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不定詞の形容詞的用法:意味や使い方、不定詞のほかの用法との見分け方を例文つきで解説

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不定詞の形容詞的用法について、「訳し方」や「ほかの用法との見分け方」で困っている人は多いのではないでしょうか。

不定詞3用法のなかでも特に分かりにくい用法です。ですが、形容詞的用法が分かればほかの用法も見分けやすくなり、不定詞を得意な文法にしやすくなります。

そこで、不定詞の形容詞的用法について、訳し方やほかの用法(副詞的用法・名詞的用法)との見分け方を解説します。最後に練習問題も用意しているので、問題を解いて理解を確認しておきましょう!

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不定詞とは

まず、不定詞についておさらいします。

動詞の原形に「to」をつけて準動詞にする

不定詞とは、動詞の原形に「to」をつけて準動詞にしたものを指します。準動詞とは、動詞以外の働きをする動詞のことです。

He wants to play soccer.
(彼はサッカーがしたい。)

上記の例文では、「to play」が不定詞です。動詞の原形(例文では「play」)の直前に「to」をつけます。

「he」は三人称単数なので、例文のような現在時制の文では動詞に「s」をつけて「plays」などとする必要があります。ですが、不定詞がつくと動詞は原形になるため、「to plays」ではなく「to play」になります。

〇動詞を準動詞にする
〇動詞は原形になる

不定詞には用法が3つある

不定詞には、この記事で紹介する形容詞的用法以外に、名詞的用法と副詞的用法もあります。全部で3種類です。

この3つの用法のどれになるかで意味が変わります。

くわしくは以下の記事で紹介しているので、ご参考までに。

※関連記事:【中学英語】不定詞の用法の簡単な見分け方:和訳や文の要素で見分けるコツを紹介
※関連記事:【中2英語】不定詞の練習問題:名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法を見分ける問題

不定詞の形容詞的用法とは

不定詞の3つの用法のうち、形容詞的用法についてその意味や使い方を解説します。

形容詞的用法では「~するための」「~するという」という訳が基本です。ほかに、「~すべき」「~できる」と訳すときもあります。

以下の2つの働きがあります。

〇名詞を修飾する:~するための
〇補語になる:~するという

直前の名詞を修飾する:~するための

形容詞的用法は「直前の名詞を修飾」します。「~するための」という訳になり、その名詞がどのような名詞なのか(大きい、小さいなど)を説明しています。

以下の文のような使い方をします。

I want something to drink.
(何か飲みものが欲しい。)

上記の例文では、「to drink」が不定詞で、「something」(何か)という名詞を修飾しています。

「I want something.」だけだと「私は何かほしい。」という訳になります。「何かほしい」と言われても、どのようなものがほしいのか分かりません。

そこで、その何か(something)について「to drink」(飲むための)という補足説明をしています。

自然な日本語になるよう和訳する

不定詞の形容詞的用法は「~するための」と訳すのが基本です。ですが前述の例文を、「飲むための何かがほしい」と訳すよりも、「飲み物がほしい」とするほうが自然です。

そこで、「何か飲み物がほしい」と訳しています。

ただし、定期テストでは「飲むための何かがほしい」と訳すほうが無難な場合もあります。「something to drink」の訳し方を分かっていますというアピールをしないと、学校の先生によっては減点になります。

入試や模試では「飲み物がほしい」で正解になります。

補語になる:~するという

不定詞の形容詞的用法には「~するという」と訳して補語の働きをする場合もあります。補語として働く場合、「主語=不定詞」という位置づけになります。

以下の文のような使い方をします。

His decision to leave was surprising.
(出発するという彼の決定は驚きだった。)

上記の例文では、「to leave」(出発するという)という不定詞が「his decision」(彼の決定)という主語を補足説明しています。

「彼の決定」とは何かというと「出発すること」なので、
「彼の決定」=「出発」という補語の関係性になっています。

形容詞的用法は直前の名詞について説明する用法

英語の補語は少々分かりにくい文法かもしれません。「修飾」と「補語」の違いを分かりにくく感じる人は、「形容詞的用法は直前の名詞を補足説明する」とだけ覚えておけば全く問題ありません。

不定詞形容詞的用法とほかの用法との見分け方

不定詞には、形容詞的用法以外に副詞的用法や名詞的用法もあります。今回の記事で扱っている形容詞的用法の見分け方を説明します。

直前に名詞があれば形容詞的用法か副詞的用法になる

不定詞の直前に名詞があれば「形容詞的用法」か「副詞的用法」になります。形容詞的用法は必ず名詞が直前にきますし、副詞的用法も名詞が直前に来ることがあります。

ただし、名詞的用法は不定詞の直前に動詞がくるか、不定詞が文頭にきます。そのため、不定詞の直前に名詞があるかどうかを見れば、3つの用法のうち候補をしぼれます。

※関連記事:不定詞の名詞的用法

直前の名詞を補足説明していれば形容詞的用法になる

名詞的用法の可能性を排除できれば、つづいて、形容詞的用法と副詞的用法の見分けをします。「直前の名詞について説明しているかどうか」で見分けます。

説明しているのが形容詞的用法で、説明していないのが副詞的用法です。

【形容詞的用法】
There are many places to visit in this town.
(この町には訪れるべき場所がたくさんある。)
不定詞:to visit
直前の名詞:many places

【副詞的用法】
He practiced tennis to win the game.
(彼は次の試合に勝つためにテニスの練習をした。)
不定詞:to win
直前の名詞:tennis

上記の例文では、どちらも不定詞の直前に名詞があります。形容詞的用法では「to visit」(訪れるための)が直前の名詞である「places」(場所)を修飾しています。

どんな場所なのか?→訪れるための場所
※「場所」という名詞を修飾している
=形容詞的用法

これに対して副詞的用法では「to win」(勝つために)が直前の名詞「tennis」(テニス)ではなく、動詞である「practiced」を補足説明しています。

何のために練習したのか?→試合に勝つため
※「勝つ」という動詞を修飾している
=副詞的用法

このように、「直前に名詞があり」、さらに「その名詞を説明している」のが形容詞的用法です。

形容詞的用法を見分ける練習問題

それでは、形容詞的用法の理解を定着させるために、形容詞的用法かそうでないかを見分ける練習をしましょう。

以下の文のなかから、不定詞の使い方が「形容詞的用法」であるものをすべて選んでください。

①I have a lot of homework to do tonight.

②He wants to be a doctor.

③She gave me a book to read on the train.

④It’s important to exercise regularly.

⑤We found a place to stay for the night.

⑥They decided to move to a new city.

⑦This is the best time to visit the museum.

⑧He was surprised to see her at the party.

⑨Her plan to travel around the world was very exciting.

⑩They went to the store to buy some groceries.

解答・解説

解答:①③⑤⑦⑨が形容詞的用法

①I have a lot of homework to do tonight.
和訳:今夜やるべき宿題がたくさんあります。
解説: 不定詞「to do」が名詞の「homework」を修飾しているので、形容詞的用法です。

②He wants to be a doctor.
和訳:彼は医者になりたいです。
解説: 不定詞「to be」は動詞「wants」の目的語で、「何になりたいのか」を表しているので、名詞的用法です。

③She gave me a book to read on the train.
和訳:彼女は私に電車で読むための本をくれました。
解説: 不定詞「to read」が名詞「book」を修飾しているので、形容詞的用法です。

④It’s important to exercise regularly.
和訳:定期的に運動することは重要です。
解説: 不定詞「to exercise」は文の主語(形式主語の「it」を除いて)になっているので、名詞的用法です。また、不定詞の直前に名詞がきていないことからも、形容詞的用法ではないと判断できます。

⑤We found a place to stay for the night.
和訳:私たちは夜泊まる場所を見つけました。
解説: 不定詞「to stay」が名詞の「place」を修飾しているので、形容詞的用法です。

⑥They decided to move to a new city.
和訳:彼らは新しい街に引っ越すことに決めました。
解説: 不定詞「to move」は動詞「decided」の目的語で、「何を決めたのか」を表しているので、名詞的用法です。

⑦This is the best time to visit the museum.
和訳:これは博物館を訪れるのに最適な時間です。)

解説: 「to visit」は「time」を修飾しているので、形容詞的用法です。
⑧He was surprised to see her at the party.
和訳:彼は彼女をパーティーで見て驚きました。
解説: 不定詞「to see」が動詞の「surprised」にかかっていて、「なぜ驚いたのか」を表しているので、副詞的用法です。

⑨Her plan to travel around the world was very exciting.
和訳:世界旅行をするという彼女の計画はとてもワクワクするものでした。
解説:不定詞の「to travel」が直前の名詞である「plan」を修飾しているので、形容詞的用法です。

⑩They went to the store to buy some groceries.
和訳:彼らは食料品を買うためにお店に行きました。
解説: 不定詞「to buy」が動詞の「went」にかかっていて、「何のために行ったのか」を表しているので、副詞的用法です。

まとめ

いかがでしょうか。

不定詞の形容詞的用法について説明しました。「~するための」「~という」のように訳し、直前にある名詞を修飾する働きをします。

副詞的用法との見分け方がややこしいですが、直前の名詞を修飾していれば形容詞的用法になります。

形容詞的用法を見分ける練習問題もつけています。解いてみて、解説をみながら形容詞的用法に慣れていきましょう!

もっと練習したい人には以下のような問題集がおすすめです。解説がくわしく、演習問題の難易度も3段階に分かれているので使いやすいです。


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