中学理科では銅を使う実験がよく出てきます。化学反応式を書けるようにする必要もあり、銅の元素記号(Cu)を覚え、化学反応式も覚えておくほうが良いです。
そこで、銅の元素記号や銅を使う実験内容や化学反応式をまとめました。
※関連記事:化学反応式の作り方:元素記号や分子の書き方、原子の数の合わせ方の解説と練習問題
銅(元素記号:Cu)の基本情報と周期表での位置
銅の元素記号はCuで、原子番号は29です。
周期表では第11族に属し、遷移元素に分類されます。
銅は金属として非常に安定しており、自然界では純粋な銅の形で見られることがあります。銅は古代から利用されている金属で、鉄や銀とともに文明の発展に大きく貢献しました。
社会(歴史)でも、古代の「銅鐸」などで銅が登場しています。
※くわしくはこちらの記事で解説しています
また、銅は周期表の中で銀(Ag)や金(Au)と近い位置にあり、この3つの金属は貴金属としての性質を共有します。
銅は化学の実験でよく用いられます。それは、以下のような特徴があるからです。
元素記号とは
元素記号とは、元素の種類を表す記号です。酸素ならO、炭素ならCというように、元素ごとにアルファベットが割り当てられています。
前述のように、銅の場合はCuです。2文字のアルファベットで表す場合もあります。
また、銅を使う実験は中学の化学でよく出てきます。そのなかでも覚えておくと役立つ実験と化学反応式をまとめました。
銅の化学的性質と使われている場面(ついでに)
銅は赤褐色の金属で、柔らかく加工しやすいのが特徴です。化学的には酸化されやすく、空気中で酸素と結びついて緑青(ろくしょう)と呼ばれる緑色の酸化物を形成します。この性質を利用して、銅は建築物の装飾や美術品に用いられています。
さらに、銅は電気や熱を効率的に伝える特性を持っているので、電線や冷却装置など多くの工業製品に使われています。
また、銅は亜鉛と混ぜて黄銅(真鍮・しんちゅう)に、スズと混ぜて青銅にすることで、耐久性や美観を強化した合金としても広く使われています。
銅の元素記号Cuを覚えるコツ
銅の元素記号Cuは、ラテン語で「銅」を意味するcuprum(クプルム)に由来します。これを使って語呂合わせで覚えましょう。
「Cu(キュート)な銅」
「CUteなCu」
また、銅が周期表の第11族にあり、銀(Ag)や金(Au)と近い関係にあることも覚えると、金属の特性をまとめて学ぶ際に便利です。
さらに、銅の化学的性質である電気伝導性の高さや酸化物の特徴を関連付けて学ぶことで、化学反応や用途を具体的にイメージしながら暗記することができます。
中学化学で銅を使う実験と化学反応式
まず、中学化学で銅を使う実験とその化学反応式を紹介します。
なお、中学生・高校生が覚えておくべき化学式を以下の記事で紹介しています。
中学生・高校生が覚えておくべき化学反応式の一覧(分解、酸化、還元、化合、沈殿、中和)
酸化銅の実験
1つ目は中2理科で出てくる酸化銅です。銅と酸素が化合して酸化銅になります。
酸素と結びつくことを「酸化」と言います。
上記のように銅を加熱すると、銅が酸素と化合して酸化銅になります。
化学反応式
2Cu+O2→2CuO
(銅+酸素→酸化銅)
酸化銅の還元
2つ目は酸化銅の還元です。こちらも中2理科で出てきます。還元とは「酸素と結びついているものから酸素を外すこと」で、酸化の逆です。
酸素を外すには、酸素が銅以上にくっつきやすい炭素と反応させます。
酸化銅と炭素粉末を加熱すると酸化銅から酸素が外れて炭素とくっつきます。酸素はOで炭素はCなので、くっついてCO2つまり二酸化炭素になります。
化学反応式
2CuO + C → CO2 + 2Cu
(酸化銅+炭素→二酸化炭素+銅)
テストによく出るポイント
酸化銅について、以下の内容がテストによく出てきます。
銅と塩素の化学反応
塩素のなかに加熱した銅線を入れると、塩化銅ができます。
化学反応式
Cu + Cl2 → CuCl2
(銅+塩素 → 塩化銅)
硫黄と銅の化学反応
硫黄を加熱すると硫黄の上記が発生します。そのなかに銅線を入れると硫化銅ができます。
化学反応式
Cu + S → CuS
(銅+硫黄→硫化銅)
テストによく出るポイント
硫化銅をつくる実験では、以下の内容がテストによく出てきます。
理科のテスト前にチェックすべき銅に関する要点
銅(Cu)に関するテストで押さえておきたいポイントを整理しましょう。
銅の元素記号と化学式
まず、銅の元素記号はCuです。酸素と結びつくときは2Cuになります。元素記号を答える問題や、化学反応式を書く問題がテストで頻出なのでしっかり覚えておきましょう。
また、以下のような化学反応式を書けるようにしておきましょう。
銅が日常生活で使われている例
さらに、銅が電気や熱を効率的に伝える特性を持つことから、日常生活でもよく使われます。電線や銅鍋などを例として覚えておきましょう。記述問題や応用の選択問題で出題される可能性があります。
まとめ
中2理科でよく出てくる銅の元素記号はCuです。中2理科で習う、銅を使う化学反応をまとめました。
酸化銅、塩化銅、硫化銅の3種類の実験内容と化学反応式をまとめています。硫化銅は黒くてもろいなど、テストで問われる内容も一覧にしています。
また、化学反応式はテストで書けるように暗記しておきましょう!
化学反応式については、以下の記事でつくり方や頻出の反応式をリストアップしています。
化学反応式の作り方:元素記号や分子の書き方、原子の数の合わせ方の解説と練習問題
化学反応式の一覧(分解、酸化、還元、化合、沈殿、中和):化学反応式の覚え方も解説
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