづいたコラムやトピック
「Episode」「入試Info」「High Class」「短文記述対策! 」といった豊富な脚注をご用意。
理科に興味・関心を持てる記述や高校入試に役立つ情報も、関連するする項目も多く掲載。
〇「実験・観察」に強くなる!
実験・観察の手順や結果、そこからわかることを掲載しているので学習内容をより深く理解することができます。 実験動画を収録した「科学実験ライブラリー」を新しくご用意。実験の様子がより分かりやすく!
〇「LINE」で学べる! 自由自在先生が新たに登場
自由自在シリーズ各書籍の全ページをデータベース化。キーワードをスマホアプリで質問すると該当ページにジャンプ! 全く新しいサービスです。
次に紹介するのは「新中学問題集」シリーズです。
塾でよく使われるハイレベルな問題集です。このあとに紹介する「最高水準問題集」と同じくらいの難易度で、問題量がそれ以上です。
難関高志望者向けなので、公立中の定期テストのレベルを越えた問題も多数出てきます。教科書に載っていない内容も一部掲載されています。
この問題集の良いところは、記述問題や思考力問題が豊富にあるという点です。
資料をみてその場で考えて解く問題も単元・時代ごとに載っており、定期テストで90点以上を安定して取りやすくなりますし、難関校入試対策にも大いに役立ちます。
中1用↓
中2用↓
中3↓(高校入試対策のページも多数含みます)
出版社:教育開発出版
最後に紹介するのは「最高水準問題集シリーズ」です。ハイレベルな参考書・問題集でおなじみの文英堂が出している問題集です。
中1~中3と高校入試対策用に分かれています。教科書・定期テストレベルの問題はもう解ける、定期テストで90点台を安定して取りたい、難関私立大・国公立大に行きたい人向けです。
「最高水準問題集」と「最高水準問題集 特進」に分かれており、「特進」のほうが難問ぞろいです。
中1用↓
中1 特進↓
中2用はコチラ↓
中2 特進↓
中3用はコチラ↓
高校入試用はコチラ↓
中3・高校入試 特進↓
出版社:文英堂
特徴:
過去の入試問題を徹底分析
国立・私立難関高校の入試問題を全分野から厳選。よく出る問題には「頻出」マークを、特に難しい問題には「難」マークをつけて、問題を解きながら、問題のレベルや傾向がわかるように配慮しました。重点的に強化できる単元別の配列
各自の学習計画に合わせてどこからでも学習できます。また弱点分野の補強や、入試直前の重点演習もできます。入試対策総仕上げのための模擬テスト
文英堂より引用
入試本番を想定した模擬テストを巻末につけました。志望校突破のための最終チェックができます。
中1理科、中2理科、中3理科それぞれでよく出る計算問題をまとめました。密度、濃度、地震、質量、圧力、物体の運動、仕事など定期テストや高校入試で定番パターンの問題ばかりです。
理科の計算が苦手な人からもっと得意にしたい人まで、単元ごとに練習してみてください。
もっと練習したい人には「できた!」(くもん)、「全国高校入試問題正解」、「新中学問題集」「最高水準問題集」などをおすすめしています。
※関連記事:【中学生向け】Z会タブレットコースの進め方
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