PRを含みます

2ケタの整数の10の位の数と1の位の数を入れ替える文章問題などの解き方:中学数学頻出の応用問題の練習

90点台のテストの答案用紙 中学生
Pocket

※PRを含みます

「数学の文章題が嫌い。特に2ケタの整数の問題は解き方が分からない。」

このような声を中学生からよく聞きます。問題文が抽象的で、何を問われているのかを理解しづらい問題です。

ですが、中学数学は問題のタイプがある程度限定されており、解き方のコツさえつかんでしまえば得点源にしやすいです。

そこで、中学生向けに定期テストや高校入試対策用に「2ケタの整数(2ケタの自然数)」の解き方を解説します。よく出る応用問題を例題にして解説しており、練習問題としてもお使いいただけます。

【下記は難関高校受験に強いZ会のHPへのリンクです。リンク先で資料請求ができます。】
Z会 中学生コースの案内

※Z会の中学生コースについて下記記事でくわしく紹介しています。
【中学生向け】Z会タブレットコースの進め方:成績上位を取って難関校に合格する方法を解説

  1. 2ケタの整数の文章問題の解き方
    1. 2ケタの整数とは
    2. 2ケタの整数を10x+yとおく
      1. 3ケタの整数なら100x+10Y+z
    3. 各位の数はxとy
    4. 問題の条件に合わせて式をつくる
    5. 10の位の数と1の位の数を入れ替えると「10y+x」
    6. 連立方程式で解く
    7. 2ケタの自然数でも解き方は同じ
    8. 自然数と正の整数は同じ意味
  2. 2ケタの整数(自然数)のよく出る問題の解答・解説
    1. 2桁の自然数がある。十の位を3倍にした数は一の位の数より9大きく、十の位と一の位を入れかえた数は、もとの数より27大きくなる。もとの数を求めなさい。
      1. 解答
      2. 解説
    2. 2桁の整数がある。各位の数の和は7で、十の位の数と一の位の数を入れかえた数は、もとの数より27小さくなる。もとの整数を求めなさい。
      1. 解答
      2. 解説
    3. 百の位の数が一の位の数の 2 倍で、各位の数の和が 16 になる 3 けたの整数がある。この整数から 297 をひくと、各位の数の順序が逆になる。この整数を求めなさい。
      1. 解答
      2. 解説
    4. 2桁の整数がある。十の位と一の位を入れかえた数は、もとの整数よりも45大きい。また、もとの整数と入れかえた数との和は121である。もとの整数を求めなさい。
      1. 解答
      2. 解説
    5. 2けたの自然数xがある。10の位の数と1の位の数を入れ替えるともとの自然数xより63小さい数になる。もとの自然数xが奇数であるとき、xはいくらになるか求めなさい。
      1. 解答
      2. 解説
    6. 2けたの正の整数がある。各位の数の和の4倍より3小さく、また、十の位と一の位の数を入れかえた整数は、もとの整数より36大きい。もとの整数を求めなさい。
      1. 解答
      2. 解説
  3. 中学数学の問題集
    1. 『教科書ワーク』
    2. 『中1/中2/中3数学をひとつひとつわかりやすく。改訂版』
    3. 『やさしくまるごと中学数学 改訂版』
    4. 『最高水準問題集』
  4. まとめ

2ケタの整数の文章問題の解き方

中学数学のテスト(定期テスト・高校入試)では「2ケタの整数」の文章問題がよく出てきます。特に応用問題が出てくることが多いです。

解き方を確認しましょう。

2ケタの整数とは

2ケタの整数とは「ケタが2つある整数」のことです。30や57などです。

なお、整数と小数は異なっており、例えば15.3のような小数を含む数字にはなりません。

2ケタの整数を10x+yとおく

2ケタの整数は「10x+y」という式にしましょう。

「10x」が10の位で、「y」が1の位です。

xやy以外の数字でも可能ですが、教科書でそう書かれていることが多いので、定期テストでもxやyを使って書きましょう。

3ケタの整数なら100x+10Y+z

問題によっては「3ケタの整数」が出てくる場合もあります。3ケタの整数は「100x+10y+z」の式で表します。

「100x」が100の位で、「10y」が10の位で、「z」が1の位です。

各位の数はxとy

2ケタの整数を「10x+y」と表す以外に、各位の数をx、yでも表します。

  • 10の位→x
  • 1の位→y

問題の条件に合わせて式をつくる

2ケタの整数を、xとyを使って表せたら、あとは問題で示されている条件に合うように式をつくります。

10の位の数と1の位の数を入れ替えると「10y+x」

このタイプの問題では10の位と1の位を入れ替えるという問題がよく出てきます。

もともとは「10x+y」ですが、入れ替えると、「10y+x」になります。

連立方程式で解く

x、yという2種類の文字が出てくる文章問題です。連立方程式で解きましょう。

  • 文字が1種類→一次方程式
  • 文字が2種類→連立方程式

2ケタの自然数でも解き方は同じ

なお、「2ケタの整数」ではなく「2ケタの自然数」あるいは「2ケタの正の整数」と問題文に書かれていることもよくあります。

このときも前述の表し方とまったく同じです。

自然数=正の整数です。5や7などの整数のことで、-3のようにマイナスがつく数字や小数は違います。

自然数と正の整数は同じ意味

問題によって、「2ケタの正の整数」と書いている場合もあります。正の整数と自然数はどう違うのか迷うかもしれませんが、同じ意味です。

どちらも、3や7のような整数のことです。

※関連記事:ある数xを2倍する問題、ある数xを2乗する問題の解き方と練習問題
※関連記事:3つの連続する整数の問題の解き方と練習問題

2ケタの整数(自然数)のよく出る問題の解答・解説

それでは、「2ケタの整数(自然数)」のよく出る問題を練習してみましょう。

それぞれ解答・解説ものせています。

2桁の自然数がある。十の位を3倍にした数は一の位の数より9大きく、十の位と一の位を入れかえた数は、もとの数より27大きくなる。もとの数を求めなさい。

2桁の自然数がある。十の位を3倍にした数は一の位の数より9大きく、十の位と一の位を入れかえた数は、もとの数より27大きくなる。もとの数を求めなさい。

解答

答え:30

解説

10の位をx、1の位をyとする。

10の位を3倍した数→3x
1の位の数より9大きい→y+9
→ 3x=y+9
→ y=3x-9…①

10の位と1の位を入れかえた数→10y+x
もとの数より27大きい→10x+y+27
→ 10y+x=10x+y+27
→ y=x+3…②

①②の連立方程式を解く。

x=3、y=0

もとの数は10x+yなので、10x+yにx=3、y=0を代入する。

2桁の整数がある。各位の数の和は7で、十の位の数と一の位の数を入れかえた数は、もとの数より27小さくなる。もとの整数を求めなさい。

2桁の整数がある。各位の数の和は7で、十の位の数と一の位の数を入れかえた数は、もとの数より27小さくなる。もとの整数を求めなさい。

解答

答え:52

解説

10の位をx、1の位をyとする。

各位の数の和は7→x+y=7…①
※「和」は「足し算の答え」のこと

10の位の数と1の位の数を入れかえた数→10y+x
もとの数→10x+y
もとの数より27小さい→10y+x=10x+y-27
→ -x+y=-3…②
※もとの数のほうが27大きいので、27小さくしてあげると「入れ替えた数=もとの数」になる

①②の連立方程式を解く。

x=5、y=2

もとの数は10x+yなので、10x+yにx=5、y=2を代入する。

百の位の数が一の位の数の 2 倍で、各位の数の和が 16 になる 3 けたの整数がある。この整数から 297 をひくと、各位の数の順序が逆になる。この整数を求めなさい。

百の位の数が一の位の数の 2 倍で、各位の数の和が 16 になる 3 けたの整数がある。この整数から 297 をひくと、各位の数の順序が逆になる。この整数を求めなさい。

解答

答え:673

解説

10の位の数をx、1の位の数をyとする。

100の位の数は1の位の数の2倍→2y
各位の数の和が 16→2y+x+y=16
→ 3y+x=16…①

「もとの整数から 297 をひく」は以下のように立式
もとの整数→2y×100+10x+y
297をひく→(2y×100+10x+y)-297

各位の数の順序が逆になる→100y+10x+2y

もとの整数から297をひくと各位の数の順序が逆になる
→ (2y×100+10x+y)-297=100y+10x+2y
→ y=3…②

②を①に代入する。

x=7、y=3

もとの数は2y×100+10x+yなので、2y×100+10x+yにx=7、y=3を代入する。

2桁の整数がある。十の位と一の位を入れかえた数は、もとの整数よりも45大きい。また、もとの整数と入れかえた数との和は121である。もとの整数を求めなさい。

2桁の整数がある。十の位と一の位を入れかえた数は、もとの整数よりも45大きい。また、もとの整数と入れかえた数との和は121である。もとの整数を求めなさい。

解答

答え:38

解説

10の位をx、1の位をyとする。

もとの整数→10x+y
10の位と1の位を入れかえた整数→10y+x

入れ替えた整数はもとの整数より45大きい→10y+x=10x+y+45
→ -x+y=5…①
※もとの整数のほうが45小さいので、45足してあげれば「同じ大きさ」になる

もとの整数と入れ替えた整数の和は121→(10x+y)+(10y+x)=121
→ x+y=11…②
※「和」というのは「足し算の答え」のこと
※121は11の2乗。覚えておくと便利です。

①②の連立方程式を解く。

x=3、y=8

もとの数は10x+yなので、10x+yにx=3、y=8を代入する。

2けたの自然数xがある。10の位の数と1の位の数を入れ替えるともとの自然数xより63小さい数になる。もとの自然数xが奇数であるとき、xはいくらになるか求めなさい。

2けたの自然数xがある。10の位の数と1の位の数を入れ替えるともとの自然数xより63小さい数になる。もとの自然数xが奇数であるとき、xはいくらになるか求めなさい。

解答

答え:81

解説

10の位をx、1の位をyとする。

もとの整数→10x+y
10の位と1の位を入れかえた整数→10y+x

入れ替えた数はもとの数より63小さい→10y+x=(10x+y)-63
→ -x+y=-7…①
※もとの数のほうが63小さいので、63足してあげれば「同じ大きさ」になる

もとの数が奇数→yは1、3、5、7、9のいずれか…②

①の式にy=1、3、5、7、9を代入して、もとの数10x+yがいくつになるか計算する。

①にy=1を代入→もとの数は81
①にy=3を代入→もとの数は103
①にy=5を代入→もとの数は125
①にy=7を代入→もとの数は147
①にy=9を代入→もとの数は169

もとの数は「2けたの自然数」なので、もとの数は81だと分かる。

2けたの正の整数がある。各位の数の和の4倍より3小さく、また、十の位と一の位の数を入れかえた整数は、もとの整数より36大きい。もとの整数を求めなさい。

2けたの正の整数がある。各位の数の和の4倍より3小さく、また、十の位と一の位の数を入れかえた整数は、もとの整数より36大きい。もとの整数を求めなさい。

解答

答え:37

解説

10の位をx、1の位をyとする。

各位の数の和→x+y
各位の数の和の4倍より3小さい→4(x+y)-3
2けたの正の整数は各位の数の和の4倍より3小さい
→ 10x+y=4(x+y)-3
→ 2x-y=-1…①

10の位と1の位の数を入れかえた整数→10y+x
もとの整数より36大きい→10y+x=(10x+y)+36
→ -x+y=4…②

①②の連立方程式を解く。

x=3、y=7

もとの数は10x+yなので、10x+yにx=3、y=7を代入する。

なお、「正の整数」は「自然数」と同じ意味。

中学数学の問題集

最後に、中学数学の勉強におすすめの問題集を紹介します。いずれもAmazonのリンクをつけています。

『教科書ワーク』

教科書の難易度に合わせて対策をするなら、教科書ワークが使いやすいです。学校のワークと併用するとさらに解きやすくなります。


中学教科書ワーク 数学 1年 啓林館版 (オールカラー,付録付き)


中学教科書ワーク 数学 2年 啓林館版 (オールカラー,付録付き)


中学教科書ワーク 数学 3年 啓林館版 (オールカラー,付録付き)

出版社:文理
特徴:

学校の授業はこれでかんぺき!
「教科書に合った内容」で人気の『中学教科書ワーク』が,新学習指導要領に対応してリニューアルしました!

★中学校の授業の予習・復習,テスト対策に最適!
教科書と同じ順番なので,授業に合わせて学習を進めることができます。
◇◇充実した定期テスト対策◇◇
・定期テスト対策予想問題…定期テスト前に解いて最終確認!
・スピードチェック…数学の重要事項を,赤シートを使って徹底暗記!

★オールカラーで分かりやすい! 楽しく学べる!
解き方や重要なポイントをカラーでまとめてあります。
キャラクターと一緒に楽しく学習できます。
◇◇くり返し使う付録で知識を定着! ◇◇
・要点まとめシート…各単元のポイントを一目で確認!
・ポケットスタディ…カードの表裏を見ながら,重要事項をおさらい!

★「要点確認」→「練習問題」→「テスト形式」の3ステップで実力がつく!
教科書にそった例題と基本問題で基本を確認する「確認のワーク」,定期テストによく出る問題と簡単な入試問題で定着を図る「定着のワーク」,各章の内容を理解できたかを試す「実力判定テスト」の3段階構成で,無理なく確実に力がつきます。

★紙だけじゃない! デジタル付録付き
○学習アプリ 「どこでもワーク」…いつでも計算問題にチャレンジ! 図形の動きを確認できる図形編も!
○ホームページテスト…文理Webサイトから追加のテストをダウンロード!
○定期テスト対策問題…基本・標準・発展の段階別実力テストと観点別評価テストが,文理Webサイトからダウンロードできる!

Amazonより引用

『中1/中2/中3数学をひとつひとつわかりやすく。改訂版』

中1用はコチラ↓


中1数学をひとつひとつわかりやすく。改訂版 (中学ひとつひとつわかりやすく)

中2用はコチラ↓


中2数学をひとつひとつわかりやすく。改訂版 (中学ひとつひとつわかりやすく)

中3用はコチラ↓


中3数学をひとつひとつわかりやすく。改訂版 (中学ひとつひとつわかりやすく)

出版社:Gakken
特徴:

中1数学を超基礎レベルからやさしく解説。数学が苦手な人でも少しずつ学べるように,大切なポイントひとつひとつを,わかりやすい解説(左ページ)+書き込み式の練習問題(右ページ)の2ページにまとめてある。学習管理ができるシールつき。

学研出版サイトより引用

【おすすめする理由】

数学をイチから復習したい人におすすめです。

イラストや解説動画を使って非常に丁寧に説明をしてくれます。教科書や一般的な参考書の説明がわかりにくい人は、こちらの説明の仕方のほうがしっくりくるはずです。

『やさしくまるごと中学数学 改訂版』


やさしくまるごと中学数学 改訂版

出版社:Gakken
特徴:

中1内容~高校入試対策の3年分の内容を1冊に凝縮。YouTubeではこの本をテキストにした動画授業をすべて公開。いつでも授業が受けられる。付属DVDには「伸びる勉強法」を収録。誌面にはマンガが散りばめられヤル気が続く! また、人気教育系YouTuber葉一監修の「学習のコツ」の解説と動画を収録、便利な勉強シートも付属した充実の別冊つき。

Amazonより引用

【おすすめする理由】

3年分の数学が1冊にまとまっていて、基礎から復習したい人におすすめの問題集です。

YouTubeで解説動画もみられるので、自宅で1人で勉強できるようになっています。

『最高水準問題集』

中1用はコチラ↓


最高水準問題集 特進 中1数学

中2用はコチラ↓


最高水準問題集 特進 中2数学

中3用はコチラ↓


最高水準問題集 特進 中3数学

出版社:文英堂
特徴:

難関高校の入試問題で実力強化
国立・私立難関高校の入試問題から質の高い良問を精選しました。トップレベルの実力を身につけることができます。

難問・超難問も多数掲載
私立難関高校で出題された難問・超難問も多数掲載しています。超難関高校の入試対策は万全です。

選択学習しやすい表示
各問題には1~3個の★でレベルを表示しています。また、入試によく出る問題には「頻出」マーク、とくに難しい問題には「難」マークをつけています。学習時間・実力に合わせた使い方ができます。

文英堂より引用

【おすすめする理由】

難関校受験を予定している人が中1や中2から対策するのにおすすめの問題集です。

定期テスト対策用として使いながら実力アップができます。

まとめ

中学生向けに「2ケタの整数(2ケタの自然数)を入れ替える」という数学の文章問題の解き方を解説しました。

2ケタの整数は10x+yとおき、10の位の数と1の位の数を入れ替えると10y+xにします。また、3ケタの整数は100x+10y+zにします。

定期テストや高校入試頻出の応用問題を解答・解説と一緒に載せているので、練習用にお使いください。

【下記は難関高校受験に強いZ会のHPへのリンクです。リンク先で資料請求ができます。】
Z会 中学生コースの案内

※Z会の中学生コースについて下記記事でくわしく紹介しています。
【中学生向け】Z会タブレットコースの進め方:成績上位を取って難関校に

コメント

タイトルとURLをコピーしました