日本史はたくさんの時代があり、名称や順番をややこしく感じる高校生も多いかもしれません。
ですが、時代区分を順番に覚え、さらに各時代の特徴を把握すれば日本史(日本史探求)をかなり得意にしやすくなります。
そこで、高校生向けに日本史の時代区分の名称と順番を紹介し、各時代の特徴や入試によく出る年号や出来事、歴代首相などを紹介します。
時代区分を押さえ、ぜひ日本史(日本史探求)を得意にしましょう!
※関連記事:日本史の勉強法:苦手な人でも流れをつかんで効率よく覚えられる勉強の仕方を紹介
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日本史の時代区分は原始~現代まで全部で6つあります。
時代区分を順番にならべると以下の表のようになります。
原始 | 旧石器時代 |
縄文時代 | |
弥生時代 | |
古代 | 古墳時代 |
飛鳥時代 | |
奈良時代 | |
平安時代 | |
中世 | 鎌倉時代(+建武の新政) |
南北朝時代 | |
室町時代 | |
安土桃山時代 | |
近世 | 江戸時代 |
近・現代 | 明治時代 |
大正時代 | |
昭和時代 | |
現代 | 平成時代・令和時代 |
太平洋戦争終結を機に近代と現代が分かれます。そのため、表では明治時代~昭和時代までの時代区分を「近・現代」としています。
日本史は時代名を順番に覚えましょう。前述の表にも記載がありますが、以下のようになります。
縄文→弥生→古墳→飛鳥→奈良→平安→鎌倉→室町→安土桃山→江戸→明治→大正→昭和→平成→令和
日本史の時代名はそれぞれの時代の特徴を表しています。時代名から特徴を思い出せるようになっておくと、入試でややこしくなったときに正解を選びやすくなります。
各時代の特徴と入試に出やすい年号や出来事を紹介します。
それまでの更新世から完新世へと入り、温暖な気候で動植物が豊富になりました。
石鏃(せきぞく)などの磨製石器をつかって狩猟が行われるようになり、食料の確保がしやすくなります。そこで、土器(縄文土器)で食料が保存されるようになりました。
また、食料が手に入りやすい土地をみつけてそこに定住するようになり、竪穴住居もつくられるようになりました。
朝鮮半島から伝わってきた稲作が広まり、農耕文化へと変わっていきました。食料の保存を倉庫(高床倉庫)で行うようになると、食料の備蓄量によって集落(ムラ)の内外で格差が発生するようになりました。
大きな集落はほかの集落と連合あるいは支配するようになり、国へと発展していきました。
年号・年代 | 出来事 |
紀元前1世紀 | 百余国に分立し、楽浪郡に定期的に使者を派遣(『漢書』地理志) |
57年 | 奴国王が後漢へ使者を派遣し、「漢委奴国王」の金印を授かる(『後漢書』東夷伝) |
107年 | 倭国王帥升らが生口(奴隷)160人を献上(『後漢書』東夷伝) |
2-3世紀 | 邪馬台国を女王卑弥呼が率い、約30国の小国連合を形成(『魏志』倭人伝) |
239年 | 魏に使者が派遣され、「親魏倭王」の称号をもらう(『魏志』倭人伝) |
強力なヤマト政権が樹立され、大王を中心に国をまとめていました。朝鮮半島から専門技術や専門知識を持った渡来人を積極的に受け入れ、須恵器や武器などをつくらせていました。
この頃には漢字も使われており、埼玉県の稲荷山古墳で出土した鉄剣に漢字が書かれています。
また、百済の五経博士が儒教を伝え、百済の聖明王が仏教を伝えました。仏教は、崇仏派の蘇我稲目と排仏派の物部氏との間で争いが起こる引き金にもなりました。
年号・年代 | 出来事 |
391年(辛卯年) | 高句麗と倭が交戦 |
5世紀ごろ | 漢字が伝わる |
6世紀ごろ | 儒教伝来(五経博士) |
538年もしくは552年 | 仏教伝来(百済の聖明王) 538年説:『上宮聖徳法王定説』より 552年説:『日本書紀』より |
391年(辛卯年) | 高句麗と倭が交戦 |
ヤマト政権内で蘇我氏と物部氏の戦が起こり、戦に勝った蘇我氏・厩戸王が政権の中心を担います。天皇と蘇我氏を中心として豪族が使える体制を整えるため、冠位十二階の制や仏教の考えを取り入れた十七条の憲法を制定しました。
国内は仏教を中心とした文化(飛鳥文化)が発展し、蘇我馬子建立の飛鳥寺、聖徳太子建立の法隆寺と四天王寺、、秦河勝建立の広隆寺などのけんちくぶつや、法隆寺金堂釈迦三尊像などの海外の様式による彫刻も盛んになりました。
また、朝鮮半島の情勢変化によってヤマト政権は中国と国交を持とうと小野妹子を隋に派遣します。隋は返礼の使者として裴世清を日本に派遣しました。
その後、百済は唐・新羅連合軍にほろぼされ、危機感をつのらせた中大兄皇子・中臣鎌足らに蘇我蝦夷・入鹿親子がほろぼされます(乙巳の変)。天皇(皇族)と中臣鎌足を中心とした政治体制となり、私地私民から公地公民へと変化します。
戦時体制として国内を統治する天智天皇(中大兄皇子)は、大宰府の北に水城を設置して朝鮮半島からの敵軍襲来にそなえ、近江大津宮にも遷都します。さらに庚午年籍を作成して全国の民衆の人口を管理します。
天智天皇の死後に皇位継承争いが起こり、勝利した大海人皇子が即位して天武天皇になります。国内統治のため、天武天皇・持統天皇によって豪族の身分を再編成する八色の姓が制定され、戸籍である庚寅年籍も作成されます。
年号・年代 | 出来事 |
587年 | 蘇我馬子が物部守屋をほろぼす |
607年 | 小野妹子が隋に派遣される |
608年 | 小野妹子が隋に再度派遣される。南淵請安・高向玄理・僧旻が同行。 |
646年 | 改新の詔 |
663年 | 白村江の戦 |
672年 | 壬申の乱 |
唐の先進的な文化の輸入が優先事項とされていました。唐に派遣された貴族や僧は帰国後、朝廷内で重職に就くようになりました。吉備真備や僧玄昉など。
710年には藤原京から平城京に遷都され、長安をモデルとして条坊制で道がつくられました。
朝廷に従わない東北地方にもたびたび遠征が行われ、聖武天皇の頃には多賀城もつくられました。同じく九州の隼人にも遠征が行われ、大隅国がつくられて朝廷の支配下に置かれました。
年号・年代 | 出来事 |
710年 | 平城京遷都 |
723年 | 三世一身の法 |
724年 | 多賀城の建設 |
729年 | 長屋王の変 |
740年 | 藤原広嗣の乱 |
743年 | 墾田永年私財法 |
740~745年 | 聖武天皇がたびたび遷都: 平城京→恭仁京→難波宮→紫香楽宮→平城京 |
757年 | 橘奈良麻呂の変 |
764年 | 藤原仲麻呂(恵美押勝)の乱 |
769年 | 宇佐八幡神託事件 |
桓武天皇は平安京に遷都し、新たな政治をはじめるという意志を明らかにしました。その補佐役として重用していた藤原種継が長岡京造営中に暗殺されるも、引き続き藤原家との関係を重視しました。さらに坂上田村麻呂を征夷大将軍に任じるなどして3度蝦夷討伐を行います(胆沢城の築城、アテルイ降伏)。
藤原氏は他氏排斥をたびたび行ない、藤原氏以外の有力貴族(大伴氏、橘氏など)の勢力を弱めました。藤原氏の権力基盤が強固なものになり、摂関政治をはじめるに至りました。
また、平安時代は承平・天慶の乱に代表されるように武士による大きな乱が相次ぎ、それらの乱を鎮めたことで武士の台頭を招く結果になりました。
最終的に、院政を行う上皇と権力を取り戻したい天皇・藤原氏との間の争い(保元の乱・平治の乱)で平清盛が大きな権力をにぎり、平家をほろぼした源頼朝が鎌倉幕府を樹立して武家政権をつくりました。
年号・年代 | 出来事 |
794年 | 平安京遷都 |
810年 | 薬子の変(平城上皇の乱) |
842年 | 承和の変 |
866年 | 応天門の変 |
902年 | 延喜の荘園整理令 |
939年 | 平将門の乱、藤原純友の乱 |
969年 | 安和の変 |
1028年 | 平忠常の乱 |
1051年~1062年 | 前九年の役 |
1083年~1087年 | 後三年の役 |
1086年 | 院政の開始(白河上皇) |
1156年 | 保元の乱 |
1159年 | 平治の乱 |
1177年 | 鹿ケ谷の陰謀 |
1180年 | 以仁王の令旨 |
1185年 | 屋島の戦い、壇の浦の戦い |
1185年 | 守護・地頭の設置 |
源義経らによって平家はほろぼされます。その後、源頼朝は全国に守護・地頭を設置して武士による全国支配権を獲得します。
鎌倉幕府と御家人は御恩と奉公の関係でむすばれ、幕府は御家人に対して本領安堵・新恩給与を約束します。
幕府の実権は執権として北条氏がにぎり、北条氏は自家の権力を固めるために源氏将軍を衰退させ、ほかの有力御家人をほろぼします。さらに政権奪回をねらった後鳥羽上皇が承久の乱を起こすもこれを鎮圧し、六波羅探題を設置して朝廷の監視を強めます。
ですが、元寇や分割相続で窮乏する御家人が増え、最終的には後醍醐天皇の命を受けた足利尊氏や新田義貞らによって鎌倉幕府は滅ぼされます。
年号・年代 | 出来事 |
1180年 | 侍所設置(初代別当・和田義盛) |
1184年 | 公文所設置(初代別当・大江広元) 問注所設置(初代別当・三善康信) |
1185年 | 守護・地頭の設置 |
1203年 | 北条時政が比企能員をほろぼす |
1213年 | 北条時政が和田義盛をほろぼす |
1221年 | 承久の乱 |
1225年 | 連署、評定衆の設置 |
1232年 | 御成敗式目の制定 |
1247年 | 宝治合戦 (北条時頼が三浦泰村をほろぼす) |
1249年 | 引付衆の設置 |
1274年 | 文永の役 |
1281年 | 弘安の役 |
1285年 | 霜月騒動 (内管領・平頼綱が有力御家人・安達泰盛をほろぼす) |
1293年 | 鎮西探題の設置 |
1297年 | 永仁の徳政令 |
1324年 | 正中の変 |
1331年 | 元弘の変 |
1333年 | 鎌倉幕府滅亡 |
後醍醐天皇は足利尊氏との戦いに敗れ、吉野に逃れました。吉野に朝廷をつくり、南朝として存在しました。南朝は大覚寺統、足利尊氏らが擁する光明天皇ら北朝は持明院統と呼ばれました。
北朝方では足利尊氏+高師直・足利直義が権力争いを起こし、混乱します。その間、南朝方は勢力を盛り返す時もありましたが、基本的には北朝方に押されます。
3代将軍・足利義満は幕府の権力を安定させ、ついに南朝の後亀山天皇が北朝の後小松天皇に譲位する形で南北朝合一に成功しました。
年号・年代 | 出来事 |
1335年 | 中先代の乱→足利尊氏が建武政権に反旗をひるがえす |
1336年 | ・建武政権崩壊 ・足利尊氏が建武式目を制定 |
1350年~1352年 | 観応の擾乱 |
1371年 | 今川貞世(了俊)が九州探題に就任 |
1392年 | 南北朝合一 |
3代将軍・足利義満は有力守護大名(土岐康行、山名氏清、大内義弘ら)をほろぼして守護大名の力をそぎました。幕府内の政治体制を整え(三管領、四職)、自身は太政大臣に就任し日明貿易をはじめるなどして室町幕府の権力を強くしました。
しかし守護の権限を鎌倉時代よりも強めたことで、守護大名の強大化を招きました。
また、将軍も足利義満以降は守護大名に押されるようになり、6代目・足利義教に至っては赤松満祐に暗殺されました(嘉吉の乱)。
幕府の権力が弱くなったことで、地方でも自治的な組織(惣)がつくられ、守護に反発して国人一揆が起こるようになりました。
年号・年代 | 出来事 |
1390年 | 土岐康行の乱 |
1391年 | 明徳の乱 |
1399年 | 応永の乱 |
1401年 | 足利義満が第一回遣明船を派遣 |
1404年 | 日明貿易開始 |
1419年 | 応永の外寇 |
1428年 | 正長の土一揆 |
1429年 | 琉球王国成立 |
1438年 | 永享の乱 |
1441年 | ・嘉吉の土一揆 ・嘉吉の乱 |
1457年 | コシャマインの蜂起 |
1467年~1477年 | 応仁の乱 |
1485年~1493年 | 山城の国一揆 |
1488年から約100年間 | 加賀の一向一揆 |
1532年 | 法華一揆 |
1536年 | 天文法華の乱 |
戦国大名 | 本拠地 | 現在の地名 |
北条氏(北条早雲、氏康ら) | 小田原 | 神奈川県 |
上杉謙信 | 越後 | 新潟県 |
武田信玄 | 甲斐 | 山梨県 |
今川義元 | 駿河 | 静岡県 |
織田信長 | 尾張 | 愛知県 |
毛利元就 | 安芸 | 広島県 |
長曾我部元親 | 土佐 | 高知県 |
鉄砲が日本に伝わり、戦争の決着が早くつくようになりました。その結果、織田信長が全国の支配者になりかけ、つづいて豊臣秀吉→徳川家康の順に全国の支配者が変わっていきました。
武家の力が格段に強まったため貴族や寺社の力は弱まり、経済地盤を武家にうばわれました。武家が全国の石高や人口を管理し、強い支配体制を築くようになりました。
また、キリスト教も「天下統一」の事業が完成するまでは保護され(支配者に利用され)、天下統一が果たされて以降は禁止・弾圧へと方針が転換していきました。
年号・年代 | 出来事 |
1560年 | 桶狭間の戦い |
1568年 | 織田信長が足利義昭を奉じて入京 |
1575年 | 長篠の戦い |
1580年 | 織田信長と石山本願寺の戦いが終結 |
1582年 | 本能寺の変 |
1585年 | 豊臣秀吉が関白に任命される(藤原氏以外で初) |
1590年 | 豊臣秀吉が全国を統一する |
1592年 | 文禄の役 |
1597年 | 慶長の役 |
1600年 | 関ヶ原の戦い |
徳川幕府は全国の大名との間で主従関係となり、封建体制をとりました。幕府は金山・銀山や重要な港を支配して収入を多く持ち、大名が強い軍事力を持つのを避けようとします。
改易された大名の遺臣などが反乱を起こすなどしたため、朱子学を奨励して武断政治から文治政治へと切り替え、国内で大規模な軍事的手段が取りづらい体制にしました。
また、国内の安定的な統治のために外国との交渉窓口を4か所にしぼり、鎖国状態をつくりあげました(松前:アイヌ、長崎:オランダ・中国、対馬:朝鮮、薩摩:琉球)。
一方でロシアをはじめとする外国からたびたび使節がやってきて通商を求められるようになりました。幕府は『オランダ風説書』などで列強の軍事力を脅威に感じるようになりました。そんな折にアヘン戦争での清国が敗北したのをみて、1854年日米和親条約を結んで開国し、1858年に日米通商条約を結んで貿易をはじめました。
こうした幕府の方針に反対した薩摩藩や長州藩などの勢力の反乱で幕府は滅びました。
年号・年代 | 出来事 |
1603年 | 徳川家康が征夷大将軍に任命される |
1614-1615年 | ・大坂の陣 ・武家諸法度(元和令)の制定 ・禁中並公家諸法度の制定 |
1627年 | 紫衣事件 |
1651年 | ・由井正雪の乱 ・末期養子の禁緩和 |
1709年~1716年 | 正徳の治 |
1716年~1745年 | 享保の改革 |
1772年~1786年 | 田沼意次の政治 |
1782年~1787年 | 天明の飢饉 |
1787年~1793年 | 寛政の改革 |
1792年 | ラクスマンが根室に来航 |
1804年 | レザノフが長崎に来航 |
1806年 | 文化の薪水給与令 |
1808年 | フェートン号事件 |
1825年 | 異国船打払令 |
1837年 | モリソン号事件 |
1839年 | 蛮社の獄 |
1840年~1842年 | アヘン戦争 |
1841年~1843年 | 天保の改革 |
1842年 | 天保の薪水給与令 |
1853年 | ペリーが浦賀に来航 |
1854年 | 日米和親条約締結 |
1858年 | ・日米修好通商条約締結 ・安政の大獄(~1859年) |
1860年 | 桜田門外の変 |
1862年 | ・坂下門外の変 ・生麦事件 |
1864年 | 禁門の変 |
1867年 | ・大政奉還 ・王政復古の大号令 |
1868年~1869年 | 戊辰戦争 |
江戸時代は段階的に鎖国政策がとられました。その概要を説明します。
鎖国政策は以下の順に取られました。
約30年かけて一部の日本人以外は日本と海外を行き来することができなくしました。また交渉を持つ外国も一部の国に制限されました。
なお、スペインとポルトガルの来航禁止について、スペインが先でポルトガルが後というのを覚えておきましょう。ややこしいので入試にときどき出てきます。
鎖国後も、一部の外国と4か所の窓口で交渉を持っていました。
窓口 | 交渉のあった外国 | 覚えておくべきポイント |
松前 | アイヌ | 商場知行制→場所請負制 |
長崎 | オランダ・中国 | オランダ→『オランダ風説書』 中国→唐人屋敷設置 |
対馬 | 朝鮮 | 朝鮮通信使 |
薩摩 | 琉球 | 謝恩使・慶賀使 |
明治政府は列強からの独立を守るため、欧米と同様に憲法と議会をつくり、工業力の発展を目指しました。短期間で軍事力を上げるため、天皇を中心とした中央集権体制を取りました。
まず、外国の侵略から守るために防衛拠点として朝鮮半島の支配をねらって清国と争い、つづいてロシアと争いました。この2つの戦争を経て列強から一目置かれるようになり、領事裁判権の撤廃と関税自主権の回復に成功しました。
年号・年代 | 出来事 |
1868年 | ・五箇条の御誓文 ・五榜の掲示 |
1869年 | 版籍奉還 |
1871年 | ・廃藩置県 ・日清修好条規 |
1872年 | ・富岡製糸場 ・学制発布(→1886年学校令) |
1873年 | ・徴兵令 ・地租改正 ・明治六年の政変 |
1875年 | ・江華島事件 ・樺太・千島交換条約 |
1876年 | 廃刀令 |
1877年 | ・地租改正反対一揆(地租が3%→2.5%) ・西南戦争 |
1884年 | 甲申事変→1885年天津条約 |
1894年 | ・甲午農民戦争 ・日清戦争(~1895年) |
1904年 | 日露戦争(~1905年) |
1910年 | 韓国併合 |
日露戦争での善戦により、国内で軍部の発言力が強まっていきました。さらに第一次世界大戦で日本の軍需産業が大きくうるおい、軍事と経済の関係性が強まりました。国際的には第一次世界大戦の戦禍で軍縮の動きが強まり、国際協調機関として国際連盟が設立されました。
臥薪嘗胆の精神で我慢を重ねてきた国民も要求を表に出すようになり、大正デモクラシーが起こりました。労働者の環境問題が社会問題化しました。
内閣 | 出来事 |
第2次西園寺公望内閣 | 陸軍大臣上原勇作の辞職→軍部大臣現役武官制の利用により内閣崩壊 |
第3次桂太郎内閣 | 第一次護憲運動「閥族打破・憲政擁護」 |
第1次山本権兵衛内閣 | ・軍部大臣現役武官制の改定 ・文官任用令の緩和 ・ジーメンス事件で退陣 |
第2次大隈重信内閣 | 二十一か条の要求 |
寺内正毅内閣 | ・石井・ランシング協定 ・西原借款 ・シベリア出兵、米騒動 |
原敬内閣 | ・三・一独立運動 ・直接国税の規定を10円以上→3円以上に改定 |
加藤友三郎内閣 | ・在任中に病死 ・ワシントン海軍軍縮条約 |
第2次山本権兵衛内閣 | 関東大震災 |
清浦奎吾内閣 | 第二次護憲運動 |
加藤高明内閣 | ・憲政の常道 ・日ソ基本条約 ・治安維持法、普通選挙法 |
戦後恐慌と震災恐慌で金融不安が広がりました。イギリスなど植民地を持つ国はブロック経済で国内の経済を守りに入りますが、日本・ドイツ・イタリアは植民地を持たないため、外国を侵略して経済を回復させようとしました。
その方針のもと、中国に対して強硬姿勢を持つ田中義一内閣は山東出兵や張作霖爆殺事件を起こし、中国侵略を広げました。田中義一内閣が総辞職後もこの流れは止められず、満州事変を起こして国際連盟脱退におちいり、日本は国際的に孤立しました。
国内でも軍部主導を主張するグループが五・一五事件や二・二六事件を起こし、内閣は軍部の主張を受け入れる態勢になっていきました。
これらの結果、日中戦争→太平洋戦争へと戦争を広げていくようになりました。
戦後はGHQの指導のもと、日本国憲法をつくって国民主権としました。また、教育制度改革、大地主や財閥の解体といったいくつもの改革が行われました。
内閣 | 出来事 |
田中義一内閣 | 張作霖爆殺事件 |
濱口雄幸内閣 | ・世界恐慌 ・ロンドン海軍軍縮条約 → 統帥権干犯問題 ・重要産業統制法 |
第2次若槻礼次郎内閣 | 柳条湖事件 |
犬養毅内閣 | 五・一五事件 |
斎藤実内閣 | 国際連盟脱退 |
岡田啓介内閣 | 二・二六事件 |
広田弘毅内閣 | ・軍部大臣現役武官制の復活 ・日独伊防共協定 |
林銑十郎内閣 | |
第1次近衞文麿内閣 | ・盧溝橋事件 ・西安事件 ・「国民政府を相手とせず」の声明 ・日中戦争 ・国家総動員法 |
平沼騏一郎内閣 | 独ソ不可侵条約 |
阿部信行内閣 | |
米内光政内閣 | |
第2次・第3次近衞文麿内閣 | ・大政翼賛会 ・日ソ中立条約 |
東條英機内閣 | 太平洋戦争 |
小磯國昭内閣 | ヤルタ会談 |
鈴木貫太郎内閣 | ポツダム宣言受諾 |
東久邇宮稔彦王内閣 | ミズーリ号で降伏文書に調印 |
幣原喜重郎内閣 | ・公職追放 ・金融緊急措置令 |
第1次吉田茂内閣 | ・教育基本法(6・3・3・4) ・学校教育法(義務教育9年、男女共学) ・地方自治法 ・独占禁止法 |
以下のサイトで歴代内閣の政策を一覧で確認できます。
歴代内閣総理大臣の一覧
日本は景気が低迷し、長い不況に入りました。同時に大きな自然災害が起こり(阪神大震災、東日本大震災など)、震災への対策が重要トピックになっています。
世界では冷戦終結や核軍縮など、大きな戦争が起こりにくくする動きが取られました。一方でリーマン・ショックを引き金とする金融危機もあり、国際的に景気が後退した時期もありました。
また、アメリカ・ロシアの力が相対的に下がり、アジア・アフリカ諸国が第三勢力として台頭してきました。
大学受験の日本史では、時代区分や時代ごとの特徴をとらえることが重要です。
その理由をまとめてお伝えします。
まず、時代区分を覚えれば時系列に沿って歴史的な出来事を覚えられます。
歴史上の出来事は単発のものではなく、ほかの出来事とつながっています。そのつながりごと覚えられるので記憶に残りやすく(ストーリー記憶)、入試で思い出しやすいです。
日本史では政権担当者などの主要人物がたくさん登場します。天皇、有力豪族、藤原氏、北条氏、足利氏、歴代首相など。
これらの人物の考え方や動きはその時代を特徴づくっています。そのため、入試でも以下の3点が設問の焦点になります。
時代区分を覚え、時代ごとの特徴を覚える過程で上記のポイントも頭に入ってきます。
大学入試では、歴史上の出来事を時系列で選択する問題がよく出てきます。例えば共通テストでは、誤りのある選択肢を選ばせる問題が出てきます。
そうした問題は、歴史の流れや順番が頭に入っていると解きやすく感じられます。
最後に、日本史の参考書を紹介します。
※関連記事:日本史の流れが分かる参考書、文化史の参考書、論述の参考書、日本史探究の参考書
1冊目は日本史参考書の定番、「金谷の日本史」です。古代~近現代まで3冊と文化史1冊の合計4冊に分けて解説してくれています。
内容はオーソドックスで、教科書をさらにくわしく解説してくれています。
すべてじっくり読むというより、問題集で問題を解きつつ因果関係が分かりにくいときに参考書として使う人も多いです。
特に、共通テストを受ける人は『文化史』だけでも読んでおくと役立ちます。
出版社:ナガセ
通常の大学入試問題集・参考書はちょっと苦手かも…という人におすすめなのがこちらの1冊です。
日本史の流れをストーリー仕立てで解説してくれる教科書です。イラストも豊富で、1つのストーリーにまとめてくれているので、楽しく読めます。「歴史の流れが苦手」という人にぴったりです。
出版社:SBクリエイティブ
流れを理解できるようになったら、問題演習をして記憶に定着させる必要があります。
この問題集はそんなときに便利です。
「必修版」と「完全版」に分かれており、現在の学力や志望校のレベルに合わせて選べます。
出版社:ナガセ
学研が出版している「標準レベルまで」の参考書です。教科書よりも解説がくわしく、日本史探求に苦手意識を持っている人も理解しやすいです。
定期テスト対策用の問題ページもあり、定期テスト対策、中堅レベルまでに大学入試対策に便利です。
出版社:Gakken
いかがでしょうか。
高校生向けに日本史の時代区分の名称と順番を紹介し、各時代の特徴や大学入試によく出る年号や出来事を紹介しました。
江戸時代の鎖国政策の流れや外国との窓口4つ、歴代首相と在任中の出来事など、共通テストや大学入試で問われやすい内容もまとめています。
時代区分を押さえ、ぜひ日本史(日本史探求)を得意にしましょう!
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