【小6国語の勉強方法】中学入学までにやっておくべき勉強と中学受験対策:漢字、文章問題の読解など

勉強中の小学生の男子 小学生勉強情報
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「来年4月には中学生になるから定期テストに向けて準備をしておきたい」
「長文読解があまり得意じゃないからきっちり対策しておきたい」
「中学入試まであとちょっと。もうひと伸び、ふた伸びするにはどうすればいいか知りたい」

このようなご要望をお持ちの保護者の方は多いですね。

中学校の定期テスト対策は小学校のテストよりテスト範囲が広く、知識も読解も求められます。小学校と同じ勉強の仕方だと、伸び方が不十分な場合がよくあります。

同様に、中学入試でも、今まで国語が苦手だった子がこれまでと同じやり方で勉強してもなかなか伸びにくいです。

受験する場合は「中学受験仕様の国語の解き方」に、
受験しない場合は「中学の定期テストと高校入試に効果的な勉強方法」に変える必要があります。

そこで、

  • 中学校で良い成績を取れるようにするための勉強方法
  • 中学入試までに「ひと伸び」「ふた伸び」するための勉強方法

を紹介します。

この記事は下記の方向けです。

  • 中学入学後が気になる小学校6年生のお子様のいる方
  • 中学受験を予定しており、国語の受験対策について知っておきたい方

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  1. 小学校6年生は1日にどれくらい勉強するか
    1. 6年生の家庭学習時間は90分
  2. 6年生の勉強スケジュール
    1. 学校の授業ペースは変わらない
    2. 小学校6年生の国語はアウトプットを重視している
  3. 小学校と中学校の勉強のちがい
    1. 中学校では「宿題」も「テスト勉強」も自分で考える
    2. 中学校は小学校の3倍の学習量
  4. 6年生国語の効率的な勉強方法
    1. 漢字を工夫して覚える
      1. 「へん」や「つくり」を色分けする・意味も覚える
      2. 6年生で習う漢字の部首と意味の一覧
      3. 声に出す・空中に書く
      4. 確認テストをする
    2. 情緒力・論理的思考力・語彙力をつける
    3. 情緒力・論理的思考力・語彙力をきたえるには問題集を解く
      1. 解答の正しい形式を覚える
      2. 語彙力は意識して伸ばす
      3. 語彙力アップのための問題集
        1. ふくしま式「本当の語彙力」が身につく問題集[小学生版]
        2. 1日10分 小学生の言葉力1200: 中学入試対応
  5. 中学入試で「ふた伸び」するための勉強方法
    1. 過去問対策は4月から
      1. 受験勉強に過去問を活かす
      2. 入試の2-3か月前には過去問を10年分解く
      3. 中学受験塾の生徒は塾のスケジュールに従う
    2. 記述問題の対策をする
    3. 家庭教師でピンポイントに対策をする
    4. 6年生の第2回までに英検®を取っておく
    5. 通信教育にカリキュラムをお任せする
      1. 難関中学対策ならZ会
      2. 苦手、嫌いを克服するなら進研ゼミ
  6. 受験をはじめる場合・やめる場合
  7. まとめ
    1. 関連

小学校6年生は1日にどれくらい勉強するか

6年生は家でどれくらい勉強すればいいのでしょうか。

小学生は学年×10分勉強しましょう」とよく言われます。

6年生だと1日60分です。

本当にこれで十分なのでしょうか。一般的に小学6年生は毎日どれくらい勉強しているものなのでしょうか。

6年生の家庭学習時間は90分

実は、6年生は「60分」どころか1.5倍以上の「90分」勉強しています。

下記のグラフをご覧ください。小学校1年生から6年生までを対象に、1日の家庭学習時間を調査した結果です。

学研教育総合研究所「小学生の日常生活に関する調査」をもとに作成
  • 6年生の平均家庭学習時間は90分
  • 6年生の家庭学習時間の中央値は60分
  • 4年生→5年生→6年生で、家庭学習時間の増加幅が大きくなっていく

3年生から4年生で平均家庭学習時間は6分伸びていますが、
4年生から5年生で8分アップ、5年生から6年生で10分アップと、増加幅が大きくなっています。

一方で、家庭学習時間の中央値(データのちょうど真ん中)は全学年通じて60分です

このことから、下記の状況が読み取れます。

  • 5、6年生で勉強時間を伸ばす子がたくさんいる
  • 勉強時間を伸ばさない子もたくさんいる

「勉強する子」と「勉強しない子」にわかれていく学年ともいえます。

6年生の勉強スケジュール

6年生は学校でどのようなスケジュールで勉強するのでしょうか。

学校の授業ペースは変わらない

6年生は、学校の総授業時間数も国語の授業時間数も5年生と同じです。
総授業時間数は1015時間で、そのうち国語の授業時間数175時間です。

5、6年生の国語の授業時間は小学校6年間で1番少ないのです。

社会の授業時間数が5コマ増えて、代わりに家庭科が5コマ減ります。

  1年生  2年生  3年生  4年生  5年生  6年生 
国語306315245245175175
算数136175175175175175
理科  90105105105
社会  7090100105
外国語活動  3535  
外国語(英語)    7070
生活102105    
音楽687060605050
図画工作687060605050
家庭    6055
体育1021051051059090
道徳343535353535
総合的な学習の時間  70707070
特別活動343535353535
総授業時間数850910980101510151015

国語で習う内容のボリュームはどうでしょうか。

こちらも5年生とほぼ同じです。1週間の時間割は6時間授業が週4日、5時間授業が週1日で、これも5年生と同じです。

ただ、卒業に向けた準備や練習がありますので、5年生より少し忙しくなります。

                5年生        6年生    
教科書のページ数(※)  297ページ294ページ
新出漢字の数    193字191字
授業時間数    245時間175時間
教育出版HPを元に作成

小学校6年生の国語はアウトプットを重視している

国語の授業時間数が少ないのなら、

「6年生の国語はあまり重要ではない?算数や英語に力を入れるほうがいいのでは?」

と感じます。

授業時間数が少ないのは「重要ではないから」ではなく、
「インプットよりアウトプット重視に変わるから」なのです。

小学生が勉強する内容は、学習指導要領で下記のように定められています。

       3、4年生5、6年生
説明的文章段落ごとの記述内容から根拠をみつけ、文章の内容を要約している言葉や文を選びだす。事実と感想をわけて捉え、図表もみながら必要な情報を抜粋しつつ、論旨の展開を追う。
文学的文章本文内容をから登場人物の感情を捉え、場面の移り変わりを基に登場人物の感情や性格、考え方を想像する。登場人物どうしの関係性を捉え、心情をどのように表現しているかを叙述方法にも着目する。
文章の記述文章の内容について自分の感じたことを他人に伝え、人によって感じ方がさまざまであることを知る。文章内容を要約し、それをヒントに自分の意見をまとめる。
文部科学省「【国語編】小学校学習指導要領(平成29年告示)解説」をもとに作成

3、4年生では重要な言葉を抜き出したり、話を読んで自分がどう感じたかに焦点が当てられていました。受け身的な長文読解といえます。

それに対して5、6年生になると、自分の言葉で本文内容をまとめ、その内容をもとに自分の意見を広げてまとめる勉強をします。能動的な読解・記述に焦点が移ります。

受け身だと講義形式の授業をたくさん受ける必要がありますが、能動的な学習では授業回数よりも「読む」「考える」「書く(伝える)」の回数のほうが重要です。

国語の授業回数が少なくなっているのはこうした学習方針の変化によるのです。

小学校と中学校の勉強のちがい

小学校6年生の勉強内容はそのまま中学校につながるものがとても多いです。特に算数は中学の数学に次々と登場します。

苦手単元が1つでもあると、かなり足を引っ張られます。

※関連記事:6年生算数の勉強内容

ほかにも大きな違いが2つあります。

中学校では「宿題」も「テスト勉強」も自分で考える

小学校では毎日宿題が出て、宿題提出(確認)も毎日してくれます。

小学生にとっては毎日宿題があるのはイヤかもしれませんが、「勉強スケジュールを考えなくていい」というとても大きなメリットがあります。

学校の先生があれこれと面倒をみてくれるので、

  • いつ勉強するか
  • 復習もしたほうがいいか
  • 本当に身についているか

などを考える必要がないのです。

中学校では、これらを「自分で」しなくてはいけなくなります。

宿題がなく、代わりに課題提出になります。直近1.5か月に習った内容の課題を解いて答え合わせをした状態でテスト初日などに学校に提出します。

課題の範囲はテスト1週間前に発表されます。1週間前はテスト勉強を必死にする時期なので、

「発表されるのを待っている子」

は提出課題を仕上げるだけで1週間を過ごしてしまい、テスト勉強をする時間を取れません

  • いつまでに・どの範囲の提出課題を進めておくか
  • テスト勉強をいつから・どうやってするか

自分で決めて実施する子が良い成績を取れるようになります。

中学校は小学校の3倍の学習量

学習量も中学校では大きく増えます。3倍くらいになります。

例えば英単語は小学校で600-700語習いますが、中学校ではさらに1600-1800語も習います。小学校の3倍にもなります。

理科や社会の用語・人名なども3倍くらいに増えますから、「小学校と同じ勉強方法」をしていると、同じ成績を取るのに「3倍の勉強時間が必要」になります。

前述のように6年生の平均家庭学習時間は90分ですから、3倍だと270分、毎日4時間半です。

毎日そんなに長時間の勉強はできませんから、勉強時間を長くするより、勉強の方法を変えるほうが効果的です。

小学校6年生の間は「苦手単元の克服」とともに、こうした「勉強方法のアップデート」が1番大切なのです。

中学入学までに身につける必要のある勉強方法は2つあります。

  1. 効率的な暗記方法
  2. 学習スケジュールの立て方

記事のテーマとずれますのでここでは詳細な説明はできませんが、下記の記事で説明していますので、ご覧ください。

※関連記事:中学校の中間テストはいつから?点数が悪いとどうなる?勉強方法と一緒に解説します!

6年生国語の効率的な勉強方法

6年生の勉強を中学校につなげるには、

  • 苦手をなくす(得意にする)
  • 学習指導要領で求められている学力をつける

の2点が大切です。

1点目はもちろんですが、2点目の「学習指導要領に沿って勉強する」のも非常に大切です。

中学校の定期テストや高校入試の問題は、学習指導要領に沿っているからです。

ひと昔前は知識のインプットが重視されていましたが、「思考力・表現力・判断力」を重視する方針になったことで、教科の知識に限定されない思考力や知識活用力、記述問題が多くなっています。

「苦手をなくす」「学習指導要領に沿う」という2つのポイントを踏まえて、6年生の国語の勉強の仕方をお伝えします。

漢字を工夫して覚える

小学校では漢字を学年別に下記表のように習います。

  1年生    2年生    3年生    4年生    5年生    6年生  
80字160字200字202字193字191字

6年生は1年間で漢字を191個も習います。これまで習ってきた漢字も含めると小学校の6年間で1026個になります。

これだけの数があると、「祐」と「裕」のように似ている漢字がややこしくなってきます。

しかも今の子どもは以前にくらべて読書量が減り、字を書く機会が少なくなりました。
漢字を覚える機会が日常生活のなかで少なくなっているのです。

漢字の覚えやすい方法を3つ紹介します。

「へん」や「つくり」を色分けする・意味も覚える

「にんべん」「きへん」などたくさんの「へん」を習います。それぞれの「へん」を意味と一緒に覚えつつ、漢字を書くときに色分けしておくと印象に残りやすくなります。

漢字の意味は現在の使われ方と違っている場合があります。

たとえば「夢」は「くさかんむり」です。夢はもともと、見えない、暗いという意味を表す感じでした。暗い時間帯にみるものということで現在の意味になったそうです。

現在の意味で納得できるものもあれば、「なぜこの部首?」と不思議なものもあります。そういうときに国語辞典を使うとわかりやすい解説が載っていて、さらに勉強になります。

6年生で習う漢字の部首と意味の一覧

部首意味    例(6年生の漢字)    
にんべん人の動きに関係する「仁」「供」など
ぎょうにんべん進むことや道に関係する「律」「従」
てへん手の一部や、手でする動きに関係する「拝」「担」など
きへん木に関係する「机」「枚」など
さんずい水に関係する「染」「洗」など
ひへん火に関係する「暖」
しめすへんめでたいこと「視」
のぎへん穀物に関係する「私」「穀」など
いとへん糸に関係する「紅」「純」など
いしへん石に関係する「砂」
こざとへんふくらんだところ、太った様子「降」「除」など
おおざと人が住む比較的大きな域「郵」
ごんべん人が話すことに関係する「訪」「訳」など
つちへん土に関係する「城」「域」
にくづき肉に関係する「肺」「胸」 など
こころ心や感情に関係する「熟」
しんにょう歩くこと、進むことに関係する「遺」
えんにょう伸びること、進むことに関係する「延」
うかんむり家の屋根の下にいるイメージ「穴」「宅」など
くさかんむり草花に関係する「若」「著」など
たけかんむり竹に関係する「簡」

声に出す・空中に書く

覚えるときはできるだけ五感を使うほうが覚えやすいです。
書いているときは視覚を使いますし、声に出すと聴覚も使えます。

また、ノートだけでなく空中に指で書いてみるのも良い勉強になります。

書いて覚えたかなと思ったら、目線を上にあげます。
これだけで、たった今書いていた漢字を思い出しにくくなります。

この状態で空中に書ければ、その漢字はかなり定着するはずです。

確認テストをする

ひととおり勉強したら、最後に自分で書き取りの確認テストをしてみましょう。

テストと言っても、問題用紙をつくる必要はありません。

テキストの漢字をノートなどで隠し、読み仮名を見て漢字を書きます。

漢字10個を1まとまりにして、全問正解するまで10問すべてテストを繰り返してください。

これは「自己テスト」と言って、覚えたことをアウトプットすることで記憶に定着させる学習方法です。
ひらすら何度も書いて覚えるよりも、アウトプットの回数を増やすほうが覚えやすいことが脳科学の研究でわかっています。

情緒力・論理的思考力・語彙力をつける

文部科学省は、小学生の間に国語をとおして「情緒力」「論理的思考力」「語彙力」の3つの力を身につけるべきと提言しています。

<情緒力・論理的思考力・語彙力の育成を>

今後の国際化社会の中では,論理的思考力(考える力)が重要であり,自分の考えや意見を論理的に述べて問題を解決していく力が求められる。しかし,論理的な思考を適切に展開していくときに,その基盤として大きくかかわるのは,その人の情緒力であると考えられる。したがって,論理的思考力を育成するだけでは十分でなく,情緒力の育成も同時に考えていくことが必要である。

これに加えて,漢字・漢語を含め国語の語句・語彙力の育成が重要である。人間の思考は言葉を用いる以上,その人間の所有する語彙の範囲を超えられるものではない。情緒力と論理的思考力を根底で支えるのが語彙力である。

文部科学省「国語力を身に付けるための国語教育の在り方」より引用

この3つの力の関係性は下記のようなイメージです。

小学生の国語は語彙や文章の読み取りというインプットする学習から入ります。語彙力を基礎とした書く力を養い、中学生・高校生で発展させるというのが文科省の教育方針です。

情緒力・論理的思考力・語彙力をきたえるには問題集を解く

この3つの力を伸ばすには、学年相当の問題集を解くのが近道です。

6年生としてふさわしい力があるかどうかは、6年生用の標準レベルの問題集を解けば大体わかります。

5割以上正解できていればひとまずOKですし、それ以下なら間違い方を確認してみましょう。

解答の正しい形式を覚える

解答の形式間違いは、大きく2パターンあります。

  • 記号で答えなさいと書かれているのに選択肢の内容を書いてしまっている
  • 記述問題の答え方を間違えている(「理由を書きなさい」と書かれているのに「~から」で終わっていない、など)

ほかにもいくつかパターンがありますが、この2つはすぐに訂正できます。

記述問題は答え方を知らないと、それだけで減点されます。しっかり覚えておきましょう。

※関連記事:国語の記述問題の書き方と勉強方法

もし解答の形式も合っているのに続けて3題で正解率5割を下回っていたら、5年生用の問題集から勉強していくほうが良いかもしれません。

下の学年の問題集を使うなんて、子ども本人や保護者の方からするとショックかもしれませんが、必要な内容にしぼって勉強するほうがスムーズです。

また、最近の国語では非常によくあることです。

語彙力は意識して伸ばす

30年前にくらべると読書量が減り、スマホの普及などで字を書く・字に触れる機会が少なくなりました。

そのため、語彙力が低下しています。

語彙力が減ると、説明的文章の内容についていけなくなります。論旨の展開以前に、使っている言葉がピンとこないのです。

文学的文章ならなおさらです。

『児童を対象とした単語親密度実験』より

上記の図のように、日常生活を送るだけなら数千語程度で十分です。ただ、学習力を高めるにはさらに2万語必要です。

国語の長文読解は語彙が足りないと、文章全体のニュアンスや登場人物の微妙な心情変化など、細かい部分が読み取れません。

九九があやふやだと算数の文章問題や図形問題も間違ってしまうのと、同じような現象です。

国語力が学年相当に届いていなくても、能力の問題ではなく日常生活のスタイルの変化が原因です。

語彙不足を感じる場合は、語彙を増やす学習機会をもうけるようにしましょう。

語彙力アップのための問題集

以下の問題集を使って語彙力アップをがんばってみてください。AmazonのPRリンクをつけているので、リンク先でお得に購入いただけます。

ふくしま式「本当の語彙力」が身につく問題集[小学生版]

ふくしま式「本当の語彙力」が身につく問題集[小学生版]

出版社:大和出版

1日10分 小学生の言葉力1200: 中学入試対応

1日10分 小学生の言葉力1200: 中学入試対応

出版社:学研プラス

中学入試で「ふた伸び」するための勉強方法

中学入試は、「ぎりぎり合格に届いていないくらいの学力」で第一志望校を受けることがおいです。

ライバルとの差は非常に小さいですから、ひと伸び・ふた伸びしておきたいですね。

また、第一志望校以外にチャレンジ校や安全校も受験するのが一般的です。

志望校の選び方ひとつで受験の成功・失敗も大きく変わります。志望校選びのセオリーを確認しつつ、万が一の場合にも備えておきましょう。

中学受験は選抜試験ですから、志望校に受からない子のほうが多いです。

※関連記事:中学受験でまさかの全落ち!?子どもはどうなる?そのとき親はどうすればいい?

過去問対策は4月から

大手の中学受験塾では、過去問対策を6年生の9-11月中にはじめます。

ご家庭で中学受験対策をされている場合、4月から少しずつはじめておくほうがいいです。

過去問を解くと得られる学習効果は大きく3つあります。目的別に表にまとめました。

    学習効果    目的過去問を解くペースや時期
難易度や傾向を知るその後の受験勉強に活かすためひととおりの内容を終えたらすぐ1年分
合格者平均までの点数を知るその後の受験勉強に活かすため毎月1年分
時間配分の練習をする自分の実力を当日100%発揮できるようにするため入試の2-3か月前から毎週1年分

受験勉強に過去問を活かす

ひととおりの内容を勉強したら、4月ごろには1度過去問を解いてみましょう。

  • 入試はどういう問題がでているか
  • 自分は今どのくらい正解できるか
  • さらにどれくらいのレベルやタイプの問題を正解できるようにすればいいか

の3点を知るようにします。

入試問題のレベルや傾向を知り、自分がどのくらいまで対応できるかを早い段階で知っておけば、その後の受験勉強に活かせます。

この段階では実践演習が不十分でも大丈夫です。ゴールが何かを知って、その後の勉強に活かせればいいのです。

実践演習や苦手単元の対策をしつつ、ゴールにどれくらい近づけているかを確認するため、月1回くらいのペースで過去問を解いてみましょう。

解く力を伸ばすことが目的なので、時間を計って解く必要はありません。解けない問題でもどこまでなら解答できるかをみます。

入試の2-3か月前には過去問を10年分解く

入試の2-3か月前になったら、第1志望校の過去問を10年分は解きましょう。時間配分の練習をして、本番になれるようにします。

週1回ペースで解けば、入試までに10年分解けます。

入試問題を解くと、それだけで半日つぶれます。過去問を解かない日は間違えた問題や不安な単元の解きなおしをしましょう。

中学受験塾の生徒は塾のスケジュールに従う

大手の集団塾では9月以降に過去問に入ります。「それ以前は絶対に解かないでください」と言われています。

理由はシンプルで、過去問を解いたことのある子がいると授業がしにくいからです。

集団授業をするとき、先生は全体の様子をみて教える内容や時間配分を調整します。過去問を解いたことのある子とない子がまだらに教室にいると、その調整がしにくくなります。

授業の効果がうすれますから、どの子にとってもプラスになりません。

ですから、集団塾に通われている方は、塾で過去問を扱うまでは、過去問対策をなさらないほうがいいです。

記述問題の対策をする

記述問題を苦手にしている子は多いですが、最近の中学受験で記述を苦手なままにしておくのは非常に不利です。

1度に30分以内の短時間で十分なので、1週間のなかで勉強するスケジュールを立てておきましょう

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※関連記事:おすすめの記述・作文問題集

家庭教師でピンポイントに対策をする

塾や自宅学習だけではどうしても間に合わなさそうな場合もあります。そのときは家庭教師に依頼するという手があります。

特にプロ家庭教師は塾で教えているなど、成績アップ・志望校合格に熟知しています。

費用は学生家庭教師よりもかさみますが、学習効果をあげるまでの時間をかなり短縮できます。

※関連記事:【中学受験】小学生の家庭教師はいつからがいい?
※関連記事:中学受験でプロの家庭教師の選び方:派遣センター大手5社を徹底比較!

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6年生の第2回までに英検®を取っておく

英検®の資格を所持している子は中学入試で優遇されます。準2級以上を持っているとほぼ合格確定になる場合もあります。

英検®の第3回目は入試時期と重なります。2回目までに目標の級まで取っておきたいですね。

3級以上は二次試験まであり、一次試験・二次試験の対策を傾向にあわせて効率よく進められるかどうかが非常に重要です。

※関連記事:級別の傾向と対策方法を下記の記事で紹介しています。
5級の対策方法 ・ 4級の対策方法
3級の一次試験対策2次試験対策
準2級の一次試験対策2次試験対策
2級の一次試験対策2次試験対策

通信教育にカリキュラムをお任せする

中学受験勉強を効率良く進めるなら通信教育もおすすめです。1科目から受講でき、塾の授業で分からなかった範囲をピンポイントに復習することもできます。

タブレット学習なら「復習したほうがいい問題」をAIが自動表示してくれるので「何を勉強すればいいか」を悩むことがなくなります。

しかも、ウェブ授業や個別対応も標準プランの範囲内にあります。

難関中学対策ならZ会

難関中学、最難関中学(首都圏御三家、灘中学、ラサール中学など)を目指しているならZ会がおすすめです。6年生は1万字以上の超長文対策や記述特訓など、特別講座だけを受講することも可能です。

下記のような特長があります。

  • トータル受講、ライトな受講(要点集中プラン)を選べる
  • 1科目から受講できる
  • 塾と同じかそれ以上の難易度の問題にもチャレンジできる
  • 記述特訓や理科の複雑な計算対策など入試頻出分野の対策講座を取れる(特訓系の対策講座のみの受講もOK)

※関連記事:Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法

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※関連記事:進研ゼミ小学講座の特徴と効果的な利用法

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受験をはじめる場合・やめる場合

6年生は、「受験を新たにはじめるご家庭」と「中学受験をやめて高校受験に切り替えるご家庭」が多くなる時期でもあります。

それまで受験を考えていなかったのに、

  • 子どもが急に「受験したい!」と言ってきた
  • 家の近くの公立中学が中高一貫校になると決まった

といったことがよくあります。

※関連記事:人気急上昇中の公立中高一貫校の魅力とは?私立中との入試制度の違いや対策方法を解説します!

6年生からの受験対策はかなり急がないといけません。

小学生は受験勉強に慣れていませんから、いきなり長時間勉強に耐えられなかったり、解きっぱなしになっていたりということがよくあります。

また、大手の塾だとカリキュラムが合わなかったりと、対策の仕方は工夫が必要です。

※関連記事:【中学受験】5年生からでも塾で間に合う?巻き返すための勉強方法と親のサポート方法

逆に、中学受験の勉強を数年続けたものの、

「本当に子どもにとってプラスになっているだろうか」

と悩むご家庭も出てきます。

成績があがらず親子ともにストレスが大きかったり、子どもが友だちと遊ぶ時間が減ってさびしそうにしていたりと、
当初思い描いてたイメージを違う状況になることもよくあります

その場合は、本当にこのまま受験勉強をつづけるかを子どもと何度も相談しましょう。

子ども自身のやる気が1番大切ですが、惰性で続けられるものでもありません。

※関連記事:中学受験やめようかなと思ったら:やめどき、判断基準を3つ紹介します!

もし子ども自身はやる気があってがんばっていて受験勉強継続への不安の原因が「成績不振」なのであれば、今の塾に通いながらオンライン家庭教師で時間効率の良い勉強方法も選択できます。

※関連記事:中学受験でのオンライン家庭教師のメリットと活用方法

まとめ

小学校6年生は小学校内容を総仕上げです。苦手単元がない状態にして中学にあがりたいですね。

忘れている漢字があれば覚えなおしておきましょう。

文科省では国語力を伸ばすために、「情緒力・論理的思考力・語彙力」を伸ばすことを方針としています。語彙力がまだまだ少ない子が多いので、語彙を豊富にしておきたいですね。

中学受験は集団塾で対策されている方とご家庭で対策されている方では、過去問対策の時期がちがいます。

それぞれの状況に応じたタイミングでしっかり対策しておきましょう。

また、併願校を迷われている方はできるだけ早い段階で決めておきましょう。

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