「Z会は小学生にはむずかしすぎない?」
「中学受験しないけどZ会ってするほうが良い?」
小学生の子どものいるご家庭では、このような疑問をお持ちの方も多いかもしれません。
Z会は問題がむずかしく、難関校受験に強いことで知られています。
ですが、ハイレベルな問題ばかり並べているわけではなく、丁寧な解説や添削で段階的に思考力を伸ばしていける構成になっています。
そこで、小学生向けにZ会だけで勉強が得意になる方法を紹介します。
中学受験をする場合もしない場合も役立つ方法なので、ぜひご参考ください。
※関連記事:Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法
Z会入会申し込みページはこちら Z会資料請求ページはこちらZ会小学生コースの利点
小学生向けにZ会では「小学生コース」を準備されています。
塾なしで勉強を得意にするのにプラスとなる点をいくつか紹介します。
1日15-30分の学習で終わるので学習習慣をつけやすい
まず、小学生の間は学習習慣をつけることが不可欠です。それも3年生くらいまでがベストで、4年生以降は「勉強嫌い」になってしまって勉強に消極的な姿勢になる子が増えてきます。
学校の宿題以外の勉強をするのに1時間、2時間も集中して取り組むのはむずかしく、1回15分くらいがちょうど良いです。
Z会は1回15~30分でその日の勉強を終えられるように設計されており、無理なく学習できます。
もちろん「やる気にあふれた子」や「難関中学受験を考えている子」はもう1周問題を解くなどしていくらでも勉強ができます。
解説が丁寧なのでひとりで進められる
Z会の教材は「子どもがひとりで進められる」ように設計されています。
解説が丁寧で、困ったときのヒントを参考にするとひとりで解けるものも多数あります。
もちろん、ヒントを見ても解けないむずかしい問題もありますが、そうした問題には「正解できなくても大丈夫」のように書かれてあります。
考えて解くことに重きを置いている
Z会の問題は難易度が高いことで知られています。ですが、ひたすら難しいというわけではありません。
「特別な解き方や知識を覚えること」よりも、「考えて解くこと」を重視した問題構成です。
たとえ正解にたどりつかなくても、がんばって考えているうちに思考の糸口が見えてきます。
むずかしい問題は3-4問の小問に分かれており、誘導に乗って問題を解いていきます。
そうして学習をくり返していくうちに長期的に思考力が伸びていき、自力で正解にたどりつく力が養われます。
教科横断の教材で課題解決力を身に付けられる
国語や算数といった教科だけでなく、複数の教科をまたいだ横断型の教材もあります。
理科の実験をしながら算数の知識を使ったり、算数・理科の知識を使った工作をして社会の学習につなげたり。
紙の上での学習だけでなく、「つくってみる/試してみる」ことで「工夫」が生まれます。
この工夫が入試でよく問われる課題解決力につながります。
1週間の学習スケジュールを子ども自身で作成できる
2年生になると、月ごと・週ごとの学習スケジュールを作成するプリントが出てきます。
それを使って「1週間ごとのスケジュール」を作成できます。
保護者の方が作成して子どもに伝えることもできますが、子どもに自分でスケジュールを考えて実行させる機会にもなります。
「週末は遊びに行く予定があるから木曜日にはその分も勉強しておこう」と考えて行動します。主体性を伸ばすトレーニングになります。
添削がかなり丁寧
Z会の大きな利点の1つが「添削」です。
1年間同じ人が担当してくれるので、「以前との変化」に気づきやすく、ほめてくれます。
また、細かく内容を確認して添削しているようで、正解した問題でも解き方のアドバイスをくれます。
3年生から中学受験コースを選択できる
「添削」と並んでZ会の大きな特徴が「難関中学受験対策に強い」という点です。
3年生から中学受験コースを選択でき、5年生からは公立中高一貫コースも選択できます。
後ほどお伝えしますが、中学受験を考えていない子の場合にも、中学受験コースがおすすめです。
Z会入会申し込みページはこちら Z会資料請求ページはこちら受験しない子がZ会を使って勉強を得意にする方法
ここまでお伝えしたZ会の特徴をまとめると下記のようになります。
これらの特徴を活かし、Z会で勉強を得意にできる方法をお伝えします。
1~2年生:小学生コースを受講する
まず、できるだけ早い段階から、できれば1年生から小学生コースで勉強をスタートするのがおすすめです。
毎日15-30分の学習ペースをつくる
1~2年生の間は通常の小学生コースで学習のペースづくりをしましょう。
保護者が感じる小学生の学習に関する悩みで一番多いのが「学習習慣」という結果が出ています(ベネッセ教育総合研究所より)。
低学年のうちに、1日15~30分の短時間から勉強習慣をつくっておきましょう。高学年になって勉強が本格化する頃に必要に応じて勉強時間を長くしやすくなります。
毎日同じ時間か同じタイミング(学校から帰ってきたらすぐ、など)」で勉強するようにすると習慣化しやすいです。
論理力を伸ばす
問題がむずかしくなっても解けるようになる子には「論理力が高い」という特徴がみられます。
ところが小学校低学年の問題はかけ算、わり算など「作業的に解ける問題」がメインです。論理的に考える機会がとぼしいです。
小学生コースは論理的に考える、条件を整理するといった論理性を発揮する問題も多数掲載されており、論理力を伸ばすのに向いています。
観察力を伸ばす
前述のように、Z会には観察力をきたえる問題も多いです。
上記のような「細かな違い」に注目して取り組む問題などが定期的に登場します。
こうした問題をとおして細かな違いや共通点をみつける観察力を養えます。
知的好奇心を伸ばす
論理的に考える、細かな違い・共通点を見つける、頭をひねって考える、複数の解答切り口を考える。
これらの解答プロセスをとおして、「考えて解けたときのうれしさ」や「初めてやってみた体験」で知的好奇心が刺激されます。
特にこの点が小学校低学年の間は重要だと考えています。
「その問題を解けるようになるかどうか」以上に、「問題・課題に取り組む楽しさを知ること」がその後の成長に大きく関わると思っています。
文章力を伸ばす
Z会の小学生コースは1-2年生でも作文があり、文章力を伸ばす練習を少しずつできます。
最初は「気に入っている文章を写す」という作業からです。添削で担当の先生にほめてもらえるので(おそらく「文章/作文は必ずほめる」と決めている)、子どもが作文に得意意識を持ちやすくなります。
現在は中学受験(私立・公立)、高校受験、大学受験のいずれの受験種別でも、文章力の高い子が圧倒的に有利です。
文章力は時間をかけて伸びるものなので、そのモチベーションを持つきっかけとしてもZ会の作文トレーニング、添削指導は便利です。
※関連記事:【小学生】文章力のトレーニングにおすすめのドリルや問題集
3~4年生:中学受験コースを受講する
3年生からは中学受験コースに切り替えます。目的は「算数・国語の知識を増やすため」です。
算数の解き方の応用を学ぶ
小学生コースは小学校で勉強する内容が主ですが、中学受験コースでは小学校の内容を超えるものも一部学習します。時計算や年齢算、連除法など。
これらの算数の知識は、中学受験を予定していない場合でも高校受験や大学受験でかなり役立ちます。
例えば112=121、122=144、…182=324くらいまでは暗記しておくと中3で習う平方根を楽に解けるようになりますし、時計算の考え方は「速さ」の応用問題を解くための基礎になります。
3-4年生の内容なら私立中受験対策に特化しておらず、小学校内容とその発展レベルのほうが比重は大きいです。
「絶対に必要な知識」はもちろん、「備えていると大きなプラスになる知識や思考法」もみにつけられます。
図で表して考える力を伸ばす
3-4年生の中学受験コースなら、図形問題や文章問題の応用をとおして「図を使って考える力」を伸ばせます。
私立中学受験の算数には、線分図や面積図を使うという特徴があります。
「線分図」や「面積図」より中学校で習う「方程式」を使うほうがはるかに簡単に解けます。ですが、方程式と線分図・面積図は解き方の切り口が異なります。
言葉を使って考える力は必須ですが、図を使うと物事をシンプルに捉えられるようになり、問題解決能力を伸ばせます(グロービス「論理的思考力を鍛える4つの方法」より)。
例えば以下の問題は、私立中学受験でよく使う「線分図」の基礎を学習する内容です。
兄と弟の所持金に関する条件が問題文に書かれてあり、その条件を図にまとめます。
図にすると、「兄のほうがお金を多く持っている」という状況が一目瞭然です。
複雑なことをがんばって理解することも重要ですが、「物事を分かりやすくする」と思考しやすく、相手に伝えやすくもなります。
思考力が高い子には、複雑な問題文の条件をシンプルにして、「つまり何を求めれば良いか」を捉えることが得意です。
この「シンプルにして問題を解きやすくするための方法」を3-4年生の中学受験コースで獲得できます。
国語の文法・熟語の知識をつける
算数だけでなく、国語の重要な知識も中学受験コースで身に付けられます。
具体的には主語や述語、文節、熟語の構成などです。これらは小学校であまり習いません。
漢字を覚えるというと「漢字の丸暗記」になりがちです。ですが、漢字の成り立ちや熟語の構成が分かると、漢字や言葉を「意味」から考えて覚えられるようになります。
例えば部首の「のぎへん」は「穀物」を表しているので、「稲」や「穀」といった漢字に使われます。
意味が分かると語彙を獲得しやすくなります。
また、国語だけでなく、算数や理科の問題文の条件を整理するのにもこうした知識が役立ちます。
さらに英語の勉強をするときに主語・動詞や文節を正確に扱えると、英語の勉強がしやすくなります。英文では主語・動詞を最初に持ってくるので、日本文をみて主語・述語を瞬時に判別できる子は英文を正しく言える・書けるようになります。
長文の読み方・解き方を学ぶ
受験コースでは国語の長文読み取りのレベルが上がります。
文章のテーマがややむずかしくなり文章が長くなるので、「なじみのうすいテーマでも読める力」を養えます。
また、記述問題の答え方など、文章題の解き方もよりハイレベルで身に付けられます。
国語は「考えること」「答えをしぼりだすこと」に学習効果があります。ある程度むずかしい文章にチャレンジするほうが学力を伸ばしやすくなります。
語彙を増やす
小学生になじみのうすい題材の文章では、子どもが日常生活であまり使わない言葉も出てきます。
文章読解をたくさん経験すると、語彙力アップにもつながります。語彙力が豊富にあると、文章の読み替えや言いかえがしやすくなります。
中学受験、高校受験、大学受験のいずれの受験カテゴリーでも、難関校になるほど「言いかえる力」の高い子が合格しやすいです。
5~6年生:公立中高一貫コース受講する
5年生からは公立中高一貫コースでの勉強がおすすめです。
私立中学受験のコースは5年生になると特殊な解法が多くなってきて、受験しない子にはメリットが小さくなります。一方、公立中高一貫コースは受験(受検)しない子にもかなりメリットが大きいコースです。
知識の活用を得意にする
公立中高一貫コースでは、教科の枠を越えて知識を適切に選択して活用する力を伸ばせます。
私立中を受けない子の場合、「公立中高一貫校の適性検査で正解できる力を身につけること」が「小学生の学習目標」と言っても過言ではありません。
文部科学省も学習プロセスの重要性について以下のように伝えています。
学習のプロセスにおいて、人類の知的活動を通して蓄積され精査されてきた多様な思考の在り方を学び、その枠組みに触れることは、問題発見・解決の手法や主体的に考える力を身に付けるために有効であり、その点で教科間の区別を超えて重要である。
文部科学省「新しい学習指導要領等の在り方について」より引用
算数、国語といった教科の枠を越えて、問題発見・解決の手法を考える力をつけることが学校教育のゴールです。
公立中高一貫校の適性検査ははもちろん、高校入試も大学入試の共通テストもこの方針に沿ってつくられています。
Z会の教材は一貫して「思考力を伸ばすこと」に主眼が置かれており、公立中高一貫コースは難関公立中高一貫校にも対応しているため特に「思考力を伸ばすこと」に長けた教材です。
論理性を飛躍させる
知識を活用するには、論理性が求められます。
小学生の日常生活でよくある状況、たとえば運動会の100m走を題材にして、100m走の順位を何人かの児童の発言から考えます。
「〇〇くんは1番ではない」「私の前は□□さんだった」といったセリフから条件を整理して解きます。
小学校で習う知識だけで解ける問題ばかりですが、線分図や特殊算の基本的な解き方など、私立中入試特有の解き方を使うとさらに考え方の幅が広がります。
3-4年生の中学受験コースで勉強しておくと、5-6年生で論理力アップのトレーニングを行ったときに大きく論理力を伸ばせます。
文章表現力を飛躍させる
公立中高一貫コースでは作文や記述の練習も多量にします。受検で作文が必須で、50字前後の記述問題が頻出だからです。
3-4年生の中学受験コースで長文の読み取り力を身に付け、語彙を増やしておくと、5-6年生でこうした作文・記述トレーニングで一気に文章力が向上します。
表やグラフの読み取りを得意にする
公立中高一貫校の適性検査には表やグラフの読み取り問題が多量に出てきます。その対策をしておくと、自然に表・グラフの読み取りにも強くなります。
小学校や中学校の理科の実験・観察問題や社会の資料問題を苦手にしている子は、図表の読み取りが浅いです。牛肉の輸出量が増えていることを読み取れても、「輸出量が増えたんだね」で終わります。
「増えた理由」を考え、さらに「増えるとどうなるのか?」まで考えるのが「思考」です。
中学生になってからだとこの練習をする時間・機会が大きく減ります。小学生の間にみっちり練習しておくほうが良いです。
主体的に取り組む姿勢を養うことが重要
ここまで、Z会の特徴やコース選択の仕方を説明してきました。
Z会に限らず塾でもそうですが、「受講させたらもう大丈夫」という教育サービスはありません。
「どう取り組ませるか」が大切です。
Z会であれば、「主体的に考え取り組む姿勢を養うこと」が学習方針です。子どもが主体的に取り組めるような習慣づけを意識すると、上手くいきやすいです。
具体的には下記のような行動です。
実際には、できていない日のほうが多いかもしれません。そんなときは「できるようになっている姿のイメージ」や「以前との変化」を伝えると、子どもが前向きに取り組むようになりやすいです。
「今日自分からZ会勉強してエライね。明日も自分から取り組めたらもっとスゴイね!」
「半年前なら1週間のスケジュールを立てても実行できなかったのに、最近は自分で予定を考えて過ごせてるね!」
Z会小学生コースの費用
最後にZ会小学生コースの費用を紹介します。
通常の小学生コースの費用
12か月一括払い、6か月一括払い、毎月払いの3通りあり、12か月一括払いが一番割安です。
12か月の途中で退会することも可能ですし、退会時には受講期間に応じて6か月払いや毎月払いに変更して精算できます。
下記の表では「12か月一括払い」「オプションなし」「全教科セット」「ハイレベル」の場合の費用を月ごとに割ったときの金額を載せています。
紙の教材 | タブレット | |
1年生 | 4,505円 | 3,570円 |
2年生 | 4,845円 | 4,165円 |
3年生 | 5,300円 | 5,100円 |
4年生 | 5,980円 | 5,695円 |
5年生 | 9,075円 | 6,715円 |
6年生 | 9,925円 | 7,310円 |
中学受験コースの費用
つづいて、3年生から受けられる中学受験コースの費用を紹介します。
受講内容と難易度が下記のように分かれています。
【内容】
トータル指導:Z会のみで受験対策する人向けのトータル指導。難関レベルと最難関レベルに分かれています。
要点集中:塾と併用する人向けに受講内容を絞った指導。レベル設定はありません。
【難易度】
難関:偏差値50以上(中堅校以上)の中学全般
最難関:御三家、関西最難関(灘・洛南・神女・西大和・東大寺・甲陽・四天王寺・星光・清風南海・洛星・白陵)、ラ・サールなど
ここでは、トータル指導と要点集中に分けて、12か月払いの場合の月額費用をお伝えします。プログラミングなしで、6年生でのオプションの特訓講座もない場合の費用です。
学年 | トータル指導・難関/最難関 | 要点集中 |
3年生 | 15,300円 | 7,480円 |
4年生 | 17,000円 | 7,480円 |
5年生 | 21,080円 | 9,180円 |
6年生 | 21,760円 | 9,180円 |
公立中高一貫校コースの費用
5年生からの公立中高一貫校コースの費用も紹介します。
適性検査コースと作文コースに分かれています。両方の受講がおすすめですが、作文は市販教材ですでに得意になっている人は適性検査コースだけでも十分です。
学年 | 適性検査コース | 作文コース |
5年生 | 2,975円 | – |
6年生 | 3,230円 | 3,230円 |
まとめ
いかがでしょうか。
小学生向けに、Z会を使って塾にかよわずに勉強を得意になるための方法を紹介しました。
1-2年生は小学生コースで学習習慣の形成と知的好奇心の刺激をし、3-4年生は中学受験コースで解法の糸口や語彙を増やし、5-6年生は公立中高一貫コースで思考力・表現力を大きく伸ばせます。
中学受験をする場合だけでなく、しない場合にもこの方法で長期的に伸びつづける学力を養えます。
※関連記事:Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法
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