関西の中学受験塾の比較(大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山、滋賀):塾の選び方を解説

塾で熱心に授業を受ける小学生 中学受験ー塾
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2024年度の関西圏中学入試は受験率が上がって10.17%になりました。過去3番目の高さです。

引き続き、中高一貫校の堅調な人気ぶりがみられました。

競争の激しい中学受験では、塾選びも大きなポイントになります。

この記事では、関西圏の大手中学受験専門塾を一覧にして比較しやすくしました。
これから塾探しをする人も、現在塾に通っていて転塾を検討中の方もぜひ参考にしてください。

※関連記事:関西圏の私立中学入試情報と塾通いの状況

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中学受験塾の選び方

せっかく塾に通い出しても実力が上がらないと意味がありません。

実力がつくかどうかは、子どもの性格・志望校が塾とマッチするかどうかが大切です。成績のあがる塾の選び方を解説します。

志望校と塾の得意な中学校を合わせる

塾にはそれぞれ得意な中学があります。たとえば、関西圏の中学入試専門塾で有名な浜学園と馬渕で比較してみます。

関西圏で浜学園に次ぐ実績をだしている馬渕は最難関中学(灘、神戸女学院、甲陽、洛南、東大寺、西大和、四天王寺、星光)の実績が突出して多いです。

ですが、清風南海は能開センターが伝統的に合格者を多く輩出しています。

【合格実績の比較】
■最難関中学は、馬渕>能開センター
■一部の難関中学は、能開センター>馬渕

合格者数が多いというのは、その塾が得意にしていることを表しています。馬渕と能開を比べれば、馬渕は最難関中学全般に強く、星光や清風南海なら能開の方が強いのです。

これはあくまで一例ですが、難関中学に行きたいのに難関中学にあまり強くない塾に通っているとしたら、授業が進めば進むほどカリキュラムが本人に合わなくなってきます。むずかしすぎる、簡単すぎるといったミスマッチが発生します。

必要ではない、適切ではない内容の勉強をすると、学力は伸びづらくなります。

志望校に合格するために受験勉強をするわけですから、その志望校に強い塾を選べば「本当に必要な勉強」だけで済みます。

教材の難易度を確認する

志望校と同様に、教材の難易度も塾選びで大切です。

というのも、塾でつかう教材はその塾が得意にしている中学の難易度に合わせているからです。

難易度の高い中学が得意な塾なら、難易度の高い問題を多く掲載している教材をつかいます。
逆に、標準的な難易度の中学に強い塾の教材には、むずかしい問題はそこまで掲載していません。

たとえば希学園は最難関中学への合格を目指すため、教材の難易度は非常に高いです。逆に日能研は教材が比較的易しく、授業スピードも中学受験塾のなかでゆるやかです。

塾の説明会では教材を見せてもらい、下記の2点を確認してみてください。

  • 子どもが解けるようになりそうか
  • 簡単すぎないか

子どもの性格と塾の学習方針を合わせる

3つ目は、「子どもの性格と塾の学習方針の相性」です。

子どもにとって適切な学習習慣のペースと、塾が考える適切な学習習慣のペースが合わせるようにしましょう。

このミスマッチが1番発生しやすく、ミスマッチかどうかを判断するのに時間がかかります。

たとえば飲食店では、「おひとり様が落ち着ける」「ファミリーが安心して利用できる」のように、会社によって特徴がことなります。塾も同じで、会社によって下記のように指導方針がちがいます。

  • 安定して高い正答率で志望校合格を目指して、反復練習の量を多くしている
  • 応用力の育成を目指して、応用問題に時間をかけている
  • 自ら考える力を伸ばすため、授業や宿題を少なくしている

成績を上げるためにはどの指導方針が良い・良くないというのはありません。どの指導方針であれ、その塾ではその指導方針で合格実績をだしているのです。

その方針がお子様に合っているかどうかが1番大切です。

子どもによって特徴はバラバラです。一般的には下記のような組み合わせだと成績が上がりやすいです。

   (子どもの性格)                (合う指導方針)

作業スピードが高い子          ⇒      反復練習を多くする方針
いつもマイペースに過ごしたい子     ⇒     子どもの自主性を大事にする方針
やる気がその日その日で変わりやすい子  ⇒   楽しく勉強しながら基礎を大切にする方針

これらはあくまで一般論です。お子様の様子を3か月程度みてから判断するようにしましょう。

合っているかどうかの判断基準は「子どもが勉強に前向きになっているかどうか」です。中学受験の問題は難易度が高いため、興味を持って取り組まないとなかなか成績が上がりません。

体験授業を受けつつ、その校舎の責任者の方とも面談してみまよう。責任者の考え方によって子どもへのアプローチの仕方も変わります。

関西の大手中学受験専門塾の比較

<比較ポイント>

費用・教材難易度・宿題量・合格実績

※詳細は各社のHPをご覧ください。時期によってキャンペーンや入塾テストの情報もあります。

実績No. 1の浜学園

浜学園HPより(2024/3/14)

費用

入会金23,000円
小学校3年マスターコース3教科約37,000円
小学校4年マスターコース3教科約50,000円
小学校5年マスターコース3教科約54,000円
小学校6年マスターコース3教科約58,000円
夏期講習【小学校6年】 約75,000円

教材難易度

難関(★★★★☆)

■宿題量

多い(★★★★☆)

合格実績

男子最難関灘中111名
男子最難関洛南中(男子)102名
男子最難関甲陽中88名
男子最難関東大寺中158名
男子最難関西大和学園中(男子)213名
男子最難関星光中101名
女子最難関洛南中(女子)42名
女子最難関神戸女学院中43名
女子最難関西大和学園中(女子)35名
女子最難関四天王寺中108名
難関国立附属天王寺中28名
中堅上位校高槻中250名
中堅上位校清風南海中250名
大学附属中同志社中31名
浜学園・合格実績をもとに作成(2024/3/14)

高い合格率の希学園

希学園HPより(2024/3/14)

費用

小学校1年最高レベル演習(web、算数・国語)1科目8,800円
小学校2年最高レベル演習(web、算数・国語)1科目11,000円
小学校3年ベーシック(web、算数・国語))1科目12,100円
小学校4年ベーシック33,000円
小学校5年ベーシック46,200円
小学校6年ベーシック53,900円

教材難易度

最難関(★★★★★)

宿題量

多い(★★★★★)

合格実績

最難関灘中53名
最難関洛南中60名
最難関神戸女学院中42名
最難関甲陽中41名
最難関東大寺中65名
最難関西大和学園中108名
最難関四天王寺中49名
最難関星光中39名
希学園・合格実績をもとに作成(2024/3/14)

急成長中の馬渕教室

馬渕教室HPより(2024/3/14)

費用

入会金20,000円
小学校4年【算または国】 4,800円
【算・国】 9,200円
【算・国・英】 12,000円
【公開模試年間6回分】 18,600円
小学校5年【算または国】 8,100円
【算・国】 12,800円
【算・国・英】 15,100円
【公開模試年間6回分】 18,600円
【到達テスト年3回分】 9,300円
小学校6年【算または国】 8,100円
【算・国】 12,800円
【算・国・英】 16,2 00円
【公開模試年間6回分】 24,600円
【到達テスト年2回分】 6,200円

教材難易度

標準(★★★☆☆)

宿題量

標準(★★★☆☆)

合格実績

男子最難関灘中58名
男子最難関洛南中(男子)22名
男子最難関甲陽中30名
男子最難関東大寺中87名
男子最難関西大和学園中(男子)100名
男子最難関星光中53名
女子最難関洛南中(女子)13名
女子最難関神戸女学院中19名
女子最難関西大和学園中(女子)19名
女子最難関四天王寺中102名
中堅上位校高槻中116名
中堅上位校清風南海中134名
大学附属中同志社中46名
馬渕教室・合格実績をもとに作成

日能研

日能研HPより(2024/3/14)

費用

入塾費22,000円
小学3年生2科:10,450円
小学4年生2科:15,675円 4科:20,900円
小学5年生2科:19,228円 4科:26,334円
小学6年生【基礎コース】 2科:22,770円 4科:32,076円
【応用コース】 4科:42,768円

教材難易度

やや易(★★☆☆☆)

宿題量

やや少ない(★★☆☆☆)

合格実績

最難関灘中42名
最難関洛南中36名
最難関神戸女学院中34名
最難関甲陽中34名
最難関東大寺中57名
最難関西大和学園中116名
最難関四天王寺中60名
最難関星光中34名
中堅上位高槻中102名
中堅上位清風南海中53名
大学附属同志社中46名
日能研・合格実績をもとに作成(2024/3/14)

能開センター

能開センターHPより(2024/3/14)

費用

入会金22,000円
テスト代3,300円(ほぼ毎月)
小学3年生13,750円
小学4年生約16,000円
小学5年生【2科】 約20,000円
【4科】 約27,000円
小学6年生【2科】 約20,000円
【4科】 約27,000円

教材難易度

難関(★★★★☆)

宿題量

多い(★★★★☆)

合格実績

男子最難関灘中13名
男子最難関洛南中(男子)7名
男子最難関甲陽中3名
男子最難関東大寺中56名
男子最難関西大和学園中(男子)58名
男子最難関星光中72名
女子最難関洛南中(女子)3名
女子最難関神戸女学院2名
女子最難関西大和学園中(女子)12名
女子最難関四天王寺中80名
中堅上位校高槻中42 名
中堅上位校清風南海中239名
能開センターの合格実績をもとに作成(2024/3/14)

中学受験で塾に通いはじめるおすすめ時期

中学受験対策で塾に通うなら、いつから通えば良いでしょうか。

塾は基本的にいつからでも通うことができます。個別指導塾の場合なら生徒のスタートラインから授業内容を組み立てるので、いつ入塾しても問題ありません。

集団指導塾の場合も月初や月途中からの入塾が可能なところは多いですが、特におすすめの時期を3つ紹介します。

新学年の授業スタートの2月~3月

まず1つ目は「2-3月」です。中学受験生なら2月、それ以外なら3月がおすすめです。

集団指導塾ではふつう、1年ごとにカリキュラムが組み立てられています。

3年生は1年間で〇〇を身につけて、4年生では1年間かけて△△を勉強する。

やはり新たなカリキュラムがスタートする時期から入ると、スムーズに授業に慣れられます。

夏期講習がはじまる7月

2つ目のおすすめ時期は、夏期講習がはじまる「7月」です。

年度途中からの入塾だと、授業が一部終わっています。「周りの生徒は習っているのに自分は知らない内容」があります。

夏期講習は1学期の復習からはじまりますから、習っていない内容もこのタイミングで復習できます。

冬期講習がはじまる12月

3つ目のおすすめ時期は、冬期講習がはじまる「12月」です。

同じく年度途中からの入塾ですから、知らない内容がたくさんあります。

冬期講習を受けて2学期の復習をしっかりしてから3学期のカリキュラムに移ることができます。

7月からの入塾に比べれば、復習をする時間が十分取りづらいかもしれません。塾の自習室をつかったり、家庭学習で復習の時間を持つようにしましょう。

志望校の難易度・家庭学習の習熟度で選ぶ

中学受験塾に通いはじめるタイミングは、志望校の難易度や家庭学習での習熟度によっても変わります。

※関連記事:小学生はいつから塾に通う?

難関校志望なら3年生の2月(4年生になる直前)

下記の中学校を志望されている方は3年生の2月(4年生になる直前)には塾に通うのがおすすめです。

4年生のカリキュラムから中学受験対応に入っていきますから、そのスタートから受験対策を本格的に始めるほうがいいです。

志望校

灘中学校、洛南中学校、神戸女学院中学校、甲陽学院中学校、東大寺学園中学校、西大和学園中学校、四天王寺中学校、大阪星光学院中学校など

難関校にこだわらないなら4年生の2月(5年生になる直前)

下記の中学校を志望されている方は4年生の2月(5年生になる直前)までには塾に通うのがおすすめです。

5年生のカリキュラムから入試レベルの演習に入っていきますから、それまでには入塾されているほうがいいです。

志望校

高槻中学校、清風南海中学校、智辯学園和歌山中学校、近畿大学附属和歌山中学校、帝塚山中学校、六甲学院中学校、大阪教育大学附属天王寺中学校、同志社香里中学校、大阪府立富田林中学校、須磨学園中学校、白陵中学校、奈良学園中学校、兵庫県立大学附属中学校、大阪桐蔭中学校、関西学院中学部、清風中学校、奈良学園登美ヶ丘中学校など

オススメの入塾開始時期:小学校4年生の2月(小学校5年生になる直前)

家庭学習で基礎学力が身についているなら5年生の2月からでも

家庭学習がしっかりできている、入試対応の問題集で学年相当の算数・国語が解けるという子なら、5年生の2月(6年生になる直前)からでも十分に間に合います。

6年生では入試問題を集めた演習プリントや、受験生が間違いやすい問題を中心に塾で対策します。

塾に通いはじめる前に算数の先取り学習をしておこう

中学受験対策には算数の先取りが欠かせません。

ですが、まだ学校で習っていないので塾に通いはじめていきなり問題を解くと戸惑ってしまって「勉強に苦手意識」を持ってしまう子もいます。

算数の先取りをするのに便利な学習道具としてRISU算数という、「算数に特化したタブレット型の通信教育サービス」があります。

ゲームのようにステージをクリアすればするほど算数の問題を解けるようにしていくシステムです。

小学校の勉強先取りはもちろん中学受験の問題もたくさんあり、RISUの会員で四谷大塚の全国小学生学力テストやSAPIXの模試で全国1位を取っている子も出ています。

費用のシステムが分かりにくいので、その解説も含めて下記の記事で紹介しています。

RISU算数の特長・活用法(小学生向け)と費用を解説

下記バナーはRISUのPRです。クリックいただくとRISUのHPに移動できます。(ちなみに、RISUでリスと読みます)

中学受験での親の役割

塾に入れた後も、保護者は大忙しです。親の役割について説明します。

スケジュール管理と進捗管理

受験を成功させるには、家庭で「スケジュール管理」と「学習進捗管理」をするのがおすすめです。

学習内容・定着状況のチェックをしたり、タイミングよく復習したりするのは小学生にはまだむずかしいからです。

子どもに任せると算数ばかり勉強してしまったり、
国語の漢字の暗記ばかりしてしまったりする場合もあります。

小学生にはまだできない部分を補ってあげると、学力が上がりやすくなります。

※関連記事:【中学受験】勉強スケジュールの作成・管理方法を解説:親はどこまでサポートすればいい?

まとめ

関西圏の大手中学受験専門塾5社を比較しました。

それぞれ教材の難易度や宿題量、受験に強い中学が異なります。

実際に入塾テストを受けたり体験授業を受けたりして、ご家庭の方針とお子様の性格にあう塾をお選びください。

※関連記事:小学生はいつから塾に通う?

もし現在転塾をご検討中なら、こちらの記事をご覧ください。
転塾の注意点や、成績の上がる塾の見つけ方を紹介しています。

※関連記事:【中学受験】転塾はいつまで?成績があがる塾を選ぶおすすめのポイントを5つ紹介!

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※Z会の中学受験コースのメリットや活用法を下記の記事で紹介しています。
Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法

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