【中学受験国語】おすすめの記述・作文問題集:書き方の基本から難関レベル対策まで

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「国語の記述問題が気になる。でも算数ほど時間をかけられない。」

そんなときは、記述のノウハウが詰まった問題集でちょっとずつ記述練習をしましょう。

国語の記述は難関中学の入試はもちろん、
人気急上昇中の公立中高一貫校入試でも必須です。

※関連記事:公立中高一貫校の入試制度の解説

そこで、国語の記述練習におすすめの問題集を5つ紹介します。

※関連記事:【中学受験】国語記述問題のコツ

今回の記事は下記の方向けです。

  • 国語を効率よく実力アップしたい方
  • 塾に通わず自宅学習で国語を得意にしたい方

※関連記事:中学入試によく出る漢字・熟語・慣用句・ことわざの問題

記述力がなぜ重要なのか

近年、中学入試では記述問題がふえてきています。大学入学共通テストで「思考力・表現力・判断力」を問うようになり、中学入試でもこれらの力を求めるようになってきているからです。

1.大学教育の基礎力となる知識・技能や思考力、判断力、表現力等を問う問題作成
平成 2 1 年告示高等学校学習指導要領において育成することを目指す資質・能力を踏まえ、知識の理解の質を問う問題や、思考力、判断力、表現力等を発揮して解くことが求められる問題を重視した問題作成を行います。

大学入試センターより引用

今のところ、記述問題を中心にすえているのは難関中学が中心ですが、共通テストが「思考力・表現力・判断力」を重視する試験である以上、大学合格の実績を重視する私立中学では記述問題をふやしていくことになるだろうと予想されています。

また、記述問題は国語に限らず、社会を中心にどの教科でも出題がふえてきています。記述力を身につけている受験生のほうがこれからは有利になっていきます。

特に公立中高一貫校入試では作文や記述問題が中心です。知識を問う問題はほとんどなく、図表をみて分析した内容を記述したり、日常生活に近い状況で「この場合、あなたならどうしますか?理由とともに書きなさい」といった記述問題が中心です。

国語記述問題の種類

記述問題はどの教科でも出されますが、記述力を身につけるにはやはり国語の記述練習から入るほうがいいです。記述の基本の1つは「書き方の模倣」だからです。

国語の本文中の書き方や語句をそのまま使って書くことが、記述練習の第1歩です。

国語の記述問題は、「本文の模倣」の度合いによって下記の3つの種類に分かれています。

  • 文中の語句だけで書く(書き抜き)
  • 文中の語句を使って一部自分の言葉を混ぜる
  • 本文内容を参考にして自分の意見を書く

上から下にいくにしたがって、問題の難易度もあがっていきます。

小学生ですから、いきなり自分の言葉だけで著者の主張や自分の意見を書くのはむずかしいです。
まずは大人の書いた模範的な文章(国語の長文や新聞記事など)を真似して練習してみましょう。

記述力は、書き抜いたり、真似して書いたりして身についていく

国語のオススメ記述問題集5選

上記の内容を踏まえて記述問題集を5種類選びました。

『ふくしま式200字メソッド「書く力」が身につく問題集[小学生版]』

まず1つ目は、『ふくしま式200字メソッド「書く力」が身につく問題集[小学生版]』です。

大和出版ホームページより

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著者:福嶋 隆史

著者の説明:

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

福嶋/隆史

株式会社横浜国語研究所・代表取締役。1972年、横浜市生まれ。早稲田大学文学部中退。創価大学教育学部(通信教育部)児童教育学科卒業。日本リメディアル教育学会会員。日本言語技術教育学会会員。公立小学校教師を経て、2006年、ふくしま国語塾を創設(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

Amazonより引用

出版社:大和出版

値段:1,540円(税込)

特徴:

(著者コメント)

◆「メソッド」とは、方法のことです。技術・型などと言いかえることもできます。
技術には形があり、真似できます。
真似できる。ここが肝心です。
世の中にある「書き方」系の本・問題集は、一見、力がつきそうに思えても、何をすればよいのかがあいまいで真似しづらいため、結局は目に見える成果が上がらないものが多いのです。
繰り返しますが、技術とは、真似できるものでなければなりません。
そして、書く力を伸ばす問題集は、とことん真似させるものでなければなりません。
そうです。
この本の最大の特長。
それは、真似にこだわっているということなのです。
いわば、この本は「お手本集」であると言えるでしょう。

◆これが200字メソッドだ! (1・2文目が根拠、3文目が結論)
[ ア ]は、[ 1 ](な)ため、[ A ]である。
しかし、[ イ ]は、[ 2 ](な)ため、[ B ]である。
だから、[ ア ]よりも[ イ ]のほうが[ C ]であると言える。

「ふくしま式 200字メソッド」を使えば、それが主張や意見を含むものである限り、あらゆる文章を最も効率的・効果的に表現できます。
言うまでもなく、あらゆる主張は「根拠→結論」の型で表現されます。そして、「根拠」は常に対比関係になります。「アではなくイ」「アよりもイ」というように、「何かを否定し、何かを肯定する」「何かをマイナス評価し、何かをプラス評価する」というのが、対比関係です。あらゆる結論は、そういう対比(二項対立)を根拠にして、導かれるわけです。
そもそも、「分かる」とは「分ける」ことです。
遠くから見覚えのある人が近づいてくる。それがケンジなのかユウタなのか「分からない」。ケンジのメガネはふちが赤色だが、ユウタは茶色だ。さらに近づいたとき、ふちが赤色だと「分かり」、それがケンジだと「分かった」――。
これは、区別・判別・識別できた瞬間です。「分けられた」「二分された」瞬間です。正反対かどうかはさておき、分けられたものは対比関係にあります。
このように、あらゆる「理解」は、対比によってもたらされます。
そして、結論を支える根拠は、「なるほど」と思えるものでなければなりません。つまり、「理解」できるものでなければなりません。
そのためにこそ、根拠を対比関係で説明することが不可欠になるのです。

Amazon商品説明より引用

『中学受験国語 記述問題の徹底攻略』

2冊目は、『中学受験国語 記述問題の徹底攻略』です。

楽天ブックスより

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著者:若杉朋哉

著者の説明:

1975年東京生まれ。記述問題対策に特化した中学受験国語専門塾「若杉国語塾」代表。

著書に『中学受験国語 記述問題の徹底攻略』『中学受験国語 記述問題の徹底攻略 基礎演習編』『中学受験国語 選択肢問題の徹底攻略』(共にエール出版社)など。

Amazon著者説明より引用

出版社:エール出版社

値段:1,650円(税込)

特徴:

学校では教えてくれない国語の記述問題対策。
中学受験国語の記述問題を大きく4つのパターンに分け、「何を書いたらいいのか」「どうやって書いたらいいのか」を模擬授業形式で詳しく、丁寧に説明した参考書です。

・〈第一章 記述問題の準備編〉では、「本文主義」「短く分けて考える」「解答のルール」「傍線部のルール」といった、記述問題を解く以前の基本ルールを説明します。
・〈第二章 記述問題・パターン別の書き方〉では、記述問題を「言いかえ問題」「理由問題」「まとめ問題」「気持ち問題」の4つに分類し、それぞれのパターンごとに書き方を説明します。
・〈第三章 練習問題編〉では、「論説文4題」「随筆3題」「物語文4題」「詩2題」の計13題の過去問を通して、これまでに学んだルールやパターンを使いながら、実際に解答を作るプロセスを学びます。

苦手な記述問題をどうにかしたいとお考えの中学受験生に必須の1冊です。

Amazon商品説明より引用

『中学受験国語 記述問題の徹底攻略 発展編』

3冊目は、『中学受験国語 記述問題の徹底攻略 発展編』です。

先ほど紹介した『中学受験国語 記述問題の徹底攻略』の発展編で、最難関中学の受験を目指す6年生が対象です。

Amazonより

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著者:若杉朋哉

著者の説明:

1975年東京生まれ。記述問題対策に特化した中学受験国語専門塾「若杉国語塾」代表。

著書に『中学受験国語 記述問題の徹底攻略』『中学受験国語 記述問題の徹底攻略 基礎演習編』『中学受験国語 選択肢問題の徹底攻略』(共にエール出版社)など。

Amazon著者説明より引用

出版社: エール出版社

値段:1,650円(税込)

特徴:

本書『中学受験国語 記述問題の徹底攻略 発展編』は、開成・桜蔭をはじめとした「最難関中学」の記述問題への対応力養成を目的とした、「記述問題の徹底攻略シリーズ」の第三弾です。前著二冊『中学受験国語 記述問題の徹底攻略』『中学受験国語 記述問題の徹底攻略 基礎演習編』の内容を発展させ、特に記述問題のための「文章の読み方」と「解答の整え方」を詳しく、わかりやすく、丁寧に説明しています。開成・桜蔭などの「最難関中学」を目指す受験生はもちろん、いまよりももっと記述問題ができるようになりたいと思うすべての中学受験生のための参考書です。

・〈第一章 読解問題/読み方の技術〉では、論説文や物語文を読むときの「一読目のルール」を示し、問題文を読むときに何を読み取るべきか、そしてそのためにはどこにマークして読むべきかを詳しく説明しています。
・〈第二章 記述問題/解答の技術〉では、「本文主義」「短く分けて考える」「解答のルール」「傍線部のルール」といった、記述問題を解く以前の基本ルールを説明します。特に「解答のルール」では、前著二冊では系統立てて扱わなかった「解答の整え方」について詳しく説明しています。
・〈第三章 記述問題/四つのパターン〉では、記述問題を「言いかえ問題」「理由問題」「まとめ問題」「気持ち問題」の4つに分類し、それぞれのパターンごとに書き方を説明しています。
・〈第四章 練習問題編〉では、実際の入試問題を通して、第一章から第三章で学んだことを使いこなすための練習を行い、また、詳しい解説を通して解答を作るプロセスを学びます。中学受験生のお子さんが一人でも学習できるように、すべての問題について、解答を作るプロセスや考え方をできるだけ詳しく、ていねいに、わかりやすく説明することを心がけました。
・中学受験国語の記述問題対策を「完成」させるための一冊としておすすめです。

Amazon商品説明より引用

『田代式 中学受験 国語の「神技」』

4冊目は、『田代式 中学受験 国語の「神技」』です。

Amazonより

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著者:田代敬貴

著者の説明:

1953年福岡県生まれ。国語教師歴32年。学習塾エッセンシャル・アカデミー国語部長を経て、進学塾「山田義塾」入社。国語主任、取締役教務部長、常務取締役を歴任し1997年退社。2000年よりフリー講師として活動する。現在は小学5・6年生を対象に、少人数の難関中学記述対策授業(スクールFC「スーパー国語」)を開講する傍らで、講演活動(森上教育研究所「わが子が伸びる親のスキル研究会、花まる学習会「父母学校」など)や私立中学への入試アドバイス、塾講師への研修、教材・テストの監修・校閲も手がける。2009年度入試では、男子13名・女子3名の受け持ち生徒のうち、筑波大駒場中5名、開成中7名、駒場東邦中3名、栄光学園中5名、桜蔭中1名、慶應中等部1名など、圧倒的な実績を上げている、中学受験界の伝説的講師。

Amazon著者説明より引用

出版社:講談社

値段:1,650円(税込)

特徴:

記述を制す者は受験を制す。今日から子どもに教えられる究極の「国語記述」の<技(スキル)>
少人数の寺子屋式指導で、1年間の教え子16人中7人を開成中学に合格させる伝説の国語講師が、初めて秘伝の<技>を明かす。この1冊で、何も書けなかった子どもが、難解な問題文を読み、すらすら記述答案を書けるようになる。国語にも「特効薬」があった!
塾では教えてくれない秘伝の<技(スキル)>が満載
●1分間400字の音読をトレーニングする<技>
●絵に描きながら読む<技>
●「人物の二面性」を読む<技>
●「過去の回想パターン」を読む<技>
●「決め手の一言」と「一般化された言葉」で書く<技>
●「パーツ」と「セメダイン」で書く<技>
●「換言型」で書く<技>
ほか、生徒の答案実例と豊富なビジュアルを駆使し、秘伝を明かす!

Amazon内容説明より引用
読解力を高める方法あります。速読解トレーニング(オンラインあり)

『中学入試 国語の文章で答える問題の答え方がすっきりわかる』

5冊目は、『中学入試 国語の文章で答える問題の答え方がすっきりわかる』です。

Amazonより

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著者: 旺文社(編)

出版社:旺文社

値段:990円(税込)

特徴:

文章で答える問題も,これでバッチリ!
本書は,中学入試で出題される「…とはどういうことですか。説明しなさい」(内容把握)や「…はどうしてですか。説明しなさい」(理由把握)のような,答えを文章で答える問題が解けるようになるための問題集です。
文章で答える問題は,選択肢の問題とは違い,本文の内容を自分でまとめないと答えられません。そのような文章で答える問題の答えを書くときのコツが学習できます。
問題パターン別の書き方のポイントや,「満点の解答例」以外に「あとちょっとで満点になる解答例」や「誤答例」も掲載しているので,文章で答えるときのポイントが身につけやすくなっています。

Amazon商品説明より引用

まとめ

いかがでしょうか。

こちらで紹介した記述対策問題集は、基本レベルから最難関レベルまで幅広いです。
すべて自宅で親子で取り組めるものになっています。

それでも記述問題は添削がむずかしく、正解しているのかどうかがわかりにくいときもあります。

記述の克服がどうしてもむずかしそうな場合、プロ家庭教師に指導してもらうという手もあります。
その際には、こちらの記事をご参照ください。

※関連記事:プロ家庭教師の選び方:派遣センター5社の比較

記述以外の国語の問題集や国語辞典を下記の記事で紹介しています。

※関連記事:【中学受験】国語のおすすめ問題集:学年別に漢字・読解・作文・入試対策問題集
※関連記事:【中学受験】低学年・高学年におすすめの国語辞典:子どもに合う辞書の選び方や辞書の引き方も解説!

また、志望校合格には「得意科目をつくること」が優先課題です。理科や社会を早めに得意にしておくと、志望校合格に大きく近づけます。

※関連記事:【中学受験】理科・社会のおすすめ問題集:理社を得意にして合格を勝ち取る戦略的な勉強方法

プロフィール
satoru
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福地 暁です。
個別指導の塾を経営しています。

これまで3000組以上のご家庭を担当させていただきました。
中学受験、高校受験、大学受験、英検・TOEIC対策、中学生・高校生の定期テスト対策など、さまざまな学習支援をしています。

みなさまの学びにプラスになる情報をお伝えしていきます!
よろしくお願いします。

1男1女の父。
どうやら娘には「甘いパパ」と思われているようで、
アイスやジュースをねだるときは必ずパパのところにきます。

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