難関大学の合格を目指す高校生や中高一貫校の中学生、そして保護者の方にとって、「どの大学が難関なのか」「どれくらい勉強すれば合格できるのか」は、最大の関心事です。
そこで本記事では、国公立大学・私立大学の最難関校を一覧で整理し、文系・理系別の必要勉強時間や学年別勉強スケジュール、効率的な勉強法まで徹底解説します。
この記事を読めば、受験勉強の全体像を把握し、最短ルートで難関大学合格を目指すための具体的な戦略を立てることができます。
「難関大学」という言葉は、受験生や保護者の間でよく使われますが、具体的な定義は曖昧です。一般的には入試の難易度が高く、偏差値が高い大学を指すことが多いですが、それだけでは大学の魅力や価値を正確に示すことはできません。
ここでは、偏差値だけでなく、入試の競争率や学問のレベル、将来の就職・進学実績なども含めて、「難関大学」を整理していきます。
多くの受験生が「偏差値」で難関大学を判断しがちですが、偏差値だけで大学を選ぶのは不十分です。以下のポイントを総合的に判断することが重要です。
難関大学のなかでも偏差値70以上の大学は「最難関大学」と呼ばれます。東大・京大、早慶上智などごく一部の大学です。
これらの大学は偏差値だけでなく「入試問題の難易度」も高く、受験対策に時間がかかります。
どの大学が難関大学に入るのか、北から順に一覧にしました。偏差値は河合塾の偏差値表をもとに、「前期入試で偏差値60以上」の大学をピックアップしています。ただし、医学部だけ偏差値60を越えている大学は除外しました。
大学名 | 偏差値 |
北海道大学 | 50~62.5 |
東北大学 | 52.5~67.5 |
東京大学 | 67.5~72.5 |
名古屋大 | 55~62.5 |
京都大学 | 60~72.5 |
大阪大学 | 57.5~70 |
九州大学 | 55~67.5 |
国際教養大学 | 67.5 |
一橋大学 | 65~67.5 |
筑波大学 | 55~65 |
千葉大学 | 50~67.5 |
お茶の水女子大学 | 57.5~62.5 |
東京外国語大学 | 60~65.0 |
東京農芸大学 | 47.5~62.5 |
東京理工大学 | 52.5~62.5 |
横浜国立大学 | 55~62.5 |
名古屋市立大学 | 50~65 |
京都府立大学 | 52.5~62.5 |
大阪公立大学 | 50~65 |
神戸大学 | 55~67.5 |
広島大学 | 50~65 |
ご覧のように全国の国公立大学217校のうち、旧帝大含めて21校しかありません。
その21校もすべての学部が偏差値60以上というわけではありません。ほとんどの学部で60を越えているのは東京大学・一橋大学・京都大学・大阪大学と限られています。
中でも、偏差値70以上の最難関大学は東大・京大・阪大の3校にしぼられます。
つづいて、偏差値60以上の難関私立大学の一覧を紹介します。
大学名 | 偏差値 |
慶應義塾大学 | 60~72.5 |
早稲田大学 | 62.5~70 |
上智大学 | 55~70 |
東京理科大学 | 55~62.5 |
明治大学 | 57.5~62.5 |
青山学院大学 | 55~65 |
立教大学 | 55~65 |
中央大学 | 55~62.5 |
法政大学 | 52.5~62.5 |
武蔵大学 | 52.5~60 |
同志社大学 | 57.5~62.5 |
関西学院大学 | 50~60 |
立命館大学 | 52.5.~60 |
関西大学 | 52.5.~60 |
こちらも偏差値60以上の大学は限られています。
早慶上理、MARCH、関関同立に武蔵野大学を加えても14校しかありません。私立大学は全国に600校以上ありますから、偏差値60以上はほんの一握りの大学だけなのです。
なかでも、偏差値70以上の大学は早稲田・慶應・上智の3大学だけです。
難関大学合格には、単に長時間勉強するだけではなく、効率的な学習計画と科目ごとの戦略が重要です。
ここでは、文系・理系別に国公立・私立の大学合格に必要な勉強時間の目安をベネッセの調査をもとに整理します。
国公立大学の入試は学力試験(共通テスト+二次試験)が中心で、科目ごとの理解度が問われます。学力の差を縮めるためには、高い学力を維持するための長時間勉強が必要です。
私立大学は入試科目が学部ごとに異なりますが、国公立に比べて総勉強時間の目安はやや少なめです。
☑まとめ
勉強時間の多さだけでなく、「質の高い勉強」と「計画的な学習」が合格への近道です。特に難関大学の場合、早い段階での基礎固めと高校3年での過去問集中が成功のカギになります。
難関大学合格には、学年ごとに計画的に勉強時間を積み上げることが重要です。早い段階で基礎固めを行い、応用力・実践力を高めることが、最終的な合格につながります。
ここでは、高校1年生から3年生までの学年別勉強スケジュールと勉強時間の目安を紹介します。
ポイント:
平日(合計:約2時間)
時間 | 科目 | 内容 |
---|---|---|
18:00〜18:30 | 英語 | 単語・文法の復習 |
18:30〜19:00 | 国語 | 古文・漢字練習 |
19:00〜19:30 | 社会 | 世界史・日本史の用語暗記 |
19:30〜20:00 | 数学 | 基礎問題の演習 |
休日(合計:約4時間)
時間 | 科目 | 内容 |
---|---|---|
9:00〜10:00 | 英語 | 長文読解・英文法演習 |
10:00〜11:00 | 数学 | 基礎+応用問題 |
13:00〜14:00 | 国語 | 現代文の読解演習 |
14:00〜15:00 | 社会 | 年表・資料整理 |
平日(合計:約2.5時間)
時間 | 科目 | 内容 |
---|---|---|
18:00〜18:45 | 数学 | 基礎・演習問題 |
18:45〜19:30 | 英語 | 単語・長文読解 |
19:30〜20:15 | 理科 | 物理・化学基礎演習 |
休日(合計:約5時間)
時間 | 科目 | 内容 |
---|---|---|
9:00〜10:00 | 数学 | 応用問題演習 |
10:00〜11:00 | 理科 | 物理・化学の問題演習 |
13:00〜14:00 | 英語 | 英作文・リスニング |
14:00〜15:00 | 国語 | 現代文・古文演習 |
15:00〜16:00 | 数学 | 苦手単元の復習 |
科目別ポイント:
ポイント:
時間 | 科目 | 内容 |
---|---|---|
6:30〜7:00 | 英語 | 朝の単語・英文法復習 |
7:00〜8:00 | 国語 | 現代文・古文演習 |
16:00〜17:00 | 社会 | 年表・資料整理・暗記 |
17:00〜18:00 | 英語 | 長文読解・英文解釈 |
18:30〜19:30 | 国語 | 読解・小論文練習 |
20:00〜21:00 | 過去問 | 模試形式で時間を計って解く |
☑ポイント
☑まとめ
学年ごとの勉強スケジュールは、基礎→応用→実践の流れで構成するのが理想です。特に難関大学合格を目指す場合は、高校1年生からの計画的な学習と、3年生での過去問集中が成功のカギになります。
単に長時間勉強するだけでは、難関大学合格は難しいです。効率よく学習する方法と、時間の使い方を工夫することが重要です。
科目ごとに勉強法を工夫することで、時間当たりの学習効果を高められます。
☑時間配分の目安
※なお、科目ごとの勉強法を以下の記事で詳しく解説しています。
大学受験英語の勉強法
高校国語の勉強法
大学受験日本史の勉強法
参考:私たちはなぜ眠るのか?健やかな睡眠の意義を考える(秋田大学)
難関大学を目指す子どもには、家庭でのサポートも重要です。保護者ができる具体的な支援を整理します。
※なお、高校生向けに勉強に集中する方法を以下の記事で詳しく解説しています。
【高校生向け】家で集中して勉強する方法|おすすめグッズと学習習慣の付け方も紹介
☑まとめ
効率的な勉強法と家庭でのサポートを組み合わせることで、子どもは勉強時間を最大限に活かし、集中力を維持しながら難関大学合格に近づくことができます。
※なお、日本史と世界史のどちらを選択するほうが有利か、以下の記事で詳しく解説しています。
日本史と世界史の向き不向き:大学受験でどちらを選ぶべきか?向き不向きと有利な選択を徹底解説
ここまで紹介してきて方法をさらにくわしく知りたい方向けに、難関大学合格の方法を解説している本を紹介します。
1冊目は保護者向けに「勉強嫌いなわが子を難関大学に入れる方法」を紹介している本です。
推薦対策や英語の対策などを紹介しています。
2冊目は高校生向けの本です。
「いつ」「何を」「どれくらい」勉強すればいいかの学習計画を細かく、細かく紹介してくれています。これが実践できれば予備校はいらないと言い切れるほど具体的です。
3冊目は難関大学に合格したいけれどなかなか自信を持って踏みだせない受験生や保護者の方向けに書かれた本です。
参考書の選び方、進路の考え方などを、励ましながらそっと後押しするように優しく解説してくれています。
この記事では、難関大学合格を目指す高校生のために、国公立・私立別の合格最短ルートと、学年・科目ごとの具体的な勉強時間割例、さらに効率的な勉強法のポイントを徹底解説しました。
ポイントは次の通りです。
このガイドを参考に、自分のペースや志望校に合わせた学習計画を立て、効率的に取り組むことで、難関大学合格にぐっと近づくことができます。
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