塾のオンライン授業が当たり前に受けられるようになり、中学受験もこれまで以上に対策方法が便利になってきました。
「家庭学習だけで中学受験を成功させたい」
「家での勉強を効率的なものにしたい」
「家庭教師を利用したいが、家に他人を迎える準備が大変」
こうした希望がある方にとって、「オンライン家庭教師」はうってつけの学習方法です。
1:1で授業を受けられるのに、「子どもが塾に行く必要」も「他人を家に迎える必要」もありません。
中学入試で合格する子は3人に1人と言われています。ライバルよりも効率よく成果を出して合格を勝ち取りたいですね。
そこで今回の記事では、下記の4点をお伝えします。
- オンライン家庭教師の特徴
- オンライン家庭教師だけで中学受験をするやり方
- オンライン家庭教師を塾と併用するやり方
- オンライン家庭教師の始め方
便利で、親子ともに負担の小さい方法を探されている方はぜひ参考にしてください。
【下記バナーは月額27,500円で「勉強しほうだい」「質問しほうだい」のオンライン自習室・個別指導のPRです】
オンライン家庭教師とは
オンライン家庭教師とは、「自宅などで家庭教師の授業を1:1で受けられる授業サービス」のことです。
ネット回線があればZoomやSkypeなどでつなげて授業を受けられます。
中学受験:オンライン家庭教師のメリット
オンライン家庭教師だけでする中学受験対策には、塾にはないいくつかのメリットがあります。
好きな教材を使える
まず1つ目は「好きな教材を使える」という点です。
市販教材や通信教育の教材、塾に通っている人は塾の教材をオンライン家庭教師で使用できます。使う教材の制限がないため、受験対策の利便性が非常に高いです。
いつもの自宅学習をベースに授業を進めてもらえますし、塾の宿題でわからない問題を教えてもらったり塾のテスト対策もしてもらえます。
プロにカリキュラムを作成してもらえる
オンライン家庭教師は完全に1:1ですから、生徒に合わせたカリキュラムを作成してもらうことも可能です。
特に、オンライン家庭教師は学生だけではありません。プロもいます。
この場合の「プロ」の定義は派遣センターによりけりですが、塾での受験指導経験のある人や現役の塾講師も多数います。
塾で授業を担当している人のなかには、いくつかの塾と契約して特定の曜日だけ授業しているという人もいます。空いている日にマンツーマンレッスンをしたいというプロ講師も少なからずいます。
普段は集団授業でしか受けられないプロの授業をマンツーマンで受けられますから、学習効果はとても高いです。
生徒によって学習の特徴や定着状況は違います。「一般的なカリキュラムではこの時期にこの内容を勉強しているが、この生徒の場合はこちらの内容を先に勉強するほうが学力が伸びやすい」という、生徒に合わせたカリキュラムを作成してもらえば、ほかの生徒よりも短期間で学習成果をあげやすくなります。
わかるまで解説してもらえる
問題集の解説をみても解き方がわからない場合もあります。そういうときは、まとめてオンライン家庭教師に解説してもらいましょう。
マンツーマン授業なので、ほかの生徒に気を遣う必要がありません。
- 今さらこんなこと聞くのは恥ずかしい
- 自分の質問でほかの生徒の勉強の時間をうばいたくない
こんな心配は一切ありません。
保護者が直接学習スケジュールを相談できる
子どものことを1番知っているのは保護者の方です。一方、中学受験のことはオンライン家庭教師のほうが詳しいです。
保護者の意見や希望をオンライン家庭教師に伝えて、
「子どもにとって最適な学習スケジュールが何か」
を相談するようにしましょう。
塾の先生に何度も相談するのは気が引けますが、自宅のリビングでオンラインで話すときにはそういう遠慮が不要です。
授業時間が80分なら、相談したいときだけ授業を60分にして残り20分をスケジュールの相談タイムにすることも可能です。
移動時間ゼロ・送迎不要
中学受験は時間とのたたかいです。少しでも時間があれば勉強時間や睡眠時間に回したいところです。
週4日受講していて塾の往復に1日40分かかっているなら、それをすべてオンライン家庭教師にすれば毎週160分の時間節約になります。
120分をテスト直しにあてて40分を子どものリフレッシュタイムにあてれば、勉強の効果もモチベーションもどちらも高められるでしょう。
しかも、子どもだけでなく送迎をする保護者にとっても移動時間ゼロというのは助かります。
1週間のうち何日かは身体を送迎に回さないといけません。歯医者の予約、祖父母の病院付き添い、下の子の習い事の送迎など、時間のやりくりが大変です。
自宅のリビングでオンラインでつないで受講できるため、保護者が身体を空けておく必要がありません。親が自宅にいなくても、子どもが1人で受講することもできます。
家の片づけ不要
受講場所は自宅ですが、家のなかに家庭教師が来るわけではありません。家を片付けたり、お茶を用意したりする必要もありません。
また、親が家にいない時間帯でも子ども1人で受講できます。
人気・実力講師の授業を受けられる
オンラインですから、遠くはなれた場所にいる講師の授業を受けられます。
地方にいながら首都圏で人気No. 1のプロ講師の授業を受けることもできますし、お子様の志望校出身の学生に教えてもらうこともできます。
人見知りする子も質問しやすい
1:1の個別授業でも集団授業でも、自分から質問するのが苦手な子はいます。
「わかる?」と先生に聞かれたら、解説がわからなくても、「はい、大丈夫です」と答えてしまう子もいます。
オンライン授業だと先生は画面の向こう側にいますから、人見知りする子も実は質問しやすいです。
どうしても恥ずかしい場合は自分のカメラをオフにして、先生側に自分の顔が映さないようにもできます。
需要が高まるオンライン家庭教師
2021年5月28日にアメリカの市場調査会社レポートオーシャン(REPORT OCEAN)は、オンライン家庭教師のサービス市場が2020年から2027年に16.1%以上の成長率が見込まれるという内容の発表を行いました(財経新聞より)。
急激に成長しています。
以前にはなかった授業形態ですが、利用者が急増している様子がうかがえます。
小学生の利用状況
では小学生でオンライン家庭教師を利用している人はどれくらいいるのか確認してみます。
下記のグラフは小・中学生対象に「オンライン家庭教師の利用状況」を聞いた結果です。
- 「過去に利用していた」が4.2%
- 「現在利用している」が4.7%
となっています。過去・現在合わせても、利用者数は1割未満です。
まだまだ小学生の間で利用が進んでいるとは言えません。
だからといって、「中学受験対策にオンライン家庭教師があまり役に立たない」というわけではありません。
むしろ、「ライバルはまだ手を出していない学習方法」という見方もできます。
家庭教師・個別指導塾との違い
オンライン家庭教師は1:1の個別授業です。
同じく個別授業をする個別指導塾や家庭教師とはどう違うのかを表にまとめました。
移動時間 | 講師の学力 | 学生、プロ | 費用 | 雰囲気による巻き込み | 社員との関わり | |
オンライン家庭教師 | 0分 | かなり高い (★★★) | 両方選べる | 標準的 ※交通費がない | 弱い (★☆☆) | あまりない (★☆☆) |
家庭教師 (対面) | 0分 | 標準~高い (★★☆) | 両方選べる | やや高い | ややあり (★★☆) | あまりない (★☆☆) |
個別指導塾 | あり | 標準 (★★☆) | 学生のみ | 標準的 | あり (★★★) | あり (★★★) |
オンライン家庭教師に向いている子ども/家庭の特徴
オンライン家庭教師と他の個別授業形態との違いはいくつかありますが、おおまかにいうと、
「勉強のイニシアチブを生徒/家庭がどれだけ持つか」
です。
オンライン家庭教師は、先生のタイプにもよりますが、生徒/家庭側にイニシアチブが比較的あります。
- 志望校をどこにするか
- 授業内容を何にするか
- 宿題の量をどれくらいにするか
- 授業日程をいつにするか
こうしたことを生徒/家庭側が主導的に決めることができます。
先生に決めてほしい子にとっては物足りないかもしれませんが、自分(ご家庭)で決めたい場合は非常に便利です。
家庭での学習習慣のある子
外(塾)に行かないと勉強モードになれない子はやはり塾のほうがいいでしょう。
それに対して、家庭での学習習慣がある子はオンライン家庭教師がピタっとはまります。
わざわざ移動しなくても勉強できるならそのほうが時間を上手に使えますし、使いたい学習教材があればそれを授業で使えます。
家庭学習の習慣がある子は、勉強のスケジュールを自分で決めたり、保護者の方と相談しながら決めていることがよくあります。
オンライン家庭教師なら、そうした学習予定のなかに授業や宿題を組みこむことができます。
※関連記事:【中学受験】親はどこまでサポートする?勉強スケジュールの作成・管理方法をお伝えします!
逆に、勉強のスケジュールや内容を誰かに決めてほしいという子は塾のほうが合っています。
※関連記事:小学生はいつから塾に通う?費用と通塾目的も説明します!
子どもの勉強の様子が気になるご家庭
塾に行ってしまうと授業中の様子がわかりません。子どもに「授業どうだった?」と聞いても、「よくわかった」という曖昧な返事ぐらいしか返ってこないことが多いです。
「よくわかった」と言っているのに模試の結果が伸びてこない場合、その原因がどこにあるのか分かりづらいです。
オンライン家庭教師なら自宅のリビングで受けられるので、授業中の様子を見られます。
- 子どもがニコニコしながら受講している
- 自分から積極的に質問している
- 先生が熱心に教えてくれている
こういった様子が分かるだけでも安心できますし、先生の説明の仕方を聞いておくと保護者の方がお子様に教えるときにも教えやすくなります。
併用にも便利なオンライン家庭教師
すでに塾に通っている人、これから塾に通う予定の人にも、オンライン家庭教師はとても便利です。
前述のようにオンライン家庭教師だけで中学受験対策ができますが、塾と併用して、塾のフォローとしてオンライン家庭教師を利用する方も増えてきています。
中学受験で塾の掛け持ちは10人に1人
そもそも、中学受験で塾のダブルスクールは珍しくありません。
下記のグラフは中学受験生対象に通っている塾の形態を調査した結果です。
- 集団指導塾に通っている子は49%
- 個別指導塾に通っている子は45%
- 掛け持ちしている子は4%
集団授業クラスに10人生徒がいれば、そのうちの1名弱は個別指導塾も掛け持ちしている計算になります。
ダブルスクールの場合、メインをどちらかに置くかを決めておくと、勉強が回りやすくなります。
サブのほうは個別指導塾を利用するか、
あるいは、「移動時間がない」・「塾の教材を使える」という点で機動性の高いオンライン家庭教師を利用するのもおすすめです。
※関連記事:【中学受験】個別指導塾併用のメリット
自宅で授業の様子がみられる
オンライン家庭教師であれば、前述のように自宅で授業の様子をみれます。
子どもが本当に理解できているか、自分から質問できているかといった勉強の様子を確認できます。
その様子を見て子どもの伸びしろを見極めたり、
場合によっては中学受験を回避して高校受験対策に切り替えるほうが良い場合もあります。
※関連記事:中学受験と高校受験どちらがいいかを解説
オンライン家庭教師の始め方
オンライン家庭教師を始めるには、いくつか準備するものがあります。
ご家庭によってはすでにそろっている場合もあります。
受講開始に必要な機材
まず絶対に必要になるのが、
- ネット回線
- パソコンかタブレット
です。
【ネット回線】
オンラインで授業を受けますから、ネットにつながっていないと授業を受けられません。
おすすめのネット回線7社
下記の7社がおすすめです。どれもネット回線とプロバイダーがセットになっており、回線も安定しています。
【パソコンかタブレット】
ほとんどのオンライン授業はパソコンかタブレットの画面で行いますから、このどちらかが必要です。
パソコンをすでにお持ちの場合は、よほど古い場合以外はそのままお使いいただけます。
必要なスペック(CPU、メモリ)について高い性能は必要ありません。
下記が目安です。
CPU:Core i3以上
メモリ:8GB以上
※4GBでも受講できますが、接続がスムーズにいかないときもあります
おすすめのパソコン、タブレット
下記のノートパソコンが「安さ・性能・軽さ」の点でおすすめです。
どれも10万円を切ります。
パソコンはどうしても10万円近くするので、もう少し抑えたいという方はタブレットがおすすめです。
下記のタブレットはどれも5万円以下で購入可能です。
- 「HUAWEI MediaPad T5 10 タブレット 10.1インチ Wi-Fiモデル」
- 「2022 Android 12 タブレット 10 インチ」
- 「2021 Apple 10.2インチiPad」
スマホで受講できる場合もありますが、画面が小さいので疲れやすいかもしれません。
1度スマホで体験授業を受けてみて、入会する場合はパソコンかタブレットを購入してみてもいいですね。
あると便利な機材
ほかに、下記の4点セットが必要です。
- webカメラ
- ヘッドセット
- ペンタブレット
- Zoom(「ダウンロード」ボタンより)、Skype(「Skype for Windowsよりダウンロード」ボタンより)などのダウンロード
※ダウンロード済でしたら、再ダウンロードは不要です
【webカメラ】
大抵のノートパソコンにはカメラが内蔵されていますので、その場合はカメラの購入不要です。
内蔵されていないパソコンやタブレットの場合は、下記のwebカメラがおすすめです。
安さ重視で、画質は全く問題ありません。
値段:2,310円(税込)
【ヘッドセット】
パソコンやタブレットにマイクが内蔵されているので、絶対に必要というわけではありません。
ですが、ネット接続状況によっては先生の声が聞こえないこともあります。
ストレスになりますから、ヘッドセットを準備しておくほうが良いです。
下記のものがおすすめです。
こちらも安さ重視です。オンライン授業は接続重視で、高性能でなくても問題ありません。
値段:1,540円(税込)
【ペンタブレット】
ペンタブレットは必須ではありませんが、あるほうが算数や漢字を書くのに便利です。
あまり安すぎると書きにくいです。
下記のXPPenがおすすめです。
値段:7,320円(税込)
まず体験授業を受ける
オンライン家庭教師は通常の家庭教師や塾と同じく、無料の体験授業があります。
ご家庭のWi-Fi状況によって接続がうまくいかない場合もあります。
気になるオンライン家庭教師センターがあれば、体験授業の申込をして確認してみましょう。
センターの担当社員や講師と話をして、授業も受けてみて、それから入会を検討してみてください。
ちなみに、はじめてオンライン授業を受ける子は慣れるまで4-5回は受けないと、合う・合わないが判断できない場合があります。
夏休みなどの長期休みには半額キャンペーンなどを行っているところがほとんどですから、そういう機会に試してみるのもおすすめです。
まとめ
いかがでしょうか。
オンライン家庭教師は比較的新しいタイプの授業です。
利便性の高さではほかの授業形式を凌駕しています。
メリットとデメリットをよく理解して上手に活用できれば、中学受験生のご家庭の強い味方になってくれます。
オンライン家庭教師だけでも中学受験の対策が可能ですし、塾に通いながら併用するのもおすすめです。
コメント