PRを含みます

課題文型小論文の対策法:課題文の読み方、答案の書き方やコツの説明(練習できる問題と解答例付き)

原稿用紙とエンピツ 大学入試
Pocket

「課題文型小論文ってどうやって書けば良い?」

毎年、このような悩みを抱えている高校生はたくさんいます。

大学入試で小論文は重要な科目となっており、多くの受験生の合否を分けるポイントになっています。

小論文のなかでも、課題文型小論文は最も出題されているタイプの小論文です。課題文型小論文を書けるようになれば、多くの大学・学部で小論文入試に強くなります。

そこで、課題文型小論文をどのように書けばよいのか、答案の書き方や課題文の読み方を例文と一緒に説明します。

  1. 課題文型小論文とは
    1. 課題文を読んで解く
    2. 設問の種類は3つ
    3. 論述問題は2種類
    4. 字数は合計1000字前後になる
    5. 読解力と思考力が求められる
  2. よく出るテーマと傾向(例:環境問題、政治・経済、科学技術)
    1. 環境問題
    2. 政治・経済
    3. 科学技術
    4. まとめ:課題型小論文で高得点を取るために
  3. 課題文を読むコツ
    1. 設問に先に目をとおす
    2. テーマをみつける
    3. 筆者の主張と具体例をみつける
    4. 2回以上出てくる言葉に注目する
    5. 接続詞・強調表現に注目する
    6. 結論に注目する
  4. 課題文型小論文の答案の書き方
    1. 答案のポイントを箇条書きする
    2. 筆者の主張を踏まえる
    3. 二者択一の論述問題は書きやすいほうを選ぶ
    4. 自由記述問題では原因分析を行う
      1. 原因分析の例
    5. 課題文の内容にもとづいて答案を書く
  5. 課題文型小論文の練習問題と回答例
    1. 練習問題①:賛成・反対の二者択一
      1. 解答例
    2. 練習問題②:自由記述
      1. 解答例
    3. 練習問題③:自由記述
      1. 解答例
  6. 課題文型小論文の効果的な勉強法
    1. 要約力を鍛えるトレーニング方法
      1. 400〜800字の評論文を要約する
      2. ニュース記事や社説を要約する
      3. 他の人の要約と比較する
    2. 過去問を活用した演習の進め方
      1. 過去問を分析する
      2. 解答の流れを作る
      3. 書いた答案を客観的に見直す
      4. 定期的に模試形式で練習する
    3. 添削を受けるメリットと活用法
      1. 添削のメリット
      2. 添削を効果的に活用する方法
    4. まとめ:効率的に小論文の実力を伸ばすには
  7. 小論文対策におすすめの参考書
    1. 『まるまる使える 入試頻出 課題小論文 [改訂版]』
    2. 『改訂版 何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55』
    3. 『樋口裕一の小論文トレーニング 新装版』
    4. 『2025年受験対策 全国大学小論文入試 出題内容5か年ダイジェスト』
  8. まとめ

課題文型小論文とは

課題文型小論文とは、1000~2000字程度の文章を読み、その文章内容にもとづいて自身の意見を論述するタイプの小論文です。

参考:総合型選抜専門塾AOI – 課題文型小論文で高得点を取るための書き方やポイントを専門塾が徹底解説!

課題文を読んで解く

一番の特徴は「課題文を読むこと」です。テーマ型や資料型とは異なり、長い文章を読みます。

この点で、ほかのタイプの小論文とは異なっています。

設問の種類は3つ

課題文型小論文の設問は大体、以下の3種類に分かれています。

  • 説明問題:筆者の主張をくわしく説明する
  • 要約問題:筆者の主張をまとめる
  • 論述問題:筆者の主張にもとづいて、自身の意見を論述する

課題文型小論文の問題では、上記の3種類すべて出題している大学・学部が多いです。

論述問題は2種類

受験生自身の意見を書く論述問題はさらに2種類に分かれます。

  • 二者択一:賛成か反対を選択して論述する
  • 自由記述:「あなたはどう考えるか」「どう対策すれば良いか」というオープンクエスチョンに対して論述する

字数は合計1000字前後になる

課題文型小論文では、答案の字数が合計1000字前後になるケースが多いです。

設問が2-3問に分かれているので、説明問題や要約問題は200字程度、受験生自身の意見を書く問題は400~600字程度になります。

読解力と思考力が求められる

長文を読み、その内容に沿って考えを書きます。

長文の読解力と思考力の両方が求められます。

  • 長文から筆者の主張やその根拠を読み取る
  • 筆者の主張をもとに自身の意見を考える

本文中のポイントをつかみ、そこから自身の意見につなげていきます。

よく出るテーマと傾向(例:環境問題、政治・経済、科学技術)

課題文型小論文では、時事的な話題や社会的な課題が頻繁に出題されます。以下は、特によく出るテーマとその傾向です。

環境問題

  • 気候変動・脱炭素社会の実現(例:「地球温暖化対策としてのカーボンニュートラルの有効性」)
  • 資源の枯渇とリサイクル(例:「プラスチックごみ削減の必要性と課題」)
  • 持続可能な開発目標(SDGs)(例:「経済成長と環境保護は両立できるか」)

対策のポイント:環境問題はデータや国際的な取り組み(パリ協定など)と関連づけると説得力が増す。

政治・経済

  • 民主主義の課題(例:「若者の政治参加を促す方法」)
  • 格差社会と経済政策(例:「ベーシックインカムは社会の格差を是正できるか」)
  • グローバル化の影響(例:「多国籍企業の進出は発展途上国にとって有益か」)

対策のポイント:政策や制度の具体例を挙げながら、自分の立場を明確にすると評価が高まる。

科学技術

  • AIと社会の未来(例:「AIは人間の仕事を奪うのか、それとも共存できるのか」)
  • バイオテクノロジーと倫理問題(例:「遺伝子編集技術の発展とそのリスク」)
  • インターネットと個人情報保護(例:「SNSの普及は社会にどのような影響を与えるか」)

対策のポイント:技術の利点と問題点の両面を考え、自分の意見を論理的に述べることが重要。

まとめ:課題型小論文で高得点を取るために

  1. 基本構造(序論・本論・結論)を意識し、論理的に構成する。
  2. 与えられた課題文やデータを的確に読み取り、主張を明確にする。
  3. よく出るテーマの基礎知識を身につけ、具体的な事例を用いて論じる。
  4. 客観的な視点を持ち、反論や対立意見にも触れることで説得力を高める。
  5. 適切な語彙と表現を使い、簡潔かつ明瞭な文章を書く。

これらのポイントを押さえれば、大学入試の課題型小論文で高得点を狙うことができます。

課題文を読むコツ

課題文型小論文では、課題文の読み方にコツがあります。

設問に先に目をとおす

文章を読む前に、設問をみておきましょう。

「何を聞かれるのか」が分かれば、課題文を読む際に何に注目して読めば良いか分かります。

テーマをみつける

課題文には必ず「テーマ」があります。オンライン診療の課題、観光客の誘致と環境美化のバランスなど。

提示された文章のテーマをまずみつけるようにしましょう。

筆者の主張と具体例をみつける

テーマが分かれば、つづいて筆者の主張をみつけます。

課題文として提示される文章では大抵、筆者の主張内容はやや抽象的な書き方をしています。抽象的なままだと主張が伝わりにくいので、具体例も1-2つ挙げられています。

筆者の意見は何で、その意見の正当性を主張するためにどの具体例を示しているかを読み取ります。

2回以上出てくる言葉に注目する

課題文中に2回以上出てくる言葉があれば印をつけて、注目しておきましょう。「重要キーワード」である可能性が高いです。

日本語は同じ言葉の繰り返しを嫌います。それにも関わらず2回以上使われている言葉は、それだけ重要だという証です。

接続詞・強調表現に注目する

「すなわち」「つまり」などの接続詞が出てきたら、その後につづく文は本文のキーセンテンスかもしれません。

論旨の展開上、「~という意見もある。しかし、…である。」「~という傾向が読み取れる。つまり、…であると言える」というように、重要な内容には接続詞をつけて論理的な説明になるようにしていることが多いです。

また、「決して~ない」「重要なのは~」のように強調する表現にも、筆者の主張したい内容が含まれている場合がよくあります。

結論に注目する

本文内容のまとめとして「結論」に注目しましょう。

最終段落は筆者の主張をまとめた内容が書かれていることが多いです。

そこをじっくり読むと筆者の主張を再確認できます。

課題文型小論文の答案の書き方

課題文の内容を読めたら、次は小論文の答案を書く段階です。

課題文型小論文の答案作成の仕方を説明します。

参考:課題文型小論文の実際 | 国語表現 | NHK高校講座

※なお、以下の記事では課題文型小論文のおすすめ参考書を8種類紹介しています。
課題文型小論文の参考書

答案のポイントを箇条書きする

まずは答案のメモ作成です。400-800字で回答する問題が多いので、答案内容や字数を整理しておきます。

筆者の主張を踏まえる

答案は筆者の主張を踏まえた内容にしましょう。

課題文型小論文では「筆者の主張を踏まえて、~についてあなたの意見を記述しなさい。」と出題されます。

問題文に「筆者の主張を踏まえて」とあるので、筆者の主張と関係ない内容を書いてしまうと大きく減点されかねません。

また、「主張を踏まえる」とは「筆者の意見への賛成/反対を決める」と言いかえられます。

「筆者の意見に賛成で、私はさらにこう考える。」
「筆者の意見に反対で、私はむしろこう考える。」

上記のような流れで序論→本論と書いていくと書きやすいです。

二者択一の論述問題は書きやすいほうを選ぶ

賛成・反対の二者択一問題では、「書きやすいほうの立場」を選びましょう。

筆者の主張への賛成・反対はどちらを選んでも大丈夫ですが、必ず「根拠」が必要です。

賛成の立場なら筆者の示した具体例を参考に別の例を考えます。反対の立場なら、筆者の主張への反論となる具体例を新たに考えます。

一般的には「賛成の立場」のほうがアイデアを思いつきやすいですが、書きやすければどちらでも問題ありません。

自由記述問題では原因分析を行う

「~についてあなたはどう考えるか」のように、テーマを与えられて論述する問題では、原因分析から行いましょう。

原因分析の例

例えば、「観光客の誘致と環境美化のバランスについてあなたはどう考えるか」という問題について考えてみます。

これはよく出てくるテーマで、「地元の経済発展のためには大勢の観光客を呼びよせるほうが良いが、人が大勢来るとゴミが増え自然が破壊されるなどの問題も生じる」という内容です。

「原因⇒影響⇒対策」の順に考えると論述の答案をつくりやすくなります。

このとき、「原因」への「回答」を考えたら、その「回答」の「原因」をさらに考えます。すると、「影響」や「対策」がするすると出てきます。

下記のような流れです。

原因①:なぜ人がたくさん来ると環境が悪化するのか?
回答①:ゴミが増えるから

原因②:人が増えるとなぜゴミが増えるのか?
回答②:ゴミが自然のなかや道端に捨てられるから

影響:環境が悪化すると誰にどのような影響が発生するか?
回答:観光資源である自然環境や町の美観が失われ、観光客が減少する

対策:ゴミの廃棄など観光客の行動にガイドラインを設ける

課題文の内容にもとづいて答案を書く

答案のメモができたら、メモをみながら「課題文の内容にもとづいて」答案を書きましょう。

課題文型小論文では、あくまで課題文をベースに回答します。

課題文型小論文の練習問題と回答例

課題文型小論文の書き方が分かったところで、簡易的な問題を使って練習してみましょう。

回答例を載せていますが、あくまで参考程度です。自身の回答と異なっていても大丈夫です。

練習問題①:賛成・反対の二者択一

「投資の仕方を学校教育で扱うべきという筆者の主張に対して、賛成、反対の立場を明確にしつつ、その理由を述べなさい。」

解答例

【賛成の解答例】
投資の仕方を学校教育で扱うべきという意見に賛成である。その理由を経済的観点から説明する。
現代社会では、個人や家族の経済的な安定や将来の生活において、適切な投資の知識とスキルが非常に重要だ。高度経済成長期のような高い金利が望めない以上、投資によって人生に必要な資金を得る必要がある。投資は長期間つづけるほうがリスクを減らし、リターンを大きくできる。それゆえ、学校教育に投資の基礎的な知識やリスク管理、資産の運用方法などを取り入れれば、若者が将来の人生設計をしやすくなる。
以上のように、投資は人生設計上の経済的手段として重要であるため、投資の仕方を学校教育で教えるべきと考える。

【反対の解答例】
投資の仕方を学校教育で扱うべきという意見に反対である。その理由を、学校教育の目的から説明する。
学校教育の目的は、基本的な学問知識や社会的なスキルを身につけさせることである。学校を卒業後の人生を豊かにするために投資の仕方を教えるべきという意見もあるが、学校は個人の金融的な選択に関する指導やアドバイスを提供する場ではない。また、投資に関する知識やスキルは個々の状況や経験に応じて異なるため、一般的な教育プログラムで十分に網羅することが難しいと考えられる。個人が投資に関心を持つ場合は、専門家の助言を受けたり、自己学習を行ったりすることが適切だ。
以上より、投資の教育は学校教育の目的にふさわしくないため、投資の仕方を学校教育で扱うべきではない。

練習問題②:自由記述

「「くじ引き」方式は民主主義社会の意思決定方式としてどのような意味があるか、あなたの考えを書きなさい。」

解答例

くじびき方式は民主主義社会の意思決定方式として公平であると考える。その理由を意思決定における機会の平等性の観点から説明する。
通常、民主主義では多数決や代表制などの方法が用いられるが、これらの方法には少数派の意見や権利が十分に考慮されないという批判もある。一方、くじ引き方式では賛成・反対の多寡によらずに意思決定が行われる。決定に至る手順は完全に公平であり、意思決定の機会は平等である。ただし、重要な問題や政策をランダムな結果に委ねることは、意思決定の質を低下させる可能性がある。この点についてはくじびきを行うまでの話し合いの機会の設け方や、くじびきにかける選択肢の選定方法の質を高めることで解消できる。
以上の理由により、くじびき方式は民主主義社会における意思決定方式として公平であると考える。

練習問題③:自由記述

「遠隔医療の新たな価値について、あなたの考えを書きなさい。」

解答例

遠隔医療は医療の効率化につながると考える。その理由を病院運営の効率化の観点から説明する。
現在では、患者は体調が悪いときに病院に出向いて診療を受けてから投薬治療などを受けている。不必要な入院や診察の増加につながるという指摘がされている。遠隔医療ならこの問題を軽減することが可能だ。テレヘルスや遠隔モニタリングを通じて、自宅にいる患者の健康状態を早期に問題を検知できる。健康問題が発生すればただちに必要な薬を患者の自宅に送るなどの治療を開始できる。これにより、患者が病院に行って受付をする手間、診察室に患者を呼ぶ手間、カルテを回す手間、医療費の支払いをする手間を減らすことにつながる。病院における事務作業を減らすことで、病院のスタッフの仕事を医療の質の向上に回すことができる。
以上の理由により、遠隔医療は医療の効率化につながると考える。

課題文型小論文の効果的な勉強法

課題文型小論文は、知識だけでなく論理的な思考力や表現力が求められるため、適切なトレーニング方法を取り入れることが重要です。

以下の3つのポイントを押さえると効果的に勉強できます。

要約力を鍛えるトレーニング方法

要約力は、小論文の基礎となる重要なスキルです。

大学入試の課題文型小論文では、課題文や資料の内容を的確に把握し、それを簡潔に整理する能力が求められます。

400〜800字の評論文を要約する

  • 手順
    1. 要点を抜き出す(「筆者の主張」と「根拠」を整理する)
    2. 200字程度にまとめる(冗長な部分を削り、簡潔に表現する)
    3. 他者に説明できるか確認する(第三者が読んでも理解できる内容になっているかチェック)
  • 例題(環境問題についての評論文)
    • 課題文:「環境保護と経済成長は対立するものではなく、技術革新を進めることで両立が可能である。」
    • 要約例:「環境保護と経済成長は対立せず、技術革新によって両立可能であると筆者は主張している。」

ニュース記事や社説を要約する

  • 新聞(朝日新聞・読売新聞・日本経済新聞など)の社説やニュース記事を、50〜100字程度でまとめる練習をする。
  • できるだけ短く、「誰が」「何を主張しているのか」を明確にすることが大切。

他の人の要約と比較する

  • 友人や先生とお互いに要約を見せ合い、「どのポイントを重視しているか」「不要な情報が入っていないか」を確認すると、より精度が上がる。

過去問を活用した演習の進め方

過去問を活用することで、出題傾向を把握し、時間配分の練習ができるため、本番の試験に備えやすくなります。

過去問を分析する

  • まずは志望校の過去問を3〜5年分解いてみる。
  • 出題傾向を分析し、よく出るテーマ(環境問題・政治・経済・科学技術など)を把握する。
  • 例えば、「〇〇大学では環境問題が頻出」「△△大学はデータを用いた考察型の問題が多い」など、大学ごとの特徴をつかむことが重要

なお、以下の記事に各学部の過去問を載せています。
※関連記事:教育学部の小論文過去問一覧
※関連記事:医療系小論文の過去問一覧
※関連記事:【最新版】看護の小論文過去問

解答の流れを作る

  • 時間を測って解く(試験本番と同じ条件で行う)
  • 解答の型を意識する(序論・本論・結論を明確に)
  • 論理の流れを意識する(主張→根拠→具体例→まとめ)

書いた答案を客観的に見直す

  • 以下のポイントをチェックする
    • 主張が明確になっているか
    • 課題文の内容を適切に引用・要約できているか
    • 論理のつながりがスムーズか
    • 誤字脱字や不自然な表現がないか
  • 自己添削だけでなく、他の人(先生・友人)に読んでもらうとより効果的

定期的に模試形式で練習する

  • 本番に近い環境(制限時間・文字数制限あり)で書く練習をする。
  • 試験時間内に解答を完成させることができるか確認する。

添削を受けるメリットと活用法

添削指導を受けることで、客観的な視点で自分の答案を改善できるため、小論文対策において非常に有効です。

添削のメリット

誤った論理構成を修正できる
→ 自分では気づきにくい論理の飛躍や矛盾を指摘してもらえる。

表現のクセや語彙の使い方を改善できる
→ 曖昧な表現や、伝わりにくい言い回しを具体的に直してもらえる。

客観的な評価が得られる
→ 第三者(先生・プロの添削者)からフィードバックを受けることで、実際の試験での評価基準を理解できる。

添削を効果的に活用する方法

信頼できる添削者を選ぶ
学校の先生、予備校の講師、オンラインの小論文添削サービスを活用する。

フィードバックを受けた後、必ず書き直す
指摘された点を踏まえ、もう一度同じテーマで書き直すと、改善点が定着しやすい。

複数の答案を比較する
過去の答案と最新の答案を見比べ、どこが成長したかを確認する。

定期的に添削を受ける
1ヶ月に1〜2回は添削を受け、「数か月以上」継続的に改善するのが理想。

まとめ:効率的に小論文の実力を伸ばすには

  • 要約力を鍛え、課題文の内容を的確に把握するトレーニングをする。
  • 過去問を活用し、出題傾向を分析しながら演習を進める。
  • 添削を受け、客観的な視点で文章をブラッシュアップする。

これらの方法を組み合わせて勉強することで、大学入試の課題文型小論文で高得点を狙うことが可能になります。

小論文対策におすすめの参考書

ここからは小論文対策におすすめの参考書を紹介します。

『まるまる使える 入試頻出 課題小論文 [改訂版]』

こちらはタイトルにあるとおり、課題文型小論文の対策に特化した問題集です。

科学・芸術・言語・教育・社会・情報・医療など入試頻出のテーマについて、24問の小論文問題と解答例が掲載されています。


まるまる使える 入試頻出 課題小論文 [改訂版]

出版社:桐原書店

『改訂版 何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55』

こちらは小論文の書き方をイチから解説してくれている参考書です。

小論文と作文の違いなど、小論文を書くにあたって知っておくべき内容にはじまり、「資料型小論文」では資料のどこを見れば小論文を書けるかといった「入試で役立つコツ」をたくさん紹介しています。

練習問題は少ないので、最初に読んだら別問題集で練習をし、ときどき「これってどうだったかな?」と気になったときに戻るようにしましょう。


改訂版 何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55

出版社:KADOKAWA

『樋口裕一の小論文トレーニング 新装版』

つづいては、小論文問題集の定番です。小論文の書き方のイロハを学べます。

「小論文の種類ごと」に書き方を説明してくれています。

小論文の種類は、「課題文型」「テーマ型」「資料型」「教科型」といくつか分かれています。受験する大学によって異なるため、複数の大学を受験する場合、何パターンかの小論文を書きなれておく必要があります。

この問題集で早めにタイプ別の書き方を知っておけば対策がしやすくなります。

ただし、演習はあまりないので次に紹介する問題集を使って練習を重ねると良いです。


樋口裕一の小論文トレーニング

出版社:ブックマン社

『2025年受験対策 全国大学小論文入試 出題内容5か年ダイジェスト』

こちらの問題集は全国の小論文過去問を集めており、「大量に」小論文の練習ができます。全国の一般入試小論文を中心に5年分掲載されています。

10回~15回ほど書けばかなり慣れてきてコツがつかめてきます。


2025年受験対策全国大学小論文入試出題内容5ヵ年ダイジェスト

出版社:旺文社

まとめ

いかがでしょうか。

高校生向けに、大学入試の課題文型小論文をどのように書けば良いかを説明しました。

課題文は1000~2000字の字数になるため、長文読解力も必要です。著者の主張をみつけ、それをもとに自分の意見を考えてまとめるにはコツがいります。

答案作成の手順や課題文の読み方も紹介していますので、参考にしていただければ幸いです。

Z会 小論文講座の案内
プロフィール
satoru
satoru

福地 暁です。
20年以上教育に携わり、現在は個別指導の塾を経営しています。

これまで3000組以上のご家庭を担当させていただき、中学受験(灘中・御三家など最難関含む)、高校受験、大学受験(医学部・旧帝大含む)への合格をアシストしてきました。

この記事では中学受験、高校受験、大学受験、英検・TOEIC対策、中学生・高校生の定期テスト対策など、さまざまな学習アドバイスをしています。

みなさまの学びにプラスになる情報をお伝えしていきます!
よろしくお願いします。

1男1女の父。
どうやら娘には「甘いパパ」と思われているようで、
アイスやジュースをねだるときは必ずパパのところにきます。

satoruをフォローする
大学入試
satoruをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました