公立中高一貫校、なかでも難関校がひしめく都立中の適性検査では、暗記だけでは太刀打ちできません。
合格の鍵をにぎるのは、論理的思考力・読解力・記述力・問題解決能力といった「思考力」です。
本記事では、それぞれの力の重要性と、具体的な問題例を紹介しながら、効果的な学習法を解説します。
受験を控えたお子さんが、適性検査で高得点を取るためのポイントを知り、実践できるよう、ぜひ最後までご覧ください。
公立中高一貫校の適性検査で求められる4つの力とは?
公立中高一貫校の適性検査では、単なる暗記力ではなく、思考力や表現力が重視されます。特に重要とされるのが、次の4つの力です。
論理的思考力とは?適性検査で必要な理由
論理的思考力とは、物事を順序立てて考え、筋道を立てて答えを導き出す力です。適性検査では、単に答えを出すのではなく、「なぜそうなるのか」を説明する力が求められます。
適性検査で問われる問題例
- 図形の規則性を見つけ、次の形を予測する問題
- 文章を読んで、前提条件をもとに結論を導き出す問題
- 会話文の論理の矛盾を見つけ、正しい説明を考える問題
読解力とは?文章を正しく理解する力の重要性
読解力は、文章の内容を正確に理解し、必要な情報を適切に整理する力です。適性検査では、文章の内容を把握し、そこから求められる情報を読み取る力が不可欠です。
適性検査の長文問題や資料読み取りでの必要性
- 複数の資料を読み比べて、共通点や違いを見つける
- 長文を読んで、筆者の主張や意図を正しく読み取る
- 問題文の条件を整理し、答えを導く
記述力とは?答案で高得点を取るためのポイント
記述力は、読解した内容を自分の言葉で論理的に説明する力です。適性検査では、単なる選択問題ではなく、考えたことを文章で説明する記述問題が多く出題されます。
適性検査で記述力が必要な問題例
- 「なぜそう考えたのか」を理由を添えて説明する問題
- 資料やグラフの内容を要約し、自分の意見を述べる問題
- 他人の意見と自分の意見を比較しながら論じる問題
問題解決能力とは?データや条件をもとに正解を導く力
問題解決能力とは、与えられた情報を分析し、適切な方法で解決策を導き出す力です。適性検査では、単に知識を問うのではなく、状況に応じた思考力が求められます。
適性検査の「条件整理」「グラフ読み取り」の具体例
- 複数の条件を満たす数値や組み合わせを見つける問題
- グラフや表から情報を読み取り、結論を導く問題
- あるルールに従った操作を行い、最適な解決策を考える問題
論理的思考力・読解力・記述力を伸ばす勉強法と具体的なトレーニング

参考:ダイヤモンドオンライン「【小学生の国語】子どもの「書く力」「記述力」を伸ばしたい!…その前に知っておきたいこと」
家庭でできる論理的思考力のトレーニング法!会話やゲームで鍛える
- 「なぜ?」「どうして?」と考えさせる習慣をつける
- ニュースを見て親子ディスカッションを行い、理由を明確に述べさせる
- 市販の推理ゲームやパズルを活用して、論理的思考を鍛える
なお、思考に欠かせない「語彙」について、以下の記事でくわしく解説しています。
【中学受験】小学生向けの語彙力向上ドリル・国語辞典:選び方と親子でできる言葉の練習法を紹介
読解力を鍛えるためにおすすめの勉強法!新聞や要約練習がカギ
- 新聞を読み、記事の内容を要約する練習をする(慣れるまでは箇条書きでもOK)
- 長文問題の読み方のコツを学び、要点をまとめる
- 本の要約や、あらすじを簡潔に説明する練習をする
なお、中学受験国語の読解の仕方について、以下の記事でくわしく解説しています。
中学受験国語の読解テクニック
記述力を高めるためのトレーニング!減点されない書き方とは?
- 「結論→理由→具体例」の書き方を練習する
- 記述問題で減点されないポイントを意識する
- 他人の解答を見て、良い表現を学び、自分の文章に活かす
なお、記述問題の書き方を以下の記事でくわしく解説しています。
【中学受験国語の記述対策】記述問題の書き方のコツや小学生が知っておきたい記述のルールを紹介
問題解決能力を高める演習方法!データ分析や条件整理を意識する
- グラフや図を読み解く練習をする
- 複数の資料から情報を整理する問題に挑戦する
- 数学的思考を取り入れた問題に慣れる
適性検査で得点アップ!解答テクニックと練習問題を活用する方法
参考:ベネッセ教育情報「公立中高一貫校の適性検査に役立つ問題」
論理的に答えるための考え方!順序立てた思考法で正解を導く
- 「問いの意図を考える」「条件を整理する」などの思考の流れを意識する
- 問題の前提を理解し、論理的に考える癖をつける
- 問題のパターンを把握し、似た問題に応用する
読解問題を解く際のポイント!筆者の主張や要点を素早く把握する
- 「要点をつかむ」「筆者の主張を見抜く」テクニックを活用する
- 段落ごとの役割を理解し、情報を整理する
- 問題文の設問を先に確認し、必要な情報を見極める
記述問題で差をつける解答例と解説!高得点を狙うための表現術
- よくある間違いと修正のポイントを押さえる
- 採点基準を意識し、適切な長さで明確に答える
- 過去問の解答例を参考にしながら、自分の解答を改善する
過去問を使った問題解決能力トレーニング!実戦形式で力を伸ばす
- 都立中や公立中高一貫校の過去問を活用する方法を実践する
- 実際の試験時間を意識し、時間配分の練習を行う
- 解答を振り返り、解法の流れを再確認する
なお、都立中適性検査対策におすすめの参考書を以下の記事でくわしく解説しています。
都立の中学受験に合格できる問題集:難関公立中高一貫対策に必要な思考力・記述力を伸ばせる問題集を紹介
まとめ
公立中高一貫校の適性検査では、論理的思考力・読解力・記述力・問題解決能力の4つの力が不可欠です。
これらを伸ばすためには、日頃から「なぜ?」と考える習慣をつけること、文章を正しく読み取る力を鍛えること、論理的に説明する記述の練習を積むことが大切です。
また、過去問を活用しながら、データ整理や条件整理の問題にも慣れておくとよいでしょう。
本記事で紹介した学習法を取り入れ、適性検査での得点アップを目指しましょう。
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