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大学受験の英検利用:英検取得のタイミングや対策法、注意点を紹介

英語の勉強ノート 大学入試
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入試で英語資格による優遇制度を設けている大学はたくさんあります。

優遇制度のあるほとんどの大学で英検を利用できるため、早い段階から英検利用を考えている人は多いです。

ですが、良いことばかりではなくいくつかの注意点も存在します。

そこで、大学受験で英検利用を考えている人向けに「英検利用のメリット」と、英検取得のタイミングや対策法、英検利用の注意点を紹介します。

※関連記事:大学受験の英検利用制度の内容と活用手順

大学受験で英検利用をするメリット

大学受験では英検利用が人気です。そのメリットを以下にまとめました。

※関連記事:大学受験で英検準2級が利用できる大学の一覧
※関連記事:大学受験で英検2級が利用できる大学の一覧

出願条件のクリア

大学・学部のなかには「英検の級を一定レベル以上取得しておくこと」が出願条件になっているところがあります。

中央大の総合型選抜関西大学・商学部の公募推薦などでは推薦入試で出願資格として英検の取得を義務付けています。

そうした大学・学部では、英検を取得してはじめて出願できます。

出願資格としては英検2級以上が多く、取得している高校生が少ないため、出願資格を満たしている時点で合格の可能性は高いです。

英語試験への加点や得点換算

入試当日の英語試験に加点されたり、一定以上の得点に換算される優遇制度も多いです。

例えば秋田の国際教養大学では英検準1級で共通テストの英語を「満点」扱いしてくれます。

ほかにも英検準2級で7割に換算してくれるところも多いです。

なお、当日の入試で7割を越えれば高いほうの点数を得点に算入してくれます。

英語試験の免除

英検の取得級やスコアによっては英語の入試自体を免除してくれる大学もあります。

例えば明治大学・経営学部の一般入試では英検スコア2200以上で当日の英語試験が免除・加点されます。

英語以外の科目への勉強時間割り当て

ここまで、英検優遇制度のメリットを3つお伝えしてきました。

加点や得点換算される場合、英検を入試より前に取得しておくと高3になってから英語の受験勉強にあまり時間を回さなくても済みます。

浮いた時間を英語以外の科目(国語・数学など)に回せます。

結果的に、英語だけでなくほかの入試科目でも高得点をねらえるようになります。

英語資格利用制度は、こうした「ダブルのメリットがある制度」と言えます。

英検利用は何級から有利になるか

では英検利用をするには、何級以上の取得が必要でしょうか。

準2級から優遇される

結論から申し上げると、準2級から優遇制度を利用できる大学・学部が出てきます。

ただし、準2級では入試得点7割に換算されるなど、優遇措置としてはそれほど大きくありません。

有名大学は2級で有利になる

英検利用できる有名大学では、大抵2級以上が必要です。

2級で入試8割に換算される、入試得点に20点加点される、満点扱いになるといったように、優遇措置が大きくなってきます。

難関大学は準1級がおすすめ

早慶やMARCHなど偏差値60以上の難関大学を志望している人は、準1級の取得を目指しましょう。

難関大学受験者の多くは2級を取得済か、2級以上相当の英語力を持っています。

ライバルに差をつけるには準1級以上が求められます。

※関連記事:難関大学とはどこまでか:難関大学に合格するために高1、高2、高3で必要な勉強時間や勉強法を解説

英検取得のおすすめのタイミング

大学入試で英検利用しようと思ったら、英検の資格取得のタイミングが重要です。

入試出願までに取得が間に合わないといけませんし、高3になってから英検の勉強だけに集中するわけにもいきません。

そこで、大学入試で英検利用するうえで英検取得のタイミングについてお伝えします。

※関連記事:【英検scbt】従来型英検との違いや申込・実施日程など:スピーキングはscbtのほうが有利な理由とは

高1までに準2級を取ろう

まず、高1までに目標級の1つ下の級までは取っておきたいです。

大学入試で英検2級を利用したいと思ったら、高1で英検準2級を取っておくのが目安です。

高2までに2級を取ろう

高1までに1つ下の級まで取っておき、高2の終わりまでに目標級まで取りましょう。

大学入試の出願はもちろん高3になってからですが、英検の級は高2までがおすすめです。

高3の6月が最後のタイミング

高2までで目標の級まで届かなかった場合、高3の6月を最後のタイミングにするほうが良いでしょう。

7月以降も英検を受けられますが、大事な高3夏休みです。英検利用はあきらめて、英語だけでなくほかの科目にも勉強時間を回すほうが良いでしょう。

英検利用はあくまで「取得できている人が得られる優遇制度」です。出願資格になっているとき以外は、英検取得を引っ張り過ぎないほうが得策です。

英検の対策法

英検を取得できていると加点などの優遇を受けられます。

大学入試で有利になるとはいえ、高校の勉強もあるので英検対策はできるだけ効率よく進めたいところです。

そこで、英検を時短で取得するための対策法を紹介します。

※関連記事:英検2級の問題集

英単語を暗記する

英検に合格するには、何より英単語の知識を豊富にする必要があります。

単語帳を使って単語を一気に覚えておきましょう。

各級合格に必要な単語数

英検の各級合格に必要な目安単語数を表にしました。

必要単語数(目安)学力目安
1級13000語大学上級
準1級9000語最難関大学受験
2級5000語難関大学受験
準2級3000語高2~中堅大学受験
3級1800語中3
4級1200語中2
5級600語中1

簡単な英文を暗記する

英検合格を目指すうえで、英文法のハードルが高くなります。学校でまだ習っていない範囲を自力で勉強しないといけません。

参考書や問題集を何周も繰り返す必要がありますが、その時間がない人も多いかもしれません。

そんなときは簡単な英文や参考書に載っている例文を暗記しましょう。

参考書の例文は、学習している範囲の文法について最もベーシックな使い方をしている基本文です。

この文法はこういう使い方をするというベースとなる文を覚えておけば、応用がききやすくなります。

これにより、文法問題で練習するときに早く文法を使えるようになります。

シャドーイングする

早く英検に合格するには、リスニングの音源などを使ってシャドーイングする方法が非常に有効です。

シャドーイングとは、英語の音声を聞いてその1-2秒遅れで真似して発音する勉強法です。

英検3級までは出題傾向に合わせた対策だけでも合格を取りやすいです。言いかえれば、英語力を上げなくてもテクニックで合格の可能性は上げられます。

ですが、準2級以上は英語力がないと正解しづらい問題構成になっています。

英検合格に必要な英語力は下記の2点です。

  • 英文の意味を理解する力
  • 英文法を正しく使う力

シャドーイングするには①英文を聞き取り、②どういう意味なのかを理解して、③その意味の英文をつくる作業を同時に行う必要があります。

シャドーイングをはじめてしばらくは、英語の音声につづいて真似するのに非常に苦労するでしょう。

同じ音源で繰り返しシャドーイングすると、次第にスムーズに真似できるようになります。

長文は問題を見てから本文を読む

英検の長文は、はじめから最後までじっくり読む必要はありません。

先に問題を見て「何を問われているか」を確認し、答えを本文から探すようにしましょう。

ある程度の読解力は必要ですが、すみからすみまで正確に読み解かなくて済みます。

ライティングはテーマと解答をセットで覚える

英検合格者の多くはライティングで点数をかせいでいます。

ライティングは形式が決まっているうえに、自分の知っている単語・文法だけで解答を作成できます。

2級になると社会の動きや国際問題がテーマです。テーマが無限にあるわけではないので、過去問や予想問題でテーマと解答を覚え込んでおきましょう。

試験時には、事前に暗記した解答をカスタマイズします。

これで減点を大きく減らして、高得点を見込めます。

リスニングは問題を先読みする

リーディング・ライティング終わってリスニングに問題が移るときには、音声が始まるまえに問題文を先に見ておきましょう。

  • どのような状況なのか
  • 誰と誰の会話なのか
  • 何を聞き取れば良いのか

上記の3点を確認したうえで音声を聞けば、かなり聞き取りやすくなります。

英検S-CBTのリスニングは先読みに時間がかかる

英検S-CBTで受検するとヘッドフォンやイヤフォンで音声を聞けるので聞き取りやすくなります。

一方で、先読みするには画面を切り替える必要があるため、紙の受検にくらべて先読みに時間がかかるというデメリットもあります。

両方受けてみて、自宅のネット環境や好みで選びましょう。

面接ははっきり・ゆっくり発音する

英検3級以上は面接(二次試験)があります。面接では英語で質問されて英語で回答します。

このとき、面接官のほうを見て「はっきり・ゆっくり」発音しましょう。

英検を勉強している人のなかには、「早く英語を発音しないと!」と焦ってしまっている人もいます。

言うまでもありませんが、私たち日本人にとって英語は外国語です。スラスラとよどみなく話さなくて大丈夫です。

むしろ、早く話そうとして聞き取りづらい発音になるほうがマイナスです。

ゆっくり・はっきり発音しましょう。

英検利用制度の注意点

最後に、大学入試で英検利用をする際の注意点をお伝えします。

※関連記事:英検scbtは大学受験に使えない?scbtの入試利用やスピーキングで有利になる理由を解説します

英語以外の科目で高得点が必要になる

英検利用のメリットはいくつかありますが、出願資格・得点加算の場合、注意が必要です。

英語以外の科目が高得点勝負になるからです。

英検利用で受ける場合、自身だけでなくほかの受験生も英語の得点が8割や満点扱いになります。

ということは、同じ制度を利用しているほかの受験生に差をつけるには英語以外の科目で高得点を取らないといけなくなります。

しかも英検を早めに取得できていれば英語の大学入試対策に時間を回さなくて良くなるので、必然的に英語以外の科目で高得点を取りやすくなります。

「英検を取れたからもう大学に受かったようなものだ」と油断しないようにしましょう。

受検登録時の生年月日に注意する

英検受検時に自身の生年月日を登録します。このとき、生年月日を間違えないよう注意しましょう。

大学への出願書類と英検の登録で生年月日が違っていると、大学入試に英検資格を利用できなくなる可能性があります。

スマホで登録すると、数字の入力間違いが起こりやすいです。入力後、確認しておくと良いですね。

英検利用撤退のタイミングを決めておく

高3で英検利用しようと思ったら、英検利用にこだわる期限を設定しておきましょう。

前述のように、英検取得は高2までがおすすめです。

大学受験勉強に時間を回さないと、高3になっても英検の目標級に合格できなかった場合にかなり不利になります。

高2最終までに目標の級を取得できなかったら英検利用をあきらめるなど、撤退のタイミングを事前に決めておきましょう。

英検資格が利用できない大学もある

ほとんどの大学では、英語の外部検定資格として英検を利用できます。ですが、一部の大学では英検が利用できません。

例えば、上智大学はTEAP利用です。

英検を利用できるかどうか、志望大学の募集要項を確認しておきましょう。

まとめ

いかがでしょうか。

大学受験の英検利用について、そのメリットや注意点、英検取得のおすすめのタイミングを紹介しました。

英検で出願資格の獲得、加点といった優遇を受けられます。

高2までには英検2級を取得しておきましょう。

また、英検3級以降は問題の傾向と対策にも変化が出てくるため、効果的な英検対策法も紹介しています。

大事な大学受験ですから、しっかり準備して計画的に合格を勝ち取りたいですね!

プロフィール
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福地 暁です。
個別指導の塾を経営しています。

これまで3000組以上のご家庭を担当させていただきました。
中学受験、高校受験、大学受験、英検・TOEIC対策、中学生・高校生の定期テスト対策など、さまざまな学習支援をしています。

みなさまの学びにプラスになる情報をお伝えしていきます!
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1男1女の父。
どうやら娘には「甘いパパ」と思われているようで、
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