不定詞の3用法は「名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法」と覚えていても、実際の問題になると迷ってしまう人が多い単元です。特に高校入試では、ただ意味を知っているだけではなく、「どの用法かを瞬時に判断できるか」が得点の分かれ目になります。
この記事では、定期テストによく出る形式の5問と実際の入試形式に沿った30問を通して、不定詞の用法を正確に見分ける力を完成させます。解き方→演習→確認の流れで、実戦力を身につけましょう。
- この記事の使い方|30問で不定詞の判別力を完成させる
- 【図解】不定詞の3用法を一瞬で見分ける3ステップ
- 練習問題|不定詞の用法を見分けよう
- 解答・解説
- 【用法別ミニ復習】名詞・形容詞・副詞的用法の超要点整理
- 【レベル1:基礎】基本の用法判別問題(10問)
- 【レベル1】解答・解説(基礎10問)
- 【レベル2:標準】定期テスト頻出!紛らわしい判別問題(10問)
- 【レベル2】解答・解説(標準10問)
- 【レベル3:応用】高校入試レベルのひっかけ問題(10問)
- 【レベル3】解答・解説(応用10問)
- 【差がつく】不定詞 vs 動名詞(~ing)の見分け方練習
- 【出題データ分析】高校入試で狙われる不定詞パターン
- 現役塾講師が伝授!不定詞の判別ミスを防ぐ3つのチェックリスト
- 不定詞の見分け方でよくある質問(Q&A)
- まとめ|30問解けば不定詞の用法は完璧!
この記事の使い方|30問で不定詞の判別力を完成させる
この記事は「知識を理解する記事」ではなく、実際に解いて判別力を鍛える記事です。
最初に用法の見分け方を軽く確認し、そのあとにレベル別の問題に取り組みます。問題はすべて高校入試や定期テストで実際に出る形式に合わせて作成しています。
ただ読むだけでなく、必ず自分で考えてから解答を見るようにしてください。それだけで効果が大きく変わります。
関連記事との役割の違い
関連記事
→ 【中学英語】不定詞の用法を見分けるコツを現役塾講師が解説!判別フローチャート付
上の記事は「なぜその用法になるのか」を図解で理解するための記事です。いわば理論編です。
例えば次の文を見てください。
I want to play tennis.
私はテニスをしたい。
この to play は want の目的語になっているため、名詞的用法です。関連記事では、なぜ名詞的用法になるのかをフローチャートで解説しています。
一方、この記事は問題演習特化型です。
She has a book to read.
彼女は読むための本を持っています。
この to read は book を後ろから説明しているので形容詞的用法です。こうした判別を素早くできるように訓練するのが本記事の役割です。
理解があいまいな人は先に関連記事を読み、理解できている人は本記事で演習を積みましょう。
おすすめの解く順番(基礎→標準→応用)
問題はレベル1から順に解くのがおすすめです。
レベル1では基本的な形を確認します。
He went to the library to study.
彼は勉強するために図書館へ行きました。
この to study は「〜するために」と訳せるため、副詞的用法です。まずはこのような典型問題を確実に取れるようにします。
レベル2では、やや紛らわしい形が出てきます。
I have something to tell you.
あなたに話すことがあります。
この to tell は something を説明しているため形容詞的用法です。目的ではありません。ここで混乱しやすいので要注意です。
レベル3では入試レベルの応用問題に挑戦します。
It is important to learn English.
英語を学ぶことは大切です。
この to learn English は文の本当の主語で、名詞的用法です。It は形式主語です。
このように、基礎→標準→応用の順に解くことで理解が積み上がる構成になっています。
高校入試で本当に出る「出題形式」一覧
不定詞の問題は、主に次の4形式で出題されます。この記事はすべて入試形式に準拠しています。
和訳
例
To play soccer is fun.
サッカーをすることは楽しい。
この場合、to play soccer が名詞的用法で主語になっています。和訳問題は、用法を理解していないと正確に訳せません。
空所補充
例
彼は医者になるために一生懸命勉強しています。
He studies hard to ( ) a doctor.
正解
be
He studies hard to be a doctor.
彼は医者になるために一生懸命勉強しています。
この形式では「目的」の副詞的用法が頻出です。
並び替え
例
彼女は読むための本を持っています。
( has / she / to / a book / read )
正解
She has a book to read.
彼女は読むための本を持っています。
ここでは book を後ろから説明しているため形容詞的用法です。
英作文
例
私は英語を話すことが好きです。
解答例
I like to speak English.
私は英語を話すことが好きです。
この場合、to speak English は like の目的語で名詞的用法です。
英作文は用法理解が不十分だと正しく書けません。
この記事は、実際の高校入試と同じ形式で構成された問題集型の記事です。単なる解説ではなく、「本番で点を取るための実戦演習」を目的としています。
30問を解き終えたとき、不定詞の用法は感覚ではなく、論理で判別できるようになります。
【図解】不定詞の3用法を一瞬で見分ける3ステップ
不定詞の問題で迷う最大の原因は、「訳そうとしすぎること」です。大切なのは、まず構造を見ることです。訳はあとで確認すれば十分です。
ここでは、どの問題にも使える3ステップ判別法を解説します。この流れが身につけば、入試レベルの問題でも安定して得点できます。

上記フローチャートのくわしい解説は、
【中学英語】不定詞の用法を見分けるコツを現役塾講師が解説!判別フローチャート付
で行っています。
Step1 直前の語を見よ
最初にやるべきことは、toの直前にある語を確認することです。
不定詞は単独で判断するのではなく、「どの語とつながっているか」で決まります。
I want to play soccer.
私はサッカーをしたい。
to play は want の後ろにあります。want は「〜したい」という動詞なので、その目的語になります。つまり、to play soccer は名詞的用法です。
She decided to study hard.
彼女は一生懸命勉強することを決心した。
to study は decided の目的語です。これも名詞的用法です。
次の例を見てください。
I have a book to read.
私は読むための本を持っています。
to read は book のすぐ後ろにあります。これは book を説明しています。つまり、名詞を後ろから説明している=形容詞的用法です。
まずは必ず「直前の語」を見る。これが最重要ルールです。
Step2 「〜するために」なら副詞的用法
次に確認するのは、「目的」の意味になっているかどうかです。
He went to the library to study.
彼は勉強するために図書館へ行きました。
to study は「何のために行ったのか」を説明しています。これは動詞 went を説明しているので、副詞的用法(目的)です。
She got up early to catch the train.
彼女は電車に乗るために早く起きました。
to catch the train は「なぜ早く起きたのか」という理由・目的を説明しています。これも副詞的用法です。
ポイントは、「〜するために」と自然に訳せるかどうかです。もしそう訳せるなら、副詞的用法の可能性が高いです。
ただし注意が必要です。
I have something to do.
私にはやるべきことがあります。
to do は「するために」とは訳せません。something を説明しています。したがって形容詞的用法です。
“〜するために”と訳せるかを必ず確認することが重要です。
Step3 名詞を後ろから説明していれば形容詞的用法
最後の確認ポイントは、「前に名詞があり、それを説明しているかどうか」です。
This is a good place to visit.
ここは訪れるのに良い場所です。
to visit は place を説明しています。「訪れるための場所」という意味です。これは形容詞的用法です。
I need something to drink.
私は何か飲み物が必要です。
to drink は something を説明しています。「飲むための何か」です。これも形容詞的用法です。
一方、次の文は違います。
To read books is important.
本を読むことは大切です。
to read books は文の主語になっています。これは名詞的用法です。
It is important to read books.
本を読むことは大切です。
この文では、to read books が本当の主語です。It は形式主語です。これも名詞的用法です。
つまり判別の流れはこうです。
- まず直前の語を見る
- 次に「〜するために」と訳せるか確認する
- それでも迷ったら、名詞を説明しているかを確認する
この3ステップを徹底すれば、不定詞の用法は感覚ではなく論理で判断できるようになります。
そして、この判別法を実戦で使えるようにするのが、このあとにつづいていく練習問題です。
練習問題|不定詞の用法を見分けよう
次の英文の不定詞は
①名詞的用法 ②形容詞的用法 ③副詞的用法
のどれかを答えなさい。
【問題1】
I want to visit Kyoto.
【問題2】
I have a lot of homework to do.
【問題3】
She went to the library to study.
【問題4】
This book is easy to understand.
【問題5】
He practiced hard to win the game.
解答・解説
【問題1】
答え:① 名詞的用法
to visit Kyoto は want の目的語。
「京都を訪れること」と訳せる。
【問題2】
答え:② 形容詞的用法
to do は homework を後ろから説明。
「やるべき宿題」
【問題3】
答え:③ 副詞的用法
「勉強するために」
目的を表す。
【問題4】
答え:② 形容詞的用法
to understand は book を説明。
「理解するのが簡単な本」
【問題5】
答え:③ 副詞的用法
「試合に勝つために」
目的を表す副詞的用法。
【用法別ミニ復習】名詞・形容詞・副詞的用法の超要点整理
ここでは問題に入る前のウォームアップとして、不定詞の3用法を一気に整理します。長い説明はしません。判別に必要なポイントだけを確認するセクションです。
不定詞は「訳し方」よりも「文の中での役割」を見ることが大切です。これから解く30問も、すべてこの3つのどれかに分類されます。
名詞的用法の要点
名詞的用法は、不定詞が文の主語・目的語・補語になる用法です。つまり、文の中で「名詞」と同じ働きをします。
To learn English is important.
英語を学ぶことは大切です。
この文では to learn English が主語になっています。主語になれるのは名詞なので、これは名詞的用法です。
I want to play tennis.
私はテニスをしたいです。
to play tennis は want の目的語になっています。「何を?」にあたる部分です。これも名詞的用法です。
My dream is to become a doctor.
私の夢は医者になることです。
to become a doctor は is の後ろにあり、主語 My dream を説明する補語になっています。これも名詞的用法です。
また、次の形も入試でよく出ます。
It is important to study hard.
一生懸命勉強することは大切です。
この文では It が形式主語で、本当の主語は to study hard です。したがって名詞的用法です。
名詞的用法の見分け方はシンプルです。「〜すること」と訳せるか、動詞の目的語になっているかを確認します。
さらに詳しく理解したい人は、名詞的用法の個別解説記事で構造をじっくり確認してください。
形容詞的用法の要点
形容詞的用法は、不定詞が前の名詞を後ろから説明する用法です。
I have a book to read.
私は読むための本を持っています。
to read は book を説明しています。「どんな本か?」に答えています。これは形容詞的用法です。
She has a lot of homework to do.
彼女にはやるべき宿題がたくさんあります。
to do は homework を説明しています。「どんな宿題か?」に答えています。
This is a good place to visit.
ここは訪れるのに良い場所です。
to visit は place を説明しています。
ポイントは、前に名詞があり、その名詞の内容を具体的にしているかどうかです。
something to eat
食べるもの
time to go
出発する時間
このような形は入試で頻出です。とくに something to ~ は非常によく出ます。
形容詞的用法を深く理解したい人は、形容詞的用法の個別解説記事で詳しく確認してください。
副詞的用法の要点
副詞的用法は、不定詞が動詞・形容詞・文全体を説明する用法です。
最もよく出るのは「目的」です。
He went to the park to play soccer.
彼はサッカーをするために公園へ行きました。
to play soccer は went を説明しています。「何のために行ったのか」を表しています。これは副詞的用法です。
She studied hard to pass the exam.
彼女は試験に合格するために一生懸命勉強しました。
to pass the exam は studied を説明しています。
副詞的用法は目的だけではありません。
I am happy to see you.
あなたに会えてうれしいです。
to see you は happy の理由を説明しています。「なぜうれしいのか」を表しています。
He was surprised to hear the news.
彼はその知らせを聞いて驚きました。
to hear the news は surprised の原因を説明しています。
副詞的用法の見分け方は、「〜するために」や「〜して」と訳せるかを確認することです。
目的・原因・結果などを表す場合は、副詞的用法になります。
より詳しく整理したい人は、副詞的用法の個別解説記事で確認すると理解が深まります。
このミニ復習で3用法の軸は整理できました。ここからは実際の問題で、判別力を鍛えていきます。
【レベル1:基礎】基本の用法判別問題(10問)
和訳問題(基礎)
以下の英文を和訳しましょう。
1 He wants to be a teacher.
2 To read books is fun.
3 She went to the park to play soccer.
穴埋め問題(基礎)
4 私は英語を勉強することが好きです。
I like to ( ) English.
5 彼は医者になるために一生懸命勉強しています。
He studies hard to ( ) a doctor.
並び替え問題(基礎)
6 彼女は読むための本を持っています。
【has / she / to / a book / read】.
7 彼はテニスをするために早く起きました。
【early / he / up / to / tennis / play / got】.
英作文問題(基礎)
以下の文を英語になおしてください。
8 私はギターを弾くことが好きです。
9 彼は昼食を食べるために家へ帰りました。
10 私にはやるべき宿題がたくさんあります。
【レベル1】解答・解説(基礎10問)
和訳問題の解答・解説
1 He wants to be a teacher.
彼は先生になりたがっています。
to be a teacher は want の目的語なので名詞的用法です。
2 To read books is fun.
本を読むことは楽しいです。
to read books が主語になっているので名詞的用法です。
3 She went to the park to play soccer.
彼女はサッカーをするために公園へ行きました。
to play soccer は went を説明する目的なので副詞的用法です。
穴埋め問題の解答・解説
4 I like to study English.
私は英語を勉強することが好きです。
to study English は like の目的語で名詞的用法です。
5 He studies hard to be a doctor.
彼は医者になるために一生懸命勉強しています。
to be a doctor は目的なので副詞的用法です。
並び替え問題の解答・解説
6 She has a book to read.
彼女は読むための本を持っています。
to read は book を説明するので形容詞的用法です。
7 He got up early to play tennis.
彼はテニスをするために早く起きました。
to play tennis は目的なので副詞的用法です。
英作文問題の解答・解説
8 I like to play the guitar.
私はギターを弾くことが好きです。
to play the guitar は名詞的用法です。
9 He went home to eat lunch.
彼は昼食を食べるために家へ帰りました。
to eat lunch は副詞的用法です。
10 I have a lot of homework to do.
私はやるべき宿題がたくさんあります。
to do は homework を説明するので形容詞的用法です。
【レベル2:標準】定期テスト頻出!紛らわしい判別問題(10問)
和訳問題(標準)
以下の英文を和訳しましょう。
1 I have something to tell you.
2 She was happy to hear the news.
3 This problem is easy to solve.
穴埋め問題(標準)
4 彼は若すぎてその車を運転できません。
He is too young to ( ) the car.
5 彼はその問題を解くのに十分賢いです。
He is smart enough to ( ) the problem.
並び替え問題(標準)
6 私は飲み物がほしいです。
【something / I / to / drink / want】.
7 彼はその知らせを聞いて驚きました。
【surprised / he / to / was / hear / the news】.
英作文問題(標準)
8 私には買うべきものがいくつかあります。
9 彼はその知らせを聞いて喜びました。
10 彼は試験に合格するために一生懸命勉強しました。
【レベル2】解答・解説(標準10問)
和訳問題の解答・解説
1 I have something to tell you.
あなたに話すことがあります。
to tell you は something を説明する形容詞的用法です。
2 She was happy to hear the news.
彼女はその知らせを聞いてうれしかったです。
to hear the news は感情の原因を表す副詞的用法です。
3 This problem is easy to solve.
この問題は解くのが簡単です。
to solve は problem にかかる形で、実質的には形容詞的用法です。
穴埋め問題の解答・解説
4 He is too young to drive the car.
彼は若すぎてその車を運転できません。
too ~ to … は「…するには~すぎる」という重要表現です。
5 He is smart enough to solve the problem.
彼はその問題を解くのに十分賢いです。
enough to … は「…するのに十分~だ」という表現です。
並び替え問題の解答・解説
6 I want something to drink.
私は飲み物がほしいです。
to drink は something を説明する形容詞的用法です。
7 He was surprised to hear the news.
彼はその知らせを聞いて驚きました。
to hear the news は原因を表す副詞的用法です。
英作文問題の解答・解説
8 I have something to buy.
私は買うべきものがいくつかあります。
形容詞的用法です。
9 He was glad to hear the news.
彼はその知らせを聞いて喜びました。
副詞的用法です。
10 He studied hard to pass the exam.
彼は試験に合格するために一生懸命勉強しました。
目的を表す副詞的用法です。
【レベル3:応用】高校入試レベルのひっかけ問題(10問)
和訳問題(応用)
以下の英文を和訳しましょう。
1 It is important to learn English.
2 I don’t know what to do.
3 It was kind of him to help me.
穴埋め問題(応用)
4 英語を話すことは難しいです。
It is difficult to ( ) English.
5 私はどこへ行けばよいか分かりません。
I don’t know where to ( ).
並び替え問題(応用)
6 彼が私を助けてくれて親切でした。
【kind / it / him / of / to / help / was / me】.
7 何を言うべきか分かりません。
【know / what / I / to / say / don’t】.
英作文問題(応用)
8 彼はその問題を解く方法を知っています。
9 彼女が合格してうれしいです。
10 日本語を話すことは簡単ではありません。
【レベル3】解答・解説(応用10問)
和訳問題の解答・解説
1 It is important to learn English.
英語を学ぶことは大切です。
to learn English は本当の主語で名詞的用法です。
2 I don’t know what to do.
私は何をすべきか分かりません。
疑問詞+to不定詞は名詞的用法です。
3 It was kind of him to help me.
彼が私を助けてくれて親切でした。
to help me は意味上の主語 him を伴う名詞的用法です。
穴埋め問題の解答・解説
4 It is difficult to speak English.
英語を話すことは難しいです。
形式主語構文の名詞的用法です。
5 I don’t know where to go.
私はどこへ行けばよいか分かりません。
疑問詞+to不定詞です。
並び替え問題の解答・解説
6 It was kind of him to help me.
彼が私を助けてくれて親切でした。
7 I don’t know what to say.
私は何を言うべきか分かりません。
英作文問題の解答・解説
8 He knows how to solve the problem.
彼はその問題の解き方を知っています。
9 I am glad to hear that she passed.
彼女が合格してうれしいです。
10 It is not easy to speak Japanese.
日本語を話すことは簡単ではありません。
入試で差がつく「訳し方テクニック」
It is ~ to … の形は、「…することは~だ」と後ろから訳すと自然になります。
疑問詞+to不定詞は、「何を〜すべきか」「どこへ〜すべきか」とまとめて訳すのがコツです。
これができれば、高校入試の不定詞問題で安定して得点できます。
【差がつく】不定詞 vs 動名詞(~ing)の見分け方練習

不定詞の用法が分かっていても、入試で差がつくのが「不定詞と動名詞の使い分け」です。特に高校入試では、意味の違いを理解しているかどうかを問う問題が頻出です。
例えば次の2文を比べてみましょう。
I like to play tennis.
私はテニスをするのが好きです。
I like playing tennis.
私はテニスをするのが好きです。
日本語訳はほぼ同じですが、ニュアンスが少し違います。like to は「これからすること・習慣的な行為」に近く、like ~ing は「一般的に好きなこと」という感覚です。
入試ではこのような微妙な違いを狙ってきます。ここで整理しておきましょう。
like to と like ~ing のニュアンスの違いは、Cambridge Dictionaryの用例でも確認できます。
→ Cambridge Dictionary likeの用法
よく入試で並べられるペア一覧
| 動詞 | 不定詞(to ~)の意味 | 動名詞(~ing)の意味 | 例文 | 和訳 |
|---|---|---|---|---|
| like | これからすること・習慣 | 一般的に好きなこと | I like to get up early. | 私は早起きするのが好きです。 |
| like | これからすること・習慣 | 一般的に好きなこと | I like getting up early. | 私は早起きするのが好きです。 |
| try | 努力して~しようとする | 試しに~してみる | He tried to open the door. | 彼はドアを開けようとしました。 |
| try | 努力して~しようとする | 試しに~してみる | He tried opening the door. | 彼は試しにドアを開けてみました。 |
| remember | ~することを覚えている | ~したことを覚えている | Remember to lock the door. | ドアに鍵をかけるのを忘れないでください。 |
| remember | ~することを覚えている | ~したことを覚えている | I remember locking the door. | 私はドアに鍵をかけたことを覚えています。 |
ここから、それぞれの違いを詳しく解説します。
like to / like ~ing
I like to study in the morning.
私は朝に勉強するのが好きです。
I like studying in the morning.
私は朝に勉強するのが好きです。
意味はほぼ同じですが、to study は「これからすること」にやや焦点があります。studying は「一般的に好きな行為」という感覚です。中学レベルでは大きな違いは問われにくいですが、高校入試では文脈で使い分けさせることがあります。
try to / try ~ing
He tried to solve the problem.
彼はその問題を解こうとしました。
この文では、実際に解けたかどうかは分かりません。「努力した」という意味です。
He tried solving the problem.
彼は試しにその問題を解いてみました。
こちらは「方法として試した」という意味になります。to は努力、~ing は試しにやってみると覚えると得点しやすいです。
remember to / remember ~ing
Remember to call me.
私に電話するのを忘れないでください。
これは「これからすること」です。
I remember calling her.
私は彼女に電話したことを覚えています。
こちらは「すでにしたこと」です。to は未来、~ing は過去の経験という違いがポイントです。
このペアは高校入試で非常によく出ます。特に和訳問題や空所補充で狙われます。
より詳しく体系的に理解したい場合は、関連記事「不定詞と動名詞の使い分け記事」で確認してください。理解と演習を組み合わせることで、本番で迷わなくなります。
この単元を押さえれば、不定詞問題で一段上の得点が狙えます。
【出題データ分析】高校入試で狙われる不定詞パターン

不定詞は高校入試で毎年のように出題される重要単元です。特に公立高校では基礎的な用法判別、私立高校では応用構文や複合パターンがよく狙われます。
高校入試の出題範囲は、文部科学省の学習指導要領に基づいて作成されています。学習指導要領でも不定詞に関する記載が多数見られ、「繰り返し触れる」文法事項のひとつとして掲載されています。
(ウ)文法事項
文部科学省『中学校学習指導要領解説(英語)』より引用
g to不定詞
ここでは、実際の出題傾向をもとに、どの形式がどのレベルで狙われやすいのかを具体的に解説します。この記事は入試形式準拠で構成しているため、本番対策としてそのまま使えます。
公立高校で多い出題形式
公立高校では、まず3用法の判別問題が頻出です。
To study English is important.
英語を勉強することは大切です。
この文の To study English は主語になっているため、名詞的用法です。公立ではこのように「文中での役割」を問う問題がよく出ます。
I have a book to read.
私は読むための本を持っています。
a book を後ろから説明しているため、形容詞的用法です。名詞を修飾しているかどうかを見抜けるかがポイントです。
She went to the library to study.
彼女は勉強するために図書館へ行きました。
目的を表しているので副詞的用法です。公立では「〜するために」と訳せるかどうかを判断させる問題が非常に多いです。
さらに、公立高校では次のような空所補充も頻出です。
I want to play soccer.
私はサッカーをしたいです。
want の後ろに to+動詞の原形が来る基本パターンは確実に押さえる必要があります。
公立の特徴は、基本を確実に理解しているかを問う問題が中心という点です。難解な構文よりも、ミスを誘う標準問題で差がつきます。
実際の出題形式は各都道府県教育委員会が公開している過去問題から確認できます。おすまいの都道府県の教育委員会のHPをご参考ください。
→ 例:入試案内等|都立高等学校 – 東京都教育委員会
私立高校で出やすい応用型
私立高校では、不定詞の応用構文や複合パターンがよく出題されます。
It is important to learn English.
英語を学ぶことは大切です。
この It は形式主語で、本当の主語は to learn English です。形式主語構文は私立で非常によく狙われます。
I have something to do today.
私は今日やるべきことがあります。
something の後ろに不定詞が来る形も頻出です。形容詞的用法の発展形です。
He was too tired to walk.
彼は疲れすぎて歩けませんでした。
too ~ to 構文も私立でよく出ます。「あまりに〜なので…できない」という意味を正確に取れるかが問われます。
She is old enough to travel alone.
彼女は一人で旅行できる年齢です。
enough to 構文もセットで出題されます。
さらに、疑問詞+to 不定詞も要注意です。
I don’t know what to do.
私は何をすべきか分かりません。
これは「疑問詞+to+動詞の原形」で名詞の働きをします。私立では並び替え問題として出題されることが多いです。
私立の特徴は、基本用法に応用表現を組み合わせた問題が多いことです。
英作文で狙われる型
英作文では、不定詞は非常に使いやすい表現としてよく出題されます。
I want to be a teacher in the future.
私は将来先生になりたいです。
将来の夢を書く問題では、want to がほぼ定番です。
I went to Tokyo to see my friend.
私は友達に会うために東京へ行きました。
目的を表す to 不定詞は英作文で非常に使いやすい表現です。
It is important to help others.
他の人を助けることは大切です。
意見を書く問題では、It is important to ~ の構文が頻出です。
英作文で差がつくポイントは次の3つです。
- 目的を表す to を正しく使えるか
- 形式主語構文を使えるか
- 不自然な直訳をしていないか
例えば、
I went to the park for play soccer.
私はサッカーをするために公園へ行きました。
この文は誤りです。for の後は名詞が必要なので、to play が正解です。
I went to the park to play soccer.
私はサッカーをするために公園へ行きました。
このようなミスは減点対象になります。
入試では、単なる暗記ではなく、「なぜその形になるのか」を理解しているかが問われます。
- 公立は基本の正確さ
- 私立は応用構文への対応力
- 英作文は自然な表現力
この3つを意識して対策すれば、不定詞は確実な得点源になります。
現役塾講師が伝授!不定詞の判別ミスを防ぐ3つのチェックリスト
不定詞は理解しているつもりでも、本番で迷いやすい単元です。特に用法判別では、「なんとなく」で選んでしまうと失点につながります。
ここでは、実際の指導現場で使っている判別ミスを防ぐ3つのチェックリストを紹介します。問題を解くときは、必ずこの順番で確認してください。
チェック① 直前語確認
まず最初に見るべきなのは、不定詞の直前にある語です。ここを確認するだけで、かなりの問題が解けます。
I want to play tennis.
私はテニスをしたいです。
want の後ろに to play が来ています。want は「~したい」という意味なので、to play は目的語の役割をしています。つまり名詞的用法です。
He decided to study harder.
彼はもっと一生懸命勉強することを決心しました。
decided の後ろに to study が来ています。decide to ~ はセットで覚える表現です。この場合も名詞的用法です。
I have a lot of homework to do.
私はやるべき宿題がたくさんあります。
homework の後ろに to do が来ています。名詞の直後に不定詞がある場合、まず「名詞を説明している可能性」を疑います。この文では「やるべき宿題」という意味なので形容詞的用法です。
直前語を見るだけで、
- 動詞の後ろなら名詞的用法の可能性が高い
- 名詞の後ろなら形容詞的用法の可能性が高い
という判断ができます。まずは直前語確認が最優先です。
チェック② 「〜するために」テスト
次に行うのが、「〜するために」と訳せるかどうかの確認です。これが副詞的用法の判別法です。
She went to the library to study.
彼女は勉強するために図書館へ行きました。
to study を「勉強するために」と訳せます。この場合は目的を表しているので副詞的用法です。
He got up early to catch the train.
彼は電車に乗るために早く起きました。
to catch the train は「電車に乗るために」と訳せます。これも副詞的用法です。
一方で次の文を見てください。
I have something to do.
私は何かすることがあります。
to do を「するために」と訳すと不自然になります。この場合は「何かするべきこと」という意味なので形容詞的用法です。
つまり、「〜するために」と自然に訳せるなら副詞的用法という判断ができます。
チェック③ 名詞説明テスト
最後のチェックは、「直前の名詞を後ろから説明しているかどうか」です。
I need a pen to write with.
私は書くためのペンが必要です。
to write with は pen を説明しています。「書くためのペン」という意味なので形容詞的用法です。
She has a lot of friends to help her.
彼女には助けてくれる友達がたくさんいます。
to help her は friends を説明しています。「彼女を助けてくれる友達」という意味になります。
次の文と比べてみましょう。
She came here to help me.
彼女は私を助けるためにここへ来ました。
この to help me は came を説明しています。目的を表しているので副詞的用法です。
- 名詞を説明しているなら形容詞的用法
- 動詞全体を説明しているなら副詞的用法
この違いを見抜けるかが重要です。
最終確認として覚えておくべきことは次の3点です。
- 直前語を見る
- 「〜するために」で訳せるか試す
- 名詞を説明していないか確認する
この順番でチェックすれば、ほとんどの不定詞判別問題は正解できます。
なんとなく選ぶのではなく、必ず3ステップで論理的に判断することが合格への近道です。
不定詞の見分け方でよくある質問(Q&A)
| No | 質問 | 一言ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 不定詞の3用法はどう見分ける? | 直前語→目的訳→名詞説明の順 |
| 2 | 「〜するために」は必ず副詞的用法? | ほぼ目的の副詞的用法 |
| 3 | 名詞の後ろのtoは全部形容詞的用法? | 原則そうだが文脈確認 |
| 4 | wantの後ろはなぜto? | 名詞的用法が目的語になる |
| 5 | too〜toの意味は? | あまりに〜なので…できない |
| 6 | enough toの意味は? | 〜するのに十分 |
| 7 | 疑問詞+toとは? | 名詞の働きをする |
| 8 | It is 〜 to構文とは? | 形式主語構文 |
| 9 | 動名詞との違いは? | 未来志向か経験か |
| 10 | 不定詞は主語になれる? | 名詞的用法なら可 |
| 11 | 入試で一番出る型は? | 目的の副詞的用法 |
| 12 | 英作文で使いやすい型は? | want to / to〜の目的 |
ここから各質問を詳しく解説します。
Q1 不定詞の3用法はどう見分けますか?
I like to read books.
私は本を読むことが好きです。
to read books は like の目的語になっているので名詞的用法です。直前語を見るのが最優先です。
Q2 「〜するために」と訳せれば副詞的用法ですか?
She went out to buy some food.
彼女は食べ物を買うために外出しました。
「買うために」と目的を表しているので副詞的用法です。自然に目的の意味になるか確認します。
Q3 名詞の後ろのtoは全部形容詞的用法ですか?
I have homework to finish.
私は終わらせるべき宿題があります。
homework を後ろから説明しているので形容詞的用法です。基本的に名詞直後のtoは形容詞的用法と考えます。
Q4 wantの後ろはなぜto不定詞ですか?
I want to be a doctor.
私は医者になりたいです。
want の目的語は「〜すること」なので名詞的用法になります。
Q5 too〜toはどう訳しますか?
He was too tired to walk.
彼は疲れすぎて歩けませんでした。
あまりに〜なので…できないという否定の意味になります。
Q6 enough toの意味は?
She is strong enough to lift the box.
彼女はその箱を持ち上げるのに十分強いです。
〜するのに十分という肯定的な意味になります。
Q7 疑問詞+toとは何ですか?
I don’t know what to say.
私は何を言うべきか分かりません。
what to say 全体で名詞の働きをします。
Q8 It is 〜 to構文とは?
It is important to study English.
英語を勉強することは大切です。
本当の主語は to study English です。It は形式主語です。
Q9 動名詞との違いは?
I remember to lock the door.
私はドアに鍵をかけるのを覚えています。
I remember locking the door.
私はドアに鍵をかけたことを覚えています。
toはこれからすること、〜ingは過去の経験です。
Q10 不定詞は主語になれますか?
To learn English is fun.
英語を学ぶことは楽しいです。
名詞的用法なら主語になれます。
Q11 入試で一番出る型は?
He went to the park to play soccer.
彼はサッカーをするために公園へ行きました。
目的を表す副詞的用法が最頻出です。
Q12 英作文で使いやすい型は?
I want to help people in the future.
私は将来人を助けたいです。
want to は英作文で非常に使いやすい表現です。
まとめ|30問解けば不定詞の用法は完璧!
この記事では、不定詞の3用法の判別から入試頻出パターンまでを整理しました。
この記事の到達ゴール
- 3用法を瞬時に判別できる
- 入試形式の問題に対応できる
- 英作文で自然に使える
この3つが達成できれば、不定詞は得点源になります。
次にやるべきおすすめ学習
次は親記事である「不定詞の用法を見分けるコツ(フローチャート付き)」に戻り、判別フローを再確認してください。
その後、もう一度30問を解き直すと理解が定着します。
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この記事を書いた人
現役の塾経営者。指導歴25年以上、のべ3,500人以上の小・中・高校生を指導。
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