中学受験の理科は小学校で習う内容よりハイレベルです。中学内容も含むため、苦手にしている子が少なくありません。
分野も4つにわかれていて、分野ごとに勉強方法もことなります。
こうしたむずかしい面もありますが、
それでも算数や国語にくらべて勉強がしやすく、入試での得点も安定しやすいです。
社会に次いで、ぜひ得点源にしたい教科です。
※関連記事:理科・社会を得意にして戦略的に合格を勝ち取る勉強方法
そこで、塾なしでも理科の勉強を自宅で行えるおすすめの参考書・問題集を10種類選びました。
親子で、あるいは子どもが1人で取り組んで理科を得意にできるものばかりです。
ぜひ、参考にして子どもに合う問題集をお選びください。
この記事は以下の方向けです。
※関連記事:【中学受験】理科を得意にできる勉強方法
Z会の通信教育 中学受験コース※Z会の中学受験コースのメリットや活用法を下記の記事で紹介しています。
Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法
理科の勉強は学習段階にあわせて参考書・問題集を選ぶのがおすすめです。
幼児から小学校3年生くらいまでは図鑑をみて身の回りの生物や化学(科学)に興味を持たせると、その後の勉強がしやすくなります。
そこで、まず幼児から小学校3年生までにおすすめの理科の図鑑や本を紹介します。
AmazonのPRリンクをつけているので、リンク先でお得に購入いただけます。
最初に紹介するのは虫の顔のドアップ写真を載せた図鑑です。
とにかくインパクトがスゴイです。
虫の顔のドアップなんて大人も見たことないですし、まじまじと見ると「こんな目なんだ」「こんな顔してるんだ」と感心してしまいます。
もちろん、虫の顔は中学入試にほとんど出てきません。ですが、インパクトが大きいので「興味を持つきっかけ」になります。
初めてみたとき、しばらく親子でページをめくりながら「へ~~~っ」というなんとも言えないため息をついていたのを覚えています。
虫が好きでも嫌いでも見入ると思います。
著者:伊藤年一
出版社:技術評論社
対象学年:幼児~
特徴の説明:
この本の概要
子どもたちにとって最も身近な生き物といえば,“むし”。 むしって,あんなナリをしていますが,なかなかすごいヤツなのです。なにがスゴいって,地球上の動物種の75%はむし。世界はむしで溢れている! というくらい成功をおさめた生き物なんです。どうりで,どこにでも出没するわけですね。
本書は,そんなむしの“顔”に着目。誰もが無視しがちな雑昆虫から,憧れのむしまで,ありとあらゆるむしの顔を激写。その顔から見えてくる世界を,美しい写真とわかりやすい文章で解説。
「このむしってこんな顔してたんだ!」
「むしの体って,こんなにスゴいのか」
今までにない表現でむしの世界を大胆に掘り下げる,他書にはない魅力的あふれる内容。小中学生にぜひ読んでもらいたい一冊です。『ずかん むしの顔』のココを見てほしい
美しいカラー写真が満載! 眺めるだけでも楽しめます
コミカルなイラストで,内容がすごくわかりやすい
むしの顔からむしを考察。マニアックな視点がたまらない
採取&観察方法も解説。「観察&考察」する力が身につく
写真の撮影方法もバッチリ。調べ学習に最適!こんな方におすすめ
技術評論社より引用
むしについて知りたい,楽しみたい方
むしの顔や体の不思議にふれてみたい方
奇妙なむしの顔写真に興味津々な方
つづいては、天気(雲の形や動き)の図鑑です。
「本当に子ども向けなの!?」と思うほどしっかりした内容で、雲の形・動き・天気への影響を小学校低学年や未就学児でも分かるように丁寧に解説してくれています。
本当に理解しやすいようで、一緒に外に出たときに子どもが「あの雲は積乱雲だから雨が降るね!」とお天気博士になって得意げに教えてくれました。
著者:荒木 健太郎
出版社:KADOKAWA
対象学年:未就学児/小学校低学年~
特徴の説明:
知れば空を見上げるのがもっともっと楽しくなる!
シリーズ累計40万部! 『すごすぎる天気の図鑑』がも~っと詳しく、さらに濃くなった第2弾!
おもしろくてためになる、天気にまつわる知識を、今回も図解やイラスト、写真をふんだんにつかって詳しくご紹介します。とっておきのネタを教えてくれるのは、日本でいちばん有名な気象学者・雲研究者の荒木健太郎氏。雲・空・天気・気象に加えて「季節」の章も加えて、子どもから大人まで楽しめる内容です。「雲の中に入るとどうなる?」「世界一かんたんな彩雲の探し方」「カラフルな雪がある」「-50℃で聞こえる星のささやき」など、誰かに話したくなる、71のトリビアが満載!
Amazonより引用
3冊目は人体の図鑑です。
「中指を曲げて手を机に置くと、薬指だけ動かせない」という表紙にも載っているおもしろトリビアを含め、人体の構造を子どもに分かりやすく、親子で一緒に楽しめるように解説してくれています。
本当に薬指だけ動かせないのが不思議ですし、骨の構造上そうなるというのも、皮膚の外からは分からないことなので子どもにとっても新鮮な発見だった様子です。
著者:坂井 建雄
出版社:えほんの社
対象学年:小学校低学年~
特徴の説明:
本書では、子どもたちでも簡単に試せたり、観察できて、
思わず自分の体で確認したくなるような「人体の不思議」を多数紹介。
実際にチャレンジするよう促した上で、解説を加えています。「腕を体の前で組んでみて。脳のタイプがわかるよ」
「昨日の晩御飯を思い出してみて。考える事で目の動きが変わるよ」
「手の指を一本ずつ動かす事出来るかな?」自分の体を使って疑問を抱かせる事で、より興味を持たせ、その後の理解が深まる事を狙いとしています。
監修には人体に関する多数の著書を持つ解剖学者・坂井建雄氏を迎え、
Amazonより引用
子供にもわかりやすく、大人でも面白く、すぐに試して、人に話したくなる一冊。
体を使って読む本で、体を楽しみ、体について学びましょう!
最後に紹介するのは『ぐんぐん頭のよい子に育つよみきかせ ~のお話25』のシリーズです。
読み聞かせが子どもの知育に非常に良いのは知られています。
なかでもこの本は科学を題材にしており、国立科学博物館監修の「ちゃんとした絵本」です。
ストーリーやキャラクターの可愛らしさと科学を合体させています。
楽しく読んでもらっているうちに科学の内容に親しめるようになり、その後理科の勉強をするときのハードルをかなり下げてくれます。
絵本の読み聞かせをしているご家庭は多いと思います。そのなかの1冊にこれを加えてみてはいかがでしょうか。
著者:山下 美樹
出版社:西東社
対象学年:3歳~
特徴の説明:
☆ナミダはたたかうスーパーヒーロー!?
☆そばとうどんがガチ相撲?
☆トリケラトプスになっちゃった!
どれもこれも、おもしろい物語ばっかり!
まず絵本形式の物語をたのしみ、
そのあとに図解ページをみて親子で学ぶ、
いままでにないタイプの
科学絵本ができあがりました。25話の物語はすべて、
子どもにとって身近な
科学トピックを題材にしたものです。たのしむ→わかる→やってみる
3ステップを踏むことで
お子さんのなかの科学のタネが芽を出し、
ぐんぐんと育ちます。●昆虫・動物・植物・空・地球・
くらし・人体・食べもの
身近ななんで?どうして?を物語に●お誕生日やクリスマス、
入園入学のプレゼントにぴったり●対象年齢:3才~小学校低学年
・よみきかせるなら3才から
・自分でよむなら6才から※物語ページはすべてひらがなとカタカナ、
Amazonより引用
図解ページは漢字まじりですが総ルビです
つづいて、4-5年生向けに中学受験理科の参考書・問題集を紹介します。
4-5年生は本格的な受験勉強に入っていく時期です。
知識のインプットをして、問題演習を重ねて知識を定着させていきましょう。
算数の勉強がむずかしくなってくる時期ですので、算数に意識が向きがちになります。
など、勉強ペースを決めて続けていきましょう。
家庭学習での中学受験対策の定番、「自由自在」です。解説がくわしく、問題集のおともに使うと便利です。
先述の図鑑で理科に興味を持った状態で問題に臨むと、問題集に載っていないことも解説したがり、楽しく勉強できます。
著者:受験研究社 (著), 小学教育研究会 (編集)
出版社:増進堂・受験研究社
対象学年:小学校3-4年
特徴の説明:
1.知りたいことが何でもわかる
3・4年を中心に、中学受験の土台となる内容まで完全にカバー。詳しい解説であらゆる疑問に答えます。2.マンガで学習内容を楽しく紹介!
導入部の「ここからスタート!」では、マンガで単元の学習内容を楽しく紹介しています。3.豊富な図表や写真
教科書や塾のテキストで扱えない図表や写真も豊富に収録。オールカラーでわかりやすく、より深く理解できます。4.記述力・思考力を伸ばす
主体的な学びを体験できる「8つのミッション!」を新設。5.自由研究にも使える
Amazonより引用
自由研究のページで宿題もはかどります。
自由自在は3-4年生向けと高学年向けで分かれています。違いを説明します。
【3-4年生向け】
小学校で5年生以降が習う内容や中学入試の内容にフォーカスしています。
【高学年向け】
中学入試の内容にフォーカスしつつ、中学・高校で習う発展的な内容にも踏み込んでいます。
難関中学をねらう人の記述力・思考力対策にも役立ちます。
ある程度勉強が進んでくると、苦手分野も生まれてきます。
このドリルは苦手分野の克服に役立ちます。
同じ範囲を4周して暗記と理解を高めることをもくてきにしたドリルです。
1回目は「なぞる」からのスタートなので、「苦手」「分からない」と拒否反応を示している子でも取り組みやすいです。
著者:西村 賢治
出版社:文英堂
対象学年:小学校4-6年
特徴の説明:
本シリーズは、角度を変えた4回繰り返し演習で、「中学入試」に不可欠な「基礎力」を「短期間」で身につけることができる問題集シリーズです!
1中学入試の基本を「即答」トレーニング!
中学入試によく出る最重要事項を「4回」くり返し解くことで,正しい計算方法を定着させます。また,時間を意識しながら取り組むことで「速く」「正確に」解く力も身に付きます。2実際の入試問題を掲載!
4回目のドリルでは,実際の中学入試問題の中からよく出る重要な問題を厳選して出題しています。実戦的な問題で効率よく計算できるか,確認することができす。3コピーして何度でも使える縮刷り付き!
Amazonより引用
別冊解答の後に,本冊の縮刷りを掲載しています。コピーして何度でも取り組むことで,苦手な単元の克服にもつながります。
最後に紹介するのは中学受験大手塾の日能研が出版している問題集です。
日能研の会員生の50%以上が模試で正解した基本問題ばかりを収録しています。
学年別に分かれているので、「今の学年ではどの問題を解けるようにしておけばいいか」が一目瞭然です。
自宅で「塾のカリキュラムどおり」に勉強できるという利便性を兼ね備えています。
ただし、問題を解いて覚えることに特化しているため、解説は少ないです。参考書を併用するか、別の問題集を解いて暗記チェックとして使うのがおすすめです。
著者:日能研教務部
出版社:みくに出版
対象学年:小学校4-6年
特徴の説明:
中学入試での志望校突破の王道は「基礎レベルの学力をしっかりと身につけること」。また、近年急増している「論理的に考え、答えを組み立てる問題」などもベースとなる力がなくては攻略できません。そうした確かな基礎力がつく問題集「基本問題シリーズ」の1冊です。(算数・社会・理科、4・5・6年用、各分冊。)
日能研の内部テストで日能研生の50%以上が正解した「ほんとうに基本的な問題」だけで構成してあるので、すいすいと進めて教科全体の基礎学力をスピーディーに底上げできます。各章の最初のページにはポイントをまとめた「要点ピックアップ」があり、まちがえやすい問題には解説がついています。巻末の「らくらくチェック」では一問一答形式で重要なキーワードがチェックできます。
演習問題はレベルA・レベルBの2段階構成。理科が苦手な場合は、先にすべての章のレベルAの問題をしっかりできるようにしてからレベルBにあたれば無理なく進められます。学校や塾での学習を補うものとして、また春休みや夏休みに集中して基礎固めをするのにも最適です。
Amazonより引用
6年生向けの理科の参考書・問題集を紹介します。
ここで紹介する4冊は、いずれも1日短時間の勉強で済むように作られています。
「塾に行く前の30分」で1日分を仕上げるなど、すきま時間をうまく使うようにしましょう。
手軽にササっと得点力を伸ばすならやはり「でる順」が便利です。
出題頻度の高いものから順に掲載されているので、直前チェック用としても重宝します。
中堅校志望者にピッタリの難易度・網羅性です。
著者:旺文社 (編集)
出版社:旺文社
対象学年:小学校5-6年
特徴の説明:
近年の中学入試を徹底的に分析し、頻出度の高い問題を「でる順」に掲載しました。
旺文社より引用
問題には、「重要」「差がつく」「思考力」といったアイコンがついているので、更に効率的に学習することができます。
1つの単元は「まとめのページ」→「重要用語をチェック」→「入試問題にチャレンジ!」の3ステップで構成されているので、無理なく着実に合格への力をつけることができます。
巻頭には、理科の入試傾向とその対策がわかる分析記事がついています。
入試によく出る理科の問題で、苦手にしている受験生の多い問題の解き方を解説している問題集です。
受験理科の総まとめとして便利です。
中堅中学から難関中学対策まで幅広く使えます。
分野別に3冊に分かれています。
豆電球・浮力・ばね↓
エネルギー・気象↓
天体・生物↓
著者:山内正
出版社:文英堂
対象学年:小学校6年
特徴の説明:
好評の『受験理科の裏ワザテクニック』の続編です。
前書では扱っていなかった理科B分野(生命・地球)について中学受験の裏ワザを丁寧にわかりやすく伝授!
ユニークな暗記フレーズで語句や生物例などをまとめて暗記!
シリーズ初・人体のしくみについてよくわかる解説マンガを掲載!
好評の巻末付録マスターカードで重要ポイントが楽々チェックできます。
文英堂より引用
つづいてのおすすめは「魔法ワザ」シリーズです。
中学受験の大家である西村先生監修で、特に中堅中学で理科を高得点にしたい人や、難関中学の理科で苦手を克服したい人におすすめです。
計算問題編はコチラ↓
思考力問題対策編はコチラ↓
表とグラフの対策はコチラ↓
著者:辻義夫 (著), 西村則康 (監修)
出版社:実務教育出版
対象学年:小学校5-6年
特徴の説明:
本書は、次の3つの方針にしたがって作られています。
①問題を厳選してコンパクトにまとめること
②中堅校から上位校に頻出の問題に限定して、最難関校にたまに出題される、難問や奇問は一切入れないこと
③子どもが読んでわかりやすい解説であることそして、物理・化学・生物・地学の4分野から、厳選して41項目の問題パターンを取り入れています。
実務教育出版より引用
それぞれが、近年の入試によく出題されているものばかりで、また一番点数の差がつきやすいレベルの問題です。
わずか41項目ですから、1項目30分を目処に学習を進めていくと、1日30分、41日で終わらせることができます。
難関中学を目指す人には定番の「塾技」シリーズです。
中学受験塾の上位コースで教わる「難関中学で頻出の問題の解き方」を勉強できます。
理科が苦手ではなくても、難関中学を受験するなら必ず一度は解いておくほうが良いです。「知ってたからこの問題を解けた」という経験を何人もの受験生がしています。
著者:森 圭示 (著)
出版社:文英堂
対象学年:小学校6年
特徴の説明:
入試理科頻出分野がこれ1冊ですべて学べる!
入試理科頻出分野を100の「塾技」に分けてまとめました。中学入試の理科で合格点をとるための力を無理なく身につけることができます。参考書・問題集・図鑑の3つの役割を果たす!
参考書・問題集の役割はもちろん、入試でよく出る植物・動物などの図はすべて掲載。図鑑としても利用できます。これ1冊で3つの役割を果たします。厳選した入試問題を通したパターン学習で得点力を養成!
入試頻出の問題を厳選して取り上げました。良問によるパターン学習で、入試の際に問題を解く時間も劇的に短縮。合格に必要な得点力が身につきます。短期間での巻き返しを可能に!
文英堂より引用
1冊で効率よく網羅的に学習できるため、短期間で成績を向上させることも可能です。
難関中学対策として実践問題を網羅しておきたい人におすすめです。
分野別に分かれていないので、6年生の夏休みなどに短期間でざっと広く復習・実力アップするのに便利です。
著者:西村 賢治(編・著)
出版社:文英堂
対象学年:小学校6年
特徴の説明:
難関中学校の問題を徹底分析!
難関校の問題を中心に徹底分析し、良問を厳選しています。
実際に入試で出された問題を使っているので、入試本番への対策ができます。「問題分析」で問題を解くコツをつかむ!
別冊解答集には、それぞれの問題の出題傾向や出題意図を分析した「問題分析」を示しています。
出題傾向や出題意図を知ることで問題を解くためのコツがつかめ、理解がグンと深まり、入試本番に対応できる力が身につきます。くわしい解説で難問を完全攻略!
文英堂より引用
ハイレベルな問題には「難」マークをつけ、とくにくわしい解説や、考え方のポイントを示した図解などでフォローしています。
家庭学習では手こずるような複雑な問題も、解説を読むことで解けるようになります。
最後に、中学入試の理科で出てくる思考力問題や記述問題の対策に特化している問題集を紹介します。
難関中学受験者はもちろん、中堅校を受ける子も「理科で点を稼いでおきたい」と思ったら手を付けておくほうが良いです。
働くあなたに簡単レシピでバランスごはんをお届け♪食材宅配のヨシケイ首都圏の難関中学・最難関中学受験者には必須の問題集です。
入試の思考力問題を集めており、長期休みや入試直前に集中的に取り組めます。
出版社:旺文社
特徴:
中学入試の過去問の中から、複雑な資料読解問題や論述する問題など、思考力を必要とする問題を集めて掲載した問題集です。麻布中、灘中、慶応義塾中等部、渋谷教育学園渋谷中などで出題された過去問を収録しています。
Amazonより引用
思考力問題を解くうえで求められる「力」別に掲載していますので、自分の強化したいタイプの問題を集中的に解くといった使い方ができます。
別冊解答解説では、思考ステップ別にくわしく解法を説明していますので、疑問点を残さずに次の問題に進むことができます。
また、「保護者の方へ」というコーナーでは、思考力問題を解くために日ごろから心がけるべきことなどを紹介しています。
「最強」とタイトルにありますが、理科がすでに得意な人だけでなく「これから理科を得意にしたい人」にもおすすめです。
論述問題に解答するには「なぜそうなるのか?」を理解しておく必要があります。
この問題集には小学生にとって盲点になりやすい(「言われてみればなぜそうなるのか分からない」と感じるような)ポイントがたくさん詰まっています。
毎日少しずつこなせば徐々に理解が進み、理科を得意にしやすくなります。
出版社:エール出版社
特徴:
理科嫌いの原因は「つめこみ暗記」にある。理科嫌いを克服するには「理由をつけて」おぼえること。「なぜ」に特化し、論述力も鍛えられる一石二鳥の本。
Amazonより引用
理科の参考書・問題集を選ぼうと思っても、さまざまな種類があって選びきれないですよね。
オススメのポイントを4つ紹介します。
この4つのポイントをそれぞれ説明します。
まず、子どもの学年・学習状況に合うものを選びましょう。
問題集によって学べる内容やレベルはことなります。
理科の勉強をはじめたばかりの子には興味を引くような構成をしているものを選び、
4-5年生では知識をしっかり身につけられるものを選び、
6年生は入試頻出問題や苦手分野の克服に適したものを選ぶと、効率よく理科の実力を伸ばせます。
参考書は写真やイラストが豊富にあるものを選びましょう。
理科には植物や動物、人体の分野もあります。
これらの分野は「おしべ」「節足動物」「胃」などと名称ばかりで説明されても、イメージがわきにくいです。
植物の細胞のつくりなど、細かい部分を見ながら核・細胞膜などを覚えると、問題を解きやすくなります。
理科が苦手な子の多くは計算問題を苦手にしています。公式の意味など、計算の解説がくわしいものを選ぶと克服しやすくなります。
理科は暗記教科ともいわれますが、入試に出題される範囲のうち3-5割は計算問題です(中学の入試傾向によります)。
計算問題を解けるかどうかが理科を得点源にするための分かれ目にもなります。
なお、算数が得意な子は理科の計算も得意な傾向にありますが、算数が苦手であっても理科の計算はスラスラ解けるようになります。
算数にくらべて理科では計算力をそこまで求められません。小学校で習うかけ算・わり算で解けるレベルまでです。
むしろ、実験・観察問題などでの問題文が長くて、何を書いてあるかを理解するのに苦労します。
「問題文で設定されている条件」や「なぜその計算をするのか」が分かれば計算問題を得意になります。
※関連記事:【中学入試】理科の計算問題の対策方法
天体の解説が分かりやすいものを選ぶのもおすすめポイントのひとつです。
計算問題以外に、地学の天体を苦手にしている子も多いです。季節による星の位置の違いや軌道の違いをイメージしにくいからです。
太陽、星、地球の動きは立体的です。すべて違う速度で違う軌道を通っているからです。
この連動した動きが月の満ち欠けや季節による星の位置の違いを生んでいます。
初めて勉強する子どもからすると、何がどうなっているのか、なぜこの形や動きになるのかを把握しづらい原因になります。
中学入試では小学校でじっくり習う前に勉強するのが一般的ですから、参考書・問題集だけで十分に理解できるほど解説が分かりやすいものが良いでしょう。
理科は社会同様に、時事問題がほぼ必ず出ます。9割の中学入試で出題されているという調査結果もあります。
できれば日ごろから時事ネタには触れておき、入試が近づいてきたら1年のおさらいで時事問題にチャレンジしてみましょう。
理科の時事問題は、たとえばは以下のようなものが代表的です。
宇宙探査の状況や日本・世界の気候も時期ごとに話題になります。
なお、問題集だけでなく、普段からテレビなどで情報に触れるようにしておくほうが良いです。
今年のサクラの開花は早かったか、梅雨入りは遅かったか、夏は暑かったか、それらはなぜなのか。
入試直前にはしないといけない勉強がたくさんあります。時事問題は普段の過ごし方次第で得意にしやすい分野です。
可能であれば、小学校低学年のころから天候・災害や、マンモスなどの面白いニュースは家庭で話題に出す習慣があるといいですね。
塾に通ってみて上手くいかない、家庭学習の効率をもっと上げたいと思ったら、通信教育を試してみるのがおすすめです。
移動時間がゼロですし、塾に比べて短時間の1回あたりの勉強が短時間に設計されています。
「塾と併用」「通信教育単独」のどちらも選べます。
難関中学、最難関中学(首都圏御三家、灘中学、ラサール中学など)を目指しているならZ会がおすすめです。下記のような特長があります。
※関連記事:Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法
Z会の通信教育 中学受験コース中学受験対策の通信教育として進研ゼミも多くの受験生に選ばれています。楽しく、自信をつけながら学べるという特徴があります。
※関連記事:進研ゼミ小学講座の特徴と効果的な利用法
中学受験理科は暗記だけでは高得点を取りづらいです。理科の勉強のコツをまとめて紹介します。
※関連記事:中学入試理科でよく出る問題の語呂合わせ一覧
まず、単元内容の全体的な理解を深めます。
どの問題集も単元ごとに解説ページと問題ページにわけています。
この解説ページをひとまとまりごとに解説できるようにしましょう。
たとえば、「植物」の単元なら、
「根・茎・葉」の解説部分や「光合成」の解説部分などが載っています。
その箇所に目を通し、問題集を見ずに下記のように内容を自分で説明してみます。
「根・茎・葉には道管と篩管があって~」
「光合成とは葉が光を受けてデンプンをつくる働きで~」
こうした説明を自分でできるようになるまで繰り返し覚えましょう。
※関連記事:中学受験の理科でよく出る問題の一問一答
単元のポイントを把握できたら、用語や性質を覚えましょう。
一問一答形式で覚えると覚えやすく、あとで復習もしやすいです。
ひととおり覚えられたら、1ページごとに確認テストをしましょう。
用語を覚えられたら、その用語を説明できるようにしましょう。
たとえば、下記のような感じです。
この演習を繰り返します。
サっと答えられるようになるまでアウトプットを繰り返しましょう。
入試では「~は何?」という単純な一問一答は出題されません。光合成をするのには葉緑体が必要だと知っている前提で、その応用問題が出てきます。
「光合成は知っているけど葉緑体については知らなかった」となると、問題演習が進みにくくなります。
用語の暗記の仕方次第で、その後の勉強のしやすさが大きく変わります。
※関連記事:【中学入試理科】基本問題の一問一答
※関連記事:中学入試理科でよく出る問題の語呂合わせ一覧
用語の暗記ができたら、演習問題に移ります。
用語を意味も含めて暗記しておくと、
問題集にある標準レベルの問題を5割は正解できるようになります。
応用問題での正解率を上げるには、参考書や図鑑が便利です。イラストや写真をみながら問題を解くと印象に残りやすく、理解が進みます。
特に下記の図鑑や参考書はおすすめです。
理解を深めるには、誰かに説明・解説してみるのがおすすめです。
「この実験では二酸化炭素を発生させていて、二酸化炭素の性質は~だから」
のように出題者になったつもりで解説してみましょう。
理科の入試問題は、出題者が何らかの情報(二酸化炭素は空気より軽い、など)を隠して問題を作成します。
受験生が出題者の意図に気づけるかどうかを試しているのです。
単元内容を理解して解説しながら解くようにすると、出題者の意図に気づきやすくなります。
問題を解いて答え合わせをした後、間違った問題の解説を読みっぱなしにしていませんか?
解説を読んだら必ず解きなおしをしましょう。
インプット→アウトプットの繰り返しで実力が伸びていきます。解説を読んで納得しただけだと、まだインプットの段階です。
解説の内容を思い出しながら問題を解いてみましょう。
国語の長文読解のような解き方ですが、問題文に線を引きながら読みましょう。
理科の応用問題は設問のリード文が長いです。10行以上になることもしばしばです。
しかも設問の設定条件をコンパクトに無駄なく詰め込んでいます。
リード文で設定されている条件や状況に線を引きましょう。
ポイントが分かると問題の意図も分かりやすくなり、解きやすくなります。
中学入試の理科では、図表を見て考えて解答させる問題が増えてきています。
例えば2022年度の巣鴨中入試では、
羽田空港の着陸経路に関する国土交通省のデータを見ながら考える問題が出されました。
大学入試の共通テストでも「情報Ⅰ」が必須科目になり、データ分析が入試でも重視されてきていることが影響していると思われます。
中学入試でハイレベルなデータ分析が求められることはないでしょうが、図表を見て状況を判断する練習をしておくほうがいいでしょう。
中学受験の理科は難易度が高いです。
ですが、理科を得意にしておくと良いことがいくつかあります。
メリットを以下にまとめました。
理科を得意にしておけば、入試で貴重な得点源にできます。算数や国語のビハインドを補うのに理科がひと役買ってくれます。
また、中学入試は大抵、1-2回の受験で志望校の合否を決めます。特に第一志望校は「前期勝負」の受験生が多いです。
そのときに理科に自信を持っていれば、算数や国語の試験にも安心して取り組めます。
理科は算数や国語にくらべて、苦手克服にそれほど時間がかかりません。
いくら勉強しても算数や国語は点数が上がってきているように感じられず、自信を失いがちです。
ですが、理科なら単元ごとに繰り返し勉強すれば、高確率で得意にできます。
中学入試の理科は中学校の理科よりも難易度が高いです。
求められる知識量が多く、計算問題のパターンも多岐にわたります。
中学受験時に理科を得意にしておけば、中学入学後も引き続き定期テストで高得点を期待できます。
中学受験を予定している幼児から6年生向けに、理科の図鑑や便利な参考書・問題集を紹介しました。
理科は中学受験で得点源にしやすい貴重な教科です。
ぜひ得意にしたい教科ですが、
小学校の理科よりかなりむずかしく、段階的な勉強が必要です。
本格的な勉強は4年生くらいからのスタートで十分ですが、その前に図鑑やマンガなどで理科への興味を引き出しておきましょう。
丸暗記では最近の中学入試理科に対応できないため、解説を読んで理解しながら覚えましょう。
※関連記事:中学入試理科の語呂合わせ一覧
※関連記事:【中学入試理科】基本問題の一問一答
※関連記事:中学入試の理科でよく出る記述問題とその対策の仕方
お子様に合うものを選んで、少しでも楽しく受験勉強に取り組んでもらえたらと思います。
社会の受験対策におすすめの問題集や勉強法を以下の記事で紹介しています。
※関連記事:【中学受験】社会のおすすめ問題集
※関連記事:【中学受験】地理・歴史・公民の勉強法
※Z会の中学受験コースのメリットや活用法を下記の記事で紹介しています。
Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法
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