北アメリカ州は、アメリカ、カナダ、メキシコなど主要国が集まる大陸で、地形や気候、農業・工業の特色が地域ごとに大きく異なるのが特徴です。
中学1年生の定期テストでは、「地形の帯」「農業地帯と作物」「工業の発達理由」「USMCA」などがよく出題されます。
この記事では、地図や表でわかりやすく整理しながら、北アメリカ州のテストによく出るポイントを徹底解説します。
これを読めば、北アメリカ州の重要ポイントをスッキリ理解できます。
北アメリカ州の基本情報と位置関係
北アメリカ州は、世界の中でも経済力・工業力・農業生産力が高い地域です。
赤道から北極まで広がるため、気候の種類も多く、地域ごとに自然や産業の特色があります。
定期テストでは、
- 「国の位置」
- 「自然地形(ロッキー山脈・五大湖など)」
- 「3つの主要国(アメリカ・カナダ・メキシコ)」
がよく出題される範囲です。
どんな国がある?主要国と首都をチェック

北アメリカ州には多くの国がありますが、中心となるのは「アメリカ合衆国」「カナダ」「メキシコ」の3つです。
この3国は、経済・貿易・文化の中心として世界に大きな影響を与えています。
| 国名 | 首都 | 特徴 |
|---|---|---|
| アメリカ合衆国 (United States of America) | ワシントンD.C. | 世界最大の経済大国。工業・農業・IT産業が発達。 |
| カナダ (Canada) | オタワ | 世界第2位の面積。森林や資源が豊富で寒冷な気候。 |
| メキシコ (Mexico) | メキシコシティ | ラテンアメリカの中心国。工業と観光が盛ん。 |
□ 覚え方のコツ
「北から順にカナダ → アメリカ → メキシコ」と位置することを地図で確認!
テストでは「北から順に並べなさい」「国旗・首都・位置を組み合わせる問題」がよく出ます。
アメリカ・カナダ・メキシコの特徴まとめ
北アメリカの3国は、地形や気候・文化が大きく異なります。
定期テストでは、「3国のちがい・特徴を説明せよ」という記述問題が出ることもあります。
アメリカ合衆国の特徴
- 世界一の経済大国。シリコンバレーなどのハイテク産業が有名。
- 五大湖周辺や北東部で重工業が発達。
- 中西部では大規模な企業的農業(とうもろこし・小麦など)。
- 多くの移民が住み、「人種のるつぼ」と呼ばれる多様な文化。
カナダの特徴
- 面積は世界第2位だが、寒い地域が多く、人口は少なめ。
- 森林資源や鉱山資源が豊富。
- フランス語を話す人が多い地域(ケベック州)もあり、文化が多様。
- 貿易ではアメリカとの関係がとても深い。
メキシコの特徴
- ラテンアメリカの中心的な国。
- 温暖な気候で農業が盛ん(とうもろこし・コーヒーなど)。
- 近年は自動車工業なども発達し、アメリカへの輸出が増えている。
- スペイン語を話す国で、歴史的にスペインの影響を受けている。
【記述対策例】
「アメリカ・カナダ・メキシコの共通点と違いを説明せよ」
→ 共通点:貿易や経済で強く結びついている(USMCA加盟)
違い:気候・言語・文化が異なる
テストでよく出る国境線と自然地形(ロッキー山脈・五大湖など)
北アメリカ州では、「地形の位置と国境線」が頻出です。
地図問題・記述問題どちらでもよく出るポイントなので、形で覚えましょう。
主な自然地形
| 名称 | 特徴 | 位置の目安 |
|---|---|---|
| ロッキー山脈 | 北アメリカ最大の山脈。若い山脈で標高が高い。 | アメリカ西部~カナダ西部に南北にのびる |
| グレートプレーンズ(大平原) | 広い平原で農業が盛ん。小麦・とうもろこし地帯。 | ロッキー山脈の東側に広がる |
| ミシシッピ川 | アメリカ最長の川。南北を流れて農業や交通に重要。 | 五大湖からメキシコ湾へ |
| 五大湖 | アメリカとカナダの国境にある5つの大きな湖。工業地帯が発達。 | 北東部(シカゴ・デトロイト周辺) |
| アパラチア山脈 | 古い山地。石炭がとれる。 | アメリカ東部に位置 |
国境線の特徴
- アメリカとカナダの国境:世界最長の国境。五大湖や国境線が一直線に引かれている部分もある。
- アメリカとメキシコの国境:リオグランデ川に沿っている部分が多く、近年は移民や貿易のニュースでも話題に。
【覚え方のコツ】
「ロッキー山脈=西」「アパラチア山脈=東」「五大湖=北東」「ミシシッピ川=真ん中」
という位置関係を地図帳で確認しながら覚えると効果的です。
【記述対策例】
「アメリカとカナダの国境付近に工業地帯が発達した理由を答えよ」
→ 五大湖周辺に鉄鉱石・石炭があり、交通にも便利だから。
※なお、五大湖については、以下の記事で詳しく解説しています。
【中1地理】五大湖の超覚え方ガイド|場所・特徴・語呂合わせ
北アメリカの地形と気候をわかりやすく
北アメリカ州は、地形と気候のちがいがとてもはっきりしている地域です。
西から東へ向かって「山地 → 平原 → 古い山地」と地形が変わり、
その地形の違いが気候・農業・工業などの発達にも大きな影響を与えています。
文部科学省の学習指導要領では、地形・気候を産業と組み合わせてとらえる学びの仕方が推奨されているため、定期テストで「地形の帯を3つに分けて説明する問題」や「気候と農業の関係を説明せよ」という記述が頻出です。
地理的分野では「社会的事象の地理的な見方・考え方」として,「社会的事象を位置や空間的な広がりに着目して捉え,地域の環境条件や地域間の結び付きなどの地域という枠組みの中で,人間の営みと関連付けて」・・・働かせる
文部科学省「中学校学習指導要領解説 社会編」より引用
北アメリカの地形の3つの帯(西・中央・東)
北アメリカの地形は、大きく分けて西・中央・東の3つの帯で覚えるのがポイントです。
それぞれの地域に代表的な地形があり、農業や産業の特色と結びついています。
西部:ロッキー山脈を中心とする山地の多い地域
- 「若い山脈」で標高が高く、山が連なっている。
- 火山や地震が多い地域もある。
- 乾燥した気候のため、牧畜が中心。
中央部:グレートプレーンズ(大平原)が広がる地域
- 広大な平原で、土壌が豊か。
- 農業がとても盛んで、とうもろこしや小麦の大規模栽培が行われる。
- 「世界の食料庫」とも呼ばれる地域。
東部:アパラチア山脈を中心とする古い山地
- 古い時代にできた山地でなだらか。
- 石炭などの資源が多く、昔から工業が発達。
- 五大湖付近には工業地帯が広がる。
ロッキー山脈・グレートプレーンズ・アパラチア山脈の位置と特徴
| 地形名 | 特徴 | 位置の目安 |
|---|---|---|
| ロッキー山脈 | 北アメリカ最大の山脈。標高が高く、地震や火山が多い。 | アメリカ西部からカナダ西部に南北にのびる |
| グレートプレーンズ(大平原) | 広い草原地帯。農業・牧畜が盛ん。 | ロッキー山脈の東側に広がる平原 |
| アパラチア山脈 | 古い山地でなだらか。石炭の産地として有名。 | アメリカ東部に南北にのびる |
□ 位置関係の覚え方
→ 「西にロッキー、中央にプレーンズ、東にアパラチア」
(西から東へ、山 → 平原 → 山の順)
□ テストによく出る記述例
「北アメリカの地形を西から順に説明せよ」
→ ロッキー山脈・グレートプレーンズ・アパラチア山脈の順に並べる。
気候の特徴と農業との関係
北アメリカは、赤道から北極にかけて広がる大陸のため、
気候も「温帯・乾燥帯・寒帯」など、非常に多様です。
また、地形の影響で西と東・内陸と沿岸で気候が大きくちがうのが特徴です。
たとえば、西海岸は温暖で雨が多いのに対し、内陸部は乾燥しています。
この気候の違いが、作られる作物や農業の種類に大きく関係しています。
※なお、世界の気候については、気象庁のHPに詳しい図表が掲載されています。
気象庁:世界の天候
温帯・乾燥帯・寒帯の分布と気温の差
| 気候帯 | 特徴 | 主な地域 | 代表的な農業 |
|---|---|---|---|
| 温帯 | 四季がはっきりしていて雨が多い | アメリカ東部・南部、カナダ南部 | 小麦・とうもろこし・綿花 |
| 乾燥帯 | 雨が少なく草原が広がる | ロッキー山脈の東側(内陸部) | 放牧・灌漑農業 |
| 寒帯 | 冬が長く寒い | カナダ北部 | 農業はほとんど行われない |
□補足ポイント
- アメリカ西海岸は「西岸海洋性気候」に近く、カリフォルニア周辺ではブドウやオレンジの栽培も行われます。
- 北部のカナダでは気温が低く、針葉樹林(タイガ)が広がっています。
【記述対策】気候と農業の関係を説明せよ
頻出記述問題例:
「北アメリカでは、地域によって農業の種類が異なるのはなぜですか。」
模範解答:
「気候のちがいによって作物や家畜を育てやすい場所が異なるから。」
もう少し発展的に書くなら:
「北アメリカでは、東部は雨が多くて作物が育ちやすく、西部の内陸は雨が少なくて牧畜が中心となっている。」
ポイント:
- 「気候の違い」がキーワード。
- 「東=作物」「内陸=牧畜」という対応で覚えると、図や地図問題でも得点アップ。
北アメリカの農業まとめ|地帯ごとの作物とテスト対策
北アメリカの農業について、地帯ごとの作物や農業形態をもっとくわしく知りたい人は
→ 北アメリカの農業まとめ|地帯ごとの作物とテスト対策
で、とうもろこし地帯・小麦地帯・酪農地域などの違いを確認しておこう!
まとめポイント
- 北アメリカの地形は西・中央・東の3つに分ける
- 気候は温帯・乾燥帯・寒帯が分布し、農業と密接に関係
- 記述では「気候の違い→農業の違い」を説明できるようにしておく
北アメリカの農業と工業のしくみ
北アメリカ州は、世界有数の農業・工業の大国です。
特にアメリカ合衆国では、地形と気候のちがいを生かして地域ごとに異なる農業が行われ、
工業も資源や交通の条件に合わせて発達しています。
この章では、定期テストによく出る
「企業的農業」「農業地帯」「工業の発達理由」をしっかりおさえましょう。
企業的農業と自給的農業のちがい
北アメリカの農業の大きな特徴は、企業的農業(きぎょうてきのうぎょう)が中心であることです。
企業的農業とは
- 家族や小規模農家が行うのではなく、会社のように大規模に農業を行う形。
- 広い土地をトラクターなどの機械で効率よく耕す。
- 一つの作物を大量に生産(単一栽培=モノカルチャー)。
- 生産した農作物を国内外へ販売して利益を得る。
例:とうもろこし・小麦・大豆・綿花などを大量生産。
自給的農業とは
- 家族や地域で食べる分だけを作る農業。
- アジアやアフリカの一部では主流だが、北アメリカでは少ない。
テストに出るポイント
Q:「北アメリカの農業の特徴を答えよ」
→ 機械化が進んだ大規模な企業的農業が中心である。
アメリカの農業地帯(とうもろこし地帯・小麦地帯・酪農地域など)
アメリカ合衆国の農業は、気候と地形のちがいに合わせて地帯ごとに分かれているのが特徴です。
北から南、西から東へ向かうと、作られる作物が変わっていきます。
主な農業地帯
| 地帯名 | 主な作物・産業 | 地域の特徴 |
|---|---|---|
| 酪農地域(らくのうちいき) | 牛乳・チーズなどの乳製品 | 北東部(ニューヨーク・五大湖周辺)で行われる。都市に近く、新鮮な乳製品を出荷。 |
| とうもろこし地帯 | とうもろこし・大豆 | 五大湖からミシシッピ川中流にかけて広がる。家畜のえさ用にも使う。 |
| 小麦地帯 | 小麦 | グレートプレーンズ周辺。乾燥した気候で機械化が進む。 |
| 綿花地帯 | 綿花 | アメリカ南部の温暖な地域。昔から綿花の栽培が盛ん。 |
| 果樹地帯 | ブドウ・オレンジ | カリフォルニア州など西海岸。地中海性気候で乾燥しているが灌漑で栽培可能。 |
地域別の作物と気候の関係を図で理解
地図で見ると、気候の変化に合わせて農業地帯が帯状に分かれているのがわかります。
北アメリカの農業地帯(西から東の順)

記述対策例
「アメリカの農業地帯は、気候のちがいに合わせてどのように分布していますか。」
→ 乾燥した地域では小麦、湿潤な地域ではとうもろこしや酪農が行われている。
アメリカの工業の発達と地域の特徴
アメリカの工業は、もともと五大湖周辺を中心に発達しました。
近年では南部や西部にも新しい工業地域が増えています。
主な工業地域
| 地域 | 特徴 | 代表都市・産業 |
|---|---|---|
| 五大湖周辺(北東部) | 鉄鉱石・石炭などの資源が豊富で、交通が便利。古くから重工業が発達。 | デトロイト(自動車工業)、シカゴ(機械工業) |
| 南部(サンベルト地帯) | 温暖な気候と広い土地を活かして新しい工業が発展。 | ヒューストン(石油化学)、アトランタ(情報産業) |
| 西部(カリフォルニア) | ITや航空機などのハイテク産業が中心。 | サンノゼ・ロサンゼルス(シリコンバレー) |
五大湖周辺と南部の工業の違い
| 地域 | 工業の内容 | 発展の理由 |
|---|---|---|
| 五大湖周辺 | 自動車・鉄鋼・機械などの重工業 | 鉄鉱石・石炭が近くにあり、五大湖で輸送が便利 |
| 南部(サンベルト) | 石油化学・航空機・電子産業 | 温暖な気候・土地が広い・新しい企業が進出 |
□ 補足
五大湖周辺は昔ながらの「工業の中心地」でしたが、近年は南部や西部の「サンベルト地帯」に産業が移っています。
→ 新しい工業地域の登場というテーマは入試でもよく出ます。
【記述対策】工業が発達した理由を答えよ
頻出問題例
「アメリカで工業が発達した理由を説明しなさい。」
模範解答
「豊かな資源と広い土地、発達した交通網、科学技術の進歩があったから。」
もう少し具体的に書くなら:
「鉄鉱石や石炭などの資源に恵まれ、五大湖やミシシッピ川など交通に便利な場所が多かったため工業が発達した。」
ポイント
- 「資源」「交通」「技術」の3点セットで覚える。
- 「五大湖」「サンベルト」という具体地名を入れると得点アップ。
まとめ
- 北アメリカでは、企業的農業が中心。気候に合わせた地帯ごとの農業が特徴。
- 工業は、五大湖周辺の重工業地域と南部・西部の新興工業地域(サンベルト)に分かれる。
- 記述問題では、「地形・気候・資源・交通」がキーワード。
人種・移民と文化の多様性
北アメリカ州は、世界の中でもとくに「多様性(たようせい)」が大きい地域です。アメリカ合衆国やカナダ、メキシコには、いろいろな人種・文化・言語が共存しており、国ごとに異なる歴史と特色があります。
ここでは、テストでよく出る「人種のるつぼ」「移民の歴史」「言語の多様性」などをわかりやすくまとめます。
アメリカは「人種のるつぼ」
アメリカ合衆国は「人種のるつぼ(melting pot)」と呼ばれます。
これは、さまざまな人種や民族が集まり、まるで「ひとつの鍋の中で混ざり合う」ように文化が融合しているという意味です。
主な人種の構成は次のとおりです。
- ヨーロッパ系(白人):イギリス・ドイツ・イタリアなどの移民の子孫
- アフリカ系:昔、奴隷としてアフリカから連れてこられた人々の子孫
- アジア系:日本、中国、韓国などからの移民も多い
- ヒスパニック(スペイン語を話す人々):中南米からの移民が増加中
- ネイティブ・アメリカン:もともとアメリカに住んでいた先住民
※ テストでは「アメリカはなぜ多民族国家といえるか?」という記述問題が出ることもあります。
模範解答例:
「さまざまな国からの移民が多く、いろいろな人種や文化が混ざり合っているから。」
移民の歴史と人口分布の変化
北アメリカの移民の歴史をかんたんに整理すると、次のようになります。
| 時代 | 主な移民の特徴 |
|---|---|
| 17〜18世紀 | イギリス・フランスなどヨーロッパからの移民が中心。植民地時代の始まり。 |
| 19世紀 | 西部開拓が進み、ヨーロッパ各地からの移民が急増。 |
| 20世紀 | アジア・中南米など世界中から移民が増える。 |
| 現代 | メキシコや中南米からの移民が多く、南部や西部に集中。 |
こうした移民の動きにより、アメリカ南部やカリフォルニア州ではスペイン語を話す人が増え、ニューヨークやシカゴなど都市部ではアジア系やヨーロッパ系の人々が多く住むようになりました。
□ 定期テストのポイント:
- 「移民が多い地域では文化や言語が多様になる」
- 「アメリカの南部ではヒスパニック系が多い」
英語・スペイン語・フランス語など言語の多様性
北アメリカでは、地域によって使われる言語も異なります。
- アメリカ合衆国: 英語が中心(公用語ではないが最も使われる)
- カナダ: 英語とフランス語がともに公用語(ケベック州ではフランス語が中心)
- メキシコ: スペイン語が公用語
このように、北アメリカは多言語社会です。
カナダのケベック州ではフランス文化の影響が強く、標識や学校教育もフランス語で行われています。
一方、アメリカ南部ではスペイン語を話す人が増え、二か国語の案内も多く見られます。
【覚えておこう】文化の多様性が生んだ地域ごとの特色
文化の多様性は、食べ物・音楽・建築などにも大きく影響しています。
- アメリカ南部: メキシコの影響を受けた料理(タコス・ブリトーなど)
- ニューヨーク: 世界各国の文化が混ざった国際都市
- カナダのケベック州: フランス風の建物や料理が多い
- ハワイやロサンゼルス: アジア系移民が多く、日本食や韓国料理も定着
こうした地域ごとの文化のちがいは、観光地の特色にもなっています。
□ まとめポイント:
- 北アメリカは「移民の歴史」が長く、「多文化社会」が形成された。
- 言語や宗教、生活習慣が多様であり、国ごと・地域ごとに特色がある。
- テストでは「文化の多様性」「人種のるつぼ」「移民」などのキーワードが狙われやすい。
経済のつながりとUSMCA(旧NAFTA)
北アメリカの主要国であるアメリカ、カナダ、メキシコは、互いに貿易や経済の結びつきがとても強い地域です。
こうした経済連携をわかりやすくまとめたのが「USMCA(ユーエスエムシーエー)」です。
テストでは「USMCAの目的」「どの国が参加しているか」「仕組み」が出題されやすいです。
USMCAとは?アメリカ・カナダ・メキシコの貿易協定

USMCAとは、アメリカ(United States)、メキシコ(Mexico)、カナダ(Canada)の3国が結ぶ経済協定です。
2020年に発効し、以前の「NAFTA(北米自由貿易協定)」を改定した形になっています。
- 3国間で関税をなくしたり、貿易のルールを決めて、より自由に物やサービスのやり取りができるようにした協定
- 自動車や農産物など、国をまたぐ貿易で重要な役割を果たす
- 中学生向けには「北アメリカ3国が仲良く貿易するルール」と覚えると簡単
□ テストに出るポイント
Q:「USMCAとは何か?」
→ アメリカ・カナダ・メキシコの3国が貿易をしやすくするための協定
USMCAの目的と仕組みを簡単に
USMCAの主な目的は、次の3つです。
- 関税の撤廃
- 3国間でモノの輸出入にかかる税金(関税)をなくす
- これにより農産物や自動車、機械などの貿易が活発になる
- 貿易ルールの明確化
- 原産地ルール(どの国で作られたか)を明確にして、不公平な貿易を防ぐ
- 企業や国同士のトラブルを減らす
- 経済成長の促進
- 3国の企業や労働者にとって利益になるようにルールを整える
- 投資や雇用の拡大にもつながる
□ 覚え方のコツ
- 「関税をなくす」→貿易が増える
- 「ルールを明確にする」→トラブル防止
- 「経済成長」→企業と労働者にメリット
【記述対策】USMCAの目的を説明せよ
頻出記述問題例
Q:「USMCAの目的を簡単に説明しなさい。」
模範解答例
「アメリカ・カナダ・メキシコの3国間で関税をなくし、貿易のルールを決めて経済を発展させること。」
発展例(もう少し詳しく書く場合)
「USMCAは、北アメリカの3国が物やサービスを自由に貿易できるようにする協定で、関税を撤廃し、原産地ルールなどのルールを明確にして、3国の経済や雇用を発展させることを目的としている。」
(参考:詳しくは日本貿易振興機構のHPに掲載されています。)
□ ポイント
- 「関税」「ルール」「経済発展」の3つのキーワードを必ず入れる
- 具体的な国名(アメリカ・カナダ・メキシコ)を入れると高得点
□ まとめ
- USMCAは「北アメリカの3国が仲良く貿易するための協定」
- 主な目的は「関税をなくす」「貿易ルールを明確にする」「経済を発展させる」
- 記述問題では、3つのポイントを簡潔にまとめて答えると良い
北アメリカ州の定期テスト対策まとめ
北アメリカ州の単元は、記述・地図・語句の3つがテストでよく出る定番範囲です。
ここでは、必ず押さえておきたい問題パターンと勉強ポイントをまとめます。
よく出る記述パターン3選
北アメリカ州では、次の3つの記述が「頻出」です。
書き方をテンプレ化して覚えるのが高得点の近道です。
① 気候と農業の関係
出題例:「北アメリカの気候と農業の関係を説明せよ」
ポイントは2つだけ:
- 気候ごとに育つ作物が違う
- 乾燥 → 小麦、湿潤 → とうもろこし / 酪農、温暖 → 綿花・果樹・野菜
解答例:
「気候に合わせて作物を作っており、乾燥した地域では小麦、湿潤な地域ではとうもろこしや酪農、温暖な地域では綿花・果樹などが栽培されている。」
② 工業が発達した理由
出題例:「アメリカで工業が発達した理由を答えよ」
ポイントは以下の3点を組み合わせると満点答案。
- 五大湖周辺:鉄鉱石・石炭が近くにあり工業が発達
- 南部:新しい工場が集まり労働力も豊富
- 大市場(人口が多い東部)に近い
解答例:
「鉄鉱石や石炭などの資源が近くにあり、人口の多い大市場に近いことから工業が発達した。」
③ USMCAの目的
出題例:「USMCA(旧NAFTA)の目的を説明せよ」
ポイント:
- アメリカ・カナダ・メキシコの三国の貿易を自由にするため
- 関税をへらすことで、モノの動きをスムーズにする
解答例:
「アメリカ・カナダ・メキシコの間で貿易を自由にし、関税をへらして経済活動を活発にするため。」
地図問題の出題ポイント
北アメリカ州は地図問題が定番。次のポイントを押さえておけば解けます。
① 重要な山脈・地形
- ロッキー山脈(西)
- アパラチア山脈(東)
- グレートプレーンズ(中央)
- 五大湖(アメリカ・カナダ国境)
※ロッキー=西、アパラチア=東と対で覚えるとミスが激減。
② 農業地帯の場所
- 西海岸…果樹・野菜
- 中央部…小麦(乾燥)
- 中西部…とうもろこし
- 五大湖…酪農
- 南部…綿花
地図で色分けされている図が出たら「気候→作物」のセットで判断。
③ 国境線の特徴
- アメリカ・カナダ:ほぼ一直線(北緯49度の付近)
- アメリカ・メキシコ:リオグランデ川
地図の線・川を見て判断する問題が多いので要チェック。
まとめて確認!一問一答でチェック
以下の記事では、中学生向けに北アメリカ州のテストによく出る一問一答や記述問題をまとめています。
➡ 内部リンク:「北アメリカ州 一問一答」
まとめ|北アメリカ州の特徴をおさえて高得点をねらおう
北アメリカ州は、地形 → 気候 → 農業 → 工業 → 経済(USMCA)のつながりを理解しておけば満点が狙える単元です。
- ロッキー山脈とアパラチア山脈の位置関係
- 気候ごとの農作物の違い
- 五大湖周辺の工業が発達した理由
- 貿易協定USMCAの目的
これらがテストの核となります。
重要語句と記述のポイント整理
重要語句
- ロッキー山脈 / アパラチア山脈
- グレートプレーンズ / 五大湖
- 小麦地帯 / とうもろこし地帯 / 酪農地域 / 綿花地帯
- 企業的農業
- USMCA(旧NAFTA)
記述ポイント
- 気候→作物の関係を必ず書く
- 工業→「資源+市場」がカギ
- USMCA→「関税をへらす」「貿易を自由にする」
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この記事を書いた人
現役の塾経営者。指導歴25年以上、のべ3,500人以上の小・中・高校生を指導。
定期テスト対策から中学・大学受験、英検対策まで幅広く対応。
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