中学受験を検討するご家庭にとって、学校説明会は合否以上に「進学後の満足度」を左右する大切な場です。
しかし、「どんな準備をすればいいの?」「質問してもいいの?」といった不安を抱く保護者も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、事前の準備ポイントや質問のコツ、当日のマナーから、参加後に役立つ情報整理の方法や学校選びの判断基準までを丁寧に解説。初めて説明会に参加する方でも安心して臨めるよう、Q&A形式でよくある疑問にもお答えします。
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Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法
中学受験における学校説明会の重要性とは?
中学受験を控えたご家庭にとって、学校説明会は単なる情報収集の場ではなく、志望校選びや合否、そして入学後の満足度までも左右する極めて重要な機会です。学校パンフレットやホームページだけでは得られない、現地での空気感や先生・在校生の雰囲気、運営側の本音など、数値には表れない「リアルな情報」に触れられる数少ないチャンスです。
では、具体的にどのような点で説明会が重要なのでしょうか?以下で詳しく解説します。
参考:中学受験を意識したら必ず行いたい!学校見学と説明会の賢い活用法
学校説明会が合否や入学後の満足度を左右する理由
学校説明会が受験に与える影響は意外と大きく、特に以下の3つの点で大きな意味を持ちます。
① 志望校の「相性」を見極める機会になる
学力だけで学校を選んでも、「授業の進度が速すぎてついていけない」「先生との距離が遠く感じる」など、入学後にミスマッチを感じるケースは少なくありません。説明会に参加することで、教育方針・校風・生徒への接し方などが自分の子どもに合っているかどうかを直接見て判断できます。
② 合格の可能性を上げるヒントが得られる
学校によっては、説明会で入試傾向や出題のポイント、合格ラインの目安などを詳しく説明してくれる場合があります。また、過去に説明会で質問をしたことが受験校側の記録に残っているケースもあり、「志望度が高い家庭」として印象づけられることも。情報収集=合格戦略の一部として活用できます。
③ 入学後の満足度を高める判断材料になる
合格しても「思っていた学校と違った」と感じてしまうと、子どもも保護者も不満を抱えることになります。説明会で得た実感をもとに入学を決めれば、納得して通える学校選びができ、親子ともに満足度の高い中学生活をスタートできます。
資料やWEBサイトではわからない「リアルな情報」が得られる
パンフレットやWEBサイトの情報は、当然ながら学校が「見せたい部分」に特化した内容です。しかし、説明会に実際に足を運ぶことで、次のような“現地でしか得られないリアルな情報”を得ることができます。
① 教員の人柄や説明の姿勢
説明会で登壇する教員の話し方、言葉選び、生徒への接し方などから、日々の教育現場の雰囲気が垣間見えます。資料では見えない、「この先生なら安心して預けられそう」と思えるかが重要です。
② 校舎・施設の清潔さや使い方の工夫
学校によっては、トイレや教室の掲示物、廊下の使い方に至るまで、教育に対する価値観や指導の細やかさが現れることがあります。写真では分からない「匂い」や「空気感」も含め、現場でこそ判断できる材料です。
③ 生徒や保護者のリアルな声
在校生が案内をする学校も多く、生徒の受け答えや態度、自然な表情から学校生活の実態を感じ取れます。また、他の保護者の質問内容や雰囲気から、自分の家庭と似た価値観かどうかも確認できます。
保護者の印象や学校側の評価にも影響することも
学校説明会では、参加者である保護者側も実は「見られている」ことがあります。
① 学校は保護者の態度を見ている
とくに少人数の個別説明会や個別相談会では、保護者の服装や話し方、子どもとの接し方などが見られることがあります。中学受験は家庭の教育姿勢も評価対象になるため、学校側が「この家庭なら安心して受け入れられる」と思うかどうかも大切なポイントです。
② 積極的な参加姿勢が「志望度の高さ」を示す
説明会に何度も参加している、具体的な質問をしている、メモを取って熱心に聞いている──こうした姿勢は、学校に対して好印象を与えるだけでなく、選抜においてプラス材料になるケースもあります(特に推薦・帰国生入試・一部の個別対応校で)。
③ 保護者の雰囲気が学校側の姿勢を変えることも
保護者が熱心で誠実であると、学校側も「この家庭には丁寧に対応しよう」と考え、より詳しい情報や本音を話してくれることがあります。説明会は一方通行ではなく、相互のコミュニケーションの場として活用できます。
まとめ:学校説明会は「合格のため」だけではない
中学受験における学校説明会は、合格可能性を高めるためだけでなく、親子が納得して進学先を選ぶための、貴重な現地体験の場です。見た目だけではわからない学校の内側を知るためにも、積極的に参加し、正しく「聞き」「見極める」力をつけることが、失敗しない中学受験につながります。
学校説明会で聞くべき質問リスト【テーマ別38選】

学校説明会では、「何を質問すればよいのかわからない」「失礼にならないか不安」と悩む保護者の方も多いはず。ですが、ポイントを押さえて質問することで、学校の本質や方針が明確になり、志望校選びの判断材料となります。
以下では、テーマ別に実際の説明会で役立つ質問例を詳しく紹介します。
参考:【中学受験】学校説明会の『成功&失敗』リアル体験談から学ぶコツ
学習・授業内容に関する質問例
中学3年間または6年間の学びが、将来の大学進学や人生の基礎をつくる大切な時期。学習面についての質問はとくに重要です。
授業スピードや補習体制について
- この学校の授業スピードは公立中学と比べてどれくらい早いのか?
- つまずいた場合、フォローアップ体制(補習・質問時間・学習室など)は整っているか?
- 教員が生徒一人ひとりの理解度をどう把握しているのか?
これらの質問によって、中学受験後の学習環境が我が子に合っているかどうかを見極められます。特に先取り教育を行っている学校では、フォロー体制の充実度が進学実績にも直結します。
教科ごとの指導方針や教材の特徴
- 英語・数学など主要教科で使っている教材はどんな特徴があるか?
- オリジナル教材か、市販教材を活用しているか?
- 教員による教材研究や、教科間の連携指導などはあるか?
特定教科に力を入れている学校では、教材の質や指導の深さが進路実績に直結します。教科別に異なる取り組みを質問することで、子どもに向いている教育方針かどうかが明らかになります。
進学実績・進路指導に関する質問例
学校の出口(進学)についての質問は、親として最も気になるところ。数字だけでなく、指導体制の「中身」を確認しましょう。
内部進学と外部進学の実績とサポート体制
- 高校まで内部進学できる場合、その基準は何か?(試験・成績・面談など)
- 外部受験を希望した場合の指導体制(個別対応・面談回数・模試活用など)はどうか?
- 中学受験後に進路変更を希望した場合の柔軟性はあるか?
中高一貫校でも、外部進学(高校・大学受験)への柔軟な対応があるかどうかは、進路選択の自由度に大きく関わる重要な視点です。
東大・医学部など難関校への進学率の把握法
- 難関大学への現役進学率や既卒含む合格者数は?
- 上位層向けの特別カリキュラムや講座はあるか?
- 難関志望者向けの教員体制(担当制・担任以外の専門講師など)は?
学校によっては「進学者数」ではなく「合格者数」で公表するため、水増しされていることも。進路実績の実態を掘り下げる質問が必要です。
生徒指導・生活面に関する質問例
学力だけでなく、人間性を育む環境も学校選びには欠かせません。
校則やスマホ利用の実態
- スマホの持ち込みや利用ルールはどうなっているか?
- 校則の中で、生徒が自由に意見を述べられる仕組みはあるか?
- 実際の運用(ルールと実態のギャップ)はどうか?
表面上のルールと現場の実態にギャップがあることもあるため、「現場の声」が聞ける質問が効果的です。
いじめ対策・カウンセリングの体制
- いじめが起きた場合の対応フローや相談窓口は?
- スクールカウンセラーや保健室の常駐状況は?
- メンタルサポートや保護者への連携体制は?
「いじめゼロ」と答える学校よりも、具体的な対応策を語れる学校の方が信頼性が高いという見方もあります。
部活動・校外活動についての質問例
勉強以外の活動も、学校生活の充実には不可欠です。
活動の頻度・種類と成績への影響
- 部活動の参加率や種類、兼部の可否は?
- 毎日の練習や遠征の頻度はどれくらい?
- 学業との両立について、どのようにサポートしているか?
「部活が忙しすぎて成績が落ちる」といった事態を防ぐためにも、活動量と学習支援のバランスをチェックすることが重要です。
入試制度・選抜基準に関する質問例
合格するためには、試験の中身や選考方法をよく知っておく必要があります。
点数配分・合否判定の仕組み
- 各教科の点数配分と、総合点の合否基準は?
- 面接や作文の有無と、その評価のされ方は?
- 内申点や過去の出願状況は関係するか?
「どの教科を重点的に対策すべきか」などの戦略が立てやすくなります。学力以外の評価要素(人物・家庭環境など)も確認しておくと安心です。
追加合格・補欠制度の有無と実例
- 補欠合格の連絡はいつ頃、どんな形で来るのか?
- 補欠順位の通知はあるか?辞退率はどの程度か?
- 過去に補欠から繰り上がった例は何名くらいか?
「補欠」と言われた時の心構えが変わるだけでなく、繰り上がりの可能性も実際の数字で判断可能になります。
校風や学校全体の雰囲気に関する質問例
学校の空気感や人間関係は、数字では測れない大事な情報です。
先生と生徒の関係性のリアル
- 教員は生徒の名前や個性を把握しているか?
- 生徒が先生に気軽に質問できる雰囲気か?
- 生徒指導において「叱る」ことをどう捉えているか?
先生と生徒の距離感は、子どもの学校生活の満足度に直結します。説明会中の教員の話し方や生徒の様子もあわせて観察しましょう。
学年ごとの雰囲気の違いに着目する視点
- 各学年のカラー(例えば1年はのびのび、3年はピリッとなど)はあるか?
- 学年主任や担任団の方針によって指導スタイルは変わるか?
同じ学校でも、学年によって雰囲気が異なることはよくあるため、「どの学年の様子を見るべきか?」という視点を持つとより深く理解できます。
説明会でチェックすべき観察ポイント【現地ならでは】
学校説明会は、単に情報を聞くだけの場ではありません。実際に足を運ぶことで、学校の雰囲気・生徒の様子・先生の対応・施設環境など、公式パンフレットには載っていない“リアル”な情報を得ることができます。
ここでは、保護者が現地で注目すべき観察ポイントを解説します。
校舎・施設の清潔感と安全性
建物の新しさや広さ以上に大切なのが、「日頃どれだけ大切に使われているか」という視点です。
チェックポイント
- トイレや廊下が清掃されているか、汚れていないか
- 生徒の荷物や掲示物が整理され、乱雑になっていないか
- 防犯カメラや校門の施錠システムなど、安全対策が整っているか
- 老朽化している部分に対して、補修・改善の姿勢があるか
清掃が行き届いているかどうかは、学校全体の「教育に対する姿勢」を映す鏡。古くても丁寧に管理されている学校には、指導の細やかさが感じられます。
先生の話し方・対応の丁寧さ
説明会で登壇する先生の態度や言葉遣い、参加者への対応からは、日常的に生徒や保護者とどう接しているのかがよく伝わります。
チェックポイント
- 説明がわかりやすく、丁寧に伝えようとしているか
- 保護者からの質問に誠実に答えているか(はぐらかしていないか)
- 複数の保護者がいても、一人ひとりに目を向けようとしているか
- 言葉に「その場しのぎ」感やマニュアル的な印象がないか
とくに、質疑応答の時間や個別相談時に注目してください。現場の本音や教育理念の深さが見えてくる場面です。
在校生の表情や態度
在校生が案内役として参加している説明会も多く、彼らの様子は学校生活のリアルな「答え合わせ」になります。
チェックポイント
- あいさつが自然にできているか(強制感がないか)
- 保護者への受け答えが落ち着いていて誠実か
- 仲間同士でふざけたり、緊張しすぎていないか(適度なリラックス)
- 制服の着こなしや立ち居振る舞いに品格があるか
在校生の雰囲気は、学校の「人間教育の成果」とも言えます。明るく、のびのびとした表情をしているかどうかをよく観察してください。
他の保護者層や雰囲気も要チェック
参加している保護者層を見ることで、「この学校に通うご家庭の雰囲気」が伝わってきます。
チェックポイント
- 保護者同士の会話や服装に極端な差がないか(浮きそうかどうか)
- 教育に対して真剣な姿勢が感じられるか
- 質問内容やメモの取り方などから見える価値観の違い
子どもにとって、「周囲の家庭との価値観の違い」が学校生活に影響することもあります。「自分たちの家庭がこの学校の雰囲気になじめるか?」という視点も大切です。
配布資料の質や情報量の多さ
説明会で配られる資料は、学校の情報開示姿勢や誠実さを表します。
チェックポイント
- 入試要項やカリキュラム、進学実績などが細かく記載されているか
- 卒業生・保護者の声や学校行事の写真などが豊富か
- 資料のデザインや構成が見やすく、整理されているか
- データの出典や更新時期が明記されているか
見栄えが良くても中身が薄い資料もあれば、地味でも「読み込める」資料を出す学校もあります。資料の充実度=情報公開の姿勢と考え、読み込む価値のあるものかを見極めましょう。
まとめ:五感をフル活用して「体感する」ことが成功のカギ
説明会はただ情報を「受け取る」だけではなく、その場の空気を感じ取り、自分の目で確かめ、耳で聞くことで初めて“学校の本質”に気づける場です。
校舎の様子、生徒の雰囲気、先生や保護者の姿、資料の丁寧さ──どれも見逃せない要素です。最終的に「ここなら安心して子どもを通わせられる」と感じられるかどうか、感覚的な納得感も大切にしましょう。
学校説明会で失敗しないための事前準備とマナー
事前に確認すべき持ち物・服装・予約方法
学校説明会に参加する前に、以下の3点は必ず確認・準備しましょう。
①持ち物
- 筆記用具(メモ帳やボールペン)
- 学校案内資料(郵送で届いている場合)
- 質問リスト
- 上履き(校内見学がある場合)
- 予約確認メールやQRコード
※スマホで提示するか、印刷して持参しましょう。
②服装
保護者も子どもも「清潔感」が大切です。派手すぎず、かといってラフすぎない格好を心がけましょう。
例:男性は襟付きシャツ+ジャケット、女性は落ち着いた色合いのワンピースやブラウス+スカート
③予約方法
最近はWEB予約が主流です。学校の公式サイトや予約専用フォームから、日程や時間帯を間違えずに入力しましょう。人気校は早く満席になることもあるため、早めの予約が重要です。
質問リストの作成方法と整理のコツ
説明会では多くの情報が飛び交うため、聞きたいことを事前にリストアップしておくと安心です。
以下の観点で質問を分類すると整理しやすくなります。
質問カテゴリ | 例 |
---|---|
教育内容 | ICT教育はどの程度導入されていますか? |
校風・人間関係 | いじめ防止やSNS利用についての取り組みは? |
通学・生活 | 放課後の補習やクラブ活動の終了時間は? |
進学実績 | 中高一貫校の場合、高校進学時の選抜はありますか? |
スマホのメモアプリや、A4用紙1枚にまとめて持参すると便利です。
好印象を持たれる保護者の態度とは?
説明会の場では保護者の「態度」も意外と見られています。以下を心がけましょう。
- 挨拶と感謝の言葉をきちんと伝える:「本日はありがとうございます」など一言を添えると印象アップ。
- メモを取りながら真剣に聞く姿勢:スマホばかり見ていると印象が悪いので注意。
- 他の参加者との私語やマナー違反を避ける:静かに参加し、集合・移動も指示に従いましょう。
- 保護者同士の会話にも配慮を:過度な情報交換やマウンティングは避けましょう。
志望校の見極めに役立つ!説明会参加後の比較ポイント
複数校参加時のメモ整理術
複数の学校説明会に参加する場合、その場で感じた印象や情報をすぐ記録することがカギです。
整理しやすい表の形式でメモすると比較がしやすくなります。
例:
項目 | 学校A | 学校B |
---|---|---|
通学時間 | 45分(電車) | 30分(バス) |
校風の印象 | 穏やか・面倒見が良さそう | 自由で自主性重視 |
説明会での先生の印象 | 丁寧・ユーモアあり | 少し堅めだが熱意あり |
子どもの反応 | 楽しそうだった | 校則が気になる様子 |
家族で話し合うべき「判断軸」の例
志望校を決める際は、子どもと保護者が同じ目線で話し合うことが大切です。以下のような「判断軸」を設けて意見交換しましょう。
- 学習環境のレベルや雰囲気(補習の有無、進度)
- 校風の合う・合わない(自由・厳格など)
- 通学のしやすさ(時間・安全性)
- 子どものやる気・興味とのマッチ
- 部活動・習い事との両立可否
- 中学卒業後の進路(高校の内部進学 or 外部受験)
学校パンフレットだけに惑わされないための考え方
パンフレットやホームページには「学校の良いところ」が主に掲載されていますが、実際の雰囲気や日常はそれだけではわかりません。
学校説明会では「逆に何が書かれていなかったか」「実際にどう見えたか」に注目することが大切です。
たとえば:
- パンフレットではICT教育を強調 → 説明会で機材の活用頻度や成果を確認
- 先生の紹介が多い → 実際にどの先生が話すのか、雰囲気や話し方を見る
「ギャップ」を見抜くことで、よりリアルな学校選びが可能になります。
第一志望校の学校説明会に子どもが行くメリット
学校説明会は移動を含めると半日かかります。保護者の方が説明会に行って子どもは自宅や塾の自習室で勉強するというご家庭もあります。
ですが、第一志望校はぜひお子様も連れていくほうが良いです。そのメリットをお伝えします。
子どもの勉強のモチベーションがあがる
第一志望校の説明会に行くと、たいてい子どものモチベーションアップにつながります。
説明会で説明してくれている先生は来年自分の「クラス担任」になるかもしれませんし、運動場や体育館で部活をしている中学生は「先輩」になるかもしれません。
そんな想像をしながら校舎内を歩くので、「よしっ!やるぞ!」と気合が入ります。
※関連記事:勉強の集中力を高める方法とおすすめアイテム
※関連記事:中学受験をやめたいと思ったら?:保護者ができる対処法と勉強嫌いにならないようにする上手なサポート方法
入試の最新出題傾向を聞ける
説明会で出題傾向を聞くと、子ども自身が「どのような問題を解けるようにすればいいか」を具体的にイメージしやすくなります。
説明会以外でも出題傾向は何度か耳にしていると思います。ですが、志望校の先生から志望校の敷地内で聞くとかなり強い印象になります。
自宅や塾で問題を解く際にも「解けるようにがんばろう!」と意識するようになります。
電車で行く:通学経路を確認できる
学校説明会に車で参加される方もいらっしゃいますが、電車やバスで行かれるほうが良いです。通学経路を子どもが確認できるからです。
電車なら、定期券の使い方やどのホームの電車に乗れば良いのか。バスなら、どのバス停のバスに乗るか。学校の最寄りの駅やバス停から学校までの道すじ、徒歩何分くらいで着くか。
説明会に合わせてスクールバスが出ていればぜひ乗りましょう。
通学経路を知っておけば、入学後はもちろんですが、入試当日も非常に役立ちます。慣れない移動はかなりストレスを感じますが、1-2回行っておくだけでストレスを相当軽減でき、入試に集中できます。
Q&A|中学受験の学校説明会に関するよくある質問
「個別相談会」との違いは?
学校説明会と個別相談会は、目的や形式が異なります。
- 学校説明会は、学校の理念・教育方針・カリキュラム・入試概要などを、全体に向けて一括で説明する場です。講堂やホールで数十〜数百名が参加し、パンフレットやスライドを用いて学校側から情報提供が行われます。
- 個別相談会は、保護者や受験生が1対1で学校の先生と話せる機会で、特に「この成績で合格可能か」「転校歴があるが影響は?」「うちの子に合っているか」など、個別の状況に即した相談が可能です。
つまり、説明会は「情報をもらう場」、相談会は「相談する場」と考えるとよいでしょう。
低学年でも参加する意味はある?
はい、低学年(小1~小3)での参加にも十分な意味があります。
- 中学受験は早ければ小4から本格化するため、保護者が早い段階で情報を収集しておくと、志望校選びや塾選びの方針を立てやすくなります。
- また、低学年の子どもでも学校の雰囲気や校舎、制服、先輩の姿に触れることで、「この学校に入りたい!」というモチベーションの原点になることがあります。
ただし、内容は高学年向けなので、子どもが退屈しないように配慮が必要です。
質問しすぎると悪印象になる?
原則として適切な質問は歓迎されますが、以下のような場合には注意が必要です。
- 会の進行を妨げるような質問(長時間の質問、脱線した内容)
- パンフレットに書いてあることをそのまま聞く(→事前確認不足と見られやすい)
- 他の保護者がいる前で過剰に踏み込んだ個別質問をする
質問は、「簡潔に・建設的に・礼儀正しく」を意識すれば悪印象にはなりません。心配な場合は、質問カードの提出や、個別相談会で聞くのも有効です。
オンライン説明会でも質問できる?
はい、多くの学校がオンライン説明会でもチャット形式やQ&Aタイムを設けており、質問が可能です。
ただし、学校ごとに以下の違いがあります:
- 質問が事前受付制の場合がある
- リアルタイムで質問を受け付けるかどうか
- 回答が後日メールで届くケースもある
オンラインでも積極的に質問することで、資料や動画ではわからない“生の声”を得ることができます。
まとめ|納得のいく学校選びには「聞く力」と「見る力」が鍵
親が正しく情報を引き出すことが子の未来を左右する
中学受験は「情報戦」とも言われます。パンフレットやWEBサイトだけでは得られない「現場の空気感」や「先生の言葉づかい」「生徒の雰囲気」などは、説明会に足を運ばないとわかりません。
だからこそ、親は聞く力(どんな質問をするか)と見る力(どこに注目するか)を養い、子どものために良質な情報を引き出す“記者”のような目線を持つことが大切です。
説明会は「学校を評価する場」と心得よう
受験生側は「選ばれる側」という意識を持ちがちですが、説明会は「学校を選ぶ」ための機会でもあります。
「我が子に合っているか」「教育方針や先生の姿勢は信頼できるか」「通学環境や安全面はどうか」など、家庭の基準で学校を評価する視点が必要です。
受け身にならず、「こちらも学校を見定めに来ている」というスタンスを持つことで、より納得感のある志望校選びができるようになります。
まとめ
中学受験の学校説明会のポイント、説明会に子どもを連れていくメリット、個別相談会でのおすすめの質問を紹介しました。
志望校での説明会に子どもを連れていくと勉強のモチベーションアップにつながります。通学経路の確認になり、入試当日の余計なストレスを避けることにもつながります。
※関連記事:勉強の集中力を高める方法とおすすめアイテム
個別相談会では部活や補習、コース替えなどについて聞くのがおすすめです。

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