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日本史で覚えるべき天皇:大学受験に出やすい歴代天皇を順番に紹介(女性天皇は誰かも紹介)

平城宮跡 大学入試
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日本史にはたくさんの天皇が登場します。多すぎて覚えられないという人も多いのではないでしょうか。

ですが、入試ではすべての天皇について問われるわけではありません。歴史上重要な役割を果たした天皇だけが問題に出てきます。

そこで、日本史で覚えておくべき(入試に出やすい)天皇をピックアップし、その事績を紹介します。

天皇に重点を置いて勉強すると日本史の流れが分かりやすくなり、日本史を得意にできます!

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日本史で覚えておくべき天皇とその順番(一覧)

覚えておくべき天皇とのその事績を順番に一覧にしました。古代では在位時の有力貴族も一緒に覚えておきましょう。

※関連記事:平安時代年表(年号と在位した天皇名付き)

天皇名事績入試に出やすい内容
仁徳天皇大山古墳
※仁徳天皇の古墳ではないという説も出てきているので注意
【大山古墳】
・前方後円墳
・平面積では世界最大
・大阪府にある
倭の五王讃・珍・済・興・武・5名とも中国の王朝に朝貢している
・『宋書』「倭国伝」に記載
雄略天皇倭王・武倭王・武≒雄略天皇
欽明天皇仏教伝来時の天皇・蘇我稲目が仏教を保護
・蘇我氏と物部氏が対立
崇峻天皇蘇我馬子に擁立され、蘇我馬子に暗殺される暗殺された唯一の天皇
推古天皇初の女性天皇で厩戸皇子の叔母・女性天皇
・冠位十二階
・十七条の憲法
皇極天皇乙巳の変のときの天皇で、中大兄皇子の母・女性天皇
・のちに重祚(ちょうそ。退位後にもう一度天皇位につくこと)して、斉明天皇になっている
孝徳天皇皇極天皇の弟で、乙巳の変の後で中大兄皇子に擁立され即位難波宮(なにわのみや)で政権運営
斉明天皇孝徳天皇没後に皇極天皇が重祚。
百済救援のために九州まで進軍するも没。
・女性天皇
天智天皇中大兄皇子。
中臣(藤原)鎌足と協力して天皇中心の政治を行う。
・大化の改新の中心人物
・蘇我入鹿を暗殺、父の蝦夷を自害に追い込む
天武天皇大海人皇子。
天智天皇没後に大友皇子との壬申の乱に勝利。
天智天皇没後は奈良の吉野に隠棲し、挙兵
持統天皇天武天皇の皇后。
藤原不比等と協力して国政にあたり、大宝律令の制定を指示。
・女性天皇
・大宝律令の制定を指示
・藤原不比等と協力(以降、藤原氏と天皇家との関係強化)
文武天皇大宝律令を完成大宝律令の完成
元明天皇持統天皇の妹で、和同開珎・平城京遷都・女性天皇
・和同開珎
・平城京遷都
元正天皇持統天皇の妹で、『日本書紀』「養老律令」の完成、三世一身の法の制定。
前半期は藤原不比等と協力、不比等没後は長屋王と協力して国政にあたる。
・女性天皇
・三世一身の法の制定
聖武天皇国分寺・国分尼寺、奈良の大仏など仏教を政治に強く取り入れる。
遷都を繰り返す。
・国分寺、国分尼寺
・遷都した順番
平城京→恭仁京→難波宮→紫香楽宮→平城京
・没後の遺品などが正倉院に貯蔵
孝謙天皇聖武天皇の娘。藤原仲麻呂と協力して国政にあたる。・女性天皇
・大仏開眼供養を行う
淳仁天皇孝謙上皇が実質的に権力を握り、
藤原仲麻呂に恵美押勝の名を与える。
孝謙上皇が道鏡と協力するようになり、恵美押勝の乱がおこる。
淳仁天皇は孝謙上皇によって天皇位をうばわれ、淡路島に配流され、没。
淡路廃帝とも言われる。
恵美押勝の乱により、淡路島に配流、淡路廃帝とも言われる
称徳天皇孝謙天皇が重祚。道鏡を寵愛し、群臣の反感を買う。
宇佐八幡神託事件(次の天皇に道鏡がなるべきかどうかを神に問うた政治的事件)を引き起こす。
・女性天皇
桓武天皇平安京遷都。坂上田村麻呂を征夷大将軍に任命するなどして蝦夷討伐を三度行う。・平安京遷都
・蝦夷討伐
平城天皇桓武天皇の息子。若くして退位して上皇になり、薬子の変(平城太上天皇の変)を起こす。・薬子の変(平城太上天皇の変)
嵯峨天皇平城天皇の弟。
薬子の変(平城太上天皇の変)で坂上田村麻呂をいち早く起用し、関を閉じるなどして政変を迅速におさめた。
空海、橘逸勢とともに三筆の一人。
・三筆のひとり
淳和天皇嵯峨天皇の弟。『令義解』。『令義解』
仁明天皇藤原良房が道康親王(のちの文徳天皇)を皇太子にするため、
有力貴族の伴健岑・橘逸勢を排斥(承和の変)
承和の変が起こる
文徳天皇藤原良房が政治の実権を握る
清和天皇藤原良房が政治の実権を握る。
応天門の変(大納言・伴善男が左大臣源信を犯人と訴えるも、伴善男が流罪となる)。
応天門の変で藤原氏による他氏排斥が完了、摂関政治へとつづいていく
陽成天皇藤原基経によって若くして退位させられる
光孝天皇55歳のときに藤原基経によって擁立される
宇多天皇藤原基経が若くして死去したため、藤原氏の影響を排除して親政を行った。
菅原道真を重用。寛平の治と呼ばれる。
・阿衡の紛議
・菅原道真の重用
醍醐天皇延喜の荘園整理令。藤原時平の重用と菅原道真の配流。
延喜の治と呼ばれる。
延喜の荘園整理令
朱雀天皇藤原時平が政治の実権を握る。
藤原純友の乱と平将門の乱が起こる(承平・天慶の乱)。
源氏など武家貴族の台頭。
村上天皇藤原時平の死去後に親政を行う。
天暦の治と呼ばれるが、律令政治は崩壊状態。
冷泉天皇安和の変(源満仲らの謀反の密告により左大臣源高明が失脚)。
藤原実頼が実権を握る。
安和の変
三条天皇大江匡房の建議による延久の荘園整理令
白河天皇退位後、白河上皇となって院政をはじめる院政の始まり
鳥羽天皇退位後、鳥羽上皇となって院政を行う。
後白河天皇を支持して崇徳上皇と対立、保元の乱の原因となる。
後白河天皇天皇在位時に保元の乱、上皇となってから平治の乱。
源平合戦。
保元の乱(平清盛・源義朝の台頭)
安德天皇平清盛によって擁立。源平合戦で没。平清盛の外孫
後鳥羽天皇上皇となって承久の乱、隠岐に配流承久の乱で隠岐に配流(生涯、京都に帰還できず)
土御門天皇承久の乱で父と弟が島流しにあうと、
自身も土佐への配流を申し出る
承久の乱で土佐に配流(自ら申し出)
後堀河天皇承久の乱後、鎌倉幕府の推挙により即位
後醍醐天皇鎌倉幕府の討滅と建武の新政・鎌倉幕府討滅(足利尊氏、新田義貞、楠木正成ら)
・建武の新政
・吉野に逃れて南朝をおこす
後亀山天皇南朝の天皇で、足利義満の呼びかけに応じて神器を後小松天皇に渡した南北朝合一時の南朝の天皇
後小松天皇後亀山天皇から三種の神器を受け取り、南北朝合一南北朝合一時の北朝の天皇
後花園天皇永享の乱、嘉吉の乱。治罰綸旨の発給。・永享の乱
↳鎌倉公方・足利持氏と関東管領・上杉憲実
・嘉吉の乱
↳守護大名・赤松満祐が6代目将軍・足利義教を暗殺
後奈良天皇資金不足で即位礼は即位から10年後に行われ、大嘗祭は行えず
正親町天皇織田信長台頭時の天皇
後陽成天皇豊臣秀吉・徳川家康治世時の天皇
後水尾天皇紫衣事件【紫衣事件】
・大徳寺の僧侶に紫衣の着用を勝手に許可(禁中並びに公家諸法度の違反)
・大徳寺の沢庵和尚らが配流
・後水尾天皇失脚
孝明天皇通商条約締結時の天皇。
攘夷論者だが、幕府との関係を重視して和宮降嫁を許可。
・和宮降嫁

日本史の歴代天皇について何を覚えればいいか

日本史の勉強では天皇が重要です。天皇について下記の3点を特に覚えておきましょう。

  • 天皇の順番
  • 女性天皇は誰か
  • 天皇と政治的有力者のセット

天皇の順番を覚える

まず天皇の順番を覚えましょう。すべての天皇を覚える必要はありません。

前述の表は覚えておくべき天皇を順に並べています。それぞれの天皇の事績や入試に出やすいポイントも載せています。一緒に覚えておきましょう。

女性天皇が誰かを覚える

つづいて、誰が女性天皇なのかも覚えておきましょう。

日本の歴代天皇のうち女性天皇は10名いました。そのうち最初の8名を覚えておけば大丈夫です。

  • 推古天皇:最初の女性天皇
  • 皇極天皇、斉明天皇:同一人物。中大兄皇子(天智天皇)の母
  • 持統天皇:天武天皇の妻で律令政治を大きく推進させた人
  • 元明天皇:持統天皇の姪で天智天皇の娘
  • 元正天皇:元明天皇の娘
  • 孝謙天皇、称徳天皇:同一人物。道鏡を天皇位につけようとし混乱を招く。

天皇に協力した権力者をセットで覚える

古代では、政治は「天皇+時の権力者」のセットで行われました。そのほうが円滑に政治ができるからです。

大まかにいうと、「権威は天皇が握り、権力は藤原氏などが握る」という構図です。

どの天皇のときに誰が(主に藤原氏)権力者だったのかをセットで覚えましょう。

前述の表にも藤原不比等、藤原良房など時の権力者の名前も載せています。

天皇についての共通テスト出題例

共通テストにも天皇にからめた問題は出てきます。実際の出題例を見てみましょう。

テーマに沿って出題される

2023年度入試では、「境界」をテーマにした問題が出ていました。このとき、以下のように平城太上天皇の変のときの記述があります。

大学入試センターより

また、2022年度にも天皇が出てきています。

下記画像は、「歴史上の人物」をテーマにした問題の一部で、嵯峨天皇のころから天皇の名前のつけかたに変化があるという発見からその背景について考える問題です。

大学入試センターより

天皇名だけ覚えても問題を解けない

共通テストは「テーマ」に沿って問題がつくられています。天皇の名前だけ覚えるのではなく、順番や歴史的事実、ほかの事象との関連もしっかり勉強しましょう。

日本史の参考書

日本史の勉強で、特に「歴史の流れ」が分かりやすい参考書を3冊紹介します。

『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本 改訂版』

1冊目は日本史参考書の定番、「金谷の日本史」です。古代~近現代まで3冊と文化史1冊の合計4冊に分けて解説してくれています。

内容はオーソドックスで、教科書をさらにくわしく解説してくれています。

すべてじっくり読むというより、問題集で問題を解きつつ因果関係が分かりにくいときに参考書として使う人も多いです。

特に、共通テストを受ける人は『文化史』だけでも読んでおくと役立ちます。


金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】 原始・古代史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業)


金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】 中世・近世史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業)


金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】 近現代史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業)


金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】文化史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業シリーズ)

出版社:ナガセ

『一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書』

通常の大学入試問題集・参考書はちょっと苦手かも…という人におすすめなのがこちらの1冊です。

日本史の流れをストーリー仕立てで解説してくれる教科書です。イラストも豊富で、1つのストーリーにまとめてくれているので、楽しく読めます。「歴史の流れが苦手」という人にぴったりです。


一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた

出版社:SBクリエイティブ

『時代と流れで覚える! 日本史B用語』

大学受験対策を「早く」「確実に」「効率よく」進めたいという人におすすめなのがこちらの1冊です。

用語の暗記・演習をしながら日本史の流れを理解できます。

左ページで用語の解説がされており、右ページに同じ範囲を穴埋め形式にした文章が載っています。左ページで軽く覚え、右ページを繰り返し読んでスラスラと答えを埋められる(口頭で言える)ようになればかなり歴史の流れが頭に入っています。


時代と流れで覚える! 日本史B用語

出版社:文英堂

まとめ

いかがでしょうか。

高校生向けに大学入試日本史で覚えておくべき天皇について解説しました。入試に出やすいポイントも解説しています。

歴代天皇の順番・女性天皇は誰か・権力者は誰かを覚えると、歴史の流れが分かりやすくなります。

日本史の勉強にもっとしっかり取り組みたい人向けに日本史の流れが分かりやすい参考書も紹介しています。

プロフィール
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福地 暁です。
個別指導の塾を経営しています。

これまで3000組以上のご家庭を担当させていただきました。
中学受験、高校受験、大学受験、英検・TOEIC対策、中学生・高校生の定期テスト対策など、さまざまな学習支援をしています。

みなさまの学びにプラスになる情報をお伝えしていきます!
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どうやら娘には「甘いパパ」と思われているようで、
アイスやジュースをねだるときは必ずパパのところにきます。

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