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東大の日本史:過去問を分析して合格するための勉強法と参考書を紹介

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東大の日本史は「普通」に勉強しても点が取れないことで知られています。教科書や問題集に載っていない内容が問われ、論述しないといけません。

その特徴的な問題を攻略するための勉強法を、過去問をもとに紹介します。

※関連記事:日本史の時代区分と各時代の特徴:入試に出やすい年号や出来事、歴代首相などを時代別にまとめました

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※関連記事:【高校生向け】Z会だけで難関大学に合格する方法

東大日本史の特徴

東大日本史は攻略がむずかしいことで知られています。その問題の特徴を、過去問をもとにまとめました。

大問は3~4題

東大日本史の問題は毎年大問3~4つです。

大問4つの年度がほとんどで、第1問は古代、第2問は中世、第3問は近世、第4問は近現代です。

大問1(古代)の出題範囲

大問1は古代です。古代は古墳時代~平安時代までを指します。

そのなかで、古墳時代はほとんど出題されていません。律令政治の仕組み、武家政治への変遷が出題の中心です。

なお、原始(縄文時代まで)の出題はほぼありません。

大問2(中世)の出題範囲

大問2は中世です。中世は鎌倉時代~安土桃山時代までを指します。

そのなかで、武家政権確立の政治的流れや貨幣・外交(貿易)が出題の中心です。

大問3(近世)の出題範囲

大問3は近世です。近世は江戸時代を指します。

幕藩体制の仕組みや鎖国政策について問われることが多いです。

大問4(近現代)の出題範囲

大問4は近現代です。近現代は明治時代~令和までを指します。

特に出題頻度が高いのは近代(第二次世界大戦終結まで)で、明治の新体制から国内の資本主義経済の課題と対策、政府の国際社会との外交的・経済的つながりなど幅広く問われます。

ほぼすべて論述問題

大問4つともほぼ論述問題です。この傾向は毎年変わっていません。

複数の資料や文章をみて、「日本史の知識」と「資料から読み取れる内容」を組み合わせて解答します。

少ない字数で解答を書く

論述問題というと、100字以上で解答する問題も多いです。ですが、東大日本史の問題は3行以内(90字以内)で解答するものがほとんどです。

「解答を簡潔に書く力が求められる問題」と言えます。

教科書に載っていない問題が出る

東大日本史の問題を特徴づけるのが、その出題内容です。教科書に載っていない資料や内容が出てきます。

過去の入試問題を見て、特徴を確認してみましょう。

過去問例:日本史第1問

全部で20行足らずでまとめた、8~9世紀前半までの天皇と太上天皇の政治的な動きに関する簡潔な文章を読み、設問に解答します。

【文章の内容】
孝謙太上天皇が政治の実権をにぎり、淳仁天皇を廃する

平城太上天皇が嵯峨天皇から実権を奪おうとして失敗

嵯峨天皇は自身が天皇位を譲位して以降、離宮に住んで隠棲した

上記の内容から、「太上天皇が政治の実権を握っていた→嵯峨天皇は譲位してから政治に関わらなくなった」という状況が読み取れます。

この内容を読み取ったうえで、設問に答えます。

【設問A】
9世紀前半に太上天皇の政治的地位は大きく変化した。どのようなものか、2行以内で答えよ。

第1問-設問Aの解答例

太上天皇は天皇と同等以上の政治的権力をにぎっていたが、嵯峨天皇の譲位以降は政治への関与をうすくした。

過去問例:日本史第4問

つづいて、第4問の過去問を見てみましょう。

大地主と小作人の関係について、1870年代と1930-1940年代での変化を示す複数の文章と複数のグラフをみて設問に解答します。

【文章とグラフの内容】
1870年代は農地を担保にした資金の借り入れが容易だった。
1873年→1916年までに自作地の比率は下がり、小作地の比率が上がった。

地主が自身の利益を増やすために小作人との契約を一方的に打ち切るケースが問題となった。地主は農業経験が乏しいので、「このような行為は食糧増産のためにあってはならない」。
地主と小作人との間の収益配分の関係について、1941年→1945年で地主の配分が減り、小作人の配分が増えた。

このような内容を読み取って設問に解答します。

【設問B】
地主と小作人の収益配分の変化はどのような政治的意図によるものか。3行以内で答えよ。

第4問-設問Bの解答例

日中戦争と太平洋戦争の継続によって食料の増産が必要であった。そのため農業経験豊富な小作人の労働意欲を高めることで食料増産につなげようとした。

資料中に解答の重要なヒントがある

ご覧のように資料を読み、その資料内容にもとづいて論述します。資料中に解答のヒントがあります。

マニアックな知識が問われるわけではありません。教科書に載っている基本的な知識で十分です。

東大の合格点は6割

東大の最低合格点は6割ほど(300~330/550点)です。

共通テストで8割(90/110点)だとすると、二次試験では最低でも55%(240/440点)必要です。

日本史の合格者平均点は40点

全科目の合格最低点は6割ですが、日本史だけみると毎年40点前後です。

文科Ⅰ類~文科Ⅲ類まですべて毎年40点前後です。

英語・数学・国語のいずれかで苦手科目があるのが普通ですから、日本史では7割近く(40/60点)取っておきたいところです。

東大日本史の勉強法

東大日本史の出題傾向を確認しました。つづいて、合格点を取れる勉強法をお伝えします。

東大日本史を攻略するのに必要なのは「理解をともなった日本史の知識」「論理的思考力」「簡潔に書く記述力」です。

日本史の流れを理解する

まず、歴史の流れをしっかり理解しましょう。一問一答の知識しか覚えていないと、東大日本史の問題を解くのにかなり苦労します。

例えば前述の大問1の過去問例では「平城太上天皇が嵯峨天皇から政治の実権を奪おうとした」とあります。ここを読んで「平城太上天皇の乱のことを言っている」と気づくだけではやや物足りません。

嵯峨天皇は自身の息子ではなく弟の淳和天皇に譲位し、自身は隠遁生活に入っています。兄の平城太上天皇とモメた経験から、太上天皇・現天皇の兄弟間で争いが起きないようにという配慮です。

この問題のポイントは平城太上天皇の乱という「出来事の名称」ではなく、「譲位後は隠遁生活に入ってトラブルが起きないようにした」という点を理解できるかどうかです。

問題文の資料にも似たようなことが書かれていますが、普段の勉強でこの点を理解していた人には非常に簡単な問題です。

教科書に書かれている内容から「歴史の流れ」を頭に入れておきましょう。

※関連記事:日本史の流れが分かる参考書

歴史年表をみながら歴史の流れを説明してみる

教科書を読み込むと歴史の流れが頭に入りやすくなりますが、この勉強法が合わない人もいます。教科書を読んでいるうちに退屈してきて「目で字を追うだけ」になることがよくあります。

その場合は、年表が便利です。年表には主要人物や重要な出来事が時系列で載っています。年表をみながら出来事の関係性を自分で説明してみましょう。インプットするだけでなくアウトプットをとおして頭のなかで知識が構造化されます。

1つの時代を説明するのに5分程度で済みます。たったこれだけで歴史の流れを頭に入れられます。

※関連記事:日本史年号一覧:覚えやすい語呂合わせと入試によく出る重要な出来事を年表を使って解説

共通テスト8割程度の知識は持っておく

流れだけでなく、日本史の細かい知識も一定程度必要です。共通テストで8割を取れる程度の知識があれば十分です。

それ以上の知識は、あってもなくても二次の入試得点にそれほど影響しません。

問題ごとに資料が複数用意されており、資料を読めば「解答のポイント」が分かるようになっています。「ポイント」に気づける程度の知識量で十分です。

※関連記事:共通テスト日本史の参考書

論理的思考力をきたえる

勉強法の2つ目のポイントは「論理的思考力」です。

前述の過去問では、「太上天皇の政治的立場の変化」「土地政策のポイント」が問われていました。このように、東大日本史の問題は「なぜ」「どのように」「その後の影響」を聞いてくるものが多いです。

ある知識(情報)をほかの知識(情報)と関連づけられるかどうかが試されています。

論理的思考力を伸ばしておきましょう。

なぜそうなったのか?を考える癖をつける

論理的思考力をきたえるには、教科書を読んだり、前述のように年表で説明する際に、以下の2点を意識してみると良いです。

  • なぜその出来事が起こったのか
  • その後にどのような影響があったのか

これらの説明をしようとすると、東大日本史で問われる「なぜ」「どのように」「その後の影響」を考えながら知識を使う練習ができます。

日本史の勉強のときだけでなく、普段からこの2点を意識的に考えるようにしましょう。この習慣が論理的思考力の向上につながります。

過去問で論述の練習をする

共通テストが終われば、東大の過去問を使って日本史論述の練習をしましょう。

東大日本史は解答字数が、ほとんどの問題で60~90字以下です。その字数のなかに2つほどポイントを入れる必要があります。

他大学の論述問題にくらべて文字数は少なめです。詳しい説明よりも、簡潔で分かりやすい文章を書ける力を身に付けましょう。

苦手な人は100字の論述問題から練習する

東大の過去問を使って練習すれば「簡潔に解答を書く力」は身につきます。が、どうしても制限字数内に収めるのが苦手という人は、100-120字の論述問題集で練習してみましょう。

文字数が多いほうが書きやすいですし、論述対策をすると「歴史の流れ」を理解しやすくなります。

あくまで、「60-90字以内で書き収められない場合」の対策です。過去問を使って練習すれば書けるようになる人が多いです。

東大日本史の参考書

東大日本史を攻略するのにおすすめの参考書を3冊紹介します。

※関連記事:日本史文化史の参考書と覚え方:文化史が苦手でも捨てないほうがいい理由を紹介

『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本 改訂版』

1冊目は日本史参考書の定番、「金谷の日本史」です。古代~近現代まで3冊と文化史1冊の合計4冊に分けて解説してくれています。

内容はオーソドックスで、教科書をさらにくわしく解説してくれています。

すべてじっくり読むというより、問題集で問題を解きつつ因果関係が分かりにくいときに参考書として使う人も多いです。

特に、共通テストを受ける前に『文化史』だけでも読んでおくと役立ちます。


金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】 原始・古代史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業)


金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】 中世・近世史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業)


金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】 近現代史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業)


金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】文化史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業シリーズ)

出版社:ナガセ

『実力をつける日本史100題』

時代ごとの流れと人名・出来事を覚えるのに役立つ問題集です。時代ごとの流れを説明する文章が書かれてあり、文章中の穴埋め問題を解く方式です。

繰り返し問題を解いているうちに流れを頭のなかに入れられます。

MARCHや関関同立から早慶レベルまでの内容です。


実力をつける日本史100題[改訂第3版]

出版社:Z会

『東大の日本史』

最後の仕上げはやはり東大の過去問です。過去25年分が掲載されており、時間配分、論述の練習ができます。

入試まで時間のない人は、先に解答・解説を読んでから問題を解いてみてください。

解答のポイントを軽く頭に入れた状態で書くので、「書く力」を短時間で高められます。


東大の日本史25カ年[第9版] (難関校過去問シリーズ)

出版社:教学社

まとめ

いかがでしょうか。

東大志望の高校生向けに東大日本史の勉強法と参考書を紹介しました。

東大日本史は大問4つで、ほぼ論述問題です。教科書レベルの知識と歴史の流れを頭に入れて、「なぜそうなったのか」を論理的に考える練習をしましょう。

字数はほとんどの問題で60字以内か90字以内です。簡潔に解答を書ける力も必要です。

過去問を使ってしっかり練習しておきましょう!

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福地 暁です。
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これまで3000組以上のご家庭を担当させていただきました。
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