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飛鳥時代の年表:飛鳥時代の重要な出来事の解説と年表を使った高校のテスト対策の仕方を紹介

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「飛鳥時代がいつごろの時代なのかよくわからない」

飛鳥時代がいつごろで、何があったのかよく分からないという人は多いのではないでしょうか。

学校の授業でもさらっと通り過ぎてしまうことも多く、前後の時代との違いも分かりにくいかもしれません。

そこで、飛鳥時代の年表を紹介しながら、いつごろの時代で、何が起こったのかを解説します。

飛鳥時代とは?時代背景と特徴を解説

飛鳥時代(593年〜710年)は、聖徳太子が推古天皇の摂政になってから平城京に遷都されるまでに100年間ほどの期間です。

飛鳥時代の概要|日本史における位置づけ

飛鳥時代は、推古天皇が即位した593年に始まり、710年の平城京遷都で終わります。この時代は、大陸から伝わった仏教や律令制度を取り入れ、文化的・政治的な変革が起きた時期です。
例: 聖徳太子による十七条憲法の制定や仏教の広まり。

テストで押さえる飛鳥時代の3つのポイント

仏教伝来と文化: 538年に仏教が伝来し、飛鳥寺などが建設された。
天皇中心の政治: 聖徳太子が推古天皇の摂政として政治改革を推進。
中央集権国家の形成: 大化の改新(645年)を通じて律令制度が導入される。
→ これらは飛鳥時代の中心テーマで、テストに頻出します。

なお、飛鳥時代のテストで頻出の人物や重要な出来事について、以下の記事でくわしく解説しています。
飛鳥時代の出来事と人物を徹底解説|高校日本史テスト対策に役立つ年表とポイント

まとめ

  • 飛鳥時代は、593年〜710年にわたる日本史の重要な変革期。
  • 仏教の伝来と普及が文化や政治に大きな影響を与えた。
  • 天皇を中心とする中央集権国家の基礎が形成された時代。

飛鳥時代の年表【高校日本史】

年号出来事
593年・推古天皇が日本史上初めての女性天皇となる
・厩戸王が推古天皇の摂政になる
603年冠位十二階の制定
604年十七条憲法の制定
607年小野妹子が遣隋使として派遣される
608年隋の煬帝の命で裴世清(はいせいせい)が倭国を訪れる
620年『天皇記』『国記』が蘇我馬子と厩戸王によって編纂される
※どちらも現存せず
638年山背大兄王が斑鳩に法起寺を建立する
639年百済大寺の建立がはじまる
643年蘇我入鹿が山背大兄王とその一族を滅ぼす
645年・乙巳の変が起こる
(中大兄皇子と中臣鎌足が蘇我入鹿を討つ。蘇我蝦夷を自害に追い込む。)
・難波宮に遷都
646年改新の詔が発布される
649年右大臣・蘇我倉山田石川麻呂が謀反の疑いで自害
652年班田収授法が施行される
663年白村江の戦いで、唐・新羅連合軍に日本軍が大敗する
667年近江大津宮へ遷都する
668年中大兄皇子が即位して天智天皇になる
671年天智天皇が崩御し、大海人皇子が吉野に隠棲する
672年壬申の乱が起こり、大海人皇子が大友皇子を破る
673年大海人皇子が即位して天武天皇になる
684年八色の姓が制定される
686年・天武天皇が崩御
・大津皇子が謀反の疑いで自害(大津皇子の変)
689年飛鳥浄御原令が施行される
690年・天武天皇の后が即位して持統天皇になる
・庚寅年籍が作成される
694年藤原京に遷都される
697年文武天皇が即位する
701年大宝律令が完成し、施行される
708年和同開珎が発行される
山川日本史探求教科書をもとに作成

飛鳥時代の流れ

飛鳥時代は117年間という比較的短い時代です。ですが、この間に国内の政治体制は何度か大きく変わりました。

なお、内容は山川日本史探求教科書をもとにしています。


詳説日本史 日本史探究 【日探705】 山川出版社81 文部科学省検定済教科書 高等学校地理歴史科用 高校教科書 歴史 高校生

蘇我氏と聖徳太子による政治がはじまる

最初の政治体制は蘇我氏と聖徳太子(厩戸王)+日本初の女性天皇である推古天皇を中心とした政治体制です。「有力豪族の蘇我氏+有力皇族」のタッグです。

蘇我氏が豪族のトップに君臨して皇族とともに天皇を支えることで、蘇我氏の権力と天皇の政治的安定を保つスタイルです。

十七条憲法や冠位十二階の制定で豪族の天皇に対する意識を変え、国内の政治体制を安定させます。さらに天皇の権威を高めるために『天皇記』『国記』を編纂します。

国内統治の安定により、607年には隋に使者(小野妹子ら)を派遣して積極的な外交政策を取れるようにもなりました。

隋も高句麗への遠征をひかえていたため日本との関係を重視し、翌年(608年)裴世清を使者として日本に派遣しました。

朝鮮半島や唐との戦い・乙巳の変

隋は成立してまもなく、高句麗遠征の失敗などがひびいて唐に滅ぼされます。

唐は隋とは比較にならないほど強力な体制をしき、広大な領土を持ちました。周辺国にとって唐の軍事力は大きな脅威となり、朝鮮半島の高句麗・新羅・百済や日本も「唐に侵略されるかも」とあわてます。

この脅威に対して、蘇我入鹿は蘇我氏中心の政治体制で備えようとします。643年に有力皇族である山背大兄王をほろぼし、ライバルを着々と排除します。

蘇我氏の動きに対して645年、皇族である中大兄皇子中臣鎌足と協力して蘇我入鹿を暗殺し、その父親である蘇我蝦夷を自害に追い込みます(乙巳の変)。

なお、乙巳の変や大化の改新については以下の記事で詳しく解説しています。
高校日本史テスト対策:乙巳の変とは?大化の改新との違いを徹底解説

さらに乙巳の変で中大兄皇子に協力していた蘇我倉山田石川麻呂が649年に謀反の疑いで自害させられるという事件が起き、中大兄皇子と中臣鎌足を中心とした「皇族+有力貴族」の政治体制になります。

652年には朝廷の収入を増やすために班田収授法を施行します。

班田収授法について以下の記事でくわしく解説しています。
班田収授法とは?いつ、だれが制定し、墾田永年私財法との関係を徹底解説!【高校日本史テスト対策】

そして663年に百済再興のため朝鮮半島に出兵しますが、唐と新羅の連合軍に大敗します(白村江の戦)。この敗戦の結果日本は唐や新羅に攻め込まれる危険性が高くなり、元百済の技術者の協力で防衛基地として水城を九州北部に建設します。

国内の政治体制の大きな変化

中大兄皇子はその後即位して天智天皇となり、天皇を中心とした律令体制(律令:現在の法律のようなもの)の政治への移行を目指します。

志半ばで天智天皇は亡くなり、後を継いだ子の大友皇子と弟の大海人皇子の間で大きな戦いが起こります(672年 壬申の乱)。この戦いに勝利した大海人皇子が即位して天武天皇となります。

壬申の乱の結果、それまで朝廷で要職についていた有力貴族が、のきなみ滅亡しました。

684年に八色の姓を制定して、新たな人材を登用します。

天武天皇の死後も持統天皇(天武天皇の后)は体制を維持します。藤原(中臣)鎌足の一族を優遇し、庚寅年籍の作成(690年)や大宝律令の完成・施行(701年)によって、天皇と藤原氏による律令政治を開始しました。

日本史(歴史)の勉強で年表を使うメリット

笑顔で勉強している高校生

中学歴史や高校の歴史総合、日本史探求では「年表」使って勉強するといくつかメリットがあります。

歴史の流れを把握できる

何よりも、年表をみながら勉強すると歴史の流れを把握しやすくなります。

日本史は縦の流れ(古い順に何が起こったか)が重要です。年表は重要な出来事を順番に掲載しているので、「何が起こったか」だけでなく「どの順に起こったか」も分かります。

重要な出来事を効果的に覚えられる

定期テストや入試の勉強で必要なのは「効率的」「効果的」な勉強です。短時間で「大切なことだけ」覚えると高得点につながります。

その点、年表には重要な出来事のみ書かれてあるので、「何を覚えれればいいか」が一目瞭然です。

テスト直前に年表をみて総チェックもできます。

※関連記事:【中1歴史の一問一答問題】日本の成り立ち:縄文時代、弥生時代、古墳や遺跡の場所などの問題
※関連記事:日本史一問一答(高校生向け)

記述問題の対策に役立つ

年表は記述問題の対策にも役立ちます。

中学校の社会のテストや高校の歴史総合、日本史探求のテストでは「なぜその出来事が起こったのか?」「その後にどのような影響があったのか?」を記述する問題が良く出てきます。

年表は出来事が順に載っているので出来事の関係性を考えやすいです。

年表をみながら記述問題の解答を確認するとさらに効果的です。

なお、大学入試の記述問題(論述問題)を以下の記事でくわしく解説しています。
日本史の論述問題と解答例

まとめ

高校生向けに飛鳥時代の年表を紹介し、飛鳥時代の流れや出来事を解説しました。ポイントをまとめると以下のとおりです。

  • 聖徳太子や大化の改新など、重要人物と出来事を関連付けて覚えることが重要。
  • 飛鳥時代は「仏教伝来」「十七条憲法」「大化の改新」が中心テーマ。
  • 前期・中期・後期に分けて年表を整理すると流れを理解しやすい。
  • 語呂合わせや文化遺産を活用して、効率的に暗記を進める。

年表をみると歴史の流れを把握しやすくなります。流れが分かると中学のテストや、高校の歴史総合、日本史探求のテストで点を取りやすくなります。

一問一答や論述問題集と併用して日本史を得意にしましょう!

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※関連記事:【高校生向け】Z会だけで難関大学に合格する方法
※関連記事:【中学生向け】Z会タブレットコースの進め方:成績上位を取って難関校に合格する方法を解説

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福地 暁です。
20年以上教育に携わり、現在は個別指導の塾を経営しています。

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