「勉強しなきゃ…」と思って机に向かっても、ついスマホを見たり、ぼーっとしてしまったり。そんな悩みを抱える中学生は少なくありません。実は、集中できないのには理由があり、その対策を知ることで集中力はぐんとアップします!
この記事では、塾講師の体験談や保護者の声、脳科学の視点などから「中学生が勉強に集中するための具体的な方法」を17個厳選して紹介します。
さらに、自宅での勉強がはかどる便利グッズも紹介しているので、今日からすぐに実践できますよ。
集中力に自信がない中学生も、この記事を読めばきっと変われます!
※なお、小学生や高校生向けの勉強集中法は、以下の記事でくわしく解説しています。
【中学受験生必見】勉強に集中できない悩みを解決!家庭でできる集中力アップ法とおすすめグッズ10選
【高校生向け】家で集中して勉強する方法|おすすめグッズと学習習慣の付け方も紹介
勉強に集中できない原因とは?中学生によくある3つの理由
中学生が「勉強に集中できない…」と悩む背景には、単なるやる気の問題ではなく、環境・習慣・考え方など、さまざまな要因が関係しています。特に次の3つは、多くの中学生に共通する集中力低下の原因です。
スマホやゲームなど誘惑が多すぎる
現代の中学生が直面する最大の敵のひとつが、「スマホ・ゲーム・SNS」です。
- LINEの通知やYouTubeのおすすめ動画などは、ちょっと見ただけのつもりでも、あっという間に10分、20分と時間を奪われてしまいます。
- 友達とのつながりが気になってしまい、集中力が切れるというケースも多く見られます。
特に、勉強中にスマホが手の届く場所にあると、通知が来るたびに脳が切り替わり、集中力が分断されます。脳が「マルチタスク状態」になり、学習の効率は大きく低下します。
解決のヒント
- スマホは別の部屋に置くか、「集中モード」「機内モード」に設定する。
- アプリの通知をすべてオフにしておく。
- 学習アプリやタイマーなど、勉強に活用する形で使う。
学習環境が集中に向いていない
集中できるかどうかは、家庭の学習環境にも大きく左右されます。
たとえば以下のような環境は集中を妨げやすくなります。
- テレビや音楽がつけっぱなし
- 家族の話し声が気になる
- 机の上が散らかっている
- 暗い照明や、姿勢が悪くなる椅子
こうした環境では、脳が常に他の情報に引っ張られやすくなり、勉強に集中するのが難しくなります。
解決のヒント
- 静かな場所で、一定時間勉強に集中できる「自分専用のスペース」を確保する。
- 机の上は、使う教材だけを置き、視界に入るモノを減らす。
- 明るい照明・適度な室温・姿勢を保てる椅子も集中力をサポートする要素。
勉強のやり方が合っていない・目標があいまい
「やる気はあるのに集中できない…」という中学生に多いのが、勉強方法や目標の立て方に原因があるケースです。
例えば、
- いきなり長時間勉強しようとして疲れてしまう
- 何から手をつけていいかわからず、ダラダラ時間が過ぎてしまう
- テストの範囲や目標点数が明確でない
こうした状況では、脳が「何をどうすればいいか分からない状態」=混乱した状態になり、集中することが難しくなります。
参考:子どもが勉強に集中できないときはどうする? 集中力を高める7つの方法(学研)
解決のヒント
- 15分だけ集中→5分休憩といった短時間集中法(ポモドーロ・テクニック)を試す。
- 1日や1週間の学習計画を立てることで「次にやること」が明確になる。
- テスト前は、「あと何点上げたいか」「どの教科を強化するか」を具体的に目標化する。
まとめ
中学生が勉強に集中できない原因は、「本人のやる気の問題」ではなく、生活環境や習慣、学習の仕方に根本的な理由があることが多いです。原因を知り、少しずつ対策を取り入れることで、誰でも集中力は高められます。
家庭でできる!中学生のための集中力アップ法【17選】

中学生が自宅で効果的に集中するには、環境・スケジュール・習慣・五感・身体など、いくつかのポイントに意識を向けることが大切です。
ここでは、家庭で簡単に取り入れられる集中力アップ法を17個に分けて紹介します。
学習環境を整えるコツ
机の上を整理して集中力を妨げない
机の上に漫画やおもちゃ、使わないノートなどが置かれていると、視界に入るたびに脳が気を取られてしまいます。
勉強中は、今使う教材だけを出して、それ以外は引き出しや棚にしまう習慣をつけましょう。
- 片づけが苦手な人は、教科ごとにボックスやファイルで整理しておくと便利。
- 「目に入る情報を減らす」だけで、驚くほど集中力が上がります。
照明・室温・椅子の高さなども意外に重要
- 照明が暗すぎると眠くなる
- 室温が高すぎると集中力が続かない
- 椅子が合っていないと姿勢が崩れて集中力が切れる
といったように、学習環境の「快適さ」は意外と大きな影響を与えます。
目に優しい明るさのスタンドライトや、背筋が伸びる椅子を使うだけでも効果的です。夏は扇風機や冷房を、冬はブランケットやヒーターを上手に使って、勉強に適した環境を保ちましょう。
スマホ・ゲームは勉強時間中は物理的に遠ざける
「ちょっとだけSNSを見よう…」が、30分のロスに。
スマホやゲームは、視界から完全に外すことが最も効果的です。
- 家族に預ける
- 別の部屋に置く
- タイマーをかけて“集中時間”を決める
勉強アプリやタイマーを使う場合も、他のアプリに触れないルールを決めると良いです。
スケジュール管理と目標の立て方
15分〜30分の集中→休憩を繰り返す「ポモドーロ・テクニック」
ポモドーロ・テクニックとは、「25分集中→5分休憩」を1セットとする勉強法です。
短時間で集中しやすく、脳が疲れにくいため、中学生にもおすすめです。
- タイマーで時間を区切ることで「今だけ集中しよう」と意識しやすくなる
- 休憩時間には、立ち上がって体を動かしたり、目を休めることが大事
やる気が出ない日も、「とりあえず15分だけやってみる」が集中のきっかけになります。
参考:ポモドーロテクニック(勉強法)とは?(スタディサプリ)
1週間の学習計画を見える化して管理する
「今日は何をやるか」「どの教科にどれくらい時間を使うか」が決まっていないと、迷いながらの勉強になり、集中力が続きません。
- ノートやホワイトボードに1週間分の計画をざっくり書く
- 教科ごとに色分けして、視覚的にわかりやすく
- 「終わったらチェックマーク」をつけることで達成感UP
この「見える化」が、自分のやるべきことを明確にし、集中力を引き出します。
集中力を高めるルーティンを作る
勉強の前に同じ行動をとることで「スイッチ」を入れる
例えば、
- 勉強前に机を拭く
- お茶を入れてから机に向かう
- ストレッチをしてから始める
といったように、決まった行動を習慣化することで、脳が「これから勉強する時間だ」と認識しやすくなります。
この「ルーティン化」は、無意識のうちに集中状態に入りやすくなる習慣です。
参考:高校生の受験勉強ルーティン 集中力、質が向上するその方法とは?(駿台予備校)
毎日の「時間と場所」を固定するのも有効
「夕方5時〜6時はリビングで英語」「夜8時〜は自室で理科」など、毎日決まった時間・場所で学習することも集中力を高めます。
- 時間と場所が固定されていると、脳が自然と準備モードに入る
- ダラダラと時間を過ごすのを防げる
この方法は、部活で忙しい中学生にもおすすめです。
五感を使って集中をサポート
集中できる音楽(例:自然音、クラシックなど)を活用
- 波の音や雨音などの自然音
- モーツァルトやバッハなどのクラシック音楽
- ホワイトノイズ
など、歌詞のない音楽は集中力を高める効果があるとされています。
YouTubeやSpotifyには「勉強用BGM」が多数ありますが、自分に合う音を選ぶことが大切です。
アロマ(匂い)や香りで集中力を上げる方法
アロマオイルやミストスプレーなどを活用し、香りで脳を刺激する方法も効果的です。
おすすめの香り:
- ローズマリー:記憶力・集中力を高める
- レモン:頭をすっきりさせる効果
- ペパーミント:眠気覚ましにも◎
市販のアロマディフューザーや、スプレータイプの香り商品を取り入れてみましょう。
姿勢・呼吸・運動で脳を活性化
軽いストレッチや散歩で脳をリフレッシュ
長時間同じ姿勢でいると、血流が悪くなり、脳が疲れてきます。
15〜30分ごとに軽くストレッチや散歩をすることで、脳に酸素が行きわたり、集中力が回復します。
- 体を伸ばす
- 窓を開けて深呼吸する
- 家の中を1周歩くだけでも効果あり
勉強前の深呼吸で気持ちを落ち着かせる
勉強の前に深呼吸を3回行うだけで、自律神経が整い、心が落ち着きます。
「緊張して集中できない」「イライラする」というときも、呼吸を整えることで冷静になれます。
- 鼻からゆっくり吸って、口から細く長く吐く
- 背筋を伸ばして行うとより効果的
この呼吸は、ルーティンと組み合わせるのもおすすめです。
実際に効果があった!中学生の集中力アップ体験談
集中力を上げる方法はたくさんありますが、実際に成功した人たちの体験談は、最も参考になる情報のひとつです。ここでは、塾講師・保護者・生徒の声をもとに、成功事例と失敗例を紹介します。
塾講師が見た「集中力が劇的に上がった生徒」の共通点
塾講師の立場から見ると、集中力が高まった生徒にはいくつかの共通点があります。
主な共通点
- 学習のルール(時間・場所・順序)を決めていた
例:「夕食前は英語、後は理科」など - タイマーを使って、時間を区切って勉強していた
→ 集中と休憩のメリハリがつく - 目標(「次のテストで英語20点アップ」など)を紙に書いて貼っていた
→ モチベーションの維持につながる
講師コメント:「集中力の高い生徒は、勉強を『習慣化』しています。短時間でも毎日続けることが大切なんです」
保護者の声「家庭でやって効果があった方法」
保護者からも、家庭で取り入れて効果があった方法が多数寄せられています。
主な成功例
- スマホをリビングに預けてから自室に入るルールを導入
- 15分ごとの「集中タイム」と5分の「休憩タイム」をタイマーで管理
- 「やったことリスト」を親子で共有してモチベーションアップ
→ 達成感が積み重なると、自然に集中しやすくなる
保護者の声:「最初は面倒くさがっていたけど、“短く集中して休む”やり方に変えたら、勉強時間も自然と増えていきました」
失敗談から学ぶ「これでは集中できない」NG例
成功例と同じくらい、失敗例から学ぶことも大切です。以下はよくあるNGパターンです。
よくあるNG例
- スマホを机の上に置いたまま勉強していた
→ 通知音で集中が何度も切れる - 勉強時間を決めずに「ダラダラ勉強」
→ 時間だけかけて、内容が頭に入らない - 勉強の前に「まず動画1本見てから」
→ 気づけば勉強時間が消えていた…
反省の声:「やる気はあったけど、環境づくりをなめてました。今は“勉強モードに切り替えるルール”を作ったおかげで集中できています」
集中力を高めるおすすめグッズ6選【中学生向け】
勉強のやる気はあっても、集中力が続かない…。そんな時に便利なのが「集中をサポートする文房具・ツール」です。
中学生が使いやすく、家庭学習に役立つアイテムを6つ厳選しました。
時間管理に便利な「タイマー・ポモドーロタイマー」
短時間集中法(ポモドーロ・テクニック)を実践するには、学習専用のタイマーが役立ちます。
- 25分集中+5分休憩を自動で知らせてくれる
- 「残り時間」が目で見えるので、集中の意識が持続しやすい
▶おすすめ:キッチンタイマー型、スマホ連携型(ただしスマホ通知は切っておく)
試験日も表示でき「勉強タイマー」
最近では、試験日までのカウントダウン機能がついた「学習タイマー」も人気です。
- 毎日あと何日かが目に入ることで、やる気を維持できる
- 目標に向かって「逆算勉強」がしやすくなる
▶おすすめ:『Studyplus Timer』など学習記録と連動するアプリ型も
周囲の音をカット「耳栓・ノイズキャンセリングイヤホン」
集中したくても、テレビや兄弟の声が気になる中学生は多いです。
- 耳栓は安価で手軽に使える
- ノイズキャンセリングイヤホンなら、環境音をカットしつつ音楽も聴ける
▶おすすめ:
- 耳栓 → MOLDEXシリーズ
- イヤホン → Anker/Sonyの低価格ノイキャンモデル
学習空間を整える「スタンドライト・デスクマット」
暗い部屋での勉強は、目が疲れて集中力が下がります。
また、冷たい机の表面や手触りも集中の妨げに。
- 目に優しいLEDスタンドライトを使用
- デスクマットで書きやすさUP&集中空間を演出
▶おすすめ:目に優しい昼白色LEDライト、PUレザーの机マット
集中を助ける「勉強用アプリ・学習サポートアプリ」
スマホも使い方次第では集中力の味方になります。
- 『Studyplus』:勉強時間を記録してグラフ化
- 『Forest』:集中すると“木”が育つゲーム感覚の集中支援アプリ
- 『トリセツ』など学習動画系アプリで「わからない」をその場で解決
▶注意:アプリ使用中にLINEやSNSを見ないよう、通知はオフに!
問題集を広げたままにできる「ブッククリップ」
勉強中に、問題集や参考書のページが閉じてイライラ…という経験はありませんか?
- ブッククリップを使えば、常に見開き状態をキープできる
- 手がふさがらず、作業効率もアップ
▶おすすめ:100均や文具店で手軽に入手可能/軽くて扱いやすいプラスチック製が◎
まとめ
実際の成功体験をヒントに、自分の生活に合った方法を取り入れることが大切です。また、便利なグッズやツールを上手に活用することで、集中力は大きく変わります。
「なかなか集中できない」と感じている人も、今日からひとつずつ試してみることで、きっと変化を実感できるはずです。
専門家に聞いた!中学生が集中力を高めるコツとは?
勉強に集中できないのは「やる気の問題」ではなく、ちょっとしたコツや習慣の違いかもしれません。ここでは、学習塾講師・脳科学・スポーツの専門家の視点から、集中力アップの具体的な方法を解説します。
現役学習塾講師(筆者)によるアドバイス
学習塾で多くの中学生を見てきた経験から、集中力を高めた生徒にはいくつかの共通点があります。
- 勉強時間を細かく区切っている
例えば、25分勉強して5分休憩する「ポモドーロ法」を活用して、集中力を持続させています。 - 勉強の「目的」が明確
「英語のテストで80点を取る」「3日後の小テストで満点を目指す」など、小さなゴールを設定することで、集中しやすくなります。 - 家庭のサポートがある
「テレビの音を下げてもらう」「勉強時間にスマホを預ける」など、家庭内の協力が集中しやすい環境づくりに大きく影響します。
脳科学的に効果的な集中法とは(例:セロトニン・ドーパミン活性)
脳のしくみを知れば、より効果的に集中力を高めることができます。
参考:
運動後30分~3時間の脳は “超集中状態”! 1日たった4分で集中力を高める方法(こどもまなびラボ)など
- セロトニンの活性化
セロトニンは「落ち着き」や「安定」をもたらす神経伝達物質。朝日を浴びたり、一定のリズムで歩いたり(リズム運動)することで分泌が促され、集中力の土台が整います。 - ドーパミンの活性化
「楽しい」「うれしい」などの感情と関係するドーパミンが出ると、やる気や集中力がアップします。ゲーム感覚で勉強したり、目標をクリアしてごほうびを設定するのも効果的です。 - 糖分の取りすぎに注意
一時的に元気になりますが、その後血糖値が急に下がると逆に眠くなり集中力が低下します。脳に良い間食は「ナッツ」「チョコレート(高カカオ)」などが適しています。 - 5-10分の軽い運動
5-10分程度の軽い運動(人と会話するのが少し苦しくなるくらい息切れする程度)をすると、1時間近く集中力が持続したという調査結果もあります。
スポーツ指導者に学ぶ「集中力を持続させる習慣」
スポーツの世界でも「集中力」は勝敗を左右する重要な要素です。スポーツ指導者たちは以下のような習慣を取り入れています。
参考:
スポーツにおける「集中力」とは? 〜持続的な集中力を高める方法〜(Madoyaca公式note(宇佐美円香))など
- ルーティンを作る
勉強前に深呼吸をする、机を拭く、軽くストレッチをするなど、毎回同じ行動(ルーティン)をすることで、脳が「これから集中する時間だ」と認識します。 - 気持ちを切り替えるスイッチを持つ
勉強の前に「この曲を聴いたら始める」と決めるなど、習慣づけることでスムーズに集中モードへ移行できます。 - オン・オフをしっかり切り替える
運動選手も「休むときはしっかり休む」が基本。中学生も、勉強時間とリラックスタイムのメリハリをつけることで、集中力が持続しやすくなります。
まとめ|家庭でもできる集中法で成績アップを目指そう!
中学生が集中力を高めるには、特別な才能や厳しいルールは必要ありません。家庭で少しの工夫をするだけで、驚くほど効果が出ることもあります。
まずは環境整備と短時間集中からスタート
机の上を整理し、テレビやスマホの誘惑から距離を置きましょう。そして最初は「15分だけ頑張る」と短時間の集中を目指しましょう。無理なく始めることが、集中の第一歩です。
自分に合った集中法を試してみよう
すべての方法が自分に合うとは限りません。「アプリで時間管理」「音楽で集中」「勉強前のストレッチ」など、いろいろ試しながら、自分に合った方法を見つけましょう。
集中力グッズを活用して勉強の質を高めよう
タイマー、イヤホン、スタンドライトなどの集中グッズを取り入れることで、集中しやすい環境が整います。グッズは「気分を切り替えるアイテム」としても役立ちます。
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