高校入試では作文・小論文が出題されます。
入試の作文は「減点されない作文を書くこと」が1番重要です。感動的な作文を書く必要はないので、基本的な「書き方」を身につけて「ルール」を守れば、誰でも高得点を狙えます。
そこで、作文・小論文の「書き方」と「ルール」を解説し、おすすめの対策問題集を紹介します。
参考:Z会
作文と小論文は同時に出てくることが多く、「同じようなもの」と捉えられがちです
実は別物ですので、その違いを意識して書けるようにしておきましょう。
作文と小論文はそもそもの文章の目的が違っています。
作文と小論文の2つ目の違いは、求められる力です。
作文は自分の意見や感情を表現する「表現力」(=語彙力)がある程度必要ですが、小論文で必要なのは「論理性」=「型にはめた書き方」です。
これらの違いを意識すると作文や小論文を書きやすくなります。
実際の作文例(人権作文や税の作文)や書き方を以下の記事でくわしく解説しています。ご参考ください。
人権の作文の書き方
税の作文の書き方
高校入試で問われる作文の基本的な書き方の手順を紹介します。
作文を書く際の基本的な構成は、導入、本論、結論の3つの部分に分けられます。これを意識して書くと論理的にわかりやすい作文を作成できます。以下に、分かりやすく解説します。
導入部分では、テーマを簡潔に紹介し、問題提起をします。
入試作文では、テーマに関する自分の意見や考えを提示することが重要です。最初にテーマの理解を示し、問題の重要性を伝えることで、読み手である採点官の関心を引きます。
問題で問われたテーマをさらに絞って具体的にしましょう。
「中学校生活で楽しかったこと」がテーマなら、
「どの経験」を書くか決めて、「その経験がなぜ楽しかったか」を決めます。
小論文であれば、問いに対して自身の意見を1つ決めます。
次に、そのテーマについての結論を問題用紙の余白などにメモします。
この時点ではまだ原稿用紙に書き始めません。
日本語はまず理由から述べるのが一般的ですが、作文では結論ファーストが一般的です。
「高校生になれば挑戦したいことは何ですか。」と聞かれたら、
「高校生になれば英検2級取得に挑戦したいです。」のように結論を最初に書きます。
入試作文の書きはじめで苦労する人も多いです。書きはじめは問題文のコピペで十分です。
書き出しは「問題文の内容+自身の結論」を書きます。「高校生になれば挑戦したいことは何ですか」と問われていれば、以下のように書きます。
「高校生になれば挑戦したいことは英検2級取得です。」
前半が問題文のコピーで、後半が自身の結論です。
本論では、自分の主張を裏付ける根拠や具体例を示します。根拠は理論や事実に基づくものが好ましく、具体例を加えることで説得力が増します。
根拠や例は論理的に繋がるように、段落ごとに分けて展開しましょう。
本論では「結論の根拠(理由)」を2つ書きましょう。
書きはじめる前に問題用紙の余白に箇条書きしておくと、書きやすくなります。箇条書きというのは1行程度で書くメモのことです。
下記のように書きます。
なお、指定字数が200字以内の場合は、結論の根拠を1つにしておきましょう。そのほうがスッキリしたわかりやすい作文になります。
根拠(理由)を選べたら、その根拠の具体例を1つずつ箇条書きしましょう。
結論を決めても、根拠や具体例がパッと思い浮かばなければ、思い切って結論を変えましょう。入試には制限時間がありますから、限られた時間内に書ききることを優先します。
結論:英検2級取得に挑戦したい→テニス部で全国大会に出場したい
上記のように、書きやすい根拠や具体例が思い浮かびそうな別の結論にします。
結論部分では、これまでの議論を簡潔にまとめ、最終的な意見を明確に示します。
入試作文では、結論がしっかりと示されることが求められます。再度テーマに対する自分の考えを強調し、全体を締めくくります。
作文全体において、一貫性を持たせることが重要です。各段落が論理的に繋がり、主張がブレないようにしましょう。矛盾した内容を書かないようにし、テーマに対する考えを一貫して表現することで、説得力が高まります。
結論をメモしたら、「問い」と結論が合っているかを確認しましょう。
「高校生になれば挑戦したいことは何ですか。」と聞かれているのに、
「高校生になるのが楽しみです。」としてしまうと、問いと結論が合っていません。大きな減点対象になります。
ここまで説明してきた作文の構成をまとめると、以下のようになります。
序論(結論)→根拠①+具体例①→根拠②+具体例②→結論
の順番になります。
高校入試作文では300~400字以内で書くものが多いです。そこで、400字で書く作文の模範解答例を紹介します。
高校生になれば挑戦したいことは何ですか。
高校生になれば英検2級取得に挑戦したいです。理由は2つあります。
1つ目の理由は、外国人と英語で話せるようになりたいからです。以前、友だちと外を歩いているときに外国人観光客に道を聞かれたのですが、英語でうまく答えることができず、とても申し訳ない気持ちになりました。あの時、自分の英語力がもっとあれば、スムーズに対応できたのにと感じました。その経験から、英語力を伸ばし、外国人と自信を持って会話できるようになりたいと思いました。
2つ目の理由は、海外の映画を字幕なしで視聴したいからです。以前、海外映画を字幕付きで観たとき、英語のリズミカルなセリフ回しに魅了されました。セリフの響きをもっと楽しむために、字幕に頼らずに映画を観られるようになりたいと考えています。
以上の理由から、私は高校生になれば英検2級取得に挑戦したいです。自分の英語力を高め、将来的にさまざまな場面で役立てたいと思っています。
入試作文・小論文には、表記統一など基本ルールがいくつかあります。
難しいルールではありませんが、基本ルールを外してしまうと大きな減点になりかねません。しっかり身につけておきましょう。
文末は「です・ます」か「~だ・である」に統一して書きます。どちらに統一していいのですが、混ざっている状態がよくありません。
1つの作文内では、数字も漢数字・算用数字のどちらに統一します。
統一さえしてれいば、どちらでも大丈夫です。
作文では自分のことを「私」か「僕」のどちらかに統一して書きましょう。
「俺」はダメです。
これらの表記の統一は意外と重要で、何度も何度も減点されてしまうと、結果的に大きな減点になってしまいかねません。注意しましょう。
ほとんどの作文は「200字以内」「300字以内」など、書く字数が指定されています。
指定された字数の9割以上で書くようにしましょう。
なお、「以上」「以内」はその字数も含めます。「300字以内」なら300字もOKです。
文章を書くときは、「書き言葉」で書きます。
書き言葉というのは、日常会話で使う言葉を「話し言葉」と呼ぶのに対して、書くときに使う言葉のことを言います。
「ネット」などの略語も原則NGです。
話し言葉 | 書き言葉 |
だから | それゆえ |
だって | なぜなら |
お父さん・お母さん お兄ちゃん・お姉ちゃん おじいちゃん・おばあちゃん | 父・母 兄・姉 祖父・祖母 |
やっぱり | やはり |
たぶん | おそらく |
とても | 非常に |
もっと | さらに |
いつも | 常に |
ちゃんと | きちんと |
AとかB | AやB |
スマホ | スマートフォン |
最後に、原稿用紙の使い方を紹介します。下記のZ会の画像に合わせて説明します。
①右端の行にタイトルを書く、2~3文字空けて書きだす
②2行目に自分の名前を書く、姓と名の間に1文字空ける、1番下の1文字を空ける
③3行目から本文を書く、書き出しは1文字空ける
④小さい「つ」「や」「ゆ」「よ」は1つのマス目の右上に書く
⑤各行の1番下のマス目に句読点がくるときは、最後のマス目と一緒に書く
⑥「」の書き方は新しい行に書く、終わりの句点は「」のなかに書く
基本的な書き方やルールを知っておくと、大きな減点を避けられます。
さらに、「読みやすい作文を書くテクニック」をお伝えします。実践すると、採点にもプラスになりますし、受験生側も文章を書きやすくなります。
句読点を含めて1文を60字以内にしましょう。原稿用紙3行以内です。
1文が長くなるときは、書きたい内容を詰め込んでしまっている可能性が高いです。1文に書く内容を1つに絞る(「1文1義主義」といいます)と、必然的に60字以内に収まります。
60字以上になるときは、どこかで文を2つに分けましょう。
1文に含まれる動詞を2つ以内にしましょう。文が読みやすくなります。
動詞というのは、言い切りの形が「ウ段」で終わる品詞のことで、動作を表します。
例えば、「1文に含まれる動詞を2つ以内にしましょう。」の中にある動詞は、
「含まれる」「しましょう」
の2つです。
3つ以上動詞が含まれていると、何を言いたいのかがボヤけてしまいます。
「日曜日に母と一緒にショッピングモールに行って、お昼にお腹がすいたのでフードコートで食事をしました。」
↓
「日曜日に母と一緒にショッピングモールに行きました。お昼にお腹がすいたのでフードコートで食事をしました。」
いかがでしょうか。1つ目の文には動詞が3つあったので、シンプルに2文にわけました。ただ2文に分けただけですが、2つ目の文のほうがスッキリと読みやすいです。
1文に吹く前る読点(「、」)は2つ以内にしましょう。そのほうがスッキリします。
「日曜日に、母と一緒に、ショッピングモールに、行きました。」
のように3つも読点があると読みづらいです。読点は読みやすくするために打つので、打たなくても読める箇所には打たない方がいいです。
「それ・これ」のような指示語や、「しかし・そのため」のような接続詞は多用しないようにしましょう。1度も使ってはいけないわけではありませんが、あまり多いと意味が不明瞭になります。
「母とフードコートで食事をしました。それはとても楽しく、またそこに母と行きたいと思いました。」
↓
「母とフードコートで食事をしました。食事はとても楽しく、またフードコートに母と行きたいと思いました。」
1つ目の文でも意味はわかりますが、2つ目の文のほうがわかりやすいですね。
入試で作文・小論文が必要になりそうな人は、過去問を5年分は解きましょう。
高校入試で出題される作文・小論文は、地域によってテーマがまちまちです。
上記のように、「型」にはまる定番テーマもあれば、特定の状況で受験生がどう考えるかを問うテーマもあります。
テーマによって作文の構成は若干変わります。ここで紹介した構成は基本の型として非常に役立ちますが、テーマに応じてカスタマイズする必要があります。
「何を聞かれてもある程度書ける」ようにするため、過去問を5回分解いて練習しておきましょう。
作文・小論文を書いたら必ず、すぐに誰かに添削してもらいましょう。
答えが「ア」「2x」のように1つに定まっているわけではないため、1人で採点するのはかなり難しいです。
模範解答と同じ用語を使っているから大丈夫だろうと思っていたら、実は減点対象になっていたということもよくあります。
作文も小論文も「誰かに伝えるために書いたもの」ですから、誰かに読んでもらって伝わるかどうかを判断してもらう必要があります。
自分で添削する方法を以下の記事でくわしく解説しています。
添削のやり方:自分で添削するときのポイントや誰かに添削を頼むほうがいい場合
ここまで紹介した書き方やルールで入試の作文は十分です。
最後に、文部科学省がホームページに掲載している「よい文章を書くための15か条」も紹介します。
【よい文章を書くための15か条】
初級
「わたしは/ぼくは」をいちいち書かない。
必要のない「そして」を書かない。
文(センテンス)を短くする。
文脈から判断できる言葉や部分(不要な言葉)は削る。
文末の文体を揃える。
中級
接続詞を適切に使う。
主語と述語を照応させる。
係る言葉は受ける言葉の近くに置く。
体言止や、…や‐‐を使いすぎない。
漢字を適正に使う。漢語は交ぜ書きしない(例「じゅく語」など)。ただし、平仮名で書く言葉にまで使わない。
一つの段落では一つのことを述べる。
上級
読点は、意味と音調の両面から判断して打つ。
文末の表現を多彩にする。
書きながら読み返し、音調もよい文章にする。
語彙・語法に、読み手の注意を引くものを交える。
(注)各項目についての解説は、『気球船』平成15年(2003)1月号以降を参照
文部科学省【よい文章を書くための15か条】より引用
高校入試の作文・小論文でこの15か条をすべて実践する必要はありません。
最初に記載したとおり、入試作文は減点方式ですから「減点されない作文・小論文を書くこと」が高得点につながります。高校入試だけでなく大学入試の小論文もポイントはほぼ同じです。
ただ、「減点されない作文」だけでなく「情感のこもった作文」もゆくゆく入試に導入される可能性はあります。もともと文部科学省は「論理性」と「情緒力」を国語力の二本柱に挙げています。
「情感」だと採点基準を統一しづらいという問題はありますが、情緒力の高さは読解力にそのまま活きますから、入試国語に役立つことは間違いないでしょう。
上記の「15か条」を知っておくとプラスになります。
高校入試の作文では、よく出題されるテーマがあります。これらのテーマに対して効果的な対策法を知っておくことが重要です。以下では、代表的なテーマとその対策方法を紹介します。
将来の夢を描くテーマでは、自分がなぜその夢を持つようになったのか、どのようにしてその夢を実現するつもりなのかを具体的に書くことが求められます。このテーマでは、目標を達成するために必要な努力や課題についても触れると良いでしょう。
夢に向けての具体的なステップを考え、それを作文の中で説明します。「なぜその夢を選んだのか」や「どのように努力しているのか」を明確にすることで、説得力を高めることができます。
自分が経験した出来事を元に、何を学んだかを述べるテーマです。ここでは、具体的な経験に基づいた反省や気づきが求められます。
経験を具体的に書き、その経験を通じてどのように成長したかを示します。できるだけ詳しいエピソードを交えながら、その経験がどのように自分に影響を与えたのかを説明しましょう。
社会的なテーマ、例えば環境問題や教育問題などに関する作文です。自分なりの意見を述べ、その問題に対してどのような解決策があるかを考えることが重要です。
社会問題に関して、自分がどう感じているのかを明確に伝え、その問題を解決するための方法を提案します。自分の意見に対して根拠を示し、説得力を持たせることが重要です。
日常生活の中で自分が感じたことや気づいたことをテーマにすることもあります。これを通じて自分の視点や考え方を伝えることが求められます。
日常生活の中での気づきを具体的に述べ、その気づきが自分にどのような影響を与えたのかを説明します。具体的な例を挙げて、どのように考え方が変わったかを示すと良いでしょう。
人との関わりやコミュニケーションの大切さをテーマにすることもあります。このテーマでは、友達や家族との関係性を基にしたエピソードを述べることが多いです。
人間関係において大切にしていることや、悩みを解決した経験を元に、自分の考えや感じたことを具体的に書きます。他人との関わりを通じて学んだことや気づいたことを強調すると良いでしょう。
これらのテーマに対して、具体的な事例や経験を基に、どのように考えているかをしっかりと表現することが大切です。
また、作文では明確な構成が求められるため、導入・本論・結論を意識しながら書くと、読み手に伝わりやすくなります。
A1: 高校入試の作文対策には、基本的に2~3ヶ月を目安に集中的に取り組むのが理想です。最初はテーマに対する理解を深めるため、過去問や模擬試験を繰り返し解くと効果的です。作文の技術が身についてくると、時間配分や文章構成がスムーズになります。最終的には本番を想定した練習を重ね、時間内に書ききれるようにしましょう。
A2: 短時間で作文を書くためには、まず「構成」をしっかり考えることが大切です。作文を始める前に、簡単にアウトラインを作成し、どの順番で書くか決めましょう。また、書き始める前に自分の意見や具体例を簡潔にまとめると、流れが作りやすくなります。時間配分を意識し、練習の際にはタイマーを使って書くスピードを上げることも有効です。
A3: 作文の上達には、まず「論理的に構成する力」を養うことが重要です。意見を述べた後に具体的な例を挙げて根拠を示すという流れを守ることで、説得力のある文章になります。さらに、普段から文章をよく読んで、自分の意見を言葉にする練習をすると、表現力が向上します。また、添削を受けてフィードバックをもらうことも効果的です。
A4: 作文の字数は試験ごとに異なりますが、一般的には400字程度が目安です。指定された字数の「8割以上」で書くようにしましょう。例えば「400字以内で書きなさい」と指定されたら、「320字以上」で書きましょう。ただし、字数が少ないと内容が薄くなってしまいがちです。8割以上あれば字数指定の条件はクリアできますが、9割以上で書くようにするほうが無難です。まずはしっかりとした構成を作り、必要な情報を整理して簡潔にまとめることを心がけましょう。
A5: 作文を上達させるためには、まず「文章構成」をしっかりと意識することが大切です。導入部ではテーマに関する問題提起を行い、本論で自分の意見や根拠を述べ、結論でまとめます。この3段階の構成を守ることで、読み手に伝わりやすい文章になります。また、言葉の選び方や表現力を鍛えるために、毎日少しずつ文章を書く練習をすることも大切です。
A: あきらめないほうがいいです!入試では作文が大きなポイントになります。特に、国語の読解問題は文章のテーマによって得点が左右されることがあるため、必ずしも自分の得意なテーマが出るとは限りません。しかし、作文なら自分の意見や考えをしっかり書くことができれば、高得点を狙いやすいです。作文の練習を積んで、自信を持って臨むことが大切ですよ。
高校入試の作文・小論文対策でおすすめの問題集を3冊紹介します。
出版社:旺文社
特徴:
高校入試の「作文・小論文」の対策法を,ていねいに解説しました。
Amazonより引用
●書き込み式のワークを中心とする構成で,書きながら作文・小論文の力を高めていける。
●解答例が見やすく,また,「ココがマル」「見直しポイント」など,解答例の得点ポイントがわかるので自己採点ができる。
●文・文章の基本から,基本的な作文の組み立て方,基本的・発展的なテーマ,国語で出される作文,小論文まで,ばっちり対応。
●近年の出題傾向に合わせて,よく出る形式・テーマを厳選してピックアップ。
出版社:KADOKAWA
特徴:
高校入試の小論文・作文は、「4つの型」を使って、すぐに合格点をとろう!
【入試の最新傾向・出題テーマに対応! “4つの型”を使いこなして、効率的に合格レベルの作文を書こう!】
今日からさっそく実践できる小論文・作文の「型」やテクニックが満載。ちょっとしたミスを防ぐコツや頻出テーマの解説で得点UP!
まるで塾の授業を受けるような感じで、現場での経験豊富な先生のレクチャーを受けられる1冊です。●4つの型とは
型1「賛成」を宣言する
型2「たしかに~しかし」を使う
型3「たとえば」で具体例を挙げる
型4「このように」でまとめる●最近の入試で出題されるテーマにも対応
KADOKAWAより引用
コミュニケーション、科学技術、環境問題、グローバル化、社会の変化(AIなど)、SDGs(持続可能な開発目標)
出版社:文英堂
特徴:
書く時に必要なことや書く手順がわかる
文英堂より引用
作文や小論文を上手に書くために必要なことは何か,どういう手順で書いていけばよいかなどを,イラスト入りでわかりやすく解説しています。読み進めれば,作文・小論文の書き方がわかります。
書き方のルールがわかる
原稿用紙に作文や小論文を書く時のルールを,よい例・悪い例を挙げて解説しています。ミスを防いで,むだな減点をされないようにできます。
書くことをまとめる力がつく
別冊ワークシートを使って,出題されたテーマをどのように書いていくかのトレーニングができます。テーマもよく出題されるものを厳選していますので,本番に役立ちます。
条件作文の攻略法もわかる
課題文を読んだり,グラフや表を読み解いたりしてから作文や小論文を書く時に,どこに注目すればよいかなどの攻略法が載っています。課題文やグラフなどの読み方が身につきます。
出版社:東京学参
特徴:
最近の入試で重視されてきている作文や面接の攻略ポイントを詳しくわかりやすく解説
Amazonより引用
・作文・面接回答チェックシート付き
・全国公立高校入試の作文対策ページをパワーアップ!
・国語の作文 出題形式別攻略法10
・推薦入試の作文 テーマ別攻略法8
・面接 テーマ別攻略法12
・面接の目的を知る・面接を制する5つの法則
・よくある質問・展開をチャートでシミュレーション
・気になる面接のマナー・態度・服装最終チェック
・注目の集団討論を攻略する
・実戦を想定した作文例・回答例が満載
高校入試では作文や小論文対策が重要です。
その理由を2つお伝えします。
何よりも、作文・小論文は高校入試で安定して高得点を狙える問題です。
国語は得意なテーマ・苦手なテーマが人によってどうしてもあります。苦手なテーマでも読み方や答え方の基本を身につければ一定以上の点数は取れますが、やはり多少の上下があります。
※関連記事:高校入試国語の対策方法
長文読解に比べて作文はどのテーマが出てきても、「自分の書きやすい内容」を書くようにすれば高得点を常に取れます。
作文の対策をしっかり行っておけば、第一志望校合格に大きく前進できるのです。
高校入試で作文・小論文が出題されるのは、そもそも学校教育で思考力・表現力が重視されているからです。
文部科学省の指導要領では下記のように定められています。
第1章 総則
第1 教育課程編成の一般方針
1 (前略) 学校の教育活動を進めるに当たっては,各学校において,児童に生きる力をはぐくむことを目指し,創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開する中で,基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させ,これらを活用して課題を解決するために必要な思考力,判断力,表現力その他の能力をはぐくむとともに,主体的に学習に取り組む態度を養い,個性を生かす教育の充実に努めなければならない。その際,児童の発達の段階を考慮して,児童の言語活動を充実するとともに,家庭との連携を図りながら,児童の学習習慣が確立するよう配慮しなければならない。
文部科学省・学習指導要領「生きる力」より引用
(太字は記事作成者による)
大学入学共通テストもこの方針に沿って問題作成されているため、大学受験に力を入れている高校では「思考力・判断力・表現力」の高い生徒に入学してほしいと考えています。
そのため、思考力や表現力をはかりやすい作文を入試に出題し、高得点を取れる受験生が合格しやすいようにしています。
では作文対策はいつからはじめればいいでしょうか。
結論を言うと、作文対策はできるだけ早めにはじめるのがおすすめです。
高校入試対策では英語や数学の勉強に時間を取られます。理科・社会もあります。
こうなると、作文は後回しになりがちです。
配点は決して小さくありませんから、後回しにして得点が伸び悩んでしまうともったいないです。
「定期テストや英語・数学などの受験対策で手一杯」という人は、中3夏に短期集中しましょう。
入試が近づくと作文以外の科目の勉強が忙しくなります。作文のように、1本書くのに多量のエネルギーを使う勉強は後回しにされがちです。
前述のように作文は高得点を狙える問題ですから、結果的に後回しにして取りこぼしてしまうのは避けましょう。
中1・中2から少しずつ作文の練習をしておくと、中3になってから特別な対策をする必要がなくなります。
5教科の勉強に集中できるので、ライバルよりも「有利」な状況をつくりだせます。
高校入試で問われる作文・小論文の書き方や対策問題集を紹介しました。
作文は安定して高得点を狙える問題です。汎用性の高い「型」を1つ身につけておいて、過去問の傾向に応じて対応できる力を養うようにしましょう。
中1~中2で作文の対策に少しずつ取り組んでおくと、中3では作文にあまり勉強時間を割かずに済みます。漢字や古文で覚えることもたくさんありますから、早めにできることはしておきたいですね
※関連記事:高校受験でよく出る漢字の問題
※関連記事:高校受験でよく出る古文単語・歴史的仮名遣い・月の名称の問題
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※関連記事:オンライン家庭教師のメリットと始め方
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