公立中高一貫校を受験するのに塾に通う人は多いです。
適性検査の問題は特殊で、小学校で出てくる問題とはかなり違っています。
そこで、公立中高一貫校を受験する人向けに「適性検査の対策塾にはいつから通えばいいか」を紹介します。
また、入塾後も家庭学習で適性検査対策をしておくと実力をつけやすいです。塾の勉強と家庭学習とのバランスの取り方もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
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公立中高一貫校とは?その特徴と受験の仕組み
公立中高一貫校とは、公立の中学校と高校が一体となって6年間の一貫教育を行う学校です。一般の公立中学校とは異なり、高校受験がなく、中学1年から高校3年までを通してカリキュラムが編成されています。
また、私立中学と比べて学費が抑えられ、質の高い教育を受けられる点から人気が高く、倍率も非常に高い傾向にあります。受験は主に小学6年生を対象に行われ、「適性検査」と呼ばれる独自の試験形式が採用されています。
公立中高一貫校の教育方針とカリキュラムの特徴
公立中高一貫校では、「探究学習」や「課題解決型授業(PBL)」など、生徒の主体性を重視した教育が行われています。高校受験がないことを活かして、6年間を通じた系統的なカリキュラムが組まれており、中3の段階で高校内容の先取りを行うことも珍しくありません。
また、理数系や国際系、リーダー育成に特化した学校もあり、学校ごとの個性が色濃く表れています。このため、自分の子どもに合った教育方針の学校を見極めることが重要です。
適性検査とは?一般的な出題傾向と対策のポイント
公立中高一貫校の受験では、一般的な国語・算数のような教科別試験ではなく、「適性検査」が行われます。これは複数の教科を統合した問題構成で、論理的思考力、読解力、表現力、資料の読み取り能力などが試されます。
例としては、複数のグラフや表をもとに答える問題や、文章を読み解いて自分の意見を記述する問題などがあります。単なる知識の暗記では対応できないため、日頃から読書や時事問題への関心を育て、記述練習を積むことが大切です。
塾に通い始める最適な時期はいつ?
公立中高一貫校の受験対策は、早ければ小学3年生ごろから始める家庭もあります。ただし、通塾の時期は子どもの性格や学力、家庭の教育方針によって異なります。
ここでは、学年別に通塾開始の目安とそのメリット・注意点を解説します。
小学3年生以前:早期教育のメリットと注意点
小学1〜3年生の段階では、読み書き計算の基礎をしっかり固めることが大切です。この時期に塾に通うことのメリットは、学習習慣が早くから身につき、学ぶことへの抵抗が少なくなる点です。また、好奇心旺盛なこの時期に、楽しみながら思考力を育てる授業を受けられる塾もあります。
一方で、過度な詰め込み学習や親の期待の押し付けは、学習への意欲を下げてしまうリスクもあるため、子どもの様子を見ながら慎重に進める必要があります。
小学4〜5年生:基礎力養成と適性検査対策のスタート
小学4〜5年生は、公立中高一貫校対策において最も多くの子どもが塾に通い始める時期です。この段階での塾通いは、適性検査に対応する基礎的な思考力や記述力の養成に最適です。特に、文章を読み解く力、資料を比較して考察する力、簡潔に意見をまとめる力など、適性検査で重視されるスキルを徐々に身につけていきます。
この時期から模試などを活用して自分の位置を把握し、計画的に弱点を補強することも可能になります。塾選びでは、適性検査に特化したコースがあるか、記述添削のサポートがあるかを確認しましょう。
小学6年生:直前期の総仕上げと模試活用法
小学6年生になると、いよいよ受験の本番に向けた総仕上げの時期に入ります。塾では過去問演習や実践的な模試を重ねることで、実戦力を高める指導が中心になります。特に、初見の問題に対応する力や、時間配分、記述力の精度を上げていくことが求められます。
この時期の模試は、志望校別の判定が出るものを選ぶと、自分の実力と課題が明確になります。また、ミスの分析と復習を徹底することで、得点力の底上げにつながります。
注意点としては、6年生からの塾通いでは時間的に対策が間に合わない場合もあるため、家庭学習との併用や個別指導など、柔軟な学習プランが求められます。
目的別に見る塾通いのタイミング
塾に通わせる目的はご家庭によってさまざまです。学力の底上げ、志望校対策、学習習慣の定着など、目的に応じて最適な通塾時期や塾の選び方も異なります。
ここでは、3つの代表的な目的別にベストな通塾時期とその理由を解説します。
学力向上を目指す場合の最適な開始時期
「学校の成績を上げたい」「基礎からしっかり身につけさせたい」という目的であれば、小学3〜4年生での通塾開始がおすすめです。この時期は、読み書き計算といった基礎学力が定着する重要な段階。理解の遅れが出る前にフォローすることで、以降の学習にもスムーズに対応できます。
特に算数や国語の読解でつまずく前に、問題に慣れ、思考力を育むような指導を受けることが長期的な学力向上につながります。低学年向けのコースでは、パズル教材や探究型の学習で楽しく取り組める塾も多くあります。
志望校対策に特化する場合の効果的な通塾時期
公立中高一貫校を本気で目指す場合、小学4年生から5年生のうちに通塾を始めるのが一般的です。この段階からは、適性検査対策に特化したカリキュラムが必要になるため、早めのスタートが合格への鍵になります。
例えば、公立中高一貫校では「表やグラフを読み取り、考察し、自分の意見を記述する」ような複雑な問題が出題されます。こうしたスキルは一朝一夕では身につかず、記述力や情報処理力を鍛える時間が必要です。特に6年生からの通塾では、基礎が固まっていないまま演習に追われ、成果が出にくいこともあります。
学習習慣の定着を目的とする場合のアプローチ
「家でなかなか勉強しない」「宿題に取り組む姿勢が見られない」といったお悩みがある場合、塾は“学習習慣を整える場”としても有効です。この場合、小学2〜3年生の段階からの通塾が効果的です。
この年齢から塾に通うことで、「決まった曜日・時間に勉強する」「人の話を聞いてノートを取る」「間違いを直して次に活かす」といった学習の土台が身につきます。勉強が“当たり前の行動”として生活に定着することで、その後の受験勉強もスムーズに始められます。
学習習慣の定着を目的とする場合、厳しすぎず、褒めて伸ばすタイプの指導を行う塾を選ぶのがポイントです。
地域別の傾向と塾選びのポイント
地域によって、公立中高一貫校の設置数、受験者の層、塾のタイプなどには大きな違いがあります。そのため、地域ごとの受験事情を把握し、通塾戦略を立てることが重要です。
大都市圏(東京・大阪・名古屋)の受験事情と塾の特徴
大都市圏では、公立中高一貫校の受験はすでに「激戦」となっています。東京都の小石川中等教育学校、大阪府の咲くやこの花中学校、名古屋市立向陽中学校など、倍率は5倍〜10倍超えも珍しくありません。
こうした地域では、適性検査に完全対応した専門塾やコースが充実しており、4年生での塾通いがスタンダードになっています。中には、低学年から一貫コースで準備を進める塾もあり、先取り学習やハイレベルな記述指導が行われます。
また、模試や情報の質も高く、志望校別対策や過去問分析が細かく提供されているため、早めの塾選びが合否を分けると言っても過言ではありません。
地方都市における塾の選択肢と通塾戦略
一方、地方都市では中高一貫校の数や選択肢が限られているため、塾の対応力や適性検査対策の専門性に差が出やすい傾向があります。例えば、特定の1校を目指す受験生が多い地域では、その学校に特化した指導をしている塾が強みを持っています。
ただし、適性検査対策に対応していない一般的な学習塾では、公立中高一貫校の受験に向けた記述指導が不十分な場合も。対策が限定的になりやすいため、個別指導やオンライン塾、通信講座を併用する戦略が効果的です。
また、地方では通塾時間が長くなることもあるため、自宅学習のフォロー体制がある塾や、保護者との連携が密な塾を選ぶと安心です。
公立中高一貫校の対策塾の選び方
適性検査対策をしている塾はいくつもあります。そのなかから適切な塾を選ぶポイントを紹介します。
志望校の受験情報
志望校が決まっていたら、その中学の受験情報を豊富に持っている塾を選びましょう。
- 入試日程
- 入試科目
- 難易度
最低限、上記の3項目を把握しているか確認します。
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志望中学の合格実績
つづいて、志望中学の合格実績を確認しておきましょう。
集団塾なら「合格実績の多い塾」を、
個別塾なら「毎年受験生/合格者がいる塾」を選ぶようにします。
集団塾の場合、クラスごとにカリキュラムが決まっています。カリキュラムは「合格者数の多い中学校の入試」に合わせています。
そのため、志望している中学校の合格者数の少ない集団塾だと、その中学校の入試対策に合わないカリキュラムで授業を受ける可能性があります。
また、個別塾はクラス単位ではなく個人単位で授業内容や授業計画をつくります。志望中学の受験生が毎年1名でもいれば、受験までのノウハウが蓄積されています。
講師の質
授業を担当する講師の質も確認しておきましょう。
合格実績豊富な講師はいろいろな子どもを見てきています。
その経験から、成績が伸び悩んだときの対応、入試で実力を発揮しやすくするための対策の引き出しを多く持っています。
入試まで勉強が順調に進むことは少ないです。うまく行かないときの対応力を重視しましょう。
古いタイプの講師だと、成績が下がってきた生徒には「ひたすら怒鳴る」という指導をしていると考えられます。
子どもに対して高圧的な態度を取る講師は、それ以外の対応方法を持っていない可能性が高いです。
学習環境
塾の学習環境も重要です。下記の3点はチェックしておくほうが良いです。
- 塾周辺にゲームセンターや居酒屋がないか
- 塾内にタバコのにおいや異臭が充満していないか
- 自習室は静かで集中しやすいか
明確な年間費用
一般に、塾の費用体系は分かりにくいです。多くの場合、意図的に分かりにくくしているわけではないでしょう。
受験状況に合わせてコースをつくったために、結果的に分かりにくくなってしまった塾もあります。
とはいえ、年間の費用目安はできるだけ明確にしておきたいです。
「6年生でいくらくらい必要か」を聞くなどして、費用の概算を把握しましょう。
宿題量と子どもの性格との相性
塾によって宿題の量はかなり異なります。
一般的に、地域1番の合格実績の塾は宿題が多く、3番手以降の塾は宿題が少ないです。
宿題が多いと成績は上がりやすいです。ですが、子どもの性格によっては合わないときもあります。
マイペースに過ごしたい子、自分で考えて勉強したい子もいます。
塾の説明会では宿題量を聞いておき、子どもの性格に合う勉強量の塾を選びましょう。
通塾時間や交通手段
週何日も通う塾ですから、物理的に通いやすいほうが良いです。自宅からの通塾時間や交通手段もチェックしておきましょう。
片道30分以内で、ひとりで通える(自転車・徒歩)が望ましいです。
保護者の送迎が必要な場所だと、受験が近づいて通塾日数が増えてきたときに本当に大変です。
- 仕事で急に帰宅が遅くなる
- 実家の両親の介護が必要になる
- 兄弟姉妹の習い事のスケジュールが変わる
今は送迎可能でも、上記のように家族のスケジュールが突発的・継続的に変わる場合もあります。
その場合にオンライン授業に切り替えるなどの代替手段も念頭に置いておく必要もあります。
通塾生からの評判
可能であれば実際に通っている塾生から評判を聞いておきたいです。
どのような講師・責任者なのか、周りの生徒の様子はどうかなど、入塾してから「こんなはずではなかった…」とならないようにしておきたいですね。
校舎責任者の人柄や考え方
塾で最も大切なのは校舎責任者の人柄です。
同じ教材・カリキュラムで授業をしていても、校舎によって合格実績に大きな違いが出ます。
違いを生むのは校舎責任者の人柄や考え方です。
受験勉強のとらえかた、子どもの成長への関わり方など、「子どもと接する大人」としての姿勢をチェックしておきましょう。
前述のように、子どもに高圧的な態度を取り、支配的にふるまう講師もいます。
もちろん、こうした講師が一概に良くないわけではありません。
ですが、中学受験時の塾での経験で、「塾」や「勉強」に対して非常にネガティブな認識を持ってしまい、中学入学後にまったく勉強したがらなくなっていた子もたくさんいます。
合格するかどうかも大切ですが、長期的に見れば「どのように受験に向かわせるか」もその後の過ごし方に大きな影響を与えます。
子どもががんばりたいと言う塾にする
塾選びのポイントを紹介してきましたが、子どもが「この塾でがんばる!」という気持ちになっているかどうかが大切です。
親が「良い」と思っても、子どもが「イヤだ」となれば序盤からつまずきやすくなります。
じっくり子どもと相談する、ほかの塾も見てみるなどしてみましょう。
公立中高一貫校対策 塾選びチェックリスト
【1】カリキュラムと指導内容
【2】講師の質と実績
【3】学習サポート・指導体制
【4】費用と通塾のしやすさ
【5】塾の雰囲気と生徒の様子
【6】入塾後の柔軟性と対応
よくある質問(FAQ)
ここでは、保護者からよく寄せられる疑問や不安に対して、現実的で具体的な回答を用意しました。
公立中高一貫校の受験に塾は必須ですか?
必須ではありませんが、通塾する生徒が多数派なのは事実です。特に都市部では、小学4〜5年生から専門塾に通って準備する家庭が増えており、塾での演習量や記述対策の差が合否に影響するケースもあります。
ただし、塾に通うかどうかよりも、「家庭でどれだけ効果的な学習環境が作れるか」が最も重要です。塾はその補助であり、塾に任せきりでは効果が出にくいこともあります。
通塾せずに合格するための方法はありますか?
通塾しない場合でも、通信教材・オンライン学習・過去問分析を組み合わせれば合格は可能です。以下のような方法が考えられます:
- Z会やスタディサプリなどの中高一貫校向け教材の活用
- 各校の過去問を徹底的に分析し、記述練習を繰り返す
- 自宅で模試を受けて、現状把握と課題抽出を行う
ただし、第三者の添削やアドバイスがないと自己流になりがちなので、信頼できる教材やサポート体制が整った通信サービスを選ぶことがカギです。
通塾開始が遅れた場合のリカバリー策は?
小学6年生の途中からなど、出遅れた場合でもまだ対策は可能です。ただし、時間が限られているため、効率的な学習と苦手の重点強化が不可欠です。
リカバリーのためには:
- 志望校の出題傾向に絞った短期集中コースの利用
- 個別指導塾での弱点補強
- 週末や長期休みに模試を活用し、実戦力を鍛える
また、保護者が学習計画の管理をサポートし、日々の学習ペースを乱さないようにすることも重要です。遅れてスタートしたからこそ、“戦略的な学習”が合否のカギとなります。
塾と自宅学習のバランスの取り方
適性検査対策では、塾だけでなく自宅学習も非常に重要です。
それぞれの学習内容やバランスの取り方を説明します。
※関連記事:中学受験で家庭教師を利用して志望校合格する方法
塾の役割と自宅学習の役割を明確にする
まず、塾の役割と自宅学習の役割を分けます。
塾の授業は週3-4日程度で、塾にいる時間よりも自宅にいる時間のほうが長いです。
塾で何を身につけ、自宅学習で何を身につけるか、役割分けると勉強の効果を高められます。
塾では理解を優先する
塾の授業では「理解」を優先しましょう。
解き方の分からない問題の解き方や解説の内容など、「新たに何かを理解する勉強」をします。
集団塾の授業ならたいていそのようなカリキュラム構成になっているはずです。
個別塾を利用する場合も、「算数の適性検査対策をする」というだけでなく、一人では理解しづらそうな内容を中心に授業で教わるようにしましょう。
自宅では復習(定着)を優先する
自宅では、復習や暗記を中心に勉強します。
塾の授業で新たに何かを理解できても、まだまだ定着には至っていないことが多いです。
自宅では塾の宿題をするのはもちろん、それ以外の範囲の問題も解きなおしてみましょう。
スラスラと解けるまで、あるいは自分で解き方や考え方を説明できるくらいまで繰り返し解くようにします。
塾・自宅のセット学習で理解と定着のサイクルを早められます。
特に5-6年生から受験を決めた人は、ほかの受験生よりも定着を早める工夫が必要です。
定着できるように復習のタイミングを早くし、復習頻度を増やすようにするのがおすすめです。
学習計画を立てる
受験勉強を効率よく進めるには、学習計画が役立ちます。
塾の授業進度に合わせて、自宅学習の計画を立てましょう。
目の前の勉強に忙しくなってくると、どうしても復習や解きなおしが後回しになります。
学習計画に予定を入れておけば適切なタイミングで復習できます。
- 使う教材
- いつまでに・どの教材を1周するか
- 復習のタイミング
上記の3点を決めておきましょう。
自宅学習で使う教材は塾教材でも良いですし、もっと演習の幅を広げたい人は市販の問題集で塾と同じようなものを使ってみましょう。
いずれにしても塾の授業と同じ範囲か、2週間ほど前の範囲を解きなおすようにします。定着度を高めるためです。
また、一度勉強してからしばらく時間がたつと忘れてきます。
GWや長期休みにはそれまでの内容を広く復習するようにしましょう。
適度に休息をとる
毎日楽しそうに過ごしている友だちをみると、勉強のモチベーションがダウンしてくるときがあります。
何のために勉強しているのか分からなくなり、ただこなすだけになってしまう子もいます。
そうならないように適度に休息を取りましょう。
- 月1回は遊びに行く
- 週末は勉強しない
上記のように、遊ぶタイミング(勉強しない日)を決めておきます。
「もうちょっと勉強しても良いかも…」と本人が感じるくらいのほうが勉強の集中力を保ちやすいです。
合格するには自宅学習が欠かせない
塾に通っていても、合格のカギをにぎるのは自宅学習の効果です。
塾の授業と宿題だけで合格を取るのは至難の業で(取れる子もいますがごく少数です)、効果的な自宅学習が欠かせません。
塾に通うときには、塾の勉強と自宅学習の両立を念頭に置いておきましょう。
※関連記事:中学受験成功への道:親によるスケジュール管理と勉強時間の生み出し方のコツ
自宅でできる適性検査対策法
適性検査対策は塾だけでなく自宅でもある程度できます。
塾に通いはじめる前や通塾中に自宅でできる適性検査対策法をまとめました。
※関連記事:公立中高一貫校に向いている子・向いていない子の特徴:合格できる子になるための対策方法とは?
学習習慣をつける
まず、毎日の学習習慣をつけましょう。学校の宿題以外に、プラスアルファの勉強をします。
- 計算ドリルを解く
- 漢字や語彙のドリルを解く
- 理科や社会の暗記をする
上記のように、計算や暗記といった「一人でできる勉強」をします。
最初は1日10分からでも良いです。ほぼ毎日(週4日以上)しましょう。
語彙力をつける
適性検査で点を取れるようにするには、語彙力が欠かせません。
記述問題や作文が多く、「言いかえ」や「適切な言葉選択」ができると有利です。
特に「うれしかった」「すごい」という表現ばかりになっている子は、作文で非常に苦労します。
書く内容が思い浮かんでいても、書くための適切な言葉が思い浮かびません。
下記のような語彙のドリルを使うと毎日少しずつ、親子で楽しく語彙力アップに取り組めます。

「伝える力」が伸びる! 12歳までに知っておきたい語彙力図鑑

小学校6年生までに必要な語彙力が1冊でしっかり身につく本
※関連記事:中学受験家庭必見:子どもの語彙力を伸ばす方法と語彙力の高い子の過ごし方
算数の先取り学習をする
公立中高一貫校を受けると決めたら、すぐに算数の先取り学習をはじめましょう。
算数を小学校の授業よりも先に勉強しておきます。
理由は、適性検査対策をしやすくするためです。
適性検査は知識の活用力を問います。小学校で習う内容を身につけたうえで「活用する勉強」をする時間が必要です。
学校で算数を習い終えるのは小6の2月で、入試が終わるころです。
学校の授業を待たずに先取りしましょう。
先取り学習にはRISUが便利です。勉強すればするほどゲームをクリアしていく方式で、勉強した分だけ費用が発生します。
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月1回作文を書く
適性検査には必ず作文も出てきます。
資料や対話文を読んで答える問題、あるテーマが与えられて(小学校でがんばったこと・中学校でがんばりたいこととその理由、など)、そのテーマに沿って300-400字程度で書きます。
作文を書き慣れるためにも、また覚えた語彙を使って定着させるためにも月1回程度作文を書くようにしましょう。
作文の練習用には下記のようなドリルがおすすめです。

公立中高一貫校 適性検査対策問題集 作文問題 書きかた編 (公立中高一貫校入試シリーズAW02)

公立中高一貫校 適性検査対策問題集 作文問題 トレーニング編 (公立中高一貫校入試シリーズAW03)
※関連記事:【中学受験】作文の書き方やルールとおすすめの対策問題集
親子でニュースについて話し合う
適性検査で求められる思考力は、問題集を解く以外に親子の会話でもかなり伸ばせます。
テレビのニュースや新聞の記事から身近な話題のものをピックアップし、それについて話し合ってみます。
- 何があったか
- なぜそれが起こったのか
- 誰に影響するのか(日本にはどのような影響があるか)
これらの点について親子で会話をします。
特に「なぜそれが起こったのか」は重要です。
適性検査では資料をみて受験生自身の考えを書かせる問題がよく出てきます。
このとき、「資料が示している事実は何か」「なぜその事実が起こっているのか」がよく問われるポイントです。
普段からこの点について話し合っていると、「なぜ~なのか?」を考えるのに慣れることができ、入試で初めて見る資料も分かりやすくなります。
過去問演習をする
適性検査対策の問題演習がひととおり終わったら、過去問を解いてみましょう。
志望校の過去問だけでなく、難易度や出題傾向がよく似ている他中学の過去問も役立ちます。
過去問演習には下記の銀本が便利です。解説が載っていないのが痛いですが、多量の過去問演習ができます。

2025年度受検用 公立中高一貫校適性検査問題集 全国版 (公立中高一貫校適性検査問題集シリーズ)
まとめ
公立中高一貫校を受験する子や保護者向けに、適性検査の対策塾にはいつ通えばいいか紹介しました。
新小4の2月までの入塾がおすすめですが、新小6の2月からでも間に合います。
塾は学習環境や宿題量、校舎責任者の人柄も含めて慎重に選びましょう。
また、入塾後も家庭学習との両立が合格への近道です。
※関連記事:Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法
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