日本史は覚える量がとても多いため、日本史選択の高校生のなかには苦手にしている人が多いです。
ですが、日本史は適切な参考書でコツコツ勉強すれば「確実に得点源になってくれる科目」です。
そこで、高校生向けに大学受験日本史のおすすめ参考書を紹介します。
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大学入試において、日本史は重要な科目の一つです。過去問や参考書を利用することで、試験の傾向や出題形式を理解し、効果的な対策ができます。
基礎を固めておくと、入試で難易度の高い問題にも対応できるようになりますし、共通テストで9割以上取ることも十分可能になります。
日本史が苦手で、イチから勉強する人には基本的な知識や歴史の流れを網羅した参考書が最適です。
特に、解説がくわしく図表が多いものを選びましょう。
定期テストで平均プラス15点程度は常に取れる、模試でも志望校の合格レベルよりマイナス2割くらいまでは取れるという人は、より深い理解を得るためにテーマ別解説や演習問題が含まれているものが望ましいです。
入試が近づいてきたらぜひ過去問を解きましょう。実践的な学習に不可欠です。
実際の試験問題に触れることで、時間配分や問題傾向に慣れることができ、入試本番での解答力を高められます。
日本史の参考書は教科書レベルから難関大レベルまでいくつかのレベルに分かれています。志望校のレベルや出題傾向に合うものを選びましょう。
例えば共通テストで8割を狙うなら共通テスト対策の問題集のなかでも難易度の高いものを選ぶと点を取りやすくなります。
また、東大をはじめとした難関大では二次試験で日本史の論述が出ます。共通テスト対策だけでは論述対策はかなり不十分なので、専用の論述対策ができる参考書を使いましょう。
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大学受験用の日本史参考書はたくさんあります。
基礎、応用、入試実践レベルに分けて紹介します。
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日本史を勉強するにあたって、歴史の流れの理解が欠かせません。イチから日本史を勉強する人向けに、歴史の流れが分かりやすい参考書4冊と、使いやすい問題集を1冊紹介します。
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1冊目は日本史参考書の定番、「金谷の日本史」です。古代~近現代まで3冊と文化史1冊の合計4冊に分けて解説してくれています。
内容はオーソドックスで、教科書をさらにくわしく解説してくれています。
すべてじっくり読むというより、問題集で問題を解きつつ因果関係が分かりにくいときに参考書として使う人も多いです。
特に、共通テストを受ける人は『文化史』だけでも読んでおくと役立ちます。
出版社:ナガセ
通常の大学入試問題集・参考書はちょっと苦手かも…という人におすすめなのがこちらの1冊です。
日本史の流れをストーリー仕立てで解説してくれる教科書です。イラストも豊富で、1つのストーリーにまとめてくれているので、楽しく読めます。「歴史の流れが苦手」という人にぴったりです。
出版社:SBクリエイティブ
大学受験対策を「早く」「確実に」「効率よく」進めたいという人におすすめなのがこちらの1冊です。
用語の暗記・演習をしながら日本史の流れを理解できます。
左ページで用語の解説がされており、右ページに同じ範囲を穴埋め形式にした文章が載っています。左ページで軽く覚え、右ページを繰り返し読んでスラスラと答えを埋められる(口頭で言える)ようになればかなり歴史の流れが頭に入っています。
出版社:文英堂
学研が出版している「標準レベルまで」の参考書です。教科書よりも解説がくわしく、日本史探求に苦手意識を持っている人も理解しやすいです。
定期テスト対策用の問題ページもあり、定期テスト対策、中堅レベルまでに大学入試対策に便利です。
出版社:Gakken
流れを理解できるようになったら、問題演習をして記憶に定着させる必要があります。
この問題集はそんなときに便利です。
「必修版」と「完全版」に分かれており、現在の学力や志望校のレベルに合わせて選べます。
出版社:ナガセ
ある程度日本史の勉強が進んだ人向けに、応用レベルの日本史参考書を紹介します。
※関連記事:日本史の論述問題
こちらは、大学入試対策で定番シリーズの「レベル別問題集」です。基礎レベル(教科書レベル)から難関国公立大学レベルまで全部で5段階に分かれています。
レベル別に分かれているので、現在の実力に合うレベルからはじめて志望校のレベルまで段階的に対策できます。
日本史に苦手意識のない高校生なら「2 共通テストレベル」からはじめてみるのがおすすめです。共通テストレベルと表紙に書かれていますが、共通テストで4-5割くらい取れそうな実力の人向けです。
中学の歴史から苦手…という人には「1 基礎レベル」がおすすめです。
出版社:旺文社
Z会が出版している定番の応用レベルの日本史問題集です。同じシリーズの『はじめる日本史』につづけて用いる受験生も多いです。
時代ごとに流れをまとめた問題文を使って、穴埋め形式で演習できます。
繰り返し解いているうちに流れを頭にインプットでき、非常に便利です。
出版社:Z会
つづいて、難関国公立大学や難関私大を目指す人向けの論述対策の参考書を紹介します。
※関連記事:日本史の論述問題
こちらの参考書は、日本史探求の論述対策をこれからはじめる人におすすめです。
日本史探求の教科書に合わせて、「なぜ~?」という問いから解答を考えるようにできています。
歴史の流れを再理解しながら論述対策ができます。
入試対策だけでなく、定期テスト対策にもおすすめです。
出版社:駿台文庫
山川の教科書をベースに勉強したい人におすすめです。教科書に沿ってつくられています。
ただし、難易度は教科書を越えており、教科書に書かれている内容からしっかり分析・理解しなおせる問題ばかりです。
東大をはじめとした難関大受験者向けです。
出版社:山川出版社
こちらもハイレベルな問題ぞろいで、難関大受験者向けです。
論述問題の解答の型を覚えて、考えて解答を書けるようにするための問題集です。全部で50問と少なめなので、短期間で2-3周できます。
解説がちょっと難解で、普通の参考書の解説に物足りない人(もっとするどく解説してほしい人)に合うでしょう。
出版社:河合出版
最後に、文化史の勉強に便利な参考書を紹介します。
文化史の問題が共通テストはもちろん、私大入試や定期テストによく出てきます。
1冊目は、「安定の山川出版」です。タイトルどおり、30日間という短期間で文化史を一気に勉強できる問題集です。
文化史の重要事項(人物名、作品名、時代など)が網羅されており、分かりやすく表で示してくれています。
ひととおり覚えたら確認問題でアウトプットができます。
時代別に掲載されているので、定期テスト対策にも使えます。
出版社:山川出版社
文化史の問題には図やイラストが出てきます。図をみて何の作品なのかを考えたり、どの時代の作家なのかを考えます。
この参考書は図版やイラストが豊富に載っており、くわしい解説と一緒に「理解しながら」インプットできます。
出版社:教学社
3冊目はZ会の参考書です。MARCHや関関同立以上をめざす受験生なら解いておきたいレベルの問題です。
解説が簡潔かつ適切なので、ある程度歴史の流れを把握し、それなりに暗記が進んでから取り組むと非常に重宝します。
出版社:Z会
日本史は勉強する範囲が広く、覚える量も多いです。参考書を上手に活用する方法を紹介します。
入試日本史で高得点を取るには、人物や出来事を時系列で把握する必要があります。年表と照らし合わせながら日本史の参考書を使って勉強しましょう。
基本的な年号や出来事、重要人物を整理し、次に各時代の特性を理解します。そうすると、全体の流れが把握できます。
また、繰り返し復習することで記憶を定着させましょう。
※関連記事:日本史の年表:縄文時代から昭和までの重要な出来事を年代順に一覧で紹介
日本史は時代ごとだけでなく、複数の時代をまたいだテーマ別の問題も多数出題されます。
例えば下記の問題は共通テスト日本史の問題です。「印刷の歴史」というテーマの出題です。
こうしたテーマ演習は最近の大学入試日本史対策に欠かせません。
最低でも外交史、経済史、文化史は押さえておきたいです。
過去問を参考書と併用することで、実践的な知識を身につけることができます。
まず参考書で基礎知識を学んだ後、過去問を解くことでその知識が実際の試験でどのように活かされるかが分かります。
また、間違えた問題を振り返ることで、弱点を克服し、次回の学習に活かすことができます。
「参考書→過去問→参考書→過去問」を繰り返すと理解が格段に進みます。
日本史を勉強する際にさけて通れないのが「暗記」です。
日本史の効果的な勉強法を紹介ます。
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大学受験の日本史は「下剋上とは何ですか?」といった「用語の意味」を問う問題は出てきません。むしろ、「Aが起こった影響で、BとCのどちらになりましたか?」という、背景を問う問題のほうが出てきます。
歴史用語や人物名はその単語だけ覚えるのではなく、「Aが起こったからBになり、Cが左遷された」といった「ストーリー」で覚えるようにしましょう。
日本史は「タテの流れ」が重要です。
「まずAが起こり、次にBになり、Cという影響があってDに至る。」
こうしたタテの流れを把握するには、年号と一緒に覚えるのがおすすめです。
※関連記事:【大学受験】日本史の年号一覧と覚えやすい語呂合わせ(日米修好通商条約、ポツダム宣言、満州事変など)
時代ごとに天皇や時の権力者を覚えると、歴史の流れが分かりやすくなり、ほかの用語も覚えやすくなります。
日本史では「天皇」が重要な立ち位置にいます。古代から中世にいたるまで天皇は時代の中心か、時代の転換に大きく関わっています。
※関連記事:日本史で覚えるべき天皇
大学入試日本史対策において自分に合った教材を使うことは非常に重要です。勉強時間が大きく変わります。
まず自分の理解度や学習スタイルを把握しましょう。基礎を固めたい場合は、わかりやすい参考書を選び、応用力を高めたいなら過去問集を活用します。また、友人や先生の推薦も参考にし、自分の目的に合った教材を選ぶことが大切です。
いかがでしょうか。
高校生向けに大学受験日本史のおすすめ参考書を紹介しました。
通史を学べる参考書や問題集、文化史の参考書、論述対策の参考書、日本史探求の参考書と、目的別に分けて紹介しています。図版が多いものや志望校の難易度や出題傾向に合うものを選びましょう。
また、日本史探求では論述の勉強を一緒に進めると、歴史の流れや関係性が分かりやすくなります。
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