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【大学入試文化史】国風文化のポイント解説と一問一答:文学作品(かな文字、古今和歌集など)や建築など

平安時代の女官 高校生勉強方法
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高校生向けに日本史の一問一答問題と解説を用意しました。今回は平安時代中期の文化(国風文化)をまとめています。

歴史総合や日本史探求の定期テスト対策、大学入試対策などにご活用ください!

※関連記事:日本史年号一覧:覚えやすい語呂合わせと入試によく出る重要な出来事

日本史文化史の一問一答問題:国風文化

(1)平安時代中期には日本独自の文化が形成されました。これを何文化といいますか。

(2)漢字をもとにしてひらがなやカタカナがつくられました。これらの文字を何文字と呼びますか。

(3)『古今和歌集』で代表的な歌人と称された6人の歌人をまとめて何と呼びますか。

(4)六歌仙を六人とも答えてください。

(5)『古今和歌集』から『新古今和歌集』までの8つの歌集をまとめて何と呼びますか。

(6)『古今和歌集』の編集は誰がしましたか。

(7)『和漢朗詠集』の編集は誰がしましたか。

(8)『源氏物語』の作者は誰ですか。

(9)『枕草子』の作者は誰ですか。

(10)『土佐日記』の作者は誰ですか。

(11)『蜻蛉日記』の作者は誰ですか。

(12)『更級日記』の作者は誰ですか。

(13)『小右記』の作者は誰ですか。

(14)法成寺を建立したのは誰ですか。

(15)平等院鳳凰堂を建立したのは誰ですか。

(16)平等院鳳凰堂阿弥陀如来像の作者は誰ですか。

(17)平等院鳳凰堂阿弥陀如来像の造り方は一本造・寄木造のどちらですか。

(18)平安時代に発展した日本風の絵画で日本の風物や物語を題材にした絵を何といいますか。

(19)三蹟を答えてください。

(20)上級貴族向けの住まいで、寝殿を中心につくられた住居形態を何といいますか。

(21)貴族の服装について、一般に昼に着る正装を何といいますか。

(22)貴族の服装について、一般に夜に着る正装を何といいますか。

(23)貴族の服装について、一般にプライベートで着る通常服を何といいますか。

(24)貴族の服装について、直衣をさらに簡略化した衣服を何といいますか。

解答

(1)国風文化

(2)かな文字

(3)六歌仙

(4)遍昭、在原業平、文屋康秀、喜撰法師、小野小町、大伴黒主

(5)八代集

(6)紀貫之(ら)

(7)藤原公任

(8)紫式部

(9)清少納言

(10)紀貫之

(11)藤原道綱の母

(12)菅原孝標の女(むすめ)

(13)藤原実資(さねすけ)

(14)藤原道長

(15)藤原頼通

(16)定朝(じょうちょう)

(17)寄木造

(18)大和絵

(19)小野道風(おののみちかぜ)・藤原佐理(ふじわらのすけまさ)・藤原行成(ふじわらのゆきなり)

(20)寝殿造

(21)衣冠

(22)束帯

(23)直衣(のうし)

(24)狩衣(かりぎぬ)

国風文化の勉強ポイント

国風文化は平安時代中期に発展した日本独自の文化で、和歌や絵巻、仮名文字の誕生がその特徴です。貴族たちが美的感覚を重視し、源氏物語や枕草子といった文学作品が生まれた点が重要です。

以下に、勉強のポイントを紹介します。

文学の発展(かな文字の誕生と普及)

平安時代中期には、漢字を元に日本独自の「かな文字」が生まれ、これが日本文学の発展に大きく寄与しました。かな文字により『竹取物語』や『枕草子』など、日本の情景や生活を豊かに表現できるようになり、貴族たちの日常が文学作品として残されました。

また、かな文字の発展は、女性作家の活躍にもつながり、日本文学史においても非常に重要な時代です。

和歌集の編纂(『古今和歌集』の成立)

国風文化の時代には和歌が非常に重要な文化要素として扱われ、最初の勅撰和歌集である『古今和歌集』が紀貫之らによって編纂されました。この和歌集は、平安貴族の美意識を反映し、四季や恋愛など多様なテーマの和歌が集められています。

後世の和歌にも大きな影響を与え、国風文化における文学の中心的な存在といえます。

新たな仏教の創始(真言宗と天台宗の登場)

この時代には、空海による真言宗と最澄による天台宗という新たな仏教宗派が広まりました。2名とも遣唐使に随行して唐からそれらの仏教を輸入してきました。

真言宗は密教を重んじ、大日如来を中心とした仏教観を伝えました。天台宗は一切衆生が仏性を持つという理念に基づき、あらゆる存在が救済されるという教えを強調しました。

これらの教えは奈良時代の仏教に嫌気がさしていた桓武天皇や嵯峨天皇に庇護され、貴族階級を中心に受け入れられ、宗教面でも平安時代の文化に影響を与えました。

国風文化の間違いやすいポイント

国風文化ではいくつか間違いやすいポイントがあります。

国風文化の文学作品

国風文化の文学作品はいくつも登場します。作品ごとの特徴を混同しがちです。

『竹取物語』と『伊勢物語』

国風文化の中で、「物語文学」が発展しました。

『竹取物語』は日本最古の物語として知られ、異界の存在との交流が描かれています。一方、『伊勢物語』は和歌に基づいた短編物語集で、恋愛や貴族の日常が題材です。

『枕草子』と『源氏物語』

随筆文学では、清少納言による『枕草子』が登場し、宮中生活や四季を題材とした美しい文章が特徴です。

紫式部の『源氏物語』は、光源氏の生涯を通して、貴族社会の人間模様が精密に描かれています。

国風文化の建築や美術

国風文化の建築や美術で間違いやすいポイントを紹介します。

大和絵と蒔絵

平安時代には、それまで人気だった「唐絵」に代わって日本独自の「大和絵」が描かれるようになりました。

代表的な画家として巨勢金岡(こせのかなおか)が知られています。また、「蒔絵」は漆器に金や銀の粉で模様をつける技法で、大和絵とは異なるので注意が必要です。

寝殿造と寄木造

平安時代の貴族の住宅様式を「寝殿造」と呼びました。仏像制作で部分ごとに彫る技法である「寄木造」と混同しがちです。

なお、寄木造の前には一木造という彫刻技法が使われていた点も覚えておきましょう。

国風文化の作品と作者のまとめ

国風文化は、書物、建物がたくさん出てきます。その作品名と作者名を以下の表にまとめています。

作品作者
古今和歌集紀貫之ら
土佐日記紀貫之
和漢朗詠集藤原公任(きんとう)
源氏物語紫式部
枕草子清少納言
蜻蛉日記
(かげろうにっき)
藤原道綱の母
更級日記菅原孝標の娘
小右記藤原実資
法成寺藤原道長
平等院鳳凰堂藤原頼通
平等院鳳凰堂阿弥陀如来像定朝

日本史の問題集

最後に日本史のおすすめ問題集を紹介します。

※関連記事:日本史文化史の参考書と覚え方

『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本 改訂版』

1冊目は日本史参考書の定番、「金谷の日本史」です。古代~近現代まで3冊と文化史1冊の合計4冊に分けて解説してくれています。

内容はオーソドックスで、教科書をさらにくわしく解説してくれています。

すべてじっくり読むというより、問題集で問題を解きつつ因果関係が分かりにくいときに参考書として使う人も多いです。

特に、共通テストを受ける人は『文化史』だけでも読んでおくと役立ちます。


金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】 原始・古代史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業)


金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】 中世・近世史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業)


金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】 近現代史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業)


金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】文化史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業シリーズ)

出版社:ナガセ

『日本史B一問一答【必修版】【完全版】』

流れを理解できるようになったら、問題演習をして記憶に定着させる必要があります。

この問題集はそんなときに便利です。

「必修版」と「完全版」に分かれており、現在の学力や志望校のレベルに合わせて選べます。


日本史B一問一答【必修版】 (東進ブックス 大学受験 一問一答シリーズ)


日本史一問一答【完全版】2nd edition (東進ブックス 大学受験 一問一答シリーズ)

出版社:ナガセ

『よくわかる高校日本史探究』

学研が出版している「標準レベルまで」の参考書です。教科書よりも解説がくわしく、日本史探求に苦手意識を持っている人も理解しやすいです。

定期テスト対策用の問題ページもあり、定期テスト対策、中堅レベルまでに大学入試対策に便利です。


よくわかる高校日本史探究 (MY BEST)

出版社:Gakken

まとめ

いかがでしょうか。

高校生の日本史の勉強用に、平安時代の文化である国風文化を一問一答にまとめました。

古今和歌集(紀貫之)や蜻蛉日記(藤原道綱の母)の作者、衣冠・束帯や直衣・狩衣の違い、寝殿造など国風文化には書物や建物などが多数登場します。作品名と作者名を表に一覧にしているので、まとめて覚えてしまいましょう!

定期テスト対策、大学入試に向けてご活用ください。

平安時代について、下記の記事でも紹介しています。

【日本史の一問一答】平安時代初期(桓武天皇・嵯峨天皇)の問題や解説:三筆、天台宗と真言宗のまとめなど
平安時代の一問一答:薬子の変から後三年の役まで平安時代の変、乱、合戦を総まとめ
平安時代の一問一答:律令体制の変化(受領・遥任、荘園整理令、院政、強訴など)
日本史の一問一答:平安時代末の保元の乱、平治の乱、治承・寿永の乱まで(源平合戦)の問題と解説
日本史の一問一答:院政期文化のまとめ(平安時代末期:浄土教、軍記物語、説話集、歴史物語、絵巻物など)

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