「国語の点数がテストのたびに上がったり、下がったりで安定しない」
「長文読解が苦手で、国語が足を引っ張っている」
「うちの子は読書が嫌いだから国語が苦手」
このようなお悩みを抱えている小学生や保護者の方は多いのではないでしょうか。
塾の模擬試験のたびに国語の偏差値が10ポイント以上変化する子は少なくありません。
読解力や本への興味が原因とも考えられますが、
実は読み方・解き方を身に付ければ、ある程度までは誰でも国語を得意にできます。
中学受験での重要性がますます増している教科ですから、苦手なままにしておきたくないですね。
そこで、
をお伝えします。
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では入試で出題される国語の問題はどのような内容でしょうか。
国語の出題範囲は下記の表にようにわかれています。出題頻度や難易度などもあわせてご確認ください。
漢字・語句 | 文法 | 読解問題 | 思考力・記述問題 | |
出題頻度 | ◎ | △ | ◎ | 〇 |
大問数 | 1題 | 1題 | 2-3題 | 1題 |
難易度 | 易 (★☆☆) | 易 (★☆☆) | 標準~難 (★★☆) | 難 (★★★) |
上記の表のように、国語は4種類の問題にわかれています。
「漢字・語句」「文法」「読解」「思考力・記述問題」です。
それぞれの問題の特徴をお伝えします。
国語は長文読解というイメージがあると思いますが、漢字や語句などの知識問題から出発です。
【出題傾向】
出題形態は2パターンあります。
問題数は中学校の難易度によって大きく変わります。
上位校ほど漢字の問題数は少なくなる傾向があります。
いずれも出題は「学年別漢字配当表」という文部科学省の学習指導要領で定められた範囲からです。
これは小学校で習う1,026字の漢字からなっており、
小学校の内容を超えたむずかしい漢字は出ません。
ただし、問題にはならなくても本文中に小学校で習う以上の漢字が出てくることがあります。
その場合、漢字にルビはふってくれていますが、ルビがないと読めない小学生は不利になります。
その語彙の意味を知らないでしょうから、本文の内容もずいぶん読み取りづらくなります。
たとえば、「裕」と「祐」など間違いやすい漢字がよく出題されます。
【学習ポイント】
上位校であれば中堅校であれ、
漢字・語句の問題は全問正解を取っておきたいです。
国語の読解は不安定な成績になる子が多いですが、
漢字・語句は誰でも安定して点を稼げる数少ない範囲です。
【出題傾向】
苦手意識のある子も少なくありませんが、
出題頻度は低いです。
志望校の過去問を見て出題されていたら対策しておきましょう。
頻出範囲は
です。
「同じ品詞のものを選びなさい」
「次の『れる・られる』のうち、意味・用法が異なるものを選びなさい」
といった問題形式が多いです。
【学習ポイント】
「漢字・語句」同様に、全問正解しておきたい範囲です。
中学校によっては、漢字と文法だけで30点くらいの配点があります。結構オイシイ範囲です。
志望校の過去問をみて、必要な範囲をピンポイントに覚えるようにしましょう。
【出題傾向】
物語文、説明的文章、随筆があります。たまに詩も出ます。
物語文、説明的文章はほぼ必出範囲です。
字数は1題2000-4000字のものが多いです。
近年、出題されるテーマの傾向が変わってきています。
<以前>「環境問題」や「歴史」がメイン
↓
<最近>少子高齢化などの「社会問題」や「グラフ入りの文章」が増加
大学入試で「情報Ⅰ」が必須化されたことを受け、
社会への関心やデータ分析の意識を問う問題が増えてきています。
また、本文だけでなく設問にも下記のような変化が見られます。
以前の選択問題は、選択肢の前半か後半が同じ内容や文言のものを並べ、1-2語を比較して常識で判断するというテクニックだけで解ける問題がたくさんありました。
今は選択肢が長くなりしっかり読まないと解けなくなってきました。
下記の画像をご覧ください。桐光学園中学の2022入試問題です。
記述問題がなく、一見すると解きやすそうです。
しかし、問2・問3の本文内容に関する選択問題は選択肢がすべて3行ずつあります。
単純な「前半・後半比較」もしづらい書き方になっています。
グラフ入りの文章は地理に関する内容が出題されるなど、科目横断である場合はよくあります。
「国語だから文系有利」「理系だから国語をできなくても仕方ない」
という状況ではなくなっています。
【学習ポイント】
読解は国語の試験で1番配点が大きいため、1番重要な範囲です。
国語の配点のうち7-9割を読解問題が占めます。
読解問題で8割取れれば国語全体で7-9割の得点を取れますが、
読解問題で5割しか取れなければ、ほかの範囲を全問正解しても6割くらいにしかなりません。
今まで詩が出題されたことのなかった学校で急に詩や俳句が出題されることもあります。
万が一にそなえて、満遍なく勉強しておきたいですね。
【出題傾向】
思考力問題や記述問題は頻出問題になってきています。
記述問題で問われる「思考力」は「論理性と語彙力」と言いかえることができます。
文部科学省は小学校の学習指導要領を下記のように規定しています。
<情緒力・論理的思考力・語彙力の育成を>
今後の国際化社会の中では,論理的思考力(考える力)が重要であり,自分の考えや意見を論理的に述べて問題を解決していく力が求められる。しかし,論理的な思考を適切に展開していくときに,その基盤として大きくかかわるのは,その人の情緒力であると考えられる。したがって,論理的思考力を育成するだけでは十分でなく,情緒力の育成も同時に考えていくことが必要である。
これに加えて,漢字・漢語を含め国語の語句・語彙力の育成が重要である。人間の思考は言葉を用いる以上,その人間の所有する語彙の範囲を超えられるものではない。情緒力と論理的思考力を根底で支えるのが語彙力である。
文部科学省「国語力を身に付けるための国語教育の在り方」より
上記のように、文部科学省は「情緒力・論理的思考力・語彙力の育成」を重視しています。
情緒力は中学入試では選考しにくいため、
思考力問題・記述問題は「論理的思考力」と「語彙力」を問う内容に集中します。
論理的に文章を読み、
論理的な文章を記述する力を問います。
解き方を覚えようとするより、設定されている状況のポイントを読み取って自分の持っている知識を活用する練習をするほうが効果的です。
【学習ポイント】
配点は高いですが、中堅校入試ではライバルとの差にはあまりなりません。
記述問題に苦手意識が強い子は空欄のまま解答終了してしまう習慣がついている場合がよくあります。
それだけに、部分点だけでも狙えるようにしておけば頭ひとつ抜け出すことができます。
上位校を目指す子は必ず得点源にしておきたい範囲です。
これまで国語の入試問題の特徴をお伝えしてきました。
ここからは、その特徴を踏まえておすすめの勉強法とおすすめの問題集を紹介します。
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入試で出る漢字問題のポイントをおさらいます。
この3点を踏まえて、漢字を覚えやすい勉強法をお伝えします。
漢字には「偏」や「つくり」といった「部首」があります。部首と漢字の意味から覚えるようにすると、非常に覚えやすく思い出しやすくなります。
たとえば「裕」であれば、
部首は「ころもへん」で、
意味は「ゆたかである、余裕がある、心がひろい」です。
ゆたかで余裕があって心が広いので、「ユウ福」の「ユウ」は「裕」になります。
中学入試は勉強する量がとても多いですから、
丸暗記だといざというときにこんがらがってしまいます。
ですが、部首や意味と一緒に漢字を覚えるようにすると、
「どっちだったかな?裕?祐?」と忘れてしまっても、
意味で思い出せるようになります。
※漢字の部首や意味の一覧はこちらの記事に載せています
5年生で習う漢字 ・ 6年生で習う漢字
中学入試の漢字・語句の問題対策で役立つドリルを紹介します。
出版社:旺文社
特徴:
近年の中学入試を徹底的に分析し、頻出度の高い問題を「でる順」に掲載しました。
旺文社より引用
1つの単元は基本的には「まとめのページ」→「スピードチェック」→「入試問題にチャレンジ!」の3ステップで構成されているので、無理なく着実に合格への力をつけることができます。
巻頭には国語の入試傾向とその対策がわかる分析記事が、巻末には入試直前に総確認ができる「直前チェック編」がついています。
【おすすめする理由】
中学入試の定番である『出る順』シリーズです。
入試問題のなかから頻出順にまとめてくれているので、前から順番に覚えていけば効率よく入試対策ができます。
出版社:かんき出版
特徴:
ベストセラー『英単語の語源図鑑』の漢字編!
悲、俳、排、扉、輩、徘、斐・・・
これらの漢字に共通する「非」の語源とは?本書の主な特徴は、漢字の「音符と意符(漢字から偏や旁を引いてあとに残ったもの。本書では親字としています)」に着目し、それらの語源を解説することにあります。
たとえば、悲、俳、排、扉、輩、徘、斐に、共通してある「非」という字。本書では「非」の語源を解説し(「非」には、互いに向き合っている、背を向け合って対立している、否定、という意味があります)、それと関連づけて悲、俳、排、扉、輩、徘、斐の起源や意味を解説しています。
つまり『英単語の語源図鑑』のように、同じパーツを共通して持つ漢字グループを1つひとつイラスト付きで関連付けて紹介しています。これによって漢字を右脳と左脳で体感・理解してもらうことができるというワケです。なお、イラストはイラスト書道家として活躍している和全氏が担当。
著者の平山氏は、かつて高校や予備校では、現代文・小論文を担当し、大学では「近代文学」や「日本語表現法」を教えてきた日本語のプロ。川端康成の研究者としても知られており、代表的著作として『遺稿「雪国抄」影印本文と注釈・論考』(至文堂)があります。
かんき出版より引用
【おすすめする理由】
漢字を語源から覚えたい人向けです。
語源がわかると漢字の成り立ちや意味もよりわかりやすくなります。
漢字の語源をイラストとともに解説してくれています。
イラストは子ども向けで可愛いですが、
ちょっと内容が大人向けです。
私(大人)はこういうのを読んでいると時間を忘れますが、子どもの好き嫌いはあるかもしれません。
【スクリーンショット】
国語の文法を苦手にしている子もいますが、勉強にはコツがあります。
まず、文法の入試問題のポイントをおさらいします。
出題されやすい範囲だけ勉強する
中学校によって文法の出題傾向は大きく異なります。出題されない中学校もあります。
出題してくる中学校でも、範囲は中学によってかなり一定しているので、出題されやすい範囲だけ覚えれば十分です。
1文のなかから主語や動詞を抜き出したり、
「例文と同じ品詞のものを選択肢から選びなさい」といった問題がよく出ます。
慣れるまでは毎日、頻出の形式の問題演習を繰り返すようにしましょう。
文法問題は「出そうな箇所だけ」対策したいところです。
それには『でる順』がおすすめです。入試に実際に出題された問題から、出題頻度のたかいものを集めています。
出版社:旺文社
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旺文社より引用
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「漢字」でおすすめした『出る順』の『ことわざ・文法編』です。
入試頻出順に並んでいるので、時間対効果が高いです。
入試の長文読解問題のポイントをおさらいします。
読解問題については、「長文を読解する力」と「読解・解答テクニック」の両方をつけるようにしましょう。
どちらか一方だけだと不十分なことがよくあります。
読解力とテクニックは別々のものではありませんが、
テクニックとして明示的に学習することで、
長文を読むときに活用できます。
といったものは押さえておきましょう。
これらを意識しながら本文を読むようにすると、本文内容がよりわかりやすくなります。
ただし、このテクニックの逆を突く問題が出されることもあります。
例えば、指示語の内容は直前に書かれていることが多いですが、第1段落の指示語の内容が最終段落に書かれていたこともありました。
本文を読めばちゃんと解けるようになっているので、
「テクニックは頼るのではなく、使う」
ようにしましょう。
本文を一部だけ読んで解く方法では読解力が上がらず、
実力アップがすぐに頭打ちしてしまいます。
記述問題も含めたおすすめの長文読解問題集を3つ紹介します。
「説明文・論説文」のトレーニングはコチラ↓
「物語文」のトレーニングはコチラ↓
「随筆文」のトレーニングはコチラ↓
出版社:文芸社
特徴:
「読書だけでは国語の成績は伸びません。文章のポイントを正確につかむテクニックが必要です」。キーワードの力で重要ポイントをキャッチするシンプルな方法で、第一志望校合格率95%超を誇るカリスマ講師の「読みテク」が学べる問題集。わずか数行の文章からスタートするので、無理なく取り組めて、1ヵ月後には最難関中学の入試問題も読みこなせるように! 読解・記述対策に必須の一冊。
文芸社より引用
【おすすめする理由】
要約の練習をとおして、読解力と記述力の両方をきたえる問題集です。
テクニックもふんだんに載っています。
演習量をたくさん取れるので2-3周するとかなり実力があがります。
出版社:講談社
特徴:
記述を制す者は受験を制す。今日から子どもに教えられる究極の「国語記述」の<技(スキル)>
少人数の寺子屋式指導で、1年間の教え子16人中7人を開成中学に合格させる伝説の国語講師が、初めて秘伝の<技>を明かす。この1冊で、何も書けなかった子どもが、難解な問題文を読み、すらすら記述答案を書けるようになる。国語にも「特効薬」があった!
塾では教えてくれない秘伝の<技(スキル)>が満載
講談社より引用
●1分間400字の音読をトレーニングする<技>
●絵に描きながら読む<技>
●「人物の二面性」を読む<技>
●「過去の回想パターン」を読む<技>
●「決め手の一言」と「一般化された言葉」で書く<技>
●「パーツ」と「セメダイン」で書く<技>
●「換言型」で書く<技>
ほか、生徒の答案実例と豊富なビジュアルを駆使し、秘伝を明かす!
【おすすめする理由】
難関中学志望者におすすめです。
読解のテクニックや記述の練習ができます。
テクニックの習得が目的の参考書なので、演習用としては別に準備しておくほうがいいです。
出版社:エール出版社
特徴:
★「中学受験 国語 文章読解の鉄則」は,難関~中堅中学校を受験するのなら是非とも身につけておきたい受験国語の「読み方&解き方のルール」と「難関・上位校受験用に厳選した語彙」を,中学受験国語を研究しつくした著者が,一切出し惜しみすることなく1冊にまとめた画期的な参考書です。受験生や保護者の方はもちろんのこと,4・5年生や塾の先生方にもお薦めの一冊です。
※難関校・・・筑駒・灘・開成・麻布・聖光・栄光・駒東・ラサール・桜蔭・女子学院・豊島岡・雙葉・フェリス・渋谷幕張など
※上位校・・・慶応・早稲田付属系・浅野・洗足・芝・サレジオ・市川・攻玉社・暁星など
※中堅校・・・田園調布・品川女子・世田谷・東京都市大・香蘭・カリタス・高輪など
★今回の改訂にあたり,入試問題および解説(フェリスと浅野の2校分)と「鉄則」、「重要語句」を加筆し、より充実した内容になりました。
Amazonより引用
【おすすめする理由】
難関中学志望者向けです。
「読み方」と「解き方」の両方を鍛えることができます。
大学受験生でも活用できるようなハイレベルなものなので、合わない子もいます。
記述問題・思考力問題のポイントをおさらいします。
記述問題を解くのにまず必要なのは語彙力です。語彙が乏しいと書けません。
漢字を覚えるように語彙力アップのドリルを使うか、
国語辞典を併用しましょう。
論理的思考力は「訓練」すれば誰でもできるようになります。
論理的に考えるには、以下の手順をなぞってみましょう。
例えば学校から友だちと一緒に帰るとき、
「雨が降ってきたから傘に入れて」
と伝えるとします。
日常の場面ではこれで伝わりますが、
論理的に説明する場合は下記のようになります。
1→→→→5の順番に書けば、論理的な説明になります。
家庭で記述力・論理的思考力をあげやすいおすすめの問題集を3冊紹介します。
一度に長時間勉強するのではなく、1回10-15分程度の短時間をできる限り毎日続けると3か月ほどでかなり上達します。
出版社:文英堂
特徴:
新しいタイプの問題の解き方を徹底攻略!
近年の中学入試では、以前にはなかった形式の問題が出題されるようになってきました。本書では、これまで中学入試で出題された「新傾向問題」のうち、次の形式を徹底的に分析しています。
・「会話の問題」
・「複数文章の問題」
・「ノートの問題」
・「自由記述の問題」本書に取り組むことで、それぞれの形式に応じた着眼点を知り、解き進めていくアプローチの仕方を効果的に身につけることができます。
Amazonより引用
【おすすめする理由】
近年の中学入試によく出題される資料問題や会話の問題、自由記述問題の対策に焦点を当てた問題集です。
「どこを見て解答を考えれば良いか」という解き方のコツの解説からはじまり、実際の入試問題で演習ができます。
シリーズになっており、「問題の答え方」はコチラ↓
「受験生が間違いやすい問題」はコチラ↓
出版社:旺文社
特徴:
文章で答える問題も,これでバッチリ!
本書は,中学入試で出題される「…とはどういうことですか。説明しなさい」(内容把握)や「…はどうしてですか。説明しなさい」(理由把握)のような,答えを文章で答える問題が解けるようになるための問題集です。
文章で答える問題は,選択肢の問題とは違い,本文の内容を自分でまとめないと答えられません。そのような文章で答える問題の答えを書くときのコツが学習できます。問題パターン別の書き方のポイントや,「満点の解答例」以外に「あとちょっとで満点になる解答例」や「誤答例」も掲載しているので,文章で答えるときのポイントが身につけやすくなっています。
旺文社より引用
【おすすめする理由】
中堅校を志望している人向けです。
記述問題の解答の仕方を基礎から学べます。解説がかなり丁寧で、子どもが1人で読んでも採点できるほどです。
記述問題の解答の極意を知るにはコチラ↓
「改訂版」で得た知識を練習できる「演習編」はコチラ↓
出版社:エール出版社
特徴:
学校では教えてくれない国語の記述問題対策。
Amazonより引用
中学受験国語の記述問題を大きく4つのパターンに分け、「何を書いたらいいのか」「どうやって書いたらいいのか」を模擬授業形式で詳しく、丁寧に説明した参考書です。
・〈第一章 記述問題の準備編〉では、「本文主義」「短く分けて考える」「解答のルール」「傍線部のルール」といった、記述問題を解く以前の基本ルールを説明します。
・〈第二章 記述問題・パターン別の書き方〉では、記述問題を「言いかえ問題」「理由問題」「まとめ問題」「気持ち問題」の4つに分類し、それぞれのパターンごとに書き方を説明します。
・〈第三章 練習問題編〉では、「論説文4題」「随筆3題」「物語文4題」「詩2題」の計13題の過去問を通して、これまでに学んだルールやパターンを使いながら、実際に解答を作るプロセスを学びます。
苦手な記述問題をどうにかしたいとお考えの中学受験生に必須の1冊です。
【おすすめする理由】
難関中学志望者向けです。
読解力はあるけど記述がいまひとつ、という場合に非常に役立ちます。
具体的な記述方法が書かれてあり、実践的な問題集です。
シリーズ化されており、レベル別に3つにわかれています。
国語は中学受験で主役教科の1つと言えます。
ほぼすべての中学入試で国語は必須教科です。
まず、中学受験で国語が重要な理由を確認していきます。
算数と並んで、国語は1番大きな配点を持っている教科です。
配点パターンはいくつかありますが、下記のようなパターンが多いです。
算数 | 国語 | 理科 | 社会 | |
均等配点 | 100点 | 100点 | 100点 | 100点 |
算・国重視 | 150点 | 150点 | 100点 | 100点 |
算・国偏重 | 100点 | 100点 | 50点 | 50点 |
国語の配点は、
・均等配点で25%
・算・国重視で30%
・算・国偏重で33%
です。国語が得意な子はかなり有利になりますが、国語が苦手だと大きなビハインドを背負うことになりかねません。
国語力はどの教科でも必要です。問題文を読み、書かれている条件を整理するのに読解力が必要です。
しかも近年、中学入試では「思考力を問う問題」が増えてきており、それによってリード文の文字数が多くなってきています。
思考力問題は問題集にのっているような普通の問題ではありません。
先生と生徒の会話形式になったり、試行錯誤しながら実験・観察をしている様子をリード文で説明しています。
リード文だけで200字程度になる問題も珍しくなく、ちょっとした読解問題になっています。
たとえば、2022開成中学の理科の問題を見てみましょう。
1つの大問のリード文だけで600字以上あります。小学校の国語のテスト並みの長さです。
理科と国語では文章の読み方はことなりますが、
国語の読解が苦手な子は、他教科のリード文の読み方をマスターするのにあまり苦労しません。
逆に国語の長文が嫌いな子は、
算数や理科、社会の長いリード文を飛ばしてしまったり、
何度も読み返さないと理解できず時間がかかってしまいます。
最近人気急増中の公立中高一貫校でも同じ傾向がみられます。
なかでも特徴的なのが、
「ほぼすべての公立中高一貫校の適性検査で作文が出題される」
という点です。
知識を身に付けただけでは解けず、特定の状況やテーマに対して自分がどう考えるかを問われます。
※関連記事:公立中高一貫校の入試制度の解説とおすすめの対策問題集
国語は多くの中学受験生を苦しめています。
下記のグラフは中学受験生を対象に不得意教科を調査した結果です。
という結果です。
国語は算数をおさえて、「不得意教科」の堂々第1位です。
ということは、国語を得意にした子は中学受験でかなり有利になります。
中学入試は「合計でライバルより1点多くとった子」が合格です。みんなが苦手な科目を自分が得意にできれば、それだけでライバルに大きな差をつけられます。
こういうときもあります。
どうしても国語の苦手を克服できない、苦手克服に回す時間をなかなか取れないというときは別の手を考えましょう。
まず1番に実施していただきたいのは、
理科と社会を得意にすることです。
理科・社会は算数・国語にくらべて配点が低いです。
ですが、2教科合わせると国語と同じかそれ以上の配点があります。
しかも国語よりも勉強方法がシンプルで、対策スケジュールと成果の計算が立ちやすいです。
入試が近づいてきたら、思い切って国語に回していた勉強時間を理科・社会に回せば得点を20点以上アップさせることも可能です。
※詳しい対策方法は下記の記事をご覧ください。
理科の勉強方法 ・ 理科のおすすめ問題集
社会の勉強方法 ・ 社会のおすすめ問題集
国語重視の学校だと、国語のビハインドが大きくなってしまいます。
それなら受験校自体を見直して、均等配点の中学を受けることも検討してみましょう。
均等配点なら、国語の苦手をほかの教科でカバーしやすくなります。
合格ラインは大体6割です。もし国語が100点満点で40点だったとしても、理科か社会で80点を取るか70点ずつ取れば国語をカバーできます。
塾に通ってみて上手くいかなければ、通信教育を試してみるのも一つの手です。
移動時間がゼロですし、塾に比べて短時間の1回あたりの勉強が短時間に設計されています。「塾と併用」「通信教育単独」のどちらも選べます。
難関中学、最難関中学(首都圏御三家、灘中学、ラサール中学など)を目指しているならZ会がおすすめです。下記のような特長があります。
※関連記事:Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法
中学受験対策の通信教育として進研ゼミも多くの受験生に選ばれています。楽しく、自信をつけながら学べるという特徴があります。
※関連記事:進研ゼミ小学講座の特徴と効果的な利用
塾の勉強や自宅学習で苦手克服がむずかしい場合、家庭教師の利用がおすすめです。
国語が苦手な子は、「正解する読み方」ではなく「我流の読み方」をしています。
どこが我流で、どう修正すればいいかは一斉指導や自学習ではつかみきれません。そこで1:1の授業をする家庭教師が活躍します。
家庭教師にはプロと学生がいますから、
ご家庭の希望や入試までの残り期間に応じて使い分けるようにしましょう。
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小学生向けに中学入試の国語の勉強のコツを紹介しました。
国語は配点も大きく、他教科の基礎力にもなります。非常に重要な教科ですが、苦手にしている子が多いです。
国語が苦手な子も、分野別の特徴を踏まえた勉強方法を実践すれば偏差値プラス10-20が十分に可能です。
記事内で紹介した勉強方法やおすすめ問題集も活用して、国語を得意にしてしまいましょう!
※関連記事:小学校6年生で必要な中学受験対策を解説します:漢字、文章問題の読解など
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