「英語が苦手でどう勉強すればいいか分からない」
「勉強しているのに英語がなかなか伸びてこない」
「文法、長文、英作文と幅広いので、勉強する順番やおすすめの参考書を知りたい」
このような悩みや希望を持っている高校生は多いのではないでしょうか。英語は定期テストでも大学入試でも必須科目であり、1番重要な科目であると言っても過言ではありません。
学校型選抜・総合型選抜、共通テスト、二次試験のほぼすべての入試で英語は必須です。ほかの科目がいくら得意でも英語が苦手だと合格がむずかしくなります。
ですが、逆に英語を得意にできれば合格に向けて大きく前進できます。
そこで今回は高校生向けに大学入試の英語の勉強方法とおすすめの参考書・問題集を紹介します。
大学受験だけでなく、定期テストの点数をあげて推薦をねらう人にもおすすめの内容です。ぜひ参考にしてください。
※関連記事:【高校生】定期テストで90点以上を取れる勉強方法
※関連記事:高校の評定の出し方と上げ方
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小学校3年生から高校3年生まで、実に10年間も英語を学校で習います。そのなかで、英語が好きになる人はどれくらいいるのでしょうか。
ベネッセの調査によると小学生や中学生の6-7割は英語が好きですが、高校生になると好きな人の割合は下がります。逆に英語が嫌いな人が4割以上を占めるようになります。
ですが英語は高校の定期テストでも大学入試でも必須です。避けられないなら、「得意にしてしまう」のが手っ取り早い解決方法です。
高校生が英語を得意にするための勉強方法を紹介します。
最初にすべきなのは、「英語が苦手な理由」の分析です。
英語はいくつかの要素からなります。
そのなかで自分がどの要素でつまずいているのかを探りましょう。
英語が苦手な人によく見られるのが「単語・熟語力不足」です。大学入試で必要な英単語数は5000-6000語と言われています。中堅大学で5000語、難関大学で6000語必要です。
単語が分からないと文法問題が解きづらく、長文も読みにくくなり、英作文はかなり大変になります。
学校で使っている単語帳や『システム英単語』『ターゲット1900』などの定番単語帳をみて自分の単語力をチェックしてみましょう。
単語帳は大抵、最初のほうに基本単語の章があります。基本単語の章にはどの大学を受ける人でも「必ず知っておくべき単語」が掲載されています。
単語を見て意味がパッと出てこないものがあれば単語力不足かもしれません。
中学英文法を意外と忘れている、抜けてしまっているという人も少なくありません。
高校英語は中学英語を土台にして応用的な文法表現がいくつも出てきます。例えば未来完了形や完了の進行形、大過去、関係副詞などはその代表格です。
ほかにも現在時制を使う場面が増えたり、覚えないといけない助動詞が増えたり。
※関連記事:【中学英語】助動詞の一覧
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高校で英語が苦手になった人は「中学英文法」を復習してみましょう。
※関連記事:中学英語の文法一覧:中学までに習う英文法の総まとめ
英語に苦手意識のある人は特に長文読解を苦手にしていることが多いです。
単語力不足が原因で長文を読めないケースもよくありますが、長文の読み方がよく分からないというケースもあります。
英語が苦手な高校生の多くは単語や文法の知識が不足しています。英語を得意にするには、まず単語と文法を押さえるようにしましょう。
学校の英語の授業についていける人は「復習」や「実力問題」に挑戦しましょう。
学校の英語についていくのが大変な人は長期休みに集中的に取り組みましょう。学校の授業でどんどん新たな単語・文法が出てきますから、長期間じっくり復習しようとしてもなかなか勉強が追い付きません。
長期休みは遊びたい気持ちをグっとこらえて単語・文法の勉強に集中しましょう。
英単語を1日20個ずつ覚えるようにしてみてください。学校では1週間に30-60個くらいのペースで単語テストをしていることが多いです。単語力が不足している人が周りと同じペースで単語を覚えても、単語力不足は解消できません。
1日20個ずつ覚えると、
90日×20個=1800個
となり、3か月で1800個も覚えられます。
単語力が足りていない人はそもそも中学校までで出てきた英単語が抜けていることが多いです。中3で必要な英単語数が2500語程度で、そのうち1500語しか覚えられていないとします。
この1500語に1800語加えれば、合計3300語になります。高1終わりまでに3300語まで覚えられていればもはや単語力不足は解消されています。高2も3300語覚えていれば文法問題が解きやすくなり、長文も以前より読みやすくなるはずです。
しかも、「単語の意味がわかる!」という嬉しい経験をするとモチベーションがアップします。単語の暗記が嫌いな人も多いですが、嬉しくなればそれほど暗記が苦ではなくなります。
また、単語の知識が一定レベルを越えると、新たに単語を覚えるのも以前よりやりやすくなります。
英単語を1800語覚えれば文法や長文の問題が解きやすくなるだけでなく、こうした効果も見込めます。
今日20個単語を覚えたら、その20個を明日もう1度覚えなおしましょう。
1度覚えたくらいではすぐに忘れます。覚えた翌日や1-2週間後にもう1度覚えなおすようにしましょう。
また、覚えるのに10回も20回も書きまくる必要はありません。人間の脳はインプットよりもアウトプットのほうが記憶に定着しやすいです。1-2回書いたら自分で単語テストをしましょう。正解するまでアウトプットを繰り返すようにすると、時間が経っても思い出しやすくなります。
(多鹿秀継・堀田千絵「自己テスト方略の訓練効果―直後 vs. 1か月後の成績の比較」より)
単語帳の掲載されている基本単語を覚え終わったら、続いて次のレベルの単語暗記に進みましょう。このとき、熟語の暗記も並行して進めると英語を早く克服できます。
英語の文法問題には、文法の知識だけでなく熟語の知識を問うものもとても多いです。そういう問題は熟語を知っていれば確実に正解できます。
単語力が圧倒的に不足している段階ではいくら熟語を覚えても、問題のなかで熟語が使われていること自体になかなか気づけません。基本単語が頭に入っている段階になると、熟語を覚えやすくなり、問題でもその熟語に気づきやすくなります。
単語は「分からないと解けない知識」なのに対して、
熟語は「分かれば解ける知識」なのです。
基本単語を覚えたら、熟語の暗記も始めておきましょう。
※関連記事:【大学入試】英語の熟語・連語の一覧
乗り物に乗るときにget inなのかget onなのかややこしいですよね。電車やバス、飛行機はget onですが、車やタクシーはget inです。「基本動詞+前置詞」の組み合わせは多数あり、1つ1つ暗記しようとするとややこしくて大変です。前置詞はイメージを覚えるようにしましょう。
※関連記事:前置詞の一覧とイメージする覚え方
※関連記事:前置詞の問題:時間・場所・乗り物の順番や使い分け、fromとofの違い
※関連記事:asの意味と使い分け:前置詞as、接続詞as、副詞as、関係代名詞asの意味・用法と長文での訳し方
文法を基礎から演習できる問題集を使うと勉強が早く進みます。
文法が苦手と言っても、文法ごとに得意・不得意があります。「応用問題になると解けなくなるけど基礎は大丈夫」と思っていたら、実は基礎的な英文法で抜けている知識があったというケースもあります。
基礎レベルから応用レベルまで演習問題を掲載している問題集なら、文法ごとの得意・不得意や文法理解の土台固めをできます。
文法の勉強をはじめたら、「5文型を見分ける練習」をしっかり行いましょう。
中学英語は「何となく」で正解できますが、高校英語は「文法的根拠の知識」が必要です。知識が乏しいと文法の応用問題を解きづらいですし(高校で英語が苦手になる原因の1つです)、何より長文を読みづらくなります。
大学入試に出てくる英語の長文は1文1文が長く、非常に英語らしい言い回しが多いです。日本語の感覚で読もうとしても、挿入句が長かったりして意味がつかみにくいです。
そういうときは5文型の知識を使うのがおすすめです。文構造が取りやすくなり、意味をつかみやすくなります。
文法問題の正答率を上げるだけでなく、長文読解を得意にするためにも5文型を見分ける練習をしておきましょう。
英語が苦手な人によく見られる特徴として、基本時制の知識があやふやになっているパターンが挙げられます。基本時制というのは「現在・過去・未来などの時間軸」のことです。
各時制で動詞の形がどう変わるかは中学英語で習いますが、その知識が「何となく」になっていると、高校英語では苦労します。
過去完了や未来完了といった中学英語では登場しなかった時制が出てきます。時制の種類が増えると、「何となく」ではややこしくなってしまいます。基本時制の種類と形をしっかり復習しておきましょう。
※関連記事:be動詞・一般動詞の時制ごとの使い分け方
文法の知識が身についたかどうか確認するため、自分で解説しながら文法問題を解くようにしましょう。
「この英文は第3文型で~」
「この関係代名詞は主格で~」
のように、自分で説明しながら問題を解くやり方です。
解説するには正確な知識が必要ですし、言葉にする過程で頭のなかの知識を整理できます。
高校では文法用語がたくさん出てきますから、「聞いたら分かるレベル」で流してしまうといずれややこしくなってきます。整理して「解説できるレベル」まで使い慣れるようにしましょう。
文法ごとにくわしい解説・演習問題が載っている問題集をひととおり終えたら、実践的な問題集に移りましょう。
大学入試向けの文法問題集は網羅系のものと、受験生が間違いやすい問題ばかりを掲載したピンポイントな問題集に分かれています。受験直前でない限り、おすすめなのは網羅系の問題集です。
網羅系の問題集は分厚いですが、大学入試に必要な知識がほとんどすべて手に入ります。
実践的な文法問題集を解いていて、解説がいまいち理解しづらいときがあります。そんな場合は参考書に戻って復習しましょう。
誰でも得意・不得意があります。ほかの文法は理解できていても、関係代名詞が苦手、間接疑問文が苦手、仮定法が分かりにくいといった人はたくさんいます。
実践的な問題集の解説を分かりにくいと感じたら、その範囲の文法理解がまだ不十分なのです。
その範囲だけ基本レベルに立ち戻って勉強しなおすようにしましょう。
単語・文法の勉強が進んできたら、英文解釈の勉強を高2のうちにしておくことをおすすめします。英文解釈というのは「1文ごとに意味を正確に取ること」です。
などの力をつける練習です。
長文読解の勉強をはじめてから実力がついてくるまでの期間は個人差があります。最短3か月で、半年以上かかる人もいます。
高2のうちに英文解釈の勉強をしておくと、3年生になってから英語力を伸ばしやすくなります。
長文読解を得意になるには、スラッシュリーディングに慣れておきましょう。主語や動詞、意味のまとまりでスラッシュを引き、読みやすくするためのメモです。
大学受験の英語長文には以下の2つの特徴があります。
1文が4-5行ほどにもなる長い長い文もあります。挿入句が多く、しかも長く、何を言いたいのか分かりづらいです。
主語と動詞の組み合わせを探しながら読むと読みやすくなるので、そのためにもスラッシュを引きなれておきましょう。
長文の難易度は自分の実力に合うものを選びましょう。
目安は「6-7割ぐらいの内容が分かるかどうか」です。細かい内容までしっかり読めているなら簡単すぎますし、何を書いているのかさっぱり分からないなら難しすぎます。
ところどころ分からないけど、段落ごとになんとなく分かるという難易度の問題集を使いましょう。
長文は定期的かつ長期間の勉強が有効です。2-3日に1題ずつ、数か月以上読むようにしましょう。
最初の3か月ほどはあまり勉強の成果を実感できないかもしれませんが、あきらめずに続ければ読みやすくなってきます。
ここまで、英語が苦手な人向けに単語・文法の勉強方法を紹介してきました。大学入試は期限のある試験です。
なかでも単語・文法は英語の基礎(土台)です。いつまでにひととおり勉強しておくのが良いか説明します。
高1で復習しても、高2で復習しても大学入試には間に合いますが、どんなに遅くとも高3の春休み(高3になる直前)までには単語・文法の復習をしておくほうがいいです。
その理由を3つお伝えします。
まず、学校の授業を受験対策に活かしやすくなるからです。
1・2年生の間は次々と新しい内容を習います。以前習った内容があやふやでも、今習っている内容を勉強すればそれなりに定期テストは乗り越えられます。
※関連記事:【高校生】定期テストで90点以上を取れる勉強方法
ところが3年生になるとほとんどの高校では授業が入試演習中心になります。新たな内容はほとんど習わなくなり、大学入試や共通テストの過去問が教材として使われます。
文法の抜け・漏れがあると、入試問題は解きづらいです。しかも英語の場合、問題に間違えた場合に「どの範囲が弱点になっているのか」が分かりにくいです。
長文も英作文も総合問題です。複数の範囲の文法が一度に出てきます。熟語の知識が足りていなかったから間違えたのか、文の構造を取れなかったから間違えたのか、間違えた理由が分かりにくいです。
単語や文法の知識があやふやなまま学校で入試問題を解いても、自分の弱点や問題点が分からないと適切な勉強がしづらく、実力がつきにくいです。
高3になる前に単語・文法の知識をしっかりつけておけば、入試問題のような総合問題を解いたときに自分の弱点分析をしやすくなります。ただでさえ受験勉強は科目数も多くて時間が足りません。
弱点を把握して効率よく対策をするために、高3になる前には単語・文法をひととおり勉強しておきましょう。
2つ目の理由は「長文読解」です。長文問題を解けるようになるには、下記の3つの段階を経る必要があります。
単語・文法の知識があればすぐに長文を読めるようになる、解けるようになるわけではありません。この3つの段階をステップアップしていく必要があります。
長文読解は、急いで勉強しても模試で偏差値をあげるのに3か月はかかると言われています。高3の4月から本格的に長文読解の勉強をはじめても、伸びを実感できるのは最短でも7-8月です。どんなに早くても、第2回全統共通テスト模試あたりでようやく伸びてくる程度です。
8-9月の模試の結果をみながら11月の公募推薦の出願先を決めますから、遅くとも8-9月には長文読解が伸びてこないと大学選びで不安になります。自信を持って第一志望や併願校に出願できるようにするためには、高3の4月には本格的に長文読解の対策に入るのが必要なのです。
本格的に長文読解の勉強をはじめるには、単語・文法の知識が欠かせません。
単語・文法があやふやなまま長文読解をはじめても、上記の第一段階である「1文ごとに意味を正確に取れる段階」にすら進めません。1つ1つの文の意味が分からないと、たくさんの文が集まってできている長文も読めるようになりません。
ですから、高3の春には単語・文法の勉強がひととおりできている状態にしておきましょう。
前章では3か月で実力をつけられる英語の勉強方法を紹介しました。ここからは、英語の苦手な人が独学で実力をつけやすい参考書・問題集を紹介します。
単語・文法・長文読解・英作文それぞれお伝えします。
まず英単語帳からです。定番のものを3冊紹介します。
1冊目は『システム英単語』です。
単語帳の表紙にも書いてあるように、
掲載語数は2000語+多義語180語あります。これ1冊で中堅大学から難関大学まで対応しています。
例文付きなので、英文のなかでどのように使うかをイメージしやすいです。
もっと基本レベルから勉強したい人は『システム英単語 Basic』もおすすめです。
また、同じような英単語帳で『ターゲット1900』やその基本編の『ターゲット1400』もあります。どちらも掲載語数は同じくらいで、対象とする大学の難易度も同じくらいです。
Basicはコチラ↓
ターゲット1900はコチラ↓
出版社:駿台文庫
特徴:
〈本書の特長〉
Amazonより引用
■最速で英単語が覚えられる〈ミニマル・フレーズ〉方式
■大学入試1万回分など現代英語4億語のデータベースを使用
■意味まで頻度順に配列した最高のヒット率
■〈ポイントチェッカー〉、〈語法Q&A〉、語源、類義語など、記憶に残る解説
2冊目は『速読英単語』です。こちらも長年定番の単語帳です。
『システム英単語』や『ターゲット』が単語の羅列・例文付きなのに対して、『速読英単語』は長文のなかで単語を覚えるように作られています。
難関大志望者はコチラ↓
出版社:Z会
特徴:
★文脈の中で覚える英単語集:単語力×速読力
本書は英文を読むことを通じて英単語を学習する書籍です。ストーリーとともに学習することで、単語とその意味が文脈の中で記憶されますので、覚えやすくかつ忘れにくくなります。易しい英文から始めて、無理なく入試レベルまで到達できるように配置しており、10本ずつを7つのSTAGEに分けていますので一歩一歩着実に進めることが可能です。また、第7版増補版では近年の入試傾向を反映して第7版掲載分から英文を2レッスン分(旧レッスン51・52)を刷新しました。★精緻なデータに基づいた圧倒的なカバー率
近年の入試問題(約660万語)を徹底分析し、入試突破に必須の約1900語を厳選しました。これらの派生語・関連語を含めて合計約3100語を掲載。この1冊で入試に出現する単語の95%をマスターできます(学習する単語は、第7版と同一です)。★音声はWEBから無料提供・別冊の英文解説つき
英文・単語の音声はWEBから無料で提供。各ページの二次元コードから聞くことができるので、音声を使ったさまざまな単語学習が気軽に行えます。また別冊の英文解説は収録されている70本分の英文の語彙、文法・構文、内容を詳しく説明。英文の確実な理解と、知識の定着を手助けします。★巻末にディクテーションページを追加
Z会より引用
単語定着とリスニング力アップを目的として、英文中の見出し語を中心としたディクテーションページを掲載。聞き取れない部分や記憶が不確かな単語のスペルを洗い出すことができ、英語力を総合的に鍛えられます。
Z会からもう1冊紹介します。難関私大や国公立二次対策用の『リンガメタリカ』です。
政治・経済、戦争、医療など難関大入試長文で頻出の題材でよく出てくる単語を掲載しています。通常の単語帳にはあまり掲載されていないので、難関大学を志望している人におすすめです。
出版社:Z会
特徴:
最新の入試テーマを確認する=話題の理解
経済・環境・医療・心理学など、2次・私大入試に頻出のジャンルから専門性の高い最新のテーマを厳選し、図解を交えながら各章の冒頭で詳しく解説しました。まずここを読んだ上で英文+和訳と読み進めることで、各テーマの理解の充実を図ります。小論文対策にも有効。「連語方式」の単語=語彙力の養成
入試長文テーマを理解するためのキーとなる単語を、記憶に残りやすい「連語方式(=フレーズ)」で示し、その派生語・関連語を多数掲載。総語数およそ1900語。英文による背景知識の理解と単語力の養成が効果的にリンク。「覚える単語」から「使う単語」へ
Z会より引用
各章末に簡単な英作文と和訳の問題を設けました。覚えた単語を「使う」ことにより、記憶のさらなる定着を図ります。
定番の英単語帳に掲載されている英単語は、どれも同じようなものが多いです。かなり基本レベルから押さえておきたい人は『システム英単語 Basic』や『ターゲット1400』がおすすめですが、高校入試・入学時点で偏差値が40台後半以上あればそうした基本編・初級編は不要かもしれません。
『キクタン』と合わせて、それぞれの特徴を簡単に比較しておきます。
つづいて、文法のおすすめ参考書・問題集を紹介します。学校で使う文法問題集をひととおり終えてから使うようにしましょう。
1冊目は『Next Stage』です。一般的にネクステと呼ばれています。ひととおり文法の知識をインプットした向けにアウトプット用の問題集です。
問題数が多く、共通テスト8割、GMARCH・関関同立レベルまでこれ1冊で大丈夫です。
解説がややあっさりしていますから、解説を読んでわかりづらい場合は解説のくわしい参考書を併用すると良いでしょう。
基本編はコチラ↓
応用編はコチラ↓
出版社:桐原書店
特徴:
1999年の初版刊行以来、ベストセラーとして好評を博している「スーパー整理本」。「文法」「語法」「イディオム」「会話表現」「単語・語い」「アクセント・発音」の大学入試頻出項目を最も効率的に身につけることができます。
英文法・語法問題はもちろん英作文問題や英文読解問題も含めて大学入試で合格点を取るために前提となる知識が1冊にまとめられています。
共通テスト・中堅大学では「差をつける」レベルまで、難関大学では「合格ラインに到達できる」レベルまでの情報量とし、入試に必要な情報はすべて網羅しています。
体系的理解が可能なように全218の「Point」を設置し、内容を明示することで、獲得目標が明らかな構成となっています。また、各「Point」内の問題配列にも細心の注意を払っています。
左頁を問題、右頁を解説とする見開き2頁構成。右頁の解説では、「【整理】」「考え方」「注意」「プラス」などの項目を設け、情報を整理していますので、理解すべきこと、整理すべきこと、覚えるべきことが明確になっています。
Part 4「会話表現」、Part 6「アクセント・発音」を収録した音声CD付き。文字だけでなく、耳から確認して覚えることができます。
桐原書店より引用
2冊目は『Vintage』(ビンテージ)です。ネクステと並んでよく使われている文法問題集です。
ネクステがGMARCH・関関同立レベルまでなのに対して『Vintage』は早慶レベルまでカバーしています。また、解説がネクステよりも丁寧です。ただし、問題数はやや少なめなので、解説→問題演習の順に勉強すると良いでしょう。
出版社:いいずな書店
特徴:
受験の“マスト・アイテム”さらに洗練されて登場!本書は,大学受験に必要な,英文法・語法・イディオム・会話表現などの広範な英語の知識を効率よく獲得し,さらにその知識を展開して入試問題を解く力を身につけることを目的とした学習書です。<特長>“最新入試を徹底研究,頻出問題を厳選”最近の入試傾向を踏まえて,必須の攻略ポイントを厳選しました。さらに,超頻出問題もチェックできます。また,必須項目を体系的に学習できるように問題を配列しました。“レイアウトを一新, 読みやすく学習がスムーズに進む紙面に”学習がスムーズに進む紙面にレイアウトを一新しました。 “詳しい解説で問題の解き方が身につく”問題を解く際の「着眼点」,正解への道筋である「問題の解法」,なぜ誤りなのかを示す誤答の「選択肢」の解説など,問題を解く力を養います。“学習の指針を示す豊富なコラム”「まずは確認」,「しっかり理解」,「整理して覚える」の3種類のコラムを掲載。理解しなければならないこと,覚えなければならないことを明確に提示しています。
Amazonより引用
3冊目に紹介するのは『総合英語Evergreen』です。『Next Stage』や『Vintage』が文法問題集なのに対して、『総合英語』は参考書です。解説中心で、演習問題は少なめです。
解説の分量が相当多いので全部読もうとするよりも、文法問題集の分からない箇所だけ参照してみるのがおすすめです。
出版社:いいずな書店
特徴:
「総合英語Forest」が新たなステージへ!英文法の本質がわかる参考書の最新版!
<特長>☆「総合英語Forest」から引き継がれる3大特長☆
① 英文法の「なぜ?」をしっかり理解
② 基本から発展までスムーズに学習できる構成
③ 「わかりやすさ」を徹底追及☆解説動画・アプリで学習を強力にサポート!☆
Amazonより引用
【解説動画】英文法の重要項目の基本的な概念を、著者がわかりやすく解説した動画をご用意。冊子とあわせて視聴することで、英文法の「なぜ?」をしっかりと理解できます。
【学習アプリ】ターゲット例文をさまざまなかたちで確認できる学習アプリをご用意。コミュニケーションの基盤となる基本英文をしっかりとマスターすることができます。
つづいて長文読解におすすめの問題集を3冊紹介します。どれもシリーズ化されていてレベル別にわかれています。
同一シリーズを使い続ければ、現在のレベルから志望大学レベルまで段階的に実力アップしていけます。
1冊目は『英文解釈の技術』シリーズです。
長文読解の力を効率よくつけるには、まず1文ごとに正確に意味を取れるようにしましょう。このシリーズはそのための実践問題集です。下記のようにレベル分けされています。
偏差値60までの大学志望者におすすめはコチラ↓
偏差値60以上の大学志望者におすすめはコチラ↓
東大・京大・阪大・一橋大・東工大・早慶・単科大医学部志望者におすすめはコチラ↓
出版社:桐原書店
特徴:
最難関大学レベルへの総仕上げとして、どんなに複雑な構造の英文でも必ず読める、100のテクニックをわかりやすく解説しています。未知の英文にまで対応できる力が養成できます。
文の構造把握から和訳へ至るための論理構成など、和訳の組み立て方のコツがわかります。また、複雑な英文の構造を立体的に図解で示し、理解をサポートしています。
各例題ごとにポイントを復習できる演習問題を掲載。別冊の『解答・解説集』で、ポイントをわかりやすく解説し、定着を図るようにしています。
Amazonより引用
長文の演習問題として定番の『レベル別長文』です。全部で6段階のレベルに分かれていますが、大学入試対策としては3~6が該当します。
レベル別3はコチラ↓
レベル別4はコチラ↓
レベル別5はコチラ↓
レベル別6はコチラ↓
出版社:東進
特徴:
◆特長1 自分に合ったレベルから段階的にレベルアップできる!
「①超基礎編」から「⑥最上級編」まで,各レベルに合わせて段階的に問題の難易度を上げているため,自分の現在の学力と目的に応じたきめ細かな学習が可能です。◆特長2 実際に入試で出題された問題を収録!
公立高校の入試問題から最難関大学の入試問題まで,各レベルに合わせた英語長文を12題収録しました(レベル6のみ10題)。改訂にあたり,古いテーマの英文はカットし,最新の傾向に合ったテーマの英文を新規に選定しました。◆特長3 充実の音声&動画でリスニング力も徹底強化!
東進より引用
リスニング力も徹底的に高められるよう,すべての問題文の英文音声を収録しました(ナレーターはアメリカ人・イギリス人・インド人が参加)。さらに,ネイティブの発音を真似ながらリピーティングの練習ができる「音読動画」,ナチュナルスピードの音声を聴きながら英文を読む練習ができる「リスニング動画」も収録。耳・目・口をフルに活用して学習を進めましょう。
つづいて「やっておきたいシリーズ」です。「レベル別長文シリーズ」と同じく定番です。
300、500、700、1000と4段階にわかれています。
300はコチラ↓
500はコチラ↓
700はコチラ↓
1000はコチラ↓
出版社:河合出版
特徴:
長文が苦手なあなた、まずは300からトライ!
●200語~400語までの比較的短めで、やや易しめから標準レベルの、やっておきたい英語長文を30題選びました。
河合出版より引用
●共通テストレベルの問題まで解ける力をつけたいという方が対象です。
●解説には、入試でねらわれやすいPointも付け、基礎的なものから学習できるように配列しました。
先ほど紹介した「レベル別長文シリーズ」と「やっておきたいシリーズ」はよく併用されます。交互に使うこともよくあります。難易度は「やっておきたいシリーズ」のほうがやや高めで、下記のように使い分けると効率よくステップアップできます。
最後に、英作文の問題集を2冊紹介します。英作文の練習は単語や文法の勉強をひととおり終えてから取り組むと効果的に実力を上げられます。
また、英語の表現をまとまりで覚えられるので、長文読解のスピードや精度も上げられます。
1冊目に紹介するのは『ドラゴン・イングリッシュ』です。英文の例文が100個掲載されており、例文を暗記して入試で使えるようになります。
GMARCH・関関同立レベルから早慶レベルまでぎりぎり対応できます。
出版社:講談社
特徴:
テレビドラマでもお馴染み「ドラゴン桜」英語教師のモデルで、東大合格者がもっとも信頼を寄せる超人気英語講師のベストセラー参考書、16年ぶりの改訂。
講談社より引用
英語合格力は、この100文で鍛える!!
つづいて紹介するのは「竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本」です。「ドラゴン・イングリッシュ」と同じ著者で、こちらのほうが難関大までカバーしています。
「ドラゴン・イングリッシュ」が例文を暗記して入試に対応するのに対して、「竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本」はネイティブの発想方法をマネしながら自然と英作文の実力をあげていくようにできています。
時間・期間を使ってじっくり取り組むとかなり力がつきます。
出版社:KADOKAWA
特徴:
ロングセラー改訂版。旧版は全2巻だったものを1巻に統合し、CD2枚付となりパワーアップ!標準~応用レベルの英作文問題に頻出するパターンを60の原則に集約。覚えたら即役立つ参考書!
KADOKAWAより引用
いくら勉強しても英語が伸びない場合、気づいていないところで何か原因があります。その原因を突き止めれば解決していくはずですが、それが分からなくて困っている人もたくさんいます。
そこで、勉強しているのに英語がなぜか伸びてこない場合のおすすめの対策方法を紹介します。
※関連記事:大学受験の英検利用:英検取得のタイミングや対策法、注意点を紹介
英語が苦手な人のなかには、長文がなかなか読めるようにならなくて苦しんでいる人もたくさんいます。そういう人は思い切って現代文の読解方法をそのまま英語の長文読解に当てはめてみてください。
英語も現代文も読み方は同じです。ですが、「英語の文章を読む」と意識しすぎて英単語や英文法の知識などの細部に集中していまい、「結局何を主張しているのか」という長文読解の本質が抜けてしまっていることがよくあります。
など、主なものはよく似ています。現代文なら使い慣れた日本語ですし、現代文を読むときと同じイメージで英語長文を読もうとすると意外と楽に読めるようになります。
※関連記事:高校国語の勉強方法(現代文・古文・漢文)とおすすめの参考書・問題集
問題集を解いていると、どうしても正解・不正解に意識がいきがちです。結果、その問題は解けるようになっても、同じような別の問題で間違えてしまうケースがよくあります。
「正解は何か」だけでなく、「なぜそれが正解/不正解なのか」の文法的根拠も確認しましょう。
例えば『Next Stage』では左側のページに問題があり、右側のページに解説がくわしく書かれています。右側の解説ページをよく読み、自分で解説しながら問題を解くようにしてみましょう。
独学でどうしても伸びない、受験に間に合うかわからないという場合は、塾・予備校の春・夏・冬休みの講習会を受けてみましょう。
塾・予備校の授業で解説してくれる内容は市販の参考書・問題集にも書かれていますが、一人で勉強しても伸び悩んでいるなら学習するポイントがずれてしまっている可能性があります。
大学受験に塾・予備校は必須ではありませんが、弱点をみつけて早く・的確に学力をあげたいときに役立ちます。
※関連記事:【大学受験対策】塾はいつから通えばいいか
※関連記事:【大学受験】塾・予備校の費用はいくらかかるか
塾・予備校に通う時間を勉強にあてたい、あるいは通える範囲内に有力や塾・予備校がないという人はオンライン家庭教師がおすすめです。自宅にいながら旧帝大などの難関大学の学生に教われます。解説してほしいポイントや問題を事前に共有しておけば、教えてほしい箇所をピンポイントに授業で扱ってくれます。
予備校で教えているようなプロ講師に教わることもできますし、自分主導で勉強したい人や勉強の時間効率をあげたい人に特におすすめの学習方法です。
完全に自分のペースで勉強したい人には通信教育がおすすめです。自宅で受けられるのはもちろん、勉強する内容も自分でカスタマイズできます。もちろん、必要な内容や学習の順番をアプリが自動的に選んで提示してくれます。
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