「ゼロから勉強をはじめて英検2級に合格するまでどれくらい時間がかかるのか?」
子どもの受験に英検利用を考えると、こうした疑問が起こってくることありますよね。
難関中学入試や高校入試、大学入試でも英検2級を取得すると大きな優遇措置を受けられ、受験に有利になります。
ですが、受験までに英検2級を取得するにはいつから勉強をスタートすれば良いのでしょうか。
そこで、この記事ではゼロからスタートして英検2級に合格するまでの時間の見積もりと、英検の勉強方法についてご紹介します。
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英検2級の合格までにかかる平均的な期間がどれくらいなのか気になりますよね。
一般的に言われているスケジュールを紹介します。
英語の学習開始から英検5級合格までには、一般的に10~15時間の勉強が必要と言われます。
英検5級合格までに必要な勉強時間 | 10~15時間 |
英検5級のレベル | 中学初級レベル |
英検5級の単語数 | 約600語 |
英検5級の試験内容 | 筆記、リスニング、任意のスピーキング ※スピーキングは試験の合否に関わりません |
毎日1時間勉強すると2週間ほどで合格レベルまで到達できる計算です。
ただし、幼児や小学生は長い時間集中するのがむずかしく、まだ勉強する姿勢も身についていないことが多いです。
10~15時間という勉強時間はあくまで、「本格的に勉強をはじめてからの必要時間」とお考え下さい。
※関連記事:英検5級の問題集と勉強の仕方
英検5級合格レベルから勉強をスタートすると、英検4級合格までには一般的に20時間の勉強が必要と言われます。
英検4級合格までに必要な勉強時間 | 【英検5級取得レベルからのスタート】 20時間 【英語学習スタートからの時間】 30~35時間 |
英検4級のレベル | 中学中級レベル |
英検4級の単語数 | 約1200語 |
英検4級の試験内容 | 筆記、リスニング、任意のスピーキング ※スピーキングは試験の合否に関わりません |
英検5級取得後に毎日1時間勉強すれば、1か月弱で合格レベルに到達できます。
※関連記事:英検4級の問題集と勉強の仕方
英検4級合格レベルから勉強をスタートすると、英検3級合格までには一般的に20時間の勉強が必要と言われます。
英検3級合格までに必要な勉強時間 | 【英検4級取得レベルからのスタート】 20時間 【英語学習スタートからの時間】 50~55時間 |
英検3級のレベル | 中学卒業レベル |
英検3級の単語数 | 約2500語 |
英検3級の試験内容 | 筆記、リスニング、スピーキング |
英検4級取得後に毎日1時間勉強すれば、1か月弱で合格レベルに到達できます。
※関連記事:英検3級の問題集と勉強の仕方
英検3級合格レベルから勉強をスタートすると、英検準2級合格までには一般的に30~40時間の勉強が必要と言われます。
英検準2級合格までに必要な勉強時間 | 【英検4級取得レベルからのスタート】 30~40時間 【英語学習スタートからの時間】 80~95時間 |
英検準2級のレベル | 高校中級レベル |
英検準2級の単語数 | 約3500語 |
英検準2級の試験内容 | 筆記、リスニング、スピーキング |
英検3級取得後に毎日1時間勉強すれば、1か月半ほどで合格レベルに到達できます。
準2級は大体高校2年生レベルです。勉強しておくと高校の定期テスト対策にもなります。
※関連記事:英検準2級の問題集と勉強の仕方
英検準2級合格レベルから勉強をスタートすると、英検2級合格までには一般的に30~40時間の勉強が必要と言われます。
英検2級合格までに必要な勉強時間 | 【英検準2級取得レベルからのスタート】 40時間 【英語学習スタートからの時間】 120~135時間 |
英検2級のレベル | 高校卒業レベル |
英検2級の単語数 | 約5000語 |
英検2級の試験内容 | 筆記、リスニング、スピーキング |
英検準2級取得後に毎日1時間勉強すれば、1か月半ほどで合格レベルに到達できます。
英検2級は一般的な大学入試と同等レベルで、共通テスト対策にもなります。
また、2級は海外留学でも英語力の証明になり、履歴書にも書けるレベルです。
※関連記事:英検2級の問題集と勉強の仕方
ここまで、多くの英会話スクールやサイトに載っている「英検の級別の勉強時間」を紹介しました。
それによると、英語の勉強をはじめてから英検2級合格まで「120~135時間」で十分ということになります。
1日3時間勉強すれば1.5か月で英検2級に受かります。
あくまで個人的な経験ですが、小学生や中学生でそんなに早く英検2級に合格した子を見たことはありません(世の中にはそういう子も多いのかもしれませんが、私は直接的にも間接的にも知りません)。
小学生ならその3倍以上の時間を見込んでおくほうが良いでしょう。
つまり、毎日コツコツと休まず最短距離で勉強しても360~400時間は必要です。
しかも、小学生が毎日コツコツと休まずに勉強するのはとてもハードルが高いです。
体調を崩して寝込んだり、お出かけした日は疲れて勉強できない、集中できないといったことも多々あります。
小学生は勉強が予定どおり進まないのが普通です。
英検2級合格まで最低でも360時間は必要です。
英語が好きになってくれれば英検合格はもっと早く達成できるかもしれません。
ですが、わが子が英語にハマってくれるかどうかは分かりません。
結論としては、「英検を受けよう」「入試で英検利用をしてみよう」と思い立ったら、すぐに対策をはじめるほうが良いです。
英検2級合格には最低2年以上見込んでおきましょう。
英語とよく似た発音・文法を母語とするヨーロッパ人でさえ、英語の習得には600~900時間かかるとされています(ECC外国語学院より)。
英検の勉強は「語学習得」よりハードルが低いですが、それでも長期間の取り組みが必要です。
英検対策はできるだけ早くはじめておくのが吉です。
小学生や中学生だと、ほとんどゼロからの英検対策スタートになります。
そういう子におすすめの勉強の仕方を紹介します。
英検対策の大半は単語・熟語の暗記です。
ただ、中学・高校の定期テストや入試対策のように1語ずつ覚えるのは、英検対策としてはあまり効率がよくありません。
英検では場面ごとに単語・熟語を問う問題が一般的です。
単語はイディオムなどフレーズごと、また、使う場面ごとに覚えるようにしましょう。
文法は基本的な形を覚え、意味をイメージでつかむようにしましょう。
小学校5年生から高校3年生までの英文法がすべて範囲に入ります。学校の授業だけで1000時間近く取り組んで学ぶほどの量に相当します。
一つ一つきちんと理解しようとすると英検に間に合わないので、基本的な形を覚えるだけにとどめましょう。
英検はいくつもの分野に分かれています。
リーディング(英文法、長文読解)、ライティング、リスニング、スピーキングの4つです。
分野ごとに対策の仕方を説明します。
最初に、リーディングの対策方法から紹介します。
英検に出るフレーズはある程度決まっています。
良く出るフレーズをまとめて覚えておきましょう。
先述のように、文法は正確さを追求すると時間がかかります。
基本的な形を覚えて、あとは問題演習で解答力をつけましょう。
長文読解には「精読」と「速読」があります。
検で求められる長文読解は「速読」です。
細かな内容まで読み取る必要はありません。
問題文をみて「何を読み取ればいいか」を先につかんでおき、その内容を長文の中から早く見つけられるように練習しましょう。
つづいて、ライティング(英作文)の対策方法を紹介します。
ライティングは合格のカギをにぎる分野です。特に小学生は高得点を取っておきたいです。
ライティングは英検合格のカギです。ここで高得点を取っておきたいです。
英検のライティングは定型文です。毎日英文を書いて書き方をマスターしましょう。
ライティングの解答は自分で考える必要があります。過去問題集やライティング専用問題集を使って集中的に対策すると、テーマごとに「書くネタ」をたくさん仕入れられます。
問題と解答をセットで暗記しておきましょう。スピーキング対策にもなります。
1次試験の最後の問題はリスニングです。リスニングはライティングと並んで、高得点を取っておきたい分野です(8~9割)。
リスニングの対策方法を紹介します。
リスニングは、音声が流れ始める前に問題文の選択肢を読んでおきましょう。
リスニングの音声は2級・準2級は1回、3~5級でも2回しか流されません。
聞きもらして考えているうちに次の問題がはじまってしまいます。
具体的には、下記の3点を先に把握しておきます。
問題で問われるのは大体、上記3点に関係した内容です。
特に3点目の「時間、曜日、場所」はメモしながら聞き取りましょう。
毎日15分シャドーイングをしましょう。
シャドーイングとは、英語の音声を聞きながら1~2秒遅れてその音声をマネして発声する練習方法です。
リスニングには「単語・熟語の知識」と「発音の知識」の両方が必要です。
シャドーイングをすることで、単語・熟語をフレーズごと覚えられますし、リエゾン(単語と単語の音のつながり方)をマスターできるので聞き取りやすくなります。
3級からは二次試験がはじまります。
二次試験はスピーキングのテストで、おおむね7割が合格ラインです。
一般的に一次試験よりも二次試験のほうが、合格率が高いです。
質問と解答をセットで暗記しておきましょう。これが聞かれたらこう答える、と決めておきます。
二次試験で聞かれる質問はある程度パターンが決まっています。
過去問と同じ質問をされる可能性は低いですが、似たような質問はされます。
問題と解答をセットで覚えておけば、頭のなかにある解答を少しアレンジするだけで「間違いの少ない解答」がしやすくなります。
二次試験は面接官と1対1で話します。面接官の目を見て、ゆっくり話すように心がけましょう。
英検の二次試験には「アティチュード」という評価項目があります。アティチュードとは「(話すときの)姿勢」を指し、「相手に自分の意思を伝えようとする姿勢がみられるかどうか」を評価します。
下を向いて話したり、小さな声で早口に言ったりすると、アティチュードの点数が小さくなります。
また、受検者自身もあわてて話すより、落ち着いて話すほうが実力を発揮しやすいです。
相手の目を見て、ゆっくり話すように練習しましょう。
二次試験はスピーキングとリスニングの両方が必要です。
誰かと話すことを前提にした試験ですから、「誰かと英語で話す」のが良い二次対策になります。
英語塾を活用する、自宅でオンライン家庭教師と英検二次対策をするなど、練習する機会をつくりましょう。
試験が近づいてきたら、過去問題集や予想問題集を使って対策をしましょう。
英検では、過去に出題された問題が再度出題されることはめったにありません。
ですが、単語・熟語や文法知識の定着のために、過去問題集を繰り返し解きましょう。
英検の試験は時間との戦いです。
大問ごとに時間配分を決め、演習時にも時間を計って解きましょう。
過去問題集を解くと、自身の苦手分野が分かります。
3級以降はリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングそれぞれの対策問題集が市販されています。苦手克服に取り組みましょう。
過去問題集も分野別問題集も、正解できるまで繰り返し解きなおしましょう。
特に文法問題とライティング、リスニングは反復学習の頻度を増やすことで、必要な知識を蓄えられます。
英検5級から2級まで級が5つあります。1つ合格しても、まだまだ長い道のりがつづきます。その間のモチベーション維持が英検受検における大きな課題の1つです。
S-CBTを除くと年3回受検機会があります。
受かる自信がなくても毎回英検を受けるようにしましょう。
「次の試験が何月にある」と意識しながら勉強に取り組むとモチベーションを維持しやすくなります。
英検対策をしている塾はたくさんあります。
自宅学習だけではむずかしいとき、塾に通うという選択肢もあります。
英検対策で塾に通うメリットを下記のようにまとめました。
まず、塾で学ぶと学習効率が良くなります。
程よい緊張感で集中力がつづきますし、塾なら英検合格までのカリキュラムもあります。
効率よく対策ができます。
英検は基本的に学校の先取りです。授業でしっかり習っていない範囲が多いため、問題集を解いていてよく分からないものも出てきます。
分からない問題が出てきたときに、塾ならその場で解決できます。
英検対策は長期にわたるため、途中で挫折する子もいます。
塾に通っていれば定期的に授業を受けて習慣化できるので、勉強をつづけやすいです。
英検は対策次第で直前の1か月でもかなり点数アップを見込めます。
塾なら一人で勉強するより効率よく対策できるため、短期間の受講でも合格を取りやすいです。
逆に、塾に通うデメリットもまとめました。
まず、塾の英検対策は一般に高額になりがちです。
試験までの10回、15回のレッスンで5万円前後が相場で、プライベートレッスンなら回数を増やすとさらに高額になります。
ただし、英語を使わない中学入試対策にくらべれば割安と言えるかもしれません。
※関連記事:中学受験の塾費用はいくらかかる?
塾までの移動もデメリットのひとつです。片道30分かかるのもよくあります。
電車移動や車での送迎の必要があるとさらに時間の負担は大きくなります。
塾に通えば宿題が出ます。この宿題と学校の勉強との両立を大変に感じる子も少なくありません。
お伝えしたように、塾にはメリットだけでなくデメリットもあります。それでも活用する必要のあるときもあります。
そんなときに便利な塾の活用方法を紹介します。
何より、塾の利用目的を明確にしましょう。
塾の強みもさまざまですから、こうした利用目的によって適切な塾は変わります。
※関連記事:英検対策の塾の選び方
大きく分けて、塾にはグループレッスン(集団授業)とマンツーマンレッスン(個別授業)に分かれます。
学習カリキュラムを重視して継続的に受けたい人はグループレッスンがおすすめです。
カリキュラムが安定しており、カリキュラムについていけるように自宅学習を進めれば合格の可能性を高められます。
逆に、英検本番までの1ー2か月での受講で合格を目指したい人はマンツーマンレッスンが有効です。
ライティングなど苦手分野を特訓したり、二次試験対策に集中したりできます。
自宅で効率よく英検対策をするにはオンライン家庭教師(オンライン塾)がおすすめです。
下記のようなメリットがあります。
これらに加えて、さらにメリットのあるおすすめのオンライン家庭教師を4つ紹介します(PR含みます)。
オンライン家庭教師業界では古豪のセンターです。
「家庭教師」と名前がついていますが「学習塾」に近く、下記のような特長があります。
英検対策に特化しているわけではありませんが、中学生の指導に慣れた講師陣(東大生、京大生、医学部生)です。
学校の勉強との両立も相談できるでしょう。
e-Liveの説明・無料体験のお得な申し込みはこちらつづいて紹介するのは英語専門のオンライン塾、オンライン家庭教師です。講師は日本人が多いようです。
学校の定期テスト対策や受験対策もしていますが、特に強いのが英検対策です。
小学生でも英検準1級や2級などのハイレベル級に挑戦している生徒が多くいます。
英検1級まで指導可能な講師が多く在籍しているのも強みです。
日本人講師メインの英会話スクールです。
「質問したいけれど英語でどう聞いていいか分からない」
「英文法の解説を英語で聞いてもピンとこない」
英検3級くらいまではこうしたジレンマを抱えている人は多いです。
ワールドトークでは97%が日本人講師で、詰まったときには日本語で質問でき、日本語での解説を聞くこともできます。
外国人講師と英語で話すのにまだ抵抗感のある子におすすめです。
・お気軽コース 月額3,300円
・基本コース 月額5,500円
・イチ押しコース 月額6,600円
・集中コース 月額11,000円
・徹底コース 月額22,000円
※無料体験レッスンあり
大学入試の英語対策でおなじみの桐原書店が運営している、TOEIC・英検に特化したオンライン英会話です。
桐原書店のノウハウを詰め込んだカリキュラムで部活との両立を目指す高校生を強力にサポートしてくれます。
大人にくらべて、幼児や小学生が英語学習をするときにはいくつかの注意事項もあります。
※関連記事:小学生の英検5級対策
1つ目は「英語の発音」です。
単語・塾語を覚えるとき、正しい英語の発音をマネして覚えましょう。
親世代が子どものころは、英語をカタカナで教わるケースがほとんどでした。
この方法だと、覚えやすい反面、英語学習が進むにつれて「発音をすべて覚えなおす必要」が出てきます。
カタカナの発音だとリスニング力が伸びづらくなるからです。
また、子どものうちに正しい発音で学ぶほうが、英語の発音が上手になりやすいことが分かっています(アットプレスより)。
多くの単語帳や問題集ではCDやアプリでネイティブの発音を聞けるようになっています。ネイティブの発音をマネして、正しい発音で英語を学びましょう。
英検対策は長い道のりです。特に幼児や小学生にとって、イスに座って長時間勉強しつづけるのは大変です。
一方で英語の勉強は「毎日の積み重ね」が重要です。
「英検対策」「勉強」と肩に力が入りすぎない程度に、ゲーム感覚で楽しみながら取り組むのがコツです。
英語の勉強が進むと、単語や文法の知識も豊富になってきます。
せっかく身につけた知識も、使わないと忘れていってしまいます。
そこで、定期的に英語で誰かとコミュニケーションを取るようにしましょう。アウトプットすれば記憶に定着していきます。
会話の相手は、身近に英語で会話ができる人がいればその人でも良いですが、英検対策を専門に扱っている英検対策塾やオンライン家庭教師が便利です。
スピーキング対策にもなります。
子どもは苦難に耐え忍んで辛抱強く勉強するのが苦手です。ほめて伸ばしましょう。
おすすめの「ほめポイント」は「子どものがんばっている様子」です。
上記のように、子どもの「行動」をほめます。
良い行動がつづけば、「以前よりも発音がナチュラルになってきた」「使える英単語が増えてきた」のように、ほめられる「結果」も増えてきます。
英検対策に親子で一緒に取り組むと、子どもが続けやすくなります。
仕事や家事で毎日一緒に勉強する時間を取るのはなかなか難しいと思いますが、可能な範囲内で一緒に勉強すると親子ともにモチベーションが上がります。
子どもは親と一緒に勉強できてうれしいですし、親にとっても子どもの成長を感じられて誇らしくなります。
いかがでしょうか。
英検2級合格までにどれくらいの勉強時間が必要なのかを紹介し、英検対策のポイントや子どもの英語学習の注意点を説明しました。
ゼロからスタートすれば英検2級合格までに2年以上は見積もっておきましょう。子どもによって個人差が大きいので、できるだけ早く英語学習をスタートするのがおすすめです。
また、幼児や小学生は英文法を完全に理解しようとするより文法の形やフレーズごとで覚えるほうが分かりやすいです。
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