一次関数のグラフを苦手に感じる中学生は多いです。
定期テストで頻出問題ですから、この問題で点数を下げたくないですね。
そこで中学生向けに、一次関数のグラフをかき方や読み取り方を解説し、グラフのかき方や読み方の練習問題を用意しました。
一次関数のグラフを得意にして定期テストで80点90点をねらいましょう!
※関連記事:一次関数とは何かを分かりやすく解説:変化の割合や切片、変域、利用の問題の解き方:(練習問題付き)
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一次関数のグラフ
まず、一次関数のグラフの見方や用語の意味を確認しましょう。
x軸、y軸、原点
一次関数のグラフにはx軸・y軸・原点があります。
Oと書かれている点が原点で「一番真ん中の点」と思っておいてください。
原点をとおる左右の線がx軸で、
原点をとおる上下の線がy軸です。
座標の表し方
一次関数のグラフには点を打っていきます。点を打つ場所を「座標」といいます。
座標は(3, 4)のように書きます。3がxの値で、4がyの値です。
点(3, 4)は座標平面上で以下の場所になります。
原点から出発して右に3マス進み、そこから上に4マス進んだ場所が点(3, 4)です。
xの値が-3なら、原点から「左」に3マス進みます。同様に、yが-4なら「下」に4マス進みます。
原点の座標は(0, 0)
原点の座標は(0, 0)です。xの値もyの値も0です。
傾きと切片の意味
一次関数のグラフでは、傾き・切片という用語が出てきます。
傾きと切片は一次関数の式に書かれています。
y=ax+b
この式に出てくるaが「傾き」、bが「切片」です。
傾きは変化の割合とも言い、xが1増えるごとにyがどれだけ変化するかを表しています。
例えばy=3x+4であれば傾きは3で、xが1増えるとyが3増えるという意味です。また、この式の場合、切片は4になります。
切片はy軸にある点のことで、以下の点だと切片は2です。
※関連記事:一次関数の変化の割合の求め方と練習問題
一次関数のグラフのかき方
それでは、一次関数のグラフのかき方を説明します。
2点の座標を求めて直線で結ぶ
一次関数のグラフは直線です。2つの点を線で結べばかけます。
そのため、まず2つの点の座標を求めましょう。
1点は切片にする
2つの点のうち、1点は切片にすると便利です。
切片が分からないときは、一次関数の式にx=0を代入すると求められます。
x=1を代入してもう1点の座標を求める
2つの点のうちもう1点の座標は、x=1を代入して求めます。
例えばy=2x+3の式があれば、この式にx=1を代入します。すると、y=5となります。
切片が3なので、座標平面上の(0, 3)と(1, 5)の2点を直線で結びます。以下のようなグラフになります。
傾きが分数の場合のグラフのかき方
傾きが整数であれば上記のようにx=1を一次関数の式に代入すると座標を求められます。
ですが、傾きが分数の場合には求め方が変わります。
例えば、y=2/3x+1の場合、傾きは2/3です。これは、「xが3増えるとyは2増える」という意味なので、切片からスタートして右に3マス進み、そこから上に2マス進んだ位置に点を打ちます。
グラフにすると以下のようになります。
2点の座標は整数になるものを選ぶのがポイント
グラフをかくときに選ぶ2点はx、yともに整数になるものにしましょう。
ご覧のように座標平面にはマス目があります。マス目に沿って点を打ち、直線を引くほうが正確にかけます。
一次関数のグラフのかき方まとめ
ここまでお伝えした内容をまとめると以下のようになります。
一次関数のグラフの読み方
つづいて、一次関数のグラフの読み方を説明します。
グラフから式をつくるには大きく、2通りの方法があります。
グラフから2点の座標を求める
グラフから2点の座標を求めます。グラフをかくときと同じで、2点ともx、yの値が整数になるものを選びます。
切片を中心に選ぶ
2点を選ぶとき、1点は切片を選びます。もう1点は切片に近い位置にある点を探します。
例えば、以下のグラフでは、切片が(0, 1)で、切片に近い整数の点は(1, -1)です。
2点をy=ax+bの式に代入する
整数である2点の座標が分かれば、それらをy=ax+bの式に代入します。
前述の(0, 1)(1, -1)を代入すると以下のような計算になります。
まず、(0, 1)は切片なので、y=ax+1という式に変えます。
次に、y=ax+1にx=1、y=-1を代入します。
-1=a+1
a=-2
a=-2と分かったので、これをy=ax+1の式に代入すると、y=-2x+1になります。
2点の座標から傾きを求める
グラフから式をつくる方法がもう1つあります。切片ともう1点の座標から傾きを求める方法で、こちらのほうが便利です。
先ほどの切片が1で点(1, -1)を通るグラフを例にとって説明します。
切片から点(1, -1)までの移動の仕方を見ます。
すると、切片を出発して右に1マス進み、下に2マス進んでいることが分かります。つまり、xが1増えるとyは2減っているので傾きは-2です。
この方法だと式に代入して計算する必要がないので、楽に解けます。
ただし、プラス・マイナスを間違いやすくなるので、不安な人は「代入して式を求める方法」のほうが良いかもしれません。
一次関数のグラフの読み方のまとめ
ここまでお伝えした内容をまとめると以下のようになります。
一次関数のグラフをかく問題
ここまで説明した内容をもとに、練習問題を解いてみましょう。
以下の式をグラフにかいてみてください。
①y=2x+1
②y=-x-1
③y=1/2x-1
④y=-2/3x+1
解答
①
切片が1で傾きが2なので、(0, 1)からスタートして右に1マス進み、上に2マス進んだ場所に点を打ち、切片と直線で結びます。
②
切片が-1で傾きが-1なので、(0, -1)からスタートして右に1マス進み、下に1マス進んだ場所に点を打ち、切片と直線で結びます。
③
切片が-1で傾きが1/2なので、(0, -1)からスタートして右に2マス進み、上に1マス進んだ場所に点を打ち、切片と直線で結びます。
④
切片が1で傾きが-2/3なので、(0, 1)からスタートして右に3マス進み、下に2マス進んだ場所に点を打ち、切片と直線で結びます。
一次関数のグラフを読み取る問題
次に、グラフを読み取る練習をしましょう。
以下のグラフから式を求めてください。
解答
切片の座標を求め、そこから近い点を探してy=ax+bの式に代入します。
①y=6x
原点を通っているので、y=axの式だと分かります。
さらに右に1マス、上に6マス進んでいるので、傾きは6だと分かります。
【別解】
グラフを見ると点(1, 6)を通っているので、y=axの式にx=1、y=6を代入します。
②y=-1/6x-1
切片が-1なので、y=ax-1の式だと分かります。
さらに左に6マス、上に1マス進んでいるので傾きは-1/6だと分かります。
【別解】
グラフを見ると、点(-6, 0)を通っているので、y=ax-1の式にx=-6、y=0を代入します。
③y=2/3x+2
切片が2なので、y=ax+2の式だと分かります。
さらに右に3マス、上に2マス進んでいるので傾きは2/3だと分かります。
【別解】
グラフを見ると、点(3, 4)を通っているので、y=ax+2の式にx=3、y=4を代入します。
④y=-2x-2
切片が-2なので、y=ax-2の式だと分かります。
さらに右に1マス、下に2マス進んでいるので傾きは-2だと分かります。
【別解】
グラフを見ると、点(-1, 0)を通っているので、y=ax-2の式にx=-1、y=0を代入します。
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まとめ
いかがでしょうか。
中学生向けに一次関数のグラフのかき方と読み取り方(式のつくり方)を説明し、練習問題を用意しました。
一次関数のグラフは切片を含む2点の座標を求め、その2点を直線で結びます。読み取るときにも切片を中心に傾きを求めます。
演習を繰り返して、マス目からずれないようにかく練習をしておきましょう。
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