中学入試の理科は計算問題がよく出ます。物理や化学だけでなく、生物や地学でも頻出です。
計算の種類の数だけ公式がありますので、たくさんありすぎて忘れてしまいます。
そこで、中学入試理科の計算問題でよく使う公式を一覧にしました。
ちょっと確認したいときや公式暗記などにご利用ください。
また、計算問題の練習におすすめの問題集を2冊紹介しています。
※関連記事:【中学入試】面接でよく聞かれる質問例と模範回答例
Z会の通信教育 中学受験コース※Z会の中学受験コースのメリットや活用法を下記の記事で紹介しています。
Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法
公式の種類 | 計算式 |
熱量の公式 | 熱量(cal)=水の重さ(g)×水の温度変化(℃) |
湿度の公式 | 湿度(%)=実際の水蒸気量(g/m3)÷その気温での飽和水蒸気量(g/ m3)×100 |
月の形 | 「地球から見た月の満ち欠けの形」+「月から見た地球の満ち欠けの形」=「円」になる |
北極星の高度 | 北極星の高度=その土地の北緯 |
昼の長さを求める公式 | 昼の長さ=日の入りの時刻ー日の出の時刻 ※「24時間表記」で計算 |
南中時刻を求める公式 | 南中時刻=日の出の時刻+昼の長さ÷2 =(日の出の時刻+日の入りの時刻)÷2 |
東経135度より東の南中時刻を求める公式 | 東経135度より東の南中時刻=12時-4分×(その土地の東経-135度) |
東経135度より西の南中時刻を求める公式 | 東経135度より西の南中時刻=12時+4分×(135度-その土地の東経) |
南中高度を求める公式 | ・春分・秋分の日の南中高度=90度-その土地の緯度 ・夏至の日の南中高度=90度-その土地の緯度+23.4度 ・冬至の日の南中高度=90度-その土地の緯度-23.4度 |
ふりこの振動数を求める公式 | ふりこの振動数(回)=1秒÷周期(秒) |
ばねの長さを求める公式 | ばねの長さ=自然長(もともとのばねの長さ)+のび |
ばねののびを求める公式 | ばねののび=□(定数)×おもりの重さ |
おもりの重さを求める公式 | おもりの重さ=□(定数)×ばねののび ※おもりの重さとばねののびは比例の関係 |
ひもつるした棒がつりあっているときの支点が支える力を求める公式 | 支点が支える力=棒の重さ+おもりの重さの合計 |
長さが半分で変わるふりこの周期を求める公式 | 長さが半分で変わるふりこの周期(秒)=(長い方の周期+短い方の周期)÷2 |
てこが回転しようとする力を求める公式 | てこが回転しようとする力=そこにかかる力×支点からの距離 |
てこが水平につりあっているときの計算 | 支点までの距離×支点にかかる力の大きさ(時計回りのモーメント合計)=支点までの距離×支点にかかる力の大きさ(反時計回りのモーメント合計) |
音速を求める公式 | 空気中の音速(m/秒)=331+0.6×気温(℃) |
ある地点から発した音が離れた場所から跳ね返ってきたときの音速を求める公式 | 音速(m/秒)=ある地点から離れた場所までの距離(m)×2÷かかった時間(秒) |
合わせ鏡にうつる像の数を求める公式 | 合わせ鏡にうつる像の数(個)=360度÷鏡の角度(度)-1 |
全身をうつすのに必要な鏡の高さを求める公式 | 全身をうつすのに必要な鏡の高さ=身長÷2 |
電力を求める公式 | 電力(W)=電圧(V)×電流(A) |
【音の公式】げんの太さを変えたときの振動数の変化を求める公式 | 振動数の変化(何倍)=1÷げんの太さの変化(何倍) ※振動数の変化とげんの太さの変化は反比例の関係 |
【音の公式】げんの長さを変えたときの振動数の変化を求める公式 | 振動数の変化(何倍)=1÷げんの長さの変化(何倍) ※振動数の変化とげんの長さの変化は反比例の関係 |
動滑車を順に組み合わせたときにおもりを手で引く力を求める公式 | 手で引く力=おもりの重さ÷{2×(同滑車の数-1)} |
圧力を求める公式 | 圧力(g/cm2)=力の大きさ(g)÷力がはたらく面積(cm2) |
浮力を求める公式 | 浮力=おしのけた液体の体積×おしのけた液体の密度=おしのけた液体の重さ |
水深を求める公式 | 水の深さ(cm)=体積(cm3)÷底面積(cm2) |
密度を求める公式 | 密度(g/ cm3)=物体の重さ(g)÷物体の体積(cm3) |
浮力と重さの関係 | 水面で浮いている物体の浮力(g)=物体の重さ(g) |
力のつり合いの関係 | ・上向きの力の合計=下向きの力の合計 ・力の大きさの比の逆比=支点までの距離の比 |
温度変化により空気の体積変化を求める公式 | 変化した体積(cm3)=0℃のときの体積(cm3)×1/273×0℃から上昇した温度 |
温度変化に必要な熱量を求める公式 | 水や湯の重さ×(変化後の温度-変化前の温度) |
湿度を求める公式 | 湿度=1m3の空気中に含まれている水蒸気の量(g)÷その空気と同じ気温での飽和水蒸気(g)×100 |
完全燃焼した時の水素と結びつく酸素の重さ | 水素:酸素=1:8 |
完全燃焼した時の銅と結びつく酸素の重さ | 銅:酸素=4:1 |
完全燃焼した時のマグネシウムと結びつく酸素の重さ | マグネシウム:酸素=3:2 |
温度の異なる2種類の水(A、B)を混ぜたときの計算 | Aの重さ×(もとの温度-下がったときの温度)=Bの重さ×(もとの温度-上がったときの温度) |
水溶液の濃度を求める公式 | ・水溶液の濃度(%)=溶質の重さ(g)÷水溶液の重さ(g)×100 ・水溶液の濃度(%)=溶質の重さ(g)÷(溶質の重さ+溶媒の重さ)×100 |
水溶液をうすめる問題で使う公式 | 水溶液をA倍にうすめるときに加える水の重さ(g)=水溶液の重さ(g)×(A-1) |
時差を求める公式 | A地点の日時(何日何時)=B地点の日時(何日何時)-1時間×(A地点の経度-B地点の経度)÷15 |
理科の計算対策におすすめの問題集を2冊紹介します。
「表とグラフ」編もあります↓
「思考力問題対策」編もあります↓
出版社:実務教育出版
特徴の説明:
本書は、次の3つの方針にしたがって作られています。
①問題を厳選してコンパクトにまとめること
②中堅校から上位校に頻出の問題に限定して、最難関校にたまに出題される、難問や奇問は一切入れないこと
③子どもが読んでわかりやすい解説であることそして、物理・化学・生物・地学の4分野から、厳選して41項目の問題パターンを取り入れています。
実務教育出版より引用
それぞれが、近年の入試によく出題されているものばかりで、また一番点数の差がつきやすいレベルの問題です。
わずか41項目ですから、1項目30分を目処に学習を進めていくと、1日30分、41日で終わらせることができます。
「思考力問題対策」編もあります↓
出版社:英俊社
特徴:
①赤本5年分4,912題から良問を厳選しています。
英俊社より引用
②計算がよく出題される単元だけを集め,同じ解き方の類題を多数収録していますので,この1冊で計算問題を効率よく得点源にするための学習ができます。
③分野ごとに,標準的な問題から発展的な問題へと段階的に配列していますので,無理なく実力アップがはかれます。
『魔法ワザ』と『合格トレイン』の2冊を紹介しました。
掲載レベル | 特徴 | おすすめの時期 | おすすめの人 | |
『魔法ワザ』 | 基礎~標準レベルまで | 計算問題の解き方を順序だてて丁寧に解説。計算問題が苦手な人に向いている。 | 5~6年生: 基本的な知識にインプットが終わってから | ・中堅校を志望している人 ・上位校を目指す5年生 |
『合格トレイン』 | 標準~最難関まで | 過去問から計算問題を大量に抜粋している。とにかく演習量を増やしたい人向け。 | 4~6年生: 上位校志望者は4-5年生 中堅校志望者は5-6年生 | ・計算演習を繰り返したい人 ・最難関校で取りこぼしをしたくない人 |
中学受験理科で計算を使う問題はたくさんあります。得意にできれば大きな武器になります。
そこで、理科の計算問題を得意にできる勉強法をまとめました。
理科の計算で必要になるのは、前提となる「単元ごとの知識」です。
固体→液体→気体と状態変化すると密度は小さくなりますが、水は液体が最も密度が高いです。
こうした「知らないどうにもならない知識」を頭に入れてから計算問題に取り組みましょう。
理科は計算問題のパターンが限られています。同じ単元でも特定の計算方法を使う問題は、大問ごとに分かれています。
大問ごとに(パターンごとに)計算練習をすると早く慣れられます。
化学変化やかっ車の問題では比を使って解くものが多いです。
算数で習う比が苦手な人は同時に、これらの「比を使って解く理科の問題」も苦手になってしまいます。
比に苦手意識がある人は、比を得意にしておきましょう。
※関連記事:【中学受験】比の解き方
「算数が苦手だから理科の計算が苦手でも仕方ない…」とあきらめモードになっている子もいますが、それはもったいないです。
前述のように、理科は前提知識をしっかり入れてから問題を解くと、誰でも解けるようになります。
中学入試の出題傾向は最近大きく変わってきています。特に理科はその変化が大きいです。
まず、以前にくらべて計算問題が増えています。
かつての中学入試の理科はほぼ「暗記科目」で、暗記すれば高得点を狙えました。
計算問題もありましたが、物理や化学がメインで、生物や地学では9割がた覚えるだけで良かったです。
ところが生物や地学でも計算問題が増えたため、きちんと勉強しておかないと得点が伸びにくくなっています。
計算問題の多くは実験・観察問題のなかで出てきます。蒸散や水溶液、滑車など出題範囲は非常に広いです。
実験・観察問題は設定される条件が多種多様なため、ただ計算演習をすればいいというわけにいきません。
の2点を把握しておく必要があります。
理科の本質を理解したうえで数字を扱えるかどうかを問われています。
理科の問題は、(1)で求めた数値を使って(2)以降の問題を解くものが多いです。
例えば、(1)で20℃のときの飽和水蒸気量を求め、その数値をもとにして(2)で10℃にしたら水滴がコップにつくかを答えるなど。
合格を取るには理科で高得点を取っておきたいですから、大問1つが0点になってしまうのは絶対に避けたいです。
求めるものや条件に応じて必要な公式を正しく使って解く力が必要です。
1人で勉強していると、下記のようなことがあります。
こういうときは通信教育がおすすめです。
学習の質を高め、効率よく、また楽しく勉強できるようにするため多くのご家庭では通信教育が利用されています。
カリキュラムが明確にありますし、タブレット学習なら「復習したほうがいい問題」をAIが自動表示してくれるので「何を勉強すればいいか」を悩むことがなくなります。
しかも、ウェブ授業や個別対応も標準プランの範囲内にあります。
難関中学、最難関中学(首都圏御三家、灘中学、ラサール中学など)を目指しているならZ会がおすすめです。塾と併用される方やZ会だけで中学受験をされる方も多いです。
下記のような特長があります。
※関連記事:Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法
中学受験対策の通信教育として進研ゼミも多くの受験生に選ばれています。楽しく、自信をつけながら学べるという特徴があります。
※関連記事:進研ゼミ小学講座の特徴と効果的な利用法
算数の先取りをするのに便利な学習道具としてRISU算数という、「算数に特化したタブレット型の通信教育サービス」があります。
ゲームのようにステージをクリアすればするほど算数の問題を解けるようにしていくシステムです。
小学校の勉強先取りはもちろん中学受験の問題もたくさんあり、RISUの会員で四谷大塚の全国小学生学力テストやSAPIXの模試で全国1位を取っている子も出ています。
費用のシステムが分かりにくいので、その解説も含めて下記の記事で紹介しています。
ほかの科目の勉強方法や問題を下記の記事で案内しています。ぜひ、ご覧ください。
【算数】
「比」の解き方
割合の解き方
速さの解き方
平面図形・空間図形の解き方
【国語】
【中学受験】国語の勉強法と入試出題傾向を解説
【中学受験】国語長文読解を短期間で伸ばす勉強法
中学入試によく出る漢字・熟語・慣用句・ことわざの問題
記述問題の書き方と勉強方法
おすすめの記述・作文問題集
【理科】
【中学受験】理科を得意にできる勉強方法
【中学受験】理科のおすすめ問題集
中学入試の理科によく出る問題の一問一答
中学入試理科でよく出る問題の語呂合わせ一覧
【社会】
【中学受験】社会で貯金を20点つくる勉強法を紹介
中学入試の社会によく出る問題の一問一答
【中学入試】社会によく出る年号・年代の語呂合わせ
中学入試の社会でよく出る記述問題
【中学受験】社会のおすすめ問題集
※Z会の中学受験コースのメリットや活用法を下記の記事で紹介しています。
Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法
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